「男はつらいよ31旅と女と寅次郎」のネタバレあらすじと結末の感想

男はつらいよ 旅と女と寅次郎の紹介:1983年公開の日本映画。『男はつらいよ』シリーズの31作目。演歌界の女王・京はるみが姿をくらました。寅次郎は正体を知らないままはるみと旅をし、途中で正体を知っても知らぬふりを装い、はるみを慰める。はるみはそれに感激して…。

予告動画

男はつらいよ31旅と女と寅次郎の主な出演者

車寅次郎(渥美清)、諏訪さくら(倍賞千恵子)、車竜造(下條正巳)、御前様(笠智衆)、諏訪博(前田吟)、車つね(三崎千恵子)、たこ社長(太宰久雄)、満男(吉岡秀隆)、源公(佐藤蛾次郎)、京はるみ(都はるみ)、北村社長(藤岡琢也)、吾作の老婆(北林谷栄)、熊吉(佐山俊二)、吉岡(ベンガル)

男はつらいよ31旅と女と寅次郎のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①演歌界の女王・京はるみが公演をすっぽかし行方知れずに。寅次郎は商売の途上で佐渡に渡ろうとし、はるみと同行することに。最初ははるみの正体を知らず、ワケアリなのだと寅次郎は深く追及しなかった。途中で歌手のはるみと知っても態度を変えず、はるみは慰められる。 ②後日はるみが『とらや』にやってきたことで、柴又は大騒ぎに。はるみは寅次郎に会い、恋人と復縁したと告げリサイタルのチケットを渡す。失恋した寅次郎は旅へ。

【起】- 男はつらいよ31旅と女と寅次郎のあらすじ1

〝私、生まれも育ちも葛飾柴又です。
帝釈天で産湯を使い、姓は車、名は寅次郎、
人呼んで、フーテンの寅と発(はっ)します。

♪どうせ俺(おい)らはやくざな男
わかっちゃいるんだ妹よ
いつかお前の喜ぶような
偉い兄貴になりたくて
奮闘努力のかいもなく
今日も涙の
今日も涙の陽が落ちる
陽が落ちる

奮闘努力のかいもなく
今日も涙の
今日も涙の陽が落ちる
陽が落ちる♪〟

…車寅次郎は16歳の時に家を出て、以降はその日暮らしの生活をしています。
職業はテキ屋で、何かを叩き売りしたり、人相見をしたりするものです。
ベージュのジャケット、ズボン、同じ色の帽子を着用し、背広の中は白いシャツに腹巻きを巻いています。
寅次郎には、年齢の離れた妹・さくらがいました。さくらとは異母兄妹です。
寅次郎の父は他界し、さくらは「おいちゃん」こと叔父夫婦の経営する老舗『とらや』という和菓子屋で働いていました。
さくらは『とらや』の裏手にある印刷工場の博と恋仲になり、結婚します。
さくら夫婦たちには満男という息子も生まれ、すくすくと成長していますが、寅次郎は相変わらずふらふらしていました(映画『男はつらいよ』シリーズ参照)…。

(今回は、芝居小屋風に)
…天保六年。天保の大飢饉が起き、各地で一揆が起こります。
その首謀者が寅吉という男だと判明しました。寅吉は佐渡金山で手に入れた金を持って各地を回り、飢饉を救ったのですが、それが悪いほうに噂されていたのです。
寅吉は天保八年、故郷の葛飾柴又村に帰ったと言われています。
おさくは博吉と所帯を持っていました。博は岡っ引きをしており、同僚は源の字、上司はたこ社長です。
夜、おさくと博吉のいるところへ寅吉が帰ってくると、おさくに佐渡の金山でとれた金の塊を置いて、去ろうとしました。
そこへ岡っ引きがやってきました。
寅吉は撃退しますが、その時に博吉が十手を落としたことで、おさくの亭主・博吉も岡っ引きなのだと知った寅吉は、自ら博吉に縄をうつよう言います。
博吉にしばられた寅吉が歩いていくところで、客席から「よっ」という声がかかりました…。

…そんな夢を寅次郎が見たのは、チンドンヤの荷物を枕にして寝ていたからでした。
相手の商売道具を枕にしていたことを、寅次郎はひらに詫びます。

1983年、春。
満男ももう小学校6年生です。春の運動会が明日に控えています。
客のおばさんが女手ひとつで、息子を大学生までやった話を聞いたさくらは、感心しました。子が重し(負担)にもなるけれども、生きがいにもなるのだろうと、あとでおいちゃんたちは話をします。

【承】- 男はつらいよ31旅と女と寅次郎のあらすじ2

対照的にいつまでも重しのない奴がいる…と寅次郎の噂をしていると、寅次郎が戻ってきました。

そこへ隣の工場から博がやってくると、満男に明日の運動会を見に行けないと話します。
満男は不満そうでした。というのも、この3年間、博は運動会を見に行っていないからです。
寅次郎が父親代わりに行くと名乗りをあげますが、満男は迷惑そうな顔をしました。
気分を害した寅次郎は、駅