映画:太陽はひとりぼっち

「太陽はひとりぼっち」のネタバレあらすじと結末

太陽はひとりぼっちの紹介:1962年にイタリア・フランス合作で製作された作品で、ミケランジェロ・アントニオーニ監督による愛の不毛三部作の最終章となる映画。愛に空虚さしか見いだせない女性の姿を独創的な映像で映し出していく。主演はモニカ・ヴィッティ、アラン・ドロンが務め、第15回カンヌ国際映画祭では審査員特別賞を受賞した。

あらすじ動画

太陽はひとりぼっちの主な出演者

ヴィットリーア(モニカ・ヴィッティ)、ピエロ(アラン・ドロン)、リッカルド(フランシスコ・ラバル)

太陽はひとりぼっちのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 太陽はひとりぼっちのあらすじ1

舞台はイタリア。翻訳家として働く美女ヴィットリーアが婚約者に別れを告げる場面から、物語は始まります。婚約者のリッカルドはヴィットリーアが別れたい理由を語ってくれず、困惑していました。ヴィットリーアは無表情で淡々と別れるべきと語りますが、リッカルドは長年の恋人を諦めることはできずにいました。

ヴィットリーアは追ってくるリッカルドを振り払い、家へと戻りました。それからすぐ、ヴィットリーアは母を探しに株式市場へ出かけました。母は株への投資に夢中で、ピエロという美青年の仲売人に株の面倒を見てもらっていました。騒がしい株式市場でも相変わらずヴィットリーアは無表情を浮かべていましたが、それとは対照的に、ピエロは儲けを逃すまいと盛んに動き回っていました。

その夜、ヴィットリーアは友人と夜を過ごしました。ケニア帰りの友人は現地の民族の衣装や装飾品をたくさん持っており、ヴィットリーアは衣装を身につけ、黒人のふりをして悪ふざけをし始めました。しかし、友人はそんなヴィットリーアの姿に不快感を示し、ヴィットリーアはすぐに普段着に着替えることにしました。

その後、二人は散歩に出かけました。友人はイタリアでの生活に疲れ、ケニアに戻りたいと考えていることを打ち明けました。そんな友人にヴィットリーアは「ここではすべてが複雑よ。愛情も」と意味深げな言葉を口にするのでした。

【承】- 太陽はひとりぼっちのあらすじ2

その後、ヴィットリーアが家に戻ると、家の前にリッカルドが現れました。リッカルドはヴィットリーアと話し合うことを望んでいましたが、ヴィットリーアは無視し、リッカルドとの共通の友人に電話をかけました。そして、つらい状況にあるリッカルドのそばにいて欲しいと伝えました。

それから間もなく、ヴィットリーアがいつものように母を探しに株式市場を訪れたときのことでした。この日、株価は前代未聞の大暴落を起こし、市場は大混乱に陥っていました。母もまた大損をした一人で、ヴィットリーアは母から八つ当たりを受けてしまいます。ヴィットリーアがピエロと母の損失額について尋ねると、ちょうどそのとき一人の中年男性が二人の前を通って行きました。ピエロによれば、その男性は今回の暴落で全財産を失ったといいます。ヴィットリーアは何気なくその男性の後を追い始めました。

男性は薬局で精神安定剤を買い、近くのカフェで薬を飲むと、紙切れに何かを書き始めました。男がその紙切れを置いてカフェを出て行くのを見計らうと、ヴィットリーアは思わずその紙切れを持ち帰ってしまいました。紙切れには、花の絵が描かれていました。ヴィットリーアは大損失を被った母の様子が気になり、自宅へ向かうことを決めます。すると、そこにピエロもついてくることになりました。

【転】- 太陽はひとりぼっちのあらすじ3

家に着くと、母はまだ帰ってきていませんでした。ヴィットリーアは母が昔貧しさを経験したことから、お金を失うことをひどく恐れているとピエロに明かしました。しかし、ヴィットリーア自身はお金に興味がなく、数字の変動に一喜一憂する金融市場の仕組みを理解しかねていました。

