「椿の庭」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

ヒューマンドラマ

椿の庭の紹介:2020年製作の日本映画。大手企業の広告を手掛ける写真界の巨匠・上田義彦の初監督映画。夫を失い、今では亡き娘の忘れ形見である孫娘・渚と共に暮らす絹子。夫の四十九日を終えた彼女が、過去の記憶に想いを馳せ、慈しみながら過ごしていたある日、一本の電話がかかってくるが……。出演は「散り椿」の富司純子、「新聞記者」のシム・ウンギョン、「食べる女」の鈴木京香、「黒衣の刺客」のチャン・チェン。

あらすじ動画

椿の庭の主な出演者

絹子:富司純子 渚:シム・ウンギョン 戸倉:田辺誠一 幸三:清水綋治 内田淳子 北浦愛 三浦透子 測量技師:宇野祥平 松澤匠  不破万作 黄:チャン・チェン(特別出演) 陶子:鈴木京香

椿の庭のネタバレあらすじ

【起】– 椿の庭のあらすじ1

椿の庭のシーン1

画像引用元:YouTube / 椿の庭トレーラー映像

神奈川県の三浦半島西部に位置する、葉山町。

そのお屋敷は、海を見おろす高台にありました。屋敷自体が古く、時代を感じさせるたたずまいです。こまめに人の手が入っていると思われるその屋敷の庭には、季節折々の植物や樹木が所狭しと咲き誇っています。

庭の池には金魚が放たれており、ひらひらと美しい尾を揺らして泳いでいます。藤の花や椿の花が目に鮮やかな庭で、ひらひら泳ぐ金魚がいる池の水をすくう手が映し出されます。

咲いたままの状態でまるごと落ちた椿の花が、庭の地面にいくつも散らばっていました。

(映画タイトル)

庭の樹木のあいだから、海が見えます。その景色を老女の絹子は、自分の家の庭から見ていました。海の上を小さな船が通り過ぎたのを観察したのち、絹子はまた視線を手元に戻して庭いじりを続けます。

孫の渚は、池にいた金魚が死んでいるのを見つけました。手ですくって岩の上に置くと池の水をかけますが、金魚は生き返りません。

それに気づいた絹子が、土に金魚の墓用の穴を掘りました。渚を促すと、金魚のなきがらを椿の花で包んで埋めます。土をかけたあと、そこに線香を立てて絹子と渚は手を合わせました。

絹子は先月、夫を亡くしました。その日は夫の四十九日法要の日で、高台の屋敷に親類縁者が法事にやってきました。絹子と渚、絹子の娘の陶子が迎えます。正座をして足がしびれた渚に、陶子が立ち上がる方法を教えます。

法事が終わると、陶子は母親の絹子に自分の家へ来るよう誘います。

絹子には2人の娘がいました。長女の葉子は韓国人の男と駆け落ち同然で結婚し、絶縁に近い状態でした。葉子が亡くなったあと、絹子は忘れ形見の渚を引き取って屋敷でいっしょに暮らしていました。日本語がまだおぼつかない渚は絹子に打ち解けており、ことばを必死で勉強しているところです。

陶子は次女で、結婚して東京で暮らしていました。しかし父親が亡くなったあと高齢の絹子を広い屋敷に放っておくのが心配で、それでいっしょに暮らそうと誘ったのです。

もうひとつ陶子が心配なのは、相続の問題でした。明治時代から建てられている古い屋敷の相続税は、かなり高額になると見込まれました。担当税理士の黄(フアン)は絹子と陶子に、家を売却してその支払いに充てるべきだという助言をしていました。

絹子はあいまいな返答をしてごまかしたので、陶子は「考えといてね」とくぎを刺すと、東京へ帰っていきます。

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