「男はつらいよ18寅次郎純情詩集」のネタバレあらすじ動画と結末

男はつらいよ 寅次郎純情詩集の紹介:1976年公開の日本映画。『男はつらいよ』シリーズの18作目。満男の担任が産休に入り、代理教員の美人・雅子を見た寅次郎は、『とらや』の面々に怒られる。後日、雅子の母・綾が退院し、寅次郎は今度は母・綾にめろめろに…。

あらすじ動画

男はつらいよ18寅次郎純情詩集の主な出演者

車寅次郎(渥美清)、諏訪さくら(倍賞千恵子)、車竜造(下條正巳)、御前様(笠智衆)、諏訪博(前田吟)、車つね(三崎千恵子)、たこ社長(太宰久雄)、満男(中村はやと)、源公(佐藤蛾次郎)、柳生雅子(檀ふみ)、柳生綾(京マチ子)

男はつらいよ18寅次郎純情詩集のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①満男の臨時教師・雅子を見た寅次郎が調子に乗り、家庭訪問を台無しに。叱られた寅次郎は旅に出て旅役者の一団と再会、大盤振る舞いをするが金が足らず、さくらに迎えに来てもらう。 ②雅子の病弱の母・綾はお嬢様で、再会した寅次郎は綾に会いに屋敷へ通う。綾は治らぬ病で他界、雅子は寅次郎に母は慰められたと言った。

【起】- 男はつらいよ18寅次郎純情詩集のあらすじ1

〝私、生まれも育ちも葛飾柴又です。
帝釈天で産湯を使い、姓は車、名は寅次郎、
人呼んで、フーテンの寅と発(はっ)します。

♪どうせ俺(おい)らはやくざな男
わかっちゃいるんだ妹よ
いつかお前の喜ぶような
偉い兄貴になりたくて
奮闘努力のかいもなく
今日も涙の
今日も涙の陽が落ちる
陽が落ちる

当てもないのにあるようなそぶり
それじゃ行くぜと風の中
止めに来るかと後(あと)振り返りゃ
誰も来ないで汽車が来る
男の人生一人旅
泣くな嘆くな
泣くな嘆くな影法師
影法師♪〟

…車寅次郎は16歳の時に家を出て、以降はその日暮らしの生活をしています。
職業はテキ屋で、何かを叩き売りしたり、人相見をしたりするものです。
ベージュのジャケット、ズボン、同じ色の帽子を着用し、背広の中は白いシャツに腹巻きを巻いています。
寅次郎には、年齢の離れた妹・さくらがいました。さくらとは異母兄妹です。
寅次郎の父は他界し、さくらは「おいちゃん」こと叔父夫婦の経営する老舗『とらや』という和菓子屋で働いていました。
さくらは『とらや』の裏手にある印刷工場の博と恋仲になり、結婚します。
さくら夫婦たちには満男という息子も生まれ、すくすくと成長していますが、寅次郎は相変わらずふらふらしていました(映画『男はつらいよ』シリーズ参照)…。

〝夜霧に濡れる北アフリカの港町
喧噪の中に、物哀しさをたたえた居酒屋の一隅
無国籍の悲しい宿命ゆえ、放浪の旅を続ける
男の淋しい後姿があった――〟

なんかフランス語っぽい会話で、現地人の女性が男に声をかけます。
男は「アラビアのトランス」と呼ばれています。
日本からきた女性・さくらは、20年前に生き別れた兄・車寅次郎を探していました。
寅次郎は「その男はアレキサンドリアで亡くなった」と言い、自分はその友人だと言います。
そこへ地元の悪い奴らが現れ、寅次郎を見ると「トラジロー」と言って撃ち始めました。寅次郎は応戦します。
さくらは寅次郎こそが兄ではないかと追いすがりますが、寅次郎はさくらを船に乗せると、そのまま波止場を去りました…。

…そんな夢を理髪店で居眠りしながら見た寅次郎は、幼い少女が兄を呼ぶ声に郷愁の念を抱き、柴又へ帰ろうと思います。

1976年、秋。
『とらや』では、満男の家庭訪問があるということで、湧き立っていました。
担任の先生が産休に入り、臨時の先生に変わったのです。その先生が美人だということで、大騒ぎでした。
たこ社長が「こんな時に寅次郎が帰ってきたら、まずいことになりそう」と話していると、本当に寅次郎が帰ってきます。
その矢先、満男の新担任・柳生雅子が訪ねてきました。
寅次郎は美人の先生を見て、上機嫌になります。

