映画:レイルウェイ 運命の旅路

「レイルウェイ 運命の旅路」のネタバレあらすじと結末

レイルウェイ 運命の旅路の紹介:初老ながら運命的な出会いを果たし、幸せな結婚生活を送っていたエリック。ところが彼は、戦時中に捕虜となったトラウマに苦しめられていた。夫を救うため動き出した妻は、ある情報を手に入れる…。
2013年のオーストラリア・イギリスの合作。原作は著者のエリック・ローマクスが、実際の捕虜体験やその後の出来事を綴った自叙伝『泰緬鉄道 癒される時を求めて』。

あらすじ動画

レイルウェイ 運命の旅路の主な出演者

エリック・ローマクス(コリン・ファース)、パトリシア・ローマクス(ニコール・キッドマン)、エリック<青年時代>(ジェレミー・アーヴァイン)、フィンレイ(ステラン・スカルスガルド)、フィンレイ<青年時代>(サム・リード)、永瀬隆<青年時代>(石田淡朗) 、永瀬隆(真田広之)

レイルウェイ 運命の旅路のネタバレあらすじ

【起】- レイルウェイ 運命の旅路のあらすじ1

1980年イングランド最北の街。鉄道愛好家で初老のエリックは、電車で各地を回っていました。ある所用の帰り、電車の遅延によって他の電車に乗ったエリックは、美しい女性パトリシアと相席になります。自然と会話が弾んだ2人でしたが、残念ながらエリックが先に下車し別れました。
2日経ってもパトリシアが忘れなかったエリックは、先日聞いた彼女が辿り着く駅に会いに行きます。こうして恋に落ちた2人は、程なくして結婚しました。

穏やかで幸せな新婚生活が始まりましたが、エリックが激しくうなされ、錯乱する症状があることをパトリシアは知る羽目になります。心配するパトリシアに対し、エリックは何も語らず干渉されることを拒みました。毎夜のように苦しむエリックを助けたいパトリシアは、彼の留守中に部屋を探ると、戦時中の捕虜について綴った書物や当時の軍服を未だに所有していて、これが原因ではないかと察します。ある日いつも以上に混乱したエリックは、来客にナイフを向ける事件を起こし、限界を感じたパトリシアは行動に出ました。

パトリシアはエリックが参加している退役軍人クラブを訪れ、夫に何があったのかを戦友・フィンレイに尋ねます。しかしフィンレイもまた、戦地での体験を頑なに語ろうとしません。それでも20年間看護師をしてきたパトリシアは、「自分なら夫を救える、彼を取り戻す」と強い意志を見せ、フィンレイは重い口を開くのでした。

【承】- レイルウェイ 運命の旅路のあらすじ2

1942年。英国軍は植民地のシンガポールにて日本軍に降伏します。このシンガポール陥落によって、数万名の英国兵が日本軍の捕虜となりました。エリックやフィンレイたちは行き先も告げられず、明かりもなく蒸し風呂状態の列車で4日間も運ばれます。着いた先では大勢の捕虜が奴隷のように肉体労働を課せられており、エリックは衝撃を受けました。
当時日本軍は、かつて英国が断念したタイからビルマを繋ぐ泰緬鉄道の建設に着手していました。通信兵だったエリックやフィンレイたちは、各種機器の整備をする技術兵となったため過酷な労働は免るものの、鉄道好きで地理にも詳しいエリックは日本軍から何の説明が無くとも、自分たちがバンコク付近にいること、多くの捕虜が鉄道開通のために働かされていることを仲間たちに説きます。奴隷でなければ従事しない非人道的な作業だということも…。

エリックたちは僅かばかりの抵抗として、通信局から密かに持ち出した真空管を基にラジオを作るため、日本兵の目を盗んで少しずつ機材を調達していきます。さらにエリックはさりげなく日本兵に川の名前などを聞き、自分たちの居場所を示す地図を作っていました。やがてラジオを完成させたエリックたちは、自国の情報を聞いて故郷に思いを馳せます。程なくしてソ連軍がスターリングラードを奪還し、ドイツが敗退したと知ったエリックたちは歓喜に沸きました。その明るい情報は技術兵だけではなく、現場で肉体労働する捕虜たちの心の糧となり、厳しい現状に耐え抜く力を与えるのでした。
ところがラジオやエリックの地図が日本兵に見つかり、エリックやフィンレイたちが名指しで呼び出されます。そのうち1名が見せしめに暴行されたため、エリックは自らの体を差し出しました。激しい拷問を受けるエリックをフィンレイは目の当たりにします。その後日本軍の憲兵隊が来て、傷だらけのエリックに有罪を告げて連行していきました。2週間後エリックは瀕死状態で戻ってきますが、何をされたのか口を割らなかったのです。

