映画:沈黙サイレンス

「沈黙サイレンス」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(3件)

ヒューマンドラマ

【承】– 沈黙サイレンスのあらすじ2

五島では出迎える者は無く、彼は自分が”災いをもたらす異国人”だと実感しますが、それは島が無人の廃村と化していたためでした。

彼は、無人の村で己の役割に疑念を抱き、神の沈黙に困惑し怯えますが、やがて村を出て山に向かい、モキチの小さな木の十字架だけを支えに苦悩し人々の痕跡を辿りますが、眼下に見えた村に向かって駆け出した時、転がり落ちてケガをし、キチジローに助けられます。

ロドリゴはすでに2度裏切った彼を軽蔑し拒否しますが、彼はロドリゴを隠れ家に匿い手当をし、あなたを密告すれば銀300枚が出る、危険なのになぜ戻った?、休んだら近くの切支丹村に行こうと言い、魚の干物を食べさせます。ロドリゴは、裏切りを悔い俺のような弱い人間に居場所は無いと嘆く彼の懺悔を聞き、赦しを与えます。

翌日、森を歩くうち干物の塩辛さに体調を崩したロドリゴが喉の渇きを訴え、キチジローが川へと連れて行きます。川の中州で、ロドリゴは1人存分に水を飲み、水面に映る自分の顔がキリストに見え、狂ったように笑い出します。そこに役人たちが現れて捕まり、事態を知った彼は、向かいの川岸で赦しを乞うキチジローに眉を顰めます。役人は彼に銀を投げつけ、ロドリゴを引き立てて行きました。

彼は一旦山の中腹に連れて行かれ、他村で捕えられた5人の切支丹と出会います。

彼らはロドリゴを見て嬉しそうに微笑み、若い女は洗礼名のモニカを名乗って半切れのキュウリを差し出し、隣の男を雲仙で殺された我らの司祭のお名前を戴いたジュアンだと紹介します。

彼は静かに佇む彼らを見て平気なのか?!と取り乱し、祈りもせずキュウリを齧り謝ります。モニカはそれでも「ありがたや」と頭を垂れ、ジュアン神父は死んだら飢饉も病気も年貢も苦役も無い別世界、パライソ(天国)に行けると言ってたと言い、ロドリゴは「パライソには痛みも苦役も無くいつも神と共にいられる」と答えます。

やがて井上奉行がやってきて面倒を掛けるなとこぼし、くだけた話しぶりで、お前らがこちらの考えにほんの少し歩み寄れば済む、思案の時間をやるから途方に暮れるなと言い聞かせ、モニカたちを連れて行かせます。

そして流暢な英語でロドリゴに「百姓どもは愚かで何一つ決められんが、お前は、お前が棄教すれば彼らが解放されると知ってる」と言います。ロドリゴは「断われば殺すんだろう?殉教者の血は”教会の種”になる」と言いますが、彼は「我々は、殉死は信仰心を強めるだけで、司祭を殺すのは過ちで、百姓を殺せば事態が悪化すると学んだのだ」と言い、やるなら私を痛めつけろ!と怒るロドリゴに「お前が人の心を持つ真の司祭なら切支丹を憐れめ!お前の栄光の代償は彼らの苦しみだ」と言い捨てます。

ロドリゴは小さな小屋に入れられ、通辞(通訳)役の侍に、公平な尋問のために通辞が必要だと言われます。彼は、自分にポルトガル語を教えたカブラル神父やあなた方は我々を見下し、教えるだけで(日本の慣習を)学ばなかった、仏陀をただの人だと考えるのはキリスト教徒だけで、仏は人が煩悩を捨て悟りを得て到達できる存在だが、あなた方は迷妄に縛られ、それを信仰と呼ぶと語ります。

そして「仏陀は創造主ではないし、神の掟に従えば皆平和に暮らせる」と語るロドリゴに、「”転ぶ”という日本語を知ってるか?」と問います。

それは”落ちる、降伏する”の意で棄教の事だ、あなたが棄教しないと囚人が穴に吊るされ、あなたが”転ぶ”まで1滴づつ血を流すと言い、穴吊りされた幾人かの神父の名を挙げます。

彼は、フェレイラの名に反応するロドリゴにほくそ笑み、彼は今、日本名で日本人の妻がおり皆から尊敬されている、日本人の誰もが知ってると話しますが、去り際、日本語で「傲慢な奴だ、他と変わんねぇな、…てことは、奴ぁいずれ転ぶって事だ」とこぼします。

ロドリゴと切支丹たちは、鐘太鼓で囃されながら町中を引き回され町人たちに罵られ、彼は、惨めな殉教にしないでくださいと神に祈りますが、隠れて見つめるキチジローを見つけ、なぜついて来る?ついて来るな!と叫びます。

彼らは奉行所内に建てられた四方が格子の牢小屋、ロドリゴは個室、切支丹たちは大部屋に別々に入れられ衆目に晒される生活が始まります。彼は藁と飯粒でロザリオを作り、大部屋の切支丹の告悔を聞いたり、説教も許される平穏な日々が続き、”お前を見捨てはしない”と言う主の言葉を噛みしめます。

井上奉行の審問は、仏僧の十徳を着せられ、それぞれに通辞が付いて行われます。

井上側の通辞は穏やかな言葉で労をねぎらい、これ以上の苦痛を与えたくはない、キリスト教はそちらの国では正しい事だが、我が国には無益で危険な思想という結果に至った、どうか身を引いてはくれぬかと諭します。

けれど、ロドリゴは「我々は、国や時代を超越した普遍の真理をもたらしたのだ」と言い張り、「毒に冒される(弾圧)前には30万の信徒がいたのに」と言いかけて苦笑し、イノウエサマと直に話したい!と言い出します。一同は呆れ、井上奉行は苦々しい顔で「私が奉行の井上筑後守、イノウエだよ」と言い去って行きます。

ある大雨の日、牢屋の前で数人の切支丹が延々と穴掘りをさせられる中、「俺は騙されたんだ!銀のために裏切ったんじゃない!俺は切支丹だ!」と叫ぶキチジローが現れて取り押さえられ、大部屋に入れられます。

切支丹らは彼を警戒しのけ者にしますが、キチジローはロドリゴに告悔したいと言い、俺は迫害の時代に生まれた切支丹だから清いままでいられなかったと何度も詫び、自分は弱い人間なのだ、強くなるよう努力すると赦しを乞い、ロドリゴは侮蔑しながらも赦します。

ある日照りの日、モニカとジュアンを含めた5人の切支丹が牢から引き出され踏み絵を強要されます。役人は面倒そうに形だけでいい、かすめる程度でも即刻解放すると説得しますが、5人はロドリゴをすがるように見て一人も踏まず、ジュアン以外の4人が牢に戻されます。

けれど、ジュアンが手下の1人と話しているところにずかずかと介錯人が近寄り、手下がスッと身を引いた瞬間、一刀でジュアンの首を斬り落とします。

大部屋牢にはモニカの絶叫が響き、一部始終を見ていたロドリゴも愕然とし慟哭します。彼の遺体は先日彼らが掘らされていた穴に投げ込まれ、役人は「これが切支丹の行く道じゃ!」と言い手本として、褌一丁の痩せて薄汚れたキチジローを引き出し、踏み絵を命じます。

彼はおどおどと役人やロドリゴの顔色をうかがい、ひょいと絵を踏み追い出されます。

またある日、井上奉行はロドリゴを通辞と共に座敷に上げて茶を薦め、平戸に行って来たと話します。そして平戸の大名には4人の側室がいたが、嫉妬で争いが絶えないため4人とも追放し平和になったと話し、この話から学ぶべき事は?と聞きます。

そしてとても賢い人だと言うロドリゴに、大名は日本、4人の側室はイスパニア(スペイン)、ポルトガル、オランダ、イギリスで、奴らは利を求めて争いついには”大名家”を滅ぼす、大名が賢いと思うなら、日本が切支丹を禁じる理由が分るだろう?と言うのです。

ロドリゴは、教会は一夫一婦制だから大名は正妻を1人選んではどうか、それはポルトガルではなく教会だと言い、外国人ではなく日本人を妻にするべきだなと笑う奉行に、大切なのは国籍ではなく愛と貞節だと話します。

奉行はさらに、布教は醜女の深情け、石女(うまずめ/Barren:子を成せない女性)は正妻にはなれないと言い、ロドリゴは実を結ばないのはあなた方が教会と信徒を引き裂いたせいだと言い決裂します。

井上奉行は一瞬憤怒の表情になりますが一息置いて、世間はお前らの宗教を邪宗と言うがわしは別の見方をしておる、けれど危険な事には変わりないと言い席を立ちます。

ほどなくしてモニカたち数人の切支丹が無理矢理連れ去られ、続けて彼も着替えさせられモキチの木の十字架を腹巻に隠します。

連れて行かれたのは海岸の砂浜に設えられた見物席で、遠くの水際には一艘の小舟とモニカたち切支丹がいました。やがて通辞が現れ、今日は同じポルトガル人で会わせたい人がいると笑います。そこへガルペと数人の切支丹が現れ、取り乱すロドリゴに、あなたがここにいる事は言えないし、彼には”あなたが棄教し生きている”と言ってあると言われます。

モニカと信徒らは筵で簀巻きにされ小舟で海上に向かい、ガルペは浜辺に置き去りにされ「私を身代りにしろ!」と絶叫しています。

通辞はその様子を「侍は今、ガルペに棄教しろと言っている、奉行はあなたと同じく棄教すれば村人は解放すると言ったが、あの信徒らはすでに棄教した者たちだ…ああ、彼は棄教するんだろうか、棄教してくれ!」と大仰に解説し、棄教したなら今すぐ助けてやってくれ!と懇願するロドリゴに、百姓などどうでもいい、島々にはまだ信徒の百姓が数百人いる、パードレを転ばせ手本にする策だと言うのです。

船上では簀巻きの信徒が次々と海に投げ込まれ、手下はもがく彼らを棒きれで沈めます。ガルペは絶叫し、やがて舟へと泳ぎ出します。

「ガルペ!行くんじゃない!」…ロドリゴは手下に押さえつけられながらも全力で叫びますが声は届かず、投げ込まれたモニカは、泳ぎ着いたガルペと共に棒で沈められ息絶えます。

慟哭するロドリゴを、通辞は「無残な最期だ!幾度見ても不快だ!お前らは”キリスト教国日本”という身勝手な夢で、彼らに苦しみを押し付けた!デウスはお前らを通じて日本を罰してる!ガルペはまだ潔かったが、お前には何の意志も無い!司祭の名にも値しない!」と罵ります。

その夜は十五夜で、空には見事な満月が輝いていました。ロドリゴはジュアンやガルペを思って泣き、「我が神、なぜ私をお見捨てに?あなたは磔のイエスにも沈黙していた…完全なる沈黙だ…滑稽だ…愚かだ…馬鹿げてる」…そして「神は答えはしない…」と呟くと倒れて笑い嗚咽します。通辞はその様子をじっと観察し、さらに時を待ちます。

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