映画:灼熱の魂

「灼熱の魂」のネタバレあらすじと結末

灼熱の魂の紹介:2010年公開のカナダ映画。他界した母の遺言を元に、双子の姉弟が家族の宿命を探り当てて行く姿を描いている。原作はワジディ・ムアワッドの戯曲「焼け焦げるたましい」。

あらすじ動画

灼熱の魂の主な出演者

ナワル・マルワン(ルブナ・アザバル)、ジャンヌ「ジャナーン」・マルワン(メリッサ・デゾルモー=プーラン)、シモン「サルワン」・マルワン(マクシム・ゴーデット)、公証人ジャン・ルベル(レミ・ジラール)、アブ・タレク(アブデル・ガフール・エラージズ)、公証人マダッド(アレン・アルトマン)、ワラット・シャムセディン(モハメド・マジュド)、ファヒーム・ハルサ(ナビル・サワラ)、マイカ(バヤ・ベラル)

灼熱の魂のネタバレあらすじ

【起】- 灼熱の魂のあらすじ1

公証人ジャン・ルベルは、秘書で家族同然だったナワル・マルワンに遺言を託されていました。二人の子供で双子のジャンヌとシモンに、遺言状を読み上げます。
ナワルの遺言には、埋葬の仕方や財産の分け方などが書かれていました。
棺には入れず、祈りもなし、裸での埋葬、世の中に背を向けるようにうつ伏せでと、ナワルはお願いしています。墓石もなしで、名前もいらないと書いています。
さらに姉のジャンヌには、父親宛ての封筒、弟のシモンには兄宛ての封筒が遺されていました。彼らを見つけたら渡してと欲しいとの遺言です。
両方とも渡されたら、約束が果たされて、ナワルの墓石に名前が刻まれます。
ジャンヌは父親が戦争で亡くなり、兄もいないので変だと思います。シモンは母がまともでなかったことから、やっと平和になったのにと、怒って出ていきます。
ジャンは変わった遺言であることを認めて、ジャンヌにナワルの物を渡します。ジャンヌは、十字架のネックレスとパスポートの母の写真を見ます。
ジャンヌは教授のニヴに相談します。母はデルオムという村で生まれ、ダレシュ大学でフランス語を学びました。ニヴは知り合いのサイード・アダールを訪ねるようにと助言します。
ナワルの過去。妊娠したナワルは、デレッサの難民である夫のワハブと共に逃げることにします。しかし兄ニコラに見つかり、国に帰れとキャンプのことを持ち出されて、ワハブは撃ち殺されます。
泣き叫ぶナワルに、家族の名を怪我したとのことで、ニコルは銃を向けます。祖母が助けに来て、子供を産んだら村を出て、シャルベル叔父さんのところに行くようにと、ナワルに指示します。そこで大学に通って、この状況を変えるのです。
出産したナワルは、必ず探しに来るからと、産まれたばかりの息子に約束します。祖母は孫の右かかとにタトゥーを入れておきます。
大学に通い始めたナワルでしたが、社会民族党によって閉鎖されます。武力闘争になることから、シャルベル叔父さんは危険だと彼女に知らせます。
南部のキリスト教徒の村が襲われます。直に大きな混乱になることから、シャルベル叔父さんは皆で山に避難することを提案します。

【承】- 灼熱の魂のあらすじ2

夫に会いに行くと言って、ナワルは検問を通してもらいます。村に到着しますが、男の子はいませんでした。男の子は皆クファルフットに行っていて、昨日攻撃されていました。
ナワルは孤児院を探しに歩いて行きますが、瓦礫の山となっていました。老人からデレッサに逃げたかもしれないと聞くナワルでしたが、泣き崩れてしまいます。
バスに乗せてもらい、ナワルはデレッサに向かいます。途中、バスの運転手が外で武装集団ともめていました。
ナワルが窓から覗くと、運転手は頭を撃たれて殺され、乗客も皆殺しにされていきます。
ナワルと一組の母娘だけ生き残れますが、奴らはバスの屋根に登ってガソリンを撒いていきます。ナワルはキリスト教徒だと言って叫びます。
男に連れられて、ナワルは外に出されます。娘だと言って、生き残った女の子を抱えて、ナワルは抱っこして連れ出します。
バスは銃撃されて燃えていきます。死んでいく母を呼ぶ女の子は、ナワルと引き離されて射殺されます。
デレッサのキャンプは全て焼かれており、血の海の中ナワルは息子を探しますが、見つけることはできませんでした。残ったのは社会民族党への怒りです。
子供の家庭教師として潜入したナワルは、キリスト教の右派の指導者を射殺します。捕まった後、髪を切られて監獄へと収容されます。
独房から歌い続けるナワルは、拷問人のアブ・タレクからレイプされ、身ごもってしまいます。
お腹を殴ることもありましたが、ナワルは双子を出産します。看護師は彼女が釈放されるまで、双子のサルワンとジャナーンの面倒を見ます。
釈放されたナワルは、シャムセディンによくやったと褒められ、国を出るように指示されます。家なども提供するので良い暮らしができるからと、子供も連れて行くようにと言われます。
しばらくして、ナワルはジャンヌと共にプールに行きます。そこで目を開けたまま動かなくなります。
村に残してきた息子を見かけたのです。生まれた時、右のかかとにつけておいたタトゥーがあったのです。
ジャンヌとシモンは心配し、病院で医師に母を診てもらいます。病室のベッドの上で、ジャンはナワルから遺言を聞き取ります。そして封筒へと入れます。

