映画:三人の名付親

「三人の名付親」のネタバレあらすじと結末

三人の名付親の紹介:名匠ジョン・フォード監督が過去に自らが撮ったサイレント映画をリメイクした西部劇ドラマ。ピーター・B・カインの小説を映画化した作品であり、三人のならず者たちが突然託された赤ん坊を守りながら懸命に旅を続ける姿を描く。1948年アメリカ製作。

あらすじ動画

三人の名付親の主な出演者

ボブ(ジョン・ウェイン)、ピート(ペドロ・アルメンダリス)、キッド(ハリー・ケリー・ジュニア)

三人の名付親のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 三人の名付親のあらすじ1

三人の名付親のシーン1 物語の舞台は西部開拓時代のアリゾナ州、ウェルカムという町。クリスマスが近づく中、ボブ、ピート、キッドの三人組のならず者たちがこの町にやって来ることから物語は始まります。三人がこの町を訪れたのは、銀行強盗をするためでした。

三人は町に入ってすぐ、スイートという名の気さくな中年男と出会いました。スイートの妻は旅に疲れたボブたちのためにコーヒーでもてなし、旅の途中でニュー・エルサレムから旅をしている姪夫婦と出会わなかったかと尋ねました。クリスマスに到着するはずの姪夫婦がまだ到着しないというのです。ボブが姪夫婦と会っていないと返答すると、スイートの妻は心配そうな表情を浮かべました。姪の夫はスイートに「バカ亭主」と呼ばれるほど間抜けで、道を間違えた可能性がおおいに考えられたのです。

その後、ボブたちがコーヒーを飲み終えると、スイートはおもむろに上着を着始めました。ボブたちはその上着を見て驚きました。スイートの上着には保安官バッジがつけられていたのです。ボブたちは逃げるようにその場から去って行き、スイートは不敵な笑みを浮かべながらその後ろ姿を見送りました。

その後、三人が銀行の前に到着すると、銀行の頭取の娘ルビーがちょうど東部から帰り、人々から歓迎を受けていたところでした。ルビーは典型的な西部男の身なりをしているボブたちに懐かしさを覚え、親しげに話しかけてきました。ルビーは父親の銀行と取引してあげてと語りかけると、ボブは紳士的に帽子を取り「そのつもりです」と返答しました。

それからすぐ、ボブたちは銀行強盗を決行、金を強奪しますが、ボブたちを警戒していたスイートとその仲間にすぐに追いかけられてしまいます。キッドは肩を撃たれて落馬し、ボブとピートはなんとかキッドを助け出して町を出て行きました。スイートはピートの馬に載せていた水袋に銃弾を命中させると、それ以上の追跡をやめました。

水を失ったボブたちは必ず近場の水場に現れると判断したスイートはすぐに大勢の助手を雇い、列車に乗り込みました。その目的地は、貯水槽を備えた鉄道の停留所でした。スイートはそこでボブたちが現れるのを待とうと考えたのです。

その後、ボブたちはようやく貯水槽のある停留所を見つけましたが、ちょうどそのとき、スイートたちを乗せた列車が到着しました。スイートはライフルを持った仲間数人を下ろし、さらに先にある停留所に向かって列車を発進させました。その様子を遠くから見ていたボブたちは呆然としますが、すぐに気を取り直し、北に向かうことを決めます。スイートたちが向かう目的地とは別の方向に行くことで、スイートの追跡をやり過ごそうと考えたのです。それまでの間は、わずかに残った水を負傷したキッドに与え、ボブとピートはサボテンをかじって水分補給をすることにしました。

【承】- 三人の名付親のあらすじ2

三人の名付親のシーン2 その後、ボブたちは激しい砂嵐に遭った上、馬に逃げられるという悲劇に見舞われ、歩いて旅をせざるを得ない状況に追い込まれてしまいました。体力を激しく消耗しながらも、ボブたちはテラピンという地域にある水場に到着、ようやく水にありつけると歓喜しました。ところが、よく見てみると、そこには馬に逃げられた幌馬車がポツンとありました。嫌な予感を覚えたボブは単身水場に近づき、状況を確認しました。