【承】- 男はつらいよ18寅次郎純情詩集のあらすじ2

『とらや』の座敷にあがってもらったものの、満男の両親である博とさくらはろくに話もできず、寅次郎がせっせと雅子にアピールしました。
途中、おいちゃんが寅次郎に「仕事のことで相談がある」と声をかけ、席を外させようとしますが、寅次郎は聞き入れません。
けっきょく博とさくらは何も話せないまま、寅次郎の独壇場となってしまいました。寅次郎は雅子を送っていきます。
寅次郎が店を出たあと、博は「今度という今度は腹にすえかねた」と、博は怒っていました。

調子に乗り過ぎたという自覚はあるようで、帰って来た寅次郎は小さくなっています。
夕食の席は無言で、寅次郎は「そんなに悪いことをしたか」と言い出しました。
それがきっかけで、博が珍しく寅次郎に声をあげます。
「あの先生の前でいいかっこしたかっただけだろう。男の先生だったら、愛想がよくなかったはず」…もっともです。
博は、担任の雅子の前で自分が職工呼ばわりされたことが気に入らず、息子の満男のことはちゃんと考えていると言いました。
さくらや叔父夫婦も同感であり、居心地の悪くなった寅次郎は、立ち去ります。

長野県・別所温泉。
温泉地で芝居の一団と会った寅次郎は、「寅次郎先生」と声をかけられました。
それは、かつて旅の途中で会ったことのある旅役者たちの一団でした。その頃は駆け出しの女優だった大空小百合も、いまでは立派に活躍しています。
芝居が千秋楽だと聞いた寅次郎は、見に行きました。
舞台は徳富蘆花(とくとみ ろか)の『不如帰(ほととぎす)』で、浪子と武男の話をしています。
舞台がはねた後、旅役者たちが寅次郎の泊まる宿にあいさつにきました。
愛想よく迎え入れた寅次郎は、大宴会を開きます。

翌朝、一座はトラックで次の町へ去りますが、いいかっこをした寅次郎は持ち合わせがありません。
寅次郎は無銭飲食で別所警察に捕まって、別所警察署から『とらや』へ連絡が入りました。
妹のさくらが迎えに行き、寅次郎を連れて帰ります。

柴又では雅子の母・柳生綾が退院し、屋敷へ戻っていました。
綾は名家の柳生家のお嬢様で、年老いてもなお、お嬢様のままです。

『とらや』では、寅次郎をどう迎えるかで悩んでいました。おいちゃんは怒っていますが、博はだいぶ怒りがおさまっているようです。
戻った寅次郎に家庭訪問の話を蒸し返したおいちゃんは、寅次郎が「あの頃は俺も若かったから」ということばに、絶句しました。「あの頃は」と言いますが、つい先月のことなのです。

【転】- 男はつらいよ18寅次郎純情詩集のあらすじ3

娘ほどの若さの女性・雅子に懸想するなどとは…という話をしていると、退院した綾を連れた雅子が訪ねてきて、おいちゃんの怒りは空振りしました。

綾は30年前の女学生時代に『とらや』や柴又商店街に憧れを持っており、お嬢様という身分で近寄れなかったことを、残念に思っていました。
30年前に小さかったさくらや寅次郎を見て、「りっぱにおなりになって」と声をかけます。
雅子の母・綾を見た寅次郎はでれでれし、送っていきました。

綾は没落しかけた柳生家を救うために、戦争成金と政略結婚させられたそうです。
雅子を儲けたものの離婚をし、そのために現在の暮らし向きはあまり豊かではないようでした。しかし立派なお屋敷に住んでいます。
(先にネタバレ。屋敷はすでに人手に渡っており、余命わずかな綾のために雅子が頼み、死ぬまで住まわせてもらっている)
ワインを振る舞われた寅次郎は、『とらや』へ戻って来るとご機嫌でその話をしました。

翌日。
御前様のところで働く源公を連れた寅次郎は、綾の屋敷に行って源公を働かせます。
寅次郎は綾の話し相手になっていました。
さくらが御前様の御使いでやってきて、寅次郎が上がり込んでいるのを知ります。
綾は寅次郎の言葉をすべて真正面に受け取っており、どこからが冗談でどこからが本気か知らずでした。

寅次郎がせっせと屋敷に通うことは、柴又ですぐ噂になります。
たこ社長が銭湯へ行き、「今度の寅次郎の恋のお相手は、母と娘のどちらなのか。いつ振られるか」というのが賭けになっていると、聞いてきました。