【転】- 灼熱の魂のあらすじ3

母のネックレスをつけて、ジャンヌは母の通った大学を訪ねます。教授に会って話しを聞きますが、力になれないと言われてしまいます。
35年前に、ナワルは大学に通っていました。受付に頼んで、ジャンヌは当時を知るナジャと話しをすることが出来ます。
ナジャは、ナワルの写真からクファリアットのことだと思い出します。クファリアットとは、南部にある監獄です。
雑貨店の人からスーハのことを聞いて、ジャンヌは母の故郷の村に行きます。父のワハブのことを話しに出すと、村の女性たちは怒り始めます。母の一家には不名誉なことが起こり、そして内戦になったとジャンヌは言われます。
ナワルの娘ならば、ジャンヌは村人たちから帰るように言われます。ワハブのことも知らないと言われます。
クファリアットは内戦勃発直後に設立され、政治犯600人が収容されました。中には15年間収容された者もいました。
当時、監獄で働いていたファヒームを訪ねて、ジャンヌは母のことを聞きます。いつも歌っていたことから、歌う女と母は呼ばれていました。
13年間、ナワルは収容され、あらゆる体罰を行われても、耐え抜いて睨みつけました。
ジャンヌは、ファヒームからアブ・タレクのことを聞きます。時には聞かなくても良いことがありましたが、ジャンヌは聞くことにします。
アブ・タレクは拷問人で、ナワルをレイプし続けました。やがてナワルは身ごもります。彼らは監獄で産むまで待ってから、彼女を釈放しました。
そのことを聞いて涙を流すジャンヌは、監獄にいた看護師・マイカの所在を聞きます。シモンにこっちに来るようにと、ジャンヌは電話越しに泣きながら訴えます。
どうやらジャンヌの兄は、監獄で産まれたようなのです。
シモンは姉を連れ戻しに出発することにします。最後まで見届けると、ジャンも一緒に行きます。
ジャンは、公証人マダッドに調査を依頼していました。父親は死亡証明書がないことから、難航していました。

【結】- 灼熱の魂のあらすじ4

マイカは病院に入院しており、ジャンヌとシモン、ジャンは会いに行きます。マイカは二人の姿を見て、サルワン、ジャナードと二人のことを呼びます。
ナワルが釈放されるまで、マイカは生まれた双子の面倒を見たと言います。
父のアブ・タレクはやはり死亡証明書がなく、行方は分かりませんでした。しかし、兄は資料が残っており、見つけることが出来ます。名前はニハドです。
ニハドは里親に出されることになりますが、内戦によってもらい手はいませんでした。彼の所在は、クファルフットの孤児院の破壊者に聞くしかありません。破壊者の名前はシャムセディンです。
デレッサの難民キャンプに行くようにマダッドは指示します。案内なしではまずいことから、誰か見つけることにします。そしてシモンは自分の身元を伝えて、お茶に誘うようにとマダッドに指示されます。
タクシー運転手がお茶に誘われて、シモンとジャンも受けることにします。シモンはニハドを探しに来たこと、母の出身地と彼女が呼ばれていた名前を伝えます。
ホテルに戻ったシモンは、男二人が訪ねてきて、マダッドに相談した後に車に乗っていきます。シャムセディンと会うことができて、ニハドのことを聞くことが出来ます。
シャムセディンは報復として孤児院を襲った後、子どもたちは殺さずに連れ帰りました。そして訓練をしていき、ニハドは凄腕の狙撃手となります。
途中、ニハドは母を探すために、殉教者となろうとしました。そうすれば国中に張り紙がされて、見つけてもらえると考えたのです。
シャムセディンはそれを認めず、ニハドは次々と敵を射殺していきます。しかしニハドは捕まります。
捕まったニハドは、洗脳されてクファリアットの監獄の拷問人となります。彼の名前はアブ・タレクとなりました。今は名前を変えて、ニハド・ハルマニとしてカナダに住んでいます。
シモンとジャンヌは彼に会って、母に託された封筒を渡します。父親宛と兄宛は同じ相手へのものだったのです。
手紙で全てを知ったニハドは沈黙をします。ナワルはそれでもニハドを愛し続けると綴っていました。
2つの封筒が渡されたことで、双子への手紙も新たにジャンから手渡されます。ナワルはこれで約束が果たされ、怒りの連鎖が断ち切られると綴っていました。

みんなの感想

ライターの感想

この映画は、重い内容の作品であり、父と兄が同じであるという衝撃度に打ちのめされます。その真実を伝える展開が素晴らしく、パズルのピースを埋めていくような感覚を与えてくれます。
そして最後に分かった時の恐ろしさは、恐怖に貶めるホラー映画よりも高いのでは、と感じずにはいられません。この真実を目の当たりにしてでも、愛を貫こうとナワルが最後に綴った手紙は印象的でした。まさに彼女の魂は灼熱と言えるに値します。

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