しばらくすると、ボブはピートとキッドの元に戻り、この水場で最悪な事態が起きたことを知らせてきました。あの幌馬車にはニュー・エルサレムから来た夫婦が乗っていましたが、バカな夫が水場の水位を上げようとダイナマイトを仕掛けたといいます。この爆発により水場は使えなくなったうえ、幌馬車の馬は水場の底にあったアルカリ性の水を飲み、逃げ出してしまいました。夫は馬を追いかけて姿をくらまし、それから数日間、妻は幌馬車の中に一人取り残されていました。ボブは「最悪の事態だ」と前置きをしたうえで、この妻が出産間近であることを明かしました。水だけでなく出産に必要なものがない中、三人の中で唯一子持ちのピートは女性の出産を手伝うことを決断しました。ピートが女性の出産を助けている間、ボブとキッドはサボテンから水を絞り出す作業に集中しました。

その夜、女性は男児を出産しましたが、体力の衰弱がひどく、視力が著しく低下していました。ボブたちは女性と面会し、それぞれ自己紹介をしました。ボブはロバート・ハイタワー、キッドはウィリアム・カーニー、ピートはペドロ・エンカランシオン・アランゴと、それぞれの本名を明かしました。自分の死が近いことを覚悟した女性はボブたちに深い感謝の意を示し、この子を助けて欲しいと頼み、さらに三人に名付け親になって欲しいと望みました。ボブたちが女性の望みを受け入れると、女性は「ロバート・ウィリアム・ペドロ・ハイタワー」という名を我が子に与えました。女性は我が子にキスをすると、静かに息を引き取りました。

その後、ボブたちは女性を埋葬し、キッドは女性のために聖歌を歌いました。「川の中におられるはわれらが救世主 悲しみのうちに会うは二度とない 輝ける御座の下で われらほとりに集う 美しき川のほとりに聖者も集う川の水は 御座のそばを流れる」…キッドが聖歌を歌い終えると、ボブは「アーメン」と口にしました。

【転】- 三人の名付親のあらすじ3

三人の名付親のシーン3 その後、ボブたちはその場にとどまって赤ん坊の世話を始めました。赤ん坊の扱いに慣れていないものの、女性があらかじめ育児書やコンデンスミルクを用意していたおかげでなんとか赤ん坊の世話をするボブたち。三人は水がないという危機的状況にありましたが、笑顔で赤ん坊に接し、束の間の穏やかな時間を過ごしました。

その後、ボブとピートは次の目的地をどこにするかを巡って口論に及びました。女性が残した聖書を手に取って信心深いピートが「きっと解決法が書いてある」と口にすると、ボブは怒って聖書を叩き落としました。キッドはその聖書を拾い、ちょうど開いていたページを見て驚きました。そこには、「それからモーセの律法による女の清めの期間が過ぎたとき 両親は幼子を主にささげるためエルサレムへ向かった」と書かれていたのです。三人はこの偶然に驚き、自分たちが向かうべきはニュー・エルサレムだと確信、すぐに出発の準備を始めました。

一方、スイートとその仲間たちは鉄道の停留所でボブたちが来るのを待ち構えていました。スイートはボブを捕まえればいいチェス相手になるだろうと笑顔を浮かべていましたが、一向にボブたちが現れないことに違和感を覚え、ボブたちが進路を変えたのではないかと疑いを持ち始めました。そこで、スイートは数人の仲間を連れて停留所を出発、馬に乗ってボブたちの追跡を始めました。

それからすぐ、スイートたちはテラピンの水場に到着、そこで干からびた水場と空の幌馬車を発見しました。スイートは荷物の中にあったドレスから、幌馬車に乗っていたのは自分の姪であることに気づきました。スイートはボブたちが姪を殺したと思い込み、激しい憎悪をボブたちに抱くようになりました。

同じ頃、ボブたちはひどく衰弱しながらもニュー・エルサレムの町を目指し歩いていました。特に疲弊していたのは肩を負傷していたキッドでしたが、キッドは自分たちを聖書に登場する三賢人にたとえ、赤ん坊を必ずニュー・エルサレムに送り届けたいと考えていました。しかし、町までの道のりは厳しく、キッドはその途上で倒れ、息を引き取ってしまいます。

