映画:レッズ

「レッズ」のネタバレあらすじと結末

レッズの紹介:1981年に製作されたアメリカの叙事詩映画。製作、共同脚本、監督、主演をウォーレン・ベイティが務め、実在したジャーナリスト、ジョン・リードの波乱に満ちた生涯を描いていく。第54回アカデミー賞では監督賞、助演女優賞、撮影賞に輝いた。

レッズの主な出演者

ジョン・リード(ウォーレン・ベイティ)、ルイーズ・ブライアント(ダイアン・キートン)、ユージン・オニール(ジャック・ニコルソン)、エマ・ゴールドマン(モーリン・ステイプルトン)

レッズのネタバレあらすじ

【起】- レッズのあらすじ1

舞台は1915年のアメリカ、オレゴン州ポートランド。記者を夢見るルイーズ・ブライアントはある日、ジャーナリストのジョン・リードと出会います。第一次世界大戦と国際政治について鋭い洞察力を持ったジョンにルイーズはすぐに惹かれ、やがて二人は愛し合う仲となりました。

ルイーズは夫を捨てジョンとともにニューヨーク、グリニッジビレッジでの生活を始めました。ルイーズはこの街で知識人と触れ合い、記者になる夢を叶えようとしますが、なかなか思い通りに事は進みません。そのうえ、二人が暮らす家には常に誰かが訪ね、夜遅くまでジョンと議論を続け、ルイーズは落ち着いた時間をまったく取れず次第に情緒不安定になっていきました。それとは対照的に、ジョンは世界の労働者を団結させようと日々精力的に取材に励んでいました。ジョンはそんなルイーズのためを思い彼女の原稿に意見を言うこともありましたが、プライドの高いルイーズはジョンの批評を受け入れようとしませんでした。やがて、取材のためにジョンは家を不在にすることが多くなり、二人の心の距離はさらに離れていきました。

そんなある日、ルイーズはついにジョンに怒りを爆発させました。労働運動の取材に時間を取られ、約束した日を大幅に過ぎてジョンが家に帰ってきたことがきっかけでした。ジョンの添え物のようになっている今の自分がみじめだと語るルイーズに、ジョンは徹底的に非難の言葉を叫びました。人の意見も聞かず、重大なテーマを取り上げようとしないルイーズの姿勢に問題があるというのです。二人はしばらく口汚い言い合いを続けましたが、しばらく経つとジョンは冷静になり、ある提案をルイーズに持ち掛けました。ジョンが海辺の静かな街に移ろうと誘うと、ルイーズはすぐ笑顔を見せ、ジョンと仲直りするのでした。

二人は転居先で穏やかな時間を過ごしますが、それは長く続きませんでした。アメリカの世界大戦への参戦が現実味を帯び始め、ジョンが反戦運動のために家を出てしまったのです。その間、ルイーズは友人の詩人ユージンから誘惑され、男女関係を結ぶようになっていました。

それから時が経ち、ジョンが久しぶりに家に戻ると、ルイーズとユージンが親密そうにしている場面を物陰から目撃してしまいます。ジョンはショックを受けますが、ルイーズ本人に問いただすことはしませんでした。

【承】- レッズのあらすじ2

久しぶりに二人きりになると、ルイーズはユージンとの仲を打ち明けようとジョンに近づきました。しかし、ジョンはその話を聞こうとせず、ただ一言「結婚しよう」とルイーズに告げました。二人はすぐに結婚し、1916年、クロトン・オン・ハドソンに転居を決めます。引越しの当日、ユージンがルイーズに愛を伝えにやって来ました。ルイーズはユージンの言葉を拒みましたが、彼から贈られた愛の詩を捨てることはできないのでした。

1917年、反戦を訴えていたはずのウィルソン大統領がドイツに宣戦布告する一方、遠く離れたロシアでは革命が起きていました。取材活動にますますのめりこむジョンでしたが、そんなある日、腎臓病を患っていることが発覚します。そのうえ、偶然にユージンの愛の詩を見つけてしまったことをきっかけにルイーズと大喧嘩をしてしまい、ルイーズは家を出て行ってしまいます。その後、ジョンは腎臓病のために入院しますが、その間もルイーズから近況を知らせる手紙が届いていました。ルイーズはパリで記者として活躍しているようでした。

そんなある日、ジョンは風の噂でルイーズが通信社をクビになったことを知ります。ジョンはすぐにルイーズがいるヨーロッパへ向かい、一緒にロシアに行こうと誘いをかけました。ジョンは、ロシアで起きた革命が全世界に波及することを信じ、記者ならば歴史的な瞬間を取材すべきと熱心にルイーズを説得。ルイーズはジョンへの不信感をいまだ持っていましたが、革命さなかのロシアの取材という誘惑には勝てず、ジョンとともにロシアに向かうことを決めました。

ロシアに着いた二人は、レーニン、トロツキーらボリシェビキ、ケレンスキー臨時政府の取材を精力的に進めました。ときには、ジョンがボリシェビキの集会で全世界の労働者の団結を呼びかけ、拍手喝さいを受けることもありました。ロシアでの日々は、ジョンとルイーズの関係を雪解けさせました。二人は再び愛し合うようになり、より尊敬し合う関係にもなっていきました。