PTAの役員会の帰り、さくらは雅子と会います。
年齢が近いこともあり、さくらと雅子は意気投合しました。先生と保護者という立場ではなく、同じ女同士の気さくな感じで話をします。
雅子は母が余命短いことをさくらに告げ、寅次郎が母・綾をピクニックに誘ってくれたことを感謝していました。
柳生家の屋敷もすでに人手に渡っており、厚意で綾の命のあるうちは住まわせてもらっているということも、雅子は話します。
それを聞いたさくらは、しんみりしました。

寅次郎は源公を使い、綾を水元公園に誘ってピクニックをします。
綾は帰りに『とらや』に立ち寄り、夕食の招待を受けていました。そこへ、さくらと雅子が顔を出します。
雅子も夕食に誘われ、その日はたこ社長も加えて9人で食卓を囲みました。
食後、綾は「娘の頃は楽しかった」と言い、娘の雅子に浮世離れしていることをたしなめられます。

【結】- 男はつらいよ18寅次郎純情詩集のあらすじ4

「自分の手で一銭もかせいだことがない」と漏らす綾に、『とらや』のメンバーは「元気になったら働けばいい」と言いました。
みんなでしばし、綾にふさわしい職業を考えます。
おもちゃ屋や文房具屋というおいちゃんと博の案は、寅次郎が「汚いガキが寄って来るだけで、儲からない」と却下され、おばちゃんが「宝石屋」という案を出します。
それを聞きながら、綾の命がもう長くないことを知る雅子とさくらは、しんみりしました。

綾の具合がよくないと、雅子がさくらに知らせます。
雅子は病院へ行かせたいのですが、母が言うことをきかないそうです。寅次郎の言うことだったらききそうというので、さくらは寅次郎に知らせました。
綾の具合がよくないと聞いた寅次郎は駆け付け、綾が思ったよりは元気そうなのを見て安心します。
「人間は、なぜ死ぬんでしょうね」と言った綾の言葉に、寅次郎は「ずっと生きていると、地球上が人間でいっぱいになっちまう」と答え、綾は笑いました。

綾の熱が下がらなくなり、雅子は学校を休んで母に付き添います。
寅次郎は見舞いに行きました。「なんでもする」と雅子に訴えると、雅子は寅次郎に話をします。
寝込んだ綾は枕元で、先日『とらや』で食べたお芋の煮っころがしがまた食べたいと言ったそうです。
それを聞いた寅次郎は『とらや』へ走って戻り、今すぐ作れとおばちゃんに詰め寄りました。
さくらが代わりに作ろうとしますが、源公がやってきて、柳生家の前に車がたくさん集まり、人の出入りが激しいと知らせ、寅次郎とさくらは出かけていきます。
雅子が出てくると、さっき母が亡くなったと言いました。

葬式の後、雅子は家を出るために荷造りします。
産休の先生も、学校に戻ってきました。
雅子は寅次郎に、新潟県の小さな村へ行くと告げます。
寅次郎は反省していました。綾の命が短いと知らないばかりに、バカばかりやっていたと雅子に言います。
雅子は寅次郎に、「母は寅次郎のことを思っていた」と答えました。
政略結婚をさせられて、誰にも愛されなかった母でしたが、最後に寅次郎と出会い、母は幸福だったと言って、雅子は泣きました。

寅次郎はさくらに見送られ、また旅に出ます。
列車を待ちながら、寅次郎はさくらに綾の職業を思いついたと言いました。「花屋」だと言い、さくらもいい考えだとうなずきます。

1977年。正月。
参拝客でにぎわう『とらや』に、柳生家につとめていたお手伝いのおばあちゃんが、孫とともにやってきます。
『とらや』には雅子から、手紙が届いていました。新潟県六日町の小さな小学校で、雅子は勤務しているそうです。
「こんなところへ寅さんが来てくれたら、楽しいだろうな」ということばで、手紙は締めくくられていました。

その頃、その雅子が働く小学校に、ふらりと旅の途中の寅次郎が顔を出し、雅子を喜ばせていました。

みんなの感想

ライターの感想

めずらしく、母娘がヒロインという回。シリーズで、ヒロインが寅次郎よりも年上という、唯一の回でもある。
まあよく毎度これだけ口が回るなと寅次郎に対して思うのだけど、それがヒロイン・綾の救いにもなる。
綾がもし働いたら、どんな店にするか、というのを『とらや』連中で話すシーンは、本当にみていてほのぼのするのと、切ないのとで、名シーン。
振られる回ではなく、死に別れるパターン。でも決して、鑑賞後悪い気分にはならない。
下町叙情あふれる一品。

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