【転】- レイルウェイ 運命の旅路のあらすじ3

真実を知ったパトリシアは、夫に寄り添う気持ちを強め、彼に何があったのかを話させようとします。しかしうまくはいかず、打ちのめされました。そんなパトリシアを見たフィンレイは、憲兵隊の通訳だった永瀬という男が今も存命で、拷問の場所となったカンチャナブリ(タイ)でツアーガイドをしているという事実を知らせてくれます。エリックが何をしようとも見守ってほしいというフィンレイの申し出に、パトリシアは首を縦に振りました。
パトリシアの同意を得たフィンレイはエリックにナイフを託し、永瀬に会いに行けと働きかけますが、エリックは拒みました。復讐を考え続けて来たものの、結婚し夫となった今では時を逸したのだと。それでもフィンレイは“私のためにやれ”と言い残しました。エリックと別れたフィンレイはその足で、首を吊り自ら命を絶ちました。帰還兵に救いを求められる存在だった彼は、結局何も出来なかったと自責の念を抱えていたのです。フィンレイのメッセージを受け取ったエリックは、一人カンチャナブリへ向かいました。

あの時カンチャナブリでエリックは、日本軍から執拗に尋問されました。ラジオが日本の敵軍と連絡を取るための送信機で、地図は中国に送る鉄道の情報ではないかと。この時の通訳が永瀬だったのです。ラジオはあくまで聴くためで、鉄道が好きだから地図を描いただけだとエリックが訴えても主張は通るはずもなく、竹檻に入れられ拷問されました。どんなに尋問、拷問されても折れないエリックは、奥にある小屋にて溺死寸前まで水責めされます。耐えきれなくなったエリックが吐いたのは、米軍の空襲で日本の街中が燃えているという事実でした。エリックは残虐な体験を誰にも話せなかった代わりに、この時の幻覚に悩まされてきたのです。
一方、憲兵隊の行いは戦犯行為とみなされ、多くが絞首刑となりました。ところが永瀬は通訳をしただけで、拷問や蛮行には手を加えなかったと自供し生き延びたのです。

【結】- レイルウェイ 運命の旅路のあらすじ4

カンチャナブリに着いたエリックはガイド中の永瀬を尾行し、彼の活動場所である憲兵隊戦争博物館へ侵入します。博物館には当時拷問に使われた用具がそのまま残されていました。
突然現れたエリックの顔を見て固まる永瀬を、自分が尋問された時のようにエリックは責めます。永瀬は必死で思いを伝えました。彼は戦後、戦争墓地調査隊の通訳となり、多くの人が死んだことを初めて知りました。戦争の悲劇を風化させず、和解するために定期的にタイに来ては、巡礼しているのだと。それを聞いたエリックは「悲劇ではなく“犯罪”だ」と怒りを爆発させ、永瀬にナイフを向けて竹檻に閉じ込めました。しかしエリックは拷問された小屋を眺めると記憶が蘇り、力が抜けてしまいます。エリックはフィンレイが自分に命を預けたことを竹檻の永瀬に伝えると、彼は答えました。「我々が何をしようともあなたは耐え、命より大切なものはないと教えてくれた。この日のために生きてきた。終わらせてくれ…」と。それを聞いたエリックは何も言わず檻を開錠し博物館を去ると、ナイフを遠くへ投げ捨てました。
夫はもう戻らないと不安になっていたパトリシアに、帰宅したエリックは「フィンレイとは違う。彼には君がいなかった」と呟き、抱擁し合うのでした。

その後永瀬から届いた手紙には、謝罪の言葉と彼自身も苦しんだことが綴られていました。エリックはパトリシアを連れて再び永瀬に会いに行きます。深々と頭を下げて謝罪する永瀬に、エリックは“苦しんだあなたを赦そう”と記した手紙を渡しました。それに泣き崩れる永瀬をエリックは抱きしめるのでした。
それからエリックと永瀬はよき友となり、2011年に永瀬が亡くなるまで友情は続きます。翌年エリックが93歳で亡くなるまで、彼の傍らにはいつもパトリシアがいました。

みんなの感想

ライターの感想

この史実を全く知らなかったため衝撃が強く、日本人として申し訳ない気持ちを感じざるを得ませんでした。一方で、遺体を見るまで大勢の人間が死んだと理解できなかったという永瀬氏の発言を聞き、戦争は人間の感覚を麻痺させるものなのだと実感しました。
パトリシアさんの存在こそがローマクス氏と永瀬氏を救ったのだと思います。パトリシアさんの使命とも思える夫妻の出会いの場面や、ローマクス氏と永瀬氏が和解したという現実は非常に感動的でした。しかし残酷すぎる拷問シーンがつらすぎて、重く暗い印象の方が強く残りました。戦争を体験した方々の心の傷の深さは如何程かと…。
  • はむはむさんの感想

    戦時中の酷い扱いは日本軍に限らず、英国軍も色々してただろうになんか日本軍が悪者で英国軍は純粋な被害者っぽく感じますね。日本人も戦争で酷い殺され方をしている人はたくさんいます。
    どのような状況であれ残虐な行為は許されないことは前提ですが、あの時代は敵を殺したり、脅威を排除するため尋問することに拒否する権利はありませんでした。平和な時代に生きる私達が日本人代表としてあの頃の行いをサイテーと切り捨て、一方的に謝罪することはできないです。
    ただ、国問わず、この映画の英国軍の方のように戦争という状況によって苦しみを味わった人達の事を考えると苦しくなりますし、加虐した相手には憤りを覚えます。もう二度と戦争を起こしてはいけないと改めて感じさせてくれる映画です。

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