そして1918年、ロシア取材を終えた二人はアメリカに帰国しますが、それから間もなく、自分たちが共産主義者として母国に危険視されていることに気づきました。

【転】- レッズのあらすじ3

ルイーズは短期間での戦争からの撤退を成功させたロシア共産主義の実績を声高に伝え、ウィルソン大統領の政策を痛烈に批判。一方のジョンは「世界を揺るがした10日間」のタイトルでロシア取材をまとめ、国内でも革命を起こそうとアメリカ社会党との関わりを深めていきました。しかしジョンの努力は及ばず、間もなくアメリカ社会党は共産党と共産労働党に分裂してしまいます。ジョンは最後まで党の分裂に反対していましたが、党内で醜い討論をする様子を目の当たりにしたルイーズは、この国で革命を起こすことが不可能と考えるようになっていました。

ルイーズはジョンにこれ以上アメリカでの共産主義革命に傾倒しないよう望みますが、ジョンはロシアのコミンテルンから正式なお墨付きをもらうために単身でロシアへ密入国してしまいます。大きな危険を乗り越えてロシアに入国したジョンでしたが、コミンテルンは共産労働党の公認を拒否、共産党との合併を提案してきました。コミンテルンの決定に絶望したジョンはアメリカへの帰国を望みますが、コミンテルンはジョンをこのままロシアに留まらせ宣伝局に配属させようと考えていました。ルイーズと早く再会したいという望みを打ち砕かれたジョンは、コミンテルンの制止を聞かずに往路と同じ危険なルートで単身アメリカを目指すことを決めます。しかし、国境付近でジョンは捕まり、フィンランドで投獄されることとなってしまいます。

その知らせは間もなくルイーズの耳にも届きますが、ジョンを民衆の扇動者とみなすアメリカ政府はジョン救出に何も動こうとしません。そこでルイーズはユージンの力を借り、女の身ながら密入国を試みました。厳しい寒さと雪道を乗り越え、ルイーズはついにジョンの投獄先へとたどり着きますが、そのときにはすでにジョンの姿はいなくなっていました。ジョンはロシア共産党によって釈放されていたのです。釈放後、ジョンはすぐにルイーズに電報を打ちますが、一向に返事が来ないことに不安を抱き始めます。アメリカでかつて活動をともにし、現在はアメリカを追放されロシアで暮らす女性アナキストのエマ・ゴールドマンは、そんなジョンの姿を見かねてこう語り掛けました。「解放してあげなさい、彼女の人生よ」…ジョンはこの言葉に何も言い返すことができませんでした。

【結】- レッズのあらすじ4

絶望したジョンはコミンテルンの活動に参加するようになりましが、ジョンが思い描いた通りに事が進むことはなく、フラストレーションを溜める日々を送るようになっていきました。現在のコミンテルンからはロシア革命の精神が消え失せていることを痛感していたジョンでしたが、これまでの努力を水の泡にさせまいとコミンテルン上層部とともに中東の旅に出ることを決めます。旅の目的は中東に革命を訴えることで、ジョンはその演説を任されていました。ところが、ジョンが英語で聴衆を前に演説をしていると、聴衆が突然興奮し始めました。通訳に話を聞くと、ジョンが演説で語っていない文言が翻訳後の演説台本に書かれていたことが判明します。それは、聴衆に聖戦を呼びかける言葉で、聴衆から手っ取り早く支持を得るためにコミンテルン上層部が勝手につけ加えた言葉でした。

その後、移動中の汽車の中でジョンはコミンテルン上層部と演説台本の勝手な書き換えについて口論しますが、その最中に突然汽車は何者かから襲撃を受けてしまいます。ただちにコミンテルン側も汽車から兵士を出動させ応戦、その場は銃弾が飛び交う戦場と化しました。

一方、ルイーズはその後も旅を続け、モスクワに到着、エマと再会を果たしていました。ルイーズは中東から戻った汽車からジョンが出てくるのを心待ちにしていましたが、一向にジョンは出てきません。汽車から死体が運び出されるのを見て顔をこわばらせるルイーズでしたが、次の瞬間、振り返るとそこに疲れ果てたジョンの姿がありました。すぐに抱き締め合うジョンとルイーズ。「このまま僕のそばに」…涙を流すルイーズの耳元にジョンはそう囁くのでした。

しかし、二人に残された時間はわずかでした。ジョンは投獄中より病に侵されており、ただちに入院することに。ジョンは悪夢にうなされることが多くなり、まともな会話もできなくなっていきました。そんなある日、ジョンはルイーズに一緒にニューヨークに来るよう誘ってきました。出会った頃と同じような言葉を語るジョンに優しく微笑みかけるルイーズ。しかし、その直後にジョンは気を失ってしまいます。ジョンのために水を汲みに行くルイーズでしたが、戻ってくると、部屋の前には数人の医師と看護師がいました。涙を浮かべながらルイーズが部屋に入ると、ジョンが手を胸の上で組み永遠の眠りについていました。ルイーズはそんなジョンの横で泣き崩れるのでした。

みんなの感想

ライターの感想

激動のロシア革命の中、共産主義に理想を見出しアメリカに革命を起こそうとしたジャーナリストがいたことに衝撃を受けました。当時の時代を再現したセットやリアルな戦争描写など、製作側のこだわりが随所に感じられました。また、壮大な物語をより感動的にしていたのは、名優たちの迫真の演技によるところが大きいと思いました。理想に邁進する主人公夫婦と、その二人の仲を邪魔する詩人、国外追放の憂き目に遭う女性革命家など、濃い人間ドラマが展開されていきます。3時間超の映画ですが、あっという間に感じられました。

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