「生きたい」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

ヒューマンドラマ

生きたいの紹介:1999年公開の日本映画。「午後の遺言状」の新藤兼人が、姥捨て山伝説と現代の高齢化社会における老人がおかれた現状を交錯させユーモラスなタッチで描いた“老い”がテーマの社会派人間ドラマ。主演に三國連太郎。70歳の安吉は、妻に先立たれ、40歳になる嫁ぎ遅れの長女・徳子と暮らしている。長男、次女は家を捨てたも同然で別居しており、躁鬱病の徳子だけが父の世話をしている。徳子は自分が婚期を逃したのも病気になったのも父のせいと言ってはばからない。

あらすじ動画

生きたいの主な出演者

山本安吉:三國連太郎 山本徳子:大竹しのぶ 君塚長太郎:柄本明 オコマ:吉田日出子 ママさん:大谷直子 クマ:塩野谷正幸 ウシ:羽村英 オキチ:中里博美 烏丸長者:津川雅彦 トモコ:宮崎美子 側近の女:渡辺とく子 院長:観世栄夫 看護婦:水野あや 姨捨駅長:馬場当 山本幸子:広岡由里子 山本輝夫:草薙仁 鳥津あけみ:都山逢 老人ホーム所長:麿赤兒 病院の賄婦:絵沢萠子 気どった男:高橋長英 坊主頭の男:六平直政 大学生:大森南朋 高校生:菊地凛子 作業所の美青年:村治学 作業所の指導者:前沢保美 作業所の女:中島陽子 可愛いおばあさん:原ひさ子 スーパーの店員:正名僕蔵、曽我部あきよ マッサージの女:夏目玲 じじい:江角英明、須賀不二男、うえだ峻、北村大造、下飯坂菊馬

生きたいのネタバレあらすじ

【起】– 生きたいのあらすじ1

生きたいのシーン1

画像引用元:YouTube / 生きたいトレーラー映像

電車が駅に停車します。そこは長野県更埴市にある、「姨捨(おばすて)駅」です。降り立ったのは山本安吉という老人です。

安吉は駅舎を出てすぐ目の前にある、姨捨山を見ました。紅葉の季節です。山を見ていると、低いゴーッという音がどこからともなく響いてきて、それに恐れをなした安吉はすぐに駅に戻ります。

夜。長野県から東京の新宿に戻ってきた安吉は、馴染みのスナック『ペペルモコ』に顔を出しました。そこには大学生と高校生のカップル、気取った男が客としていました。安吉は「姨捨山」という古い民話があることと、老人である自分が今日そこへ行ってみたことを話しました。長野の姨捨という地名は、古今和歌集で「わが心 なぐさめかねつ さらしなや 姨捨山に 照る月を見て」という歌が詠まれたことで一気に有名になったことも言います。

安吉が民話の話をしていると、ママさんが大きな声で安吉に注意します。安吉は老化もあって「ゆるく」なっており、便を洩らしてしまったのです。ママさんと客の全員に「出ていって」と追い出された安吉は、仕方なく店から出て行きました。

安吉は十数年前に妻を亡くし、十年前にはママさんに入れあげていました。しかしママさんは安吉を疫病神扱いします。

店から追い出された安吉は、酔っていたこともありそのまま道路に寝ていました。夜道で見えずに医者の君塚長太郎が自転車で轢いてしまい、病院に連れて行きます。

安吉は長女の徳子と暮らしています。既に就寝中の徳子は夜中の電話で起こされて、父親の安吉を迎えに病院へ行きます。徳子は躁鬱病で、今は鬱になりかかっているのだと文句を言いながらやってきました。安吉を病院でしばらく預かってくれと君塚に言いますが、病院は入院患者で満杯で無理だと断られました。仕方なく、徳子は安吉を連れて家に帰ります。

安吉は病院で見つけた『棄老伝説 姨捨山』の本を、勝手に持ち帰っていました。徳子は泥棒だと手癖の悪さを責めますが、安吉は「拝借しただけだ」と言い訳します。

安吉と徳子は2人でカップラーメンを作り、すすります。安吉は昼間に「姨捨駅」まで行ったことと駅前で聞いた音の話をし、駅長に質問すると「音響効果の音を流しているのだ」と本当かどうかあやしい返事をもらったと言いました。姨捨山について興味を持っていたところ病院で本を見つけたので、持ち帰ったと話します。

徳子は二言目には「鬱になる」と繰り返すので、安吉は徳子が結婚できないことを言い立てました。徳子はむっとして言い返します。食後、安吉は『姨捨山』の本を読みます。

…【モノクロ】(以下、モノクロのシーンは書籍『姨捨山』の本の話です)はるか昔の話。姨捨の集落には13軒の家に52人の住人が暮らしていました。人間よりも、カラスや山のケモノのほうが多いくらいです。

集落に住んでいたゴンタという男が死にました。一昨日、山へ山芋を掘りに行った際にイノシシと遭遇し、キバで腹に穴を開けられたのです。ゴンタにはオキチという嫁がいましたが、後家として残されました。集落の決まりとして「後家ができた場合、くじびきであとを引き受ける者を決める」というものがあります。

集落の長である烏丸長者が見ている前で集落の老人たちがくじびきをすると、オコマが引き当てました。集落は若い女性が少ないので、オコマは大喜びします。オコマには2人の息子・クマとウシがいましたが、2人とも独身でした。嫁をもらえたと喜んだオコマは、「これで心残りなくお山参りができる」と言います。

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