ヴィットリーアはかつての自分の部屋に入り、思い出に浸りながらベッドに横になりました。すると、ピエロがキスを迫ってきましが、ヴィットリーアはとっさにそれを交わし起き上がりました。ちょうどそのとき、母が帰宅。ピエロはヴィットリーアの母から損失をできるだけ少なくするよう依頼を受けました。

その後、オフィスに戻ったピエロは大暴落で損失を被った顧客の対応に追われますが、ヴィットリーアに会うために早めに仕事を切り上げました。ピエロは車でヴィットリーアの家に向かい、ベランダに出てきたヴィットリーアを口説き始めました。ヴィットリーアは笑みを浮かべながら冗談を言い、ピエロとの会話を楽しみますが、その間にピエロの車は盗まれてしまいました。

その翌朝、ピエロの車はヴィットリーアの家からほど近い川に沈んでいるのが発見されました。ヴィットリーアはピエロに呼ばれその現場を訪れると、ちょうど車が遺体とともに引き上げられていました。ピエロに呼ばれて上機嫌になっていたヴィットリーアでしたが、遺体の発見に突然顔を硬ばらせるのでした。

その後、二人は散歩に出かけ、束の間の会話を楽しみました。そして、横断歩道のある道が見えたとき、ピエロはあの横断歩道を渡ったらキスをすると言い出しました。横断歩道を渡り切ると、ピエロは有言通りヴィットリーアにキスをしましたが、その直後、ヴィットリーアはなにかを恐れるような表情を浮かべ、そのままピエロの前から去ってしまいました。

【結】- 太陽はひとりぼっちのあらすじ4

その夜、ヴィットリーアはピエロに電話をかけますが、何も言葉を発しようとはしませんでした。無言電話と勘違いしたピエロは乱暴にその電話を切ってしまいました。

その翌日、二人はあの横断歩道のある道で再会を果たし、ピエロの生家に行きました。今は誰も住んでいない立派な屋敷で、戯れ合うヴィットリーアとピエロ。ヴィットリーアはピエロから離れて屋敷の中や外を歩く人々を観察しますが、ピエロはそんなヴィットリーアをベッドへと誘いました。

ピエロはすっかりヴィットリーアに魅了され、結婚を真剣に考え始めるようになっていましたが、当のヴィットリーアには結婚の意思はありませんでした。ヴィットリーアはピエロと戯れ合うときは笑顔を見せましたが、結婚や愛の話題になると、決まって虚無的な表情になっていました。ピエロはそんなヴィットリーアに困惑していましたが、これからもずっと一緒にいたいとも思っていました。ピエロはヴィットリーアとの別れ際、「明日も会おう。明日もあさっても」と語り掛けました。ヴィットリーアはそんなピエロの思いを受け入れ、今晩もあの横断歩道のある道で会うことを約束し、ピエロを抱きしめました。

ところが、いざ彼の前から去り一人になると、ヴィットリーアはどこか不安げな表情になりました。それはピエロも同じで、ヴィットリーアが去った後のピエロは釈然としない表情を浮かべていました。

ここで映像は町の日常風景へと切り替わります。一見、いつもと変わらない風景の中、バスから一人の中年男性が新聞を開きながら下車しました。その新聞には、「核開発競争」、「はかない平和」と見出しがついていました。夜になると、街灯がともり道を照らし出しましたが、ヴィットリーアとピエロが約束の場所に現れることはありませんでした。

みんなの感想

ライターの感想

愛に不信感を抱く女性の物語が最後にどんな着地を見せるのか楽しみに観ていたのですが、そのラストシーンに静寂の日常風景が映し出されたことに衝撃を受けました。風がほとんど吹かず、自然が無機質に感じられる中、核戦争の脅威を予期させる展開に強い不安感を覚えました。何度か観返すことで主人公が憂鬱そうな表情を浮かべる理由が理解され、より味わいも増していく映画だと思います。

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