さらに、町に繋がる山を前にして、ピートが転落し、足を骨折する大怪我を負ってしまいました。ピートは足手まといの自分を置いて先に行くようボブに頼み、コヨーテに襲われないようにと銃を置いて行ってもらいました。ボブが去ると、ピートは「天国の場所を分け与えたまえ」と神への言葉を口にし、銃を手に取りました。ボブは後方から一発の銃声を聞き、一瞬は立ち止まったものの、またすぐに歩を進めました。

【結】- 三人の名付親のあらすじ4

三人の名付親のシーン2 その後、ボブはよろめきながらも山を越えますが、ついに体力の限界に達し、倒れてしまいます。ボブは邪魔な荷物をすべて捨て、聖書も乱暴に投げ捨てました。しかしすぐに考え直し、ボブは風に吹かれる聖書のページに手を添え、ちょうどそのとき開いたページを読みました。「エルサレムに近づくと ロバとその子がつながれているだろう それを解いて私のところに連れてきなさい」…この聖書の一節を読んだボブはこの地でロバを盗めるわけがないと怒り出し、赤ん坊を抱き上げて歩き出しますが、再び倒れてしまいました。すると、キッドとピートの幻が現れ、「母親との約束を破るのか?」とボブを叱りつけてきました。二人の言葉に励まされたボブが再び歩き出すと、突然目の前にロバの親子が現れました。ボブはロバに赤ん坊を乗せ、自身もロバに寄りかかりながら前進しました。

その夜、ついにボブはニュー・エルサレムに到着、ちょうどその日はクリスマスで、町の酒場には大勢の人々が集まっていました。そんな中ボブは酒場に入り、人々はクリスマスにやって来た赤ん坊を歓迎し、優しく見守りまりました。すると、そこにスイートが現れました。ボブはスイートの登場に「負けたぜ」と微笑み、その場に倒れ込みました。

それから時が経ち、ボブはウェルカムの町の保安官事務所の牢屋に入れられ、スイートとのチェスを楽しむようになっていました。スイートはすべての事情を理解し、今ではボブとは良き友人関係を築いていました。しかし、赤ん坊の養育権に関してはボブとスイートは激しく対立、スイートと妻は養父母となることを望んでいましたが、ボブは母親との約束を守るため、あくまでも自分が育てることにこだわっていたのです。

そんな中、ボブを裁くための法廷が開かれました。ボブ自身の罪を裁く前に、判事は赤ん坊の養育権をスイートに譲る気がないかとボブに尋ねてきました。もし養育権をスイート夫妻に譲り、この町に二度と足を踏み入れなければ、懲役20年の刑を留保するというのです。しかし、ボブは「母親との約束は破れない」と養育権の譲渡を拒否、すると、判事は「その言葉を待っていた」と口にし、ボブに最低限の刑期、懲役1年と1日の刑を言い渡しました。

その後、ボブを移送するための列車が町に到着しました。赤ん坊を救ってくれたボブを送り出すため、大勢の町の人々が駅に駆けつけました。ボブはスイートの妻に抱き抱えられたロバート・ウィリアム・ペドロに別れを告げ、列車に乗り込みました。すると、銀行の頭取の娘ルビーがボブに話しかけてきました。ルビーはボブに好意を抱いており、手紙を書いてもいいかと尋ねました。すると、ボブは帽子を脱ぎ、「頂けるのなら光栄です」と紳士的に返答しました。

二人が会話をしている間に列車は出発、人々は聖歌を歌ってボブを送り出しました。「われらほとりに集う 美しき川のほとりに 聖者も集う川の水は 御座のそばを流れる」…人々が歌う聖歌は、かつてキッドが歌った聖歌でした。スイート夫妻も元気よく聖歌を歌い、歌い終えると、スイート夫人は涙を流しました。汽笛を鳴らし、町を離れていく列車を映し出し、映画は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

犯罪に明け暮れていた男たちが赤ん坊との出会いを通じて人間的な感情を取り戻していく姿がとても感動的でした。また、主人公たちの前途に広がる荒野は絶望的に映し出され、過酷な旅が映像からじっくりと伝わってきます。そんな中でも笑いを忘れない男たちの会話もとても面白かったです。

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