「泥の河」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

ヒューマンドラマ

昭和30年代の大阪、船上で暮らす一家のはなし。河口で食堂を営む少年と、対岸に繫がれた船の上で母が売春婦という兄弟達との交流を描く。幼い子供達の出会いと別れ、社会の底辺で暮らす人々を丁寧に描き出す一作。自主作品映画でありながら、キネマ旬報ベストワンを叩き出し、米アカデミー賞外国語映画部門ノミネートするという国内外から高い評価を得ている。監督は小栗康平、1981年公開作品、白黒。

あらすじ動画

泥の河の主な出演者

板倉晋平:田村高廣 板倉貞子:藤田弓子 板倉信雄:朝原靖貴 松本笙子:加賀まりこ 松本喜一:桜井稔 松本銀子:柴田真生子 タバコ屋:初音礼子 倉庫番:西山嘉孝 巡査:蟹江敬三 屋形船の男:殿山泰司 佐々木房子:八木昌子 荷車の男:芦屋雁之助

泥の河のネタバレあらすじ

【起】– 泥の河のあらすじ1

泥の河のシーン1

画像引用元:YouTube / 泥の河トレーラー映像

時は昭和30年、舞台は高度成長期まっただ中の日本、大阪の安治川のほとりで「なには食堂」という店を営む板倉晋平、貞子夫妻と、息子で小学3年生の信雄が住んでいた。

夏、忙しくない時には、店先できんつばを焼き小銭を稼ぐ父、晋平に信雄は「かき氷ちょうだい」とねだる。きんつばならやるという父に、飽きたし暑い時には食べたくないと駄々をこねる。常連の馬引きのしている客が自分のこおりを分けてやるからおいでと、優しく信雄を呼んだ。信雄は客の耳が酷く潰れている事を見つけ顔を強ばらせる。客もそれに気付き、恐ろしい顔に一瞬なる。が、何事もなかったかのように二人はかき氷をつつき、客は来週、新しい中古のトラックを買うと意気込んでいた。今、使っている馬はお前にやると、信雄に冗談をつく。

明くる日、馬引きの常連客が店のすぐ近くにある橋の上で、交通事故により絶命してしまう。

晋平達は常連客の死を酷く哀しみ、10年前、食堂を営み始めたときから来てくれていた初めのお客さんだったと懐かしむ。同じ帰還兵でせっかく日本へ帰って来たのに、こんな死に方はあんまりだと嘆く晋平は今、家にある有り金全部、遺族へ渡す事を決意し、貞子も手渡すのであった。

ある日、河向こうに一隻の船宿や停まっているのに気づく信雄。今の時代、船宿で生活など大変だと同情する両親を横目に、じっと窓から見える舟を見つめる信雄。ある雨の日、馬引きの男が残した、鉄くずが乗った荷馬車をじっと見つめるずぶ濡れのの少年。

「鉄はな、たこう売れるんやで」

「でも、これはおっさんのもんや、取ったらあかん」

二人はいつしか並んで河を見つめる。

名前も互いに知らぬまま泥河を跳ねる巨大な「お化けコイ」の事を話す二人。

「これはお前と俺との秘密やで」

「わかった」

と、一度は別れた信雄だったが、対岸にいる少年が気になって仕方がなく船宿へこっそり尋ねていった。粗末な舟の側にはバケツで水を運ぶ少年と彼の姉がいた。

少年の名前は喜一、姉の名前は銀子。二人は舟のすぐ側で転けて泥だらけになってしまった信雄の靴を洗い、汚れた足も綺麗にしてくれた。船の中は雑然としていてとても狭い。水が欲しいと望む声だけ聞こえる母親に水を持っていく銀子。母親は喜一の友達が来た事を歓び、黒砂糖を分けてくれるが「その子にはあんまりここに来んように言っとき」と銀子へ伝える。声だけ聞いていた信雄。

次の日、父親の目を盗んで、ラムネを三本拝借し、喜一や銀子に会いに船宿へ向かおうとするが「ここへはあまり来たらいけない」という声を思い出し、泥の河へラムネを投げ捨ててしまった。

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