映画:太陽は光り輝く

「太陽は光り輝く」のネタバレあらすじと結末

太陽は光り輝くの紹介:1953年製作のアメリカのヒューマンドラマ。名匠ジョン・フォードがアービング・S・コップの短編小説を映画化した作品で、元南軍兵士の初老の判事が正義を貫く姿をユーモアを交えて描いていく。

あらすじ動画

太陽は光り輝くの主な出演者

プリースト(チャールズ・ウィニンガー)、ルーシー・リー(アーリーン・ウェラン)、アシュビー(ジョン・ラッセル)

太陽は光り輝くのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 太陽は光り輝くのあらすじ1

舞台は南北戦争終結から40年の年月が経ったケンタッキー州のとある街。この街の判事のプリーストは元南軍の兵士で、陽気で寛大な性格で人々の人気を集めていました。プリーストはすでに高齢に達していましたが、判事としての仕事に精力的に取り組んでいました。そんな彼の元気の秘訣は、酒を飲むことでした。プリーストは「心臓を動かすためだ」と言って、黒人の使用人のジェフにいつも酒を運ばせていました。

プリーストには長年頭を悩ませている問題がありました。それは、南北戦争時代に仕えていたフェアフィールド将軍と、ルーシー・リーという若い女性を会わせることでした。ルーシー・リーはプリーストの戦友レイク医師の養女でしたが、その正体はフェアフィールドの孫娘でした。しかし、フェアフィールドはルーシー・リーを孫娘として認めようとしませんでした。なぜなら、ルーシー・リーの母親は娼婦だったうえ、フェアフィールドの息子はルーシー・リーの母親をめぐる諍いでならず者に殺されていたからです。いくら孫娘といえども、息子を死なせる原因を作った女の子どもを受け入れることは、フェアフィールドにはできなかったのです。しかし、フェアフィールドとルーシー・リーを会わせることは、街に暮らす元南軍の仲間たちの悲願であり、プリーストはフェアフィールドとの交渉を諦めるつもりはありませんでした。

プリーストの悩みはもう一つありました。近く行われる判事の選挙にプリーストは再出馬を考えていましたが、その対抗馬に北部出身の弁護士メイデューが立候補したのです。メイデューは北部から進出してきた人々の支持を集めており、プリーストのような古い南部根性を痛烈に批判していました。選挙戦は接戦が予想され、プリーストは地道に有権者に働きかけを行っていました。ときには、メイデューら北部出身者たちの会合にも乗り込むこともあった。

そんなある夜のこと、プリーストは街である騒動に遭遇しました。最近街に戻ってきた青年アシュビーがバック・ラムジーという小悪党を痛めつけていたのです。アシュビーはルーシー・リーに恋をしており、彼女の母親に関して悪い噂を流すラムジーのことを許せずに私的制裁に及んだというのです。プリーストはすぐにラムジーをその場から立ち去らせると、アシュビーにラムジーが流している噂は事実であることを伝えました。アシュビーはプリーストの予想外の言葉に驚くのでした。

【承】- 太陽は光り輝くのあらすじ2

それから間もなくのことでした。プリーストはレイクからルーシー・リーの母親が街に戻ってきたことを知らされました。ルーシー・リーの母親は街に戻ってすぐに倒れたところをアシュビーに助けられ、今はレイクの家で治療を受けているといいます。レイクによれば、ルーシー・リーの母親はひどく衰弱しており、命の危険が迫っている状態でした。

プリーストが予想外の人物の登場に困惑していると、ルーシー・リーが訪ねてきました。自分の出自について何も知らずに生きてきたルーシー・リーでしたが、母親が突然現れたことに困惑しており、自分の正体を教えて欲しいとプリーストに頼んできました。プリーストはうまくはぐらかそうとしますが、ルーシー・リーにフェアフィールドと繋がる決定的な証拠を見られてしまいます。それは、プリーストが自室にしまっていたフェアフィールド夫妻の肖像画でした。フェアフィールドの妻が自分と瓜二つの顔をしているのを見て、ルーシー・リーは自分の正体を瞬間的に理解しました。ルーシー・リーはプリーストに感謝の言葉を告げると、その場を去って行きました。

その直後、別のトラブルが起こりました。ユーエスという黒人の若者が白人の少女を襲った罪で逮捕されたのです。ユーエスはバンジョー好きの陽気な青年で、仕事そっちのけになるほどバンジョーの演奏に熱中していました。プリーストはユーエスの叔父から相談を受け、つい最近ユーエスにトルネード地区で働くよう言いつけたばかりでした。ところが、ユーエスはトルネード地区で働いているときに少女強姦の言いがかりをつけられたといい、白人の住民たちはユーエスのリンチを望んでいました。

プリーストはユーエスを守るため、自ら留置場の前に立ち、トルネード地区の何十人もの住民たちと対峙しました。住民たちは武器を持って血気盛んな様子でしたが、プリーストは証拠が不十分であることを指摘し、拳銃を住民たちに向け判事としての覚悟を示してみせました。住民たちはプリーストの行動にひるみ、トルネード地区に戻って行きました。一騒動を終えると、プリーストは「心臓を動かさんとな」と語り、ジェフに酒を持ってくるよう命じるのでした。

【転】- 太陽は光り輝くのあらすじ3

選挙を翌日に控えた夜、プリーストの元に娼館の女主人のマリーが訪ねてきました。マリーはルーシー・リーの母親の仕事仲間で、彼女が帰らぬ人となったことをプリーストに伝えました。マリーはルーシー・リーの母親がこの街で眠りたいと望んでいたことを明かし、彼女のために葬式を行うことに協力して欲しいと頼んできました。街の牧師が娼婦のために葬式を行うことに拒否感を覚えることは間違いありませんでしたが、プリーストはマリーのために葬式の手配を進めました。

その後、プリーストは仲間とともにレモネードとイチゴの祭りに出かけました。プリーストたちが酒を飲めないことにうんざりしていると、会場には美しく着飾ったルーシー・リーが現れました。その傍にはアシュビーの姿があり、プリーストたちは美男美女カップルの誕生に顔を綻ばせました。ルーシー・リーはアシュビーが母を助けてくれたことに感謝し、涙ぐんでいました。

その後、ルーシー・リーが家に戻ろうとしたときのことでした。祭りの会場に保安官とラムジーが現れました。保安官の話によれば、ラムジーが少女強姦の容疑者だといい、その後すぐに被害者の少女もその場に現れた。少女はラムジーを見ると恐怖体験を思い出し、突然叫び出しました。少女のこの反応によってラムジーが犯人であることは明らかになりましたが、ラムジーは保安官の隙をついて逃げ出し、ルーシー・リーが乗っていた馬車を強奪してしまいます。プリーストの戦友がすぐにラムジーを射殺したものの、馬車はそのまま暴走。アシュビーがすぐに追いかけて馬車を止めると、ルーシー・リーはアシュビーに思わず抱きつきました。

その翌日、メイデューが最後の演説をする中、プリーストはルーシー・リーの母親のために葬式を執り行いました。プリーストを始め、ルーシー・リーと親しくしていたマリーら娼婦たちが参列し、街は異様な空気に包まれました。娼婦たちを蔑んで笑う輩もいましたが、次第にルーシー・リーやプリーストの友人たちが加わり、大きな葬列となっていきました。フェアフィールドは自宅の前に出て、その様子を黙って眺めていました。やがて一行が教会に着くと、黒人牧師と黒人女性たちがルーシー・リーの母親のための鎮魂歌を歌いました。

【結】- 太陽は光り輝くのあらすじ4

その後、教会の中でプリーストは葬儀を行いました。プリーストはヨハネによる福音書のある話を引用しました。それは、姦通の罪を犯した女を罰しようとする人々をキリストが諌める話でした。キリストの言葉の通り、罪を犯したことのない人間などこの世にいないとプリーストが話していると、そこにフェアフィールドが現れました。フェアフィールドはルーシー・リーの隣に座り、息子が愛した女の死を悼みました。

葬儀が終わると、街ではメイデューが選挙の勝利宣言をしていました。ところが、そこに突然トルネード地区の住民たちが投票をしに現れた。トルネード地区の住民たちは少女強姦事件をめぐるプリーストの対応に心を打たれ、次々とプリーストに票を投じていきました。この結果、選挙結果はプリーストの逆転勝利となりました。

その夜、トルネード地区の住民たちが中心になってプリースト勝利を祝うパレードが行われました。「判事はユーエスを俺たちから守った」…住民たちの横断幕にはそう書かれていました。パレードが通り過ぎると、プリーストを慕うユーエスら黒人たちが歌を歌いながらやって来ました。

太陽は光り輝く
懐かしのケンタッキー
夏になると 子供たちは大喜び
トウモロコシが豊かに実り
牧草は青く生い茂る
そして小鳥たちが 一日中さえずる

「マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム」の美しい調べにプリーストは感動し、涙を流しました。その後、プリーストはいつものように「心臓を動かさんとな」と言って、ジェフに酒を持ってくるよう頼んで家に入って行きました。ルーシー・リーとアシュビーは寄り添い合いながら、遠くからそんなプリーストの後ろ姿を眺めるのでした。

みんなの感想

ライターの感想

物語の随所で南部の民謡が流れ、プリーストを始めとする南部の人々の陽気さと温かさが伝わってきました。その一方で、南部の負の側面もしっかり描かれており、黒人をリンチしようとする白人の姿が恐ろしく感じました。その描き方も独特で、街にトルネード地区の人々が近づくときは、スリリングな音楽と怯えた黒人住民の表情、不気味な銃声などの演出が観る者に確かな不安感を与えていました。それだけに、その後堂々と対峙してみせるプリーストの姿がとてもかっこよく感じられました。

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