「太秦ライムライト」のネタバレあらすじと結末の感想

ヒューマンドラマ

太秦ライムライトの紹介:2014年製作の「日本一の斬られ役」、福本清三が主演を務めたアクション人間ドラマ。京都の太秦にある撮影所を舞台に、時代の流れに取り残される俳優の人生を描いていく。2014年のファンタジア国際映画祭では作品賞と男優賞を受賞した。

予告動画

太秦ライムライトの主な出演者

香美山清一(福本清三)、伊賀さつき(山本千尋)、田村美鶴(萬田久子)、先代 尾上清十郎(小林稔侍)、尾上清十郎(松方弘樹)、長沼兼一(本田博太郎)

太秦ライムライトのネタバレあらすじ

【起】- 太秦ライムライトのあらすじ1

舞台は京都、太秦。ここは「東洋のハリウッド」と呼ばれ、この撮影所からは多くの名作が生み出されてきました。俳優の加美山清一もここで長い間斬られ役として活躍してきましたが、時代劇の需要は年々落ち込み、斬られ役の仕事も全盛期とは比べものにはならない程激減していました。

そんな中、長寿ドラマ時代劇「江戸桜風雲録」の打ち切りが決定します。加美山にとって、このドラマは思い入れが深い作品でした。このドラマは名優、尾上清十郎が主役を務めていますが、元々その父親の先代尾上が主役で始まったシリーズでした。当時駆け出しの斬られ役だった加美山は先代尾上に才能を見抜かれ、愛用の木刀までも贈られていました。また、ヒロインを演じた美鶴も加美山を激励。「きっとええ役者はんなるわ」と美鶴にかんざしで髪を優しく整えてもらったことは、加美山にとって忘れられない思い出でした。

その美鶴はその後女優を引退し、今は太秦で娘と小料理屋を経営、店は斬られ役たちの行きつけとなっていました。突然のドラマ打ち切りに多くの斬られ役仲間が不満をこぼす中、美鶴は何も語ろうとしませんでした。

【承】- 太秦ライムライトのあらすじ2

その後、加美山ら斬られ役俳優たちは現代ドラマに出演することに。しかし、監督は加美山たちをモノ扱いする言動を繰り返す横暴な男でした。斬られ役仲間たちは激しく怒りますが、加美山はそれを制止。そして、監督に対して無言の威圧感で圧倒するのでした。

この一件で監督を怒らせたことが原因で加美山は長期休暇を余儀なくされますが、それで腐ることなく、撮影所内のテーマパークのチャンバラ劇に出演することを決めます。若い頃に病気で亡くなった妻がいつも自分の演技を応援してくれたことを加美山は思い出したのです。

その一方で、加美山はさつきという俳優志望の若い女性に稽古をつけていました。最初は断っていたものの、さつきの熱意に負け加美山が立ち回りの稽古をするようになると、さつきは加美山の教えをどんどん吸収していきました。さつきの姿に心を動かされた加美山は、先代尾上からもらった木刀をさつきに託し、さつきはその木刀でさらなる稽古を重ねました。やがて他の斬られ役仲間たちも二人の稽古に参加するように。多くの斬られ役たちの迫力ある立ち回りを見た撮影所の演技課長の長沼は、この稽古を舞台にアレンジし、斬られ役たちの新たな仕事にしたいと考え始めていました。

その後、さつきは「江戸桜風雲録」の後継番組の異色時代劇「ODANOBU!」の主演に大抜擢されます。さつきは元々ヒロインのスタントを担当していましたが、主演女優が現場を放棄したため、アクションのうまいさつきがそのままヒロインを演じることになったのです。加美山はさつきの大抜擢を喜び、チャンバラ劇の合間に撮影所の様子を見に行きました。しかし、さつきはNGを連発、明らかにいつもの精彩を欠いていました。

【転】- 太秦ライムライトのあらすじ3

加美山が舞台裏に行くと、さつきは極度の緊張で泣きじゃくっていました。加美山はそんなさつきに突然木刀を振り上げると、さつきは素早く小道具の槍で刀を受け止めました。「甘ったれんな!太秦のお姫様になるんじゃないのか」…加美山のこの一言でさつきは緊張から解放され、迫力のアクションを披露。それは監督を十分に納得させる見事なものでした。

さつきがドラマの成功で女優へのステップを昇る一方、加美山たちにとって困難な時間は続いていました。殺陣の舞台化が却下されてしまったのです。再起の場を失った斬られ役たちは次々と引退。加美山も迷った末に引退を決意、すでに体が激しいアクションに耐えられるものではなくなっていたのです。加美山は引退を美鶴に告げると、美鶴は「ええ役者はんにならはったなぁ。ほんまにええ役者はんにならはった」と涙をこらえていました。

それから時が経ち、スター女優となったさつきが「江戸桜風雲録」の続編の撮影のために久しぶりに太秦の撮影所に戻ってきました。しかし、そこにかつての斬られ役仲間の姿がないことにさつきは衝撃を受けます。さつきはプロデューサーに加美山ら斬られ役たちの再起用を提案。プロデューサーをなんとか説得したさつきは田舎で暮らす加美山の元を訪ねました。

さつきは加美山の再登板を望んでいましたが、加美山は田舎での隠居生活に満足している様子でした。加美山がさつきに少年時代の話を語りながら散歩をしていたときのこと。加美山がふと後ろを振り返ると、さつきが木の枝を持って構えていました。加美山の体は自然と動き、二人はかつてのように稽古を始めました。さつきとの稽古を通じて、加美山はもう一度太秦で斬られ役を演じることを決めます。

【結】- 太秦ライムライトのあらすじ4

「江戸桜風雲録」の現場には尾上清十郎を始めとする懐かしい面々が揃っていました。今回加美山が演じるのは、尾上とラストに壮絶な斬り合いをする刺客という役どころでした。加美山は存在感たっぷりに刺客の役を演じますが、古傷を抱えている腕や足の動きの鈍さはすぐに監督に見抜かれてしまいます。監督は加美山の撮影を終わらせようとしますが、長沼ら加美山の古い仲間たちは最後まで演技させて欲しいと懇願。監督はその願いを受け入れました。

ラストシーンの撮影が再開される直前、さつきは加美山の手を握り、かつての美鶴のようにかんざしで加美山の髪を優しく整えてくれました。加美山は余裕すら感じさせる面持ちで本番を迎えました。加美山は俊敏な動きで主役の尾上と斬り合い、ときにはヒロイン役のさつきとも緊張感あふれる戦いを演じました。そして、その場に何人もの男たちが倒れる中、加美山は尾上と最後の斬り合いを始めます。「浮世になにか久しかるべき。桜と共に散ってみしょう」…この決め台詞とともに尾上は加美山を斬り倒します。一度は倒れたものの、最後の悪あがきで尾上に斬りかかろうと立ち上がる加美山。そんな加美山にとどめの一撃を与えたのが、ヒロインを演じるさつきでした。

加美山は体を大きく後ろに反らせながら、壮絶な最期を迎える刺客を演じ切りました。倒れ込んだ加美山の体には、舞台セットの桜が美しく散っていました。

みんなの感想

ライターの感想

謙虚ながらも意志の固い老俳優を演じた福本清三さんの演技に魅了される作品です。福本さんのこれまでの人生を参考にした物語というだけあって、福本さんの演技がとにかく自然、だけど斬り合いは迫力満点という見応え満点の作品です。

映画の感想を投稿する

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

映画「太秦ライムライト」の商品はこちら