映画:ロング,ロングバケーション

「ロング,ロングバケーション」のネタバレあらすじと結末

ロング,ロングバケーションの紹介:2017年のイタリア・フランス合作のコメディドラマ。マイケル・ザドゥリアンの小説「旅の終わりに」を映画化した作品で、認知症の夫と末期がんの妻の最後の旅路をコミカルに描いていく。主人公の老夫婦をヘレン・ミレン、ドナルド・サザーランドが好演し、第22回カプリ・ハリウッド国際映画祭ではアンサンブルキャスト賞を受賞した。

あらすじ動画

ロング,ロングバケーションの主な出演者

エラ(ヘレン・ミレン)、ジョン(ドナルド・サザーランド)、ウィル(クリスチャン・マッケイ)、ジェーン(ジャネル・モロニー)

ロング,ロングバケーションのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- ロング,ロングバケーションのあらすじ1

ロング,ロングバケーションのシーン1 舞台はアメリカ、マサチューセッツ州。ヘミングウェイ研究者のジョンと妻のエラは50年もの間夫婦として仲睦まじく暮らしていました。しかし、最近ジョンは認知症となって知的な一面が失われ、わがままばかり言うように。エラのことまでも忘れてしまう時間も多くなってきていました。一方、エラは末期がんを患い余命がわずかとなっていました。

そんなある日、エラはキャンピングカーのレジャー・シーカーに乗ってジョンと旅に出ることを決めました。目的地はフロリダ州キーウエスト、ヘミングウェイの家がある街です。息子のウィルと娘のジェーンは二人が突然いなくなったことに慌て、なんとかエラに連絡を取ろうとするが、エラは時々無事を知らせる電話をするだけで、どこにいるかを教えようとしませんでした。

エラは子どもたちへの電話では平気なふりをしていましたが、旅はトラブル続きでした。ジョンの運転は危なっかしく、夜にはお漏らしをすることが度々ありました。そのうえ、エラが昔愛していたダンのことを思い出し、突然怒り出すこともありました。かと思えば、昔のように知的な言い回しをすることもあり、エラはそんなジョンの挙動に一喜一憂していました。

そんなエラの楽しみは、夜にキャンプ場でジョンと昔撮影したスライド写真の鑑賞会を開くことでした。ジョンが写真を見て当時の記憶をおぼろげにでも思い出してくれるのが、エラにとってささやかな喜びとなっていました。

【承】- ロング,ロングバケーションのあらすじ2

ロング,ロングバケーションのシーン2 二人がある休憩所に寄ったときのことでした。エラがウィルに電話をしている間に、ジョンが一人でレジャー・シーカーを出発させてしまう珍事が起こりました。近くにいた親切なバイク乗りの協力があったおかげで、なんとかエラはジョンと合流を果たしますが、ジョンは状況をまったく理解していない様子でした。そんなジョンに、エラは思わず「地獄へ行け」と言ってしまうのでした。

その夜のことでした。エラが茶髪のカツラを外して寝ていると、突然ジョンがエラはどこだ?と尋ねてきたのです。ベリーショートの白髪頭のエラは、若い頃のブロンドの美しい妻の姿を探し求めるジョンの言葉にひどく傷つきました。そして、「あの人を返して」と語り、ありし日のジョンがいないことを悲しむのでした。

その翌朝、エラが目覚めるとジョンの姿が車から消えていました。キャンプ場の係員の力を借り、なんとかエラはジョンを見つけ出しますが、このときジョンは呑気にアイスを食べていました。エラは感情が高ぶり「あなたなしではとても生きていけない」とジョンに抱きつくのでした。

その後もトラブルは続きました。人里離れた道でレジャー・シーカーがパンクしてしまい、そこを通りかかった男二人組に金を出すよう脅迫されてしまったのです。エラは金を出すふりをして、隠し持っていたショットガンを車内から取り出しました。男二人組がエラのショットガンに震え上がり、その場から去って行くのを確認すると、エラは精神を落ち着かせるためにウィスキーを飲むのでした。

その後、タイヤの修理を終えて旅を再開させると、二人はとある街で渋滞に巻き込まれました。ちょうどそのとき、共和党による大統領選挙のキャンペーンが行われており、街はトランプ候補の支持者で沸き立っていました。突然車を降りてキャンペーンに参加するジョンの姿を見て、エラは呆れ果てました。「あなたは民主党でしょ」と言って、会場からジョンを連れ出すエラ。ところが、ジョンは過去の選挙のことを覚えておらず、そのうえ、エラをリリアンと呼んできました。リリアンは長年付き合いのあるお隣の老婦人の名前でした。過ちに気づき「許してくれ」と謝るジョンに、エラは優しくキスをしました。

【転】- ロング,ロングバケーションのあらすじ3

ロング,ロングバケーションのシーン3 その夜、ジョンはエラにある約束をして欲しいと求めてきました。それは、もし施設に入れるくらいに症状がひどくなってしまったら、自分にショットガンを握らせて欲しい、というのです。ジョンの思いに驚きながらも、エラは「居間で決行するのはやめて」と冗談を返しました。

その翌朝、目を覚ましたエラはジョンの姿にひどく驚きました。ショットガンを手に持ち、ダンに会わせろと迫ってきたのです。エラはそんなジョンに怒り、望み通りダンに会わせることを決めました。エラが調べた結果、ダンもまた認知症となり、介護施設にいることが判明。ジョンはダンと再会を果たすと、トランクス派かブリーフ派かをショットガン片手に尋ねました。エラがブリーフ派の自分にやたらとトランクスを履かせようとする理由がダンにあるのではないかと疑っていたのです。しかし、ダンはオムツ派と答え、エラとジョンのことなど知らないと冷たい態度を取るのでした。

エラとジョンは施設の職員に追い出され、再びフロリダに向けて車を走らせ始めました。エラは久しぶりにベッドで眠ることを望み、二人は海辺のホテルに宿泊しました。その日はちょうどホテルが混んでいる時期で、エラは渋々スイートルームに宿泊することを決めました。しかし、いざスイートルームに通されると、部屋の豪華さに二人のテンションは上がっていきました。酒を飲み、楽しくダンスをするエラとジョン。しかし、その最中にエラは突然嘔吐してしまいます。エラの命は確実に終わりに近づきつつあったのです。

その翌日もエラは体調を崩し、二人は早々とキャンプ場に移動しました。そこで休もうとするエラでしたが、突然ジョンが再びエラをリリアンと呼び始めました。不審に感じたエラはリリアンのふりをして会話を続けました。すると、驚くべき事実が発覚しました。ジョンとリリアンはエラの妊娠中に不倫関係にあったのです。エラは衝撃の事実に激しい怒りを覚え、すぐにキャンプ場にタクシーを呼び、最寄りの介護施設に向かいました。そして、無理やりジョンを介護施設に預けると、エラはキャンプ場に戻っていきました。

キャンプ場に戻ったエラは、ジェーンに八つ当たりの電話をかけました。エラはジョンを詐欺師呼ばわりして「地獄へ行け!」と叫び電話を切りますが、ジェーンはまったくエラの言っていることを理解できませんでした。

【結】- ロング,ロングバケーションのあらすじ4

ロング,ロングバケーションのシーン2 結局、その日の真夜中にエラはジョンを迎えに介護施設に戻りました。エラは呆然とするジョンに、昔感じた不思議な気持ちを伝えました。それは、エラが妊娠しているときの出来事でした。ある晩、ジョンは家に帰ると、身重のエラのためにいろいろと世話をしてくれたことがありました。そのとき、エラはジョンとリリアンとの仲に気づいていませんでしたが、そのとき不思議とジョンが「戻った」感覚があったというのです。すでにそのときジョンを無意識のうちに許していたことに気づいたとエラが語ると、ジョンはエラの手にキスをしました。その後、エラは「もう一度あなたを許さないと」と言ってジョンを連れ帰るのでした。

その翌日、二人はついにヘミングウェイの家にたどり着きました。しかし、ジョンが施設内で行われているイベントに熱中している間に、エラは倒れてしまいました。エラは救急車に運ばれましたが、ジョンはそのことに気づきませんでした。

その後、エラが病院のベッドで休んでいると、そこにジョンが現れました。ジョンはなんとか病院にたどり着き、医師からエラの深刻な病状を聞かされてショックを受けていました。ジョンはすぐにエラを病院から連れ出し、キャンプ場に向かいました。

レジャー・シーカーに戻ると、エラは道中お漏らしをしたジョンのために着替えを手伝おうとしました。すると、エラはジョンが勃起していることに気づきました。ジョンは戸惑うエラに迫り、そのまま挿入してきました。久しぶりの行為に、愛を実感するジョンとエラ。ジョンがそのまま眠ってしまうと、エラはウィルとジェーンに手紙を書きました。その後、エラはレジャー・シーカーのエンジンをかけ、車内の排気ガスのカバーを外すと、たちまち黒い煙が充満していきました。

翌朝、二人の死体はキャンプ客によって発見されました。それから間もなく、ジョンとエラの葬儀が執り行われました。エラが残した手紙には「こんな結末を許してね」と書かれており、ジョンを愛しているからこそ一緒に死ぬことを選んだエラの思いも綴られていました。一方で、二人の最後の旅がとても充足したものだったことも窺わせる内容も書かれていました。「素晴らしいバカンスだった。素敵な日々だったわ。私たちのハッピーエンド。愛を込めて 母より」。手紙はそう締めくくられていました。葬儀を終えて帰途につく参列者と、墓地の近くの街並みを映しながら、映画は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

思い出を忘れてしまう夫や末期がんに苦しむ妻の姿が痛々しさを感じさせる一方、夫婦の珍道中にはおおいに笑わされます。かつては知的で美青年だった大学教授という役どころがドナルド・サザーランドにはぴったりで、また、「地獄へ行け!」と家族に叫ぶヘレン・ミレンも観ていてとても心地よかったです。死の直前の夫婦の行為には少しドキリとしましたが、それと同時に夫婦の絆がじんわりと伝わってくる素敵なシーンだったと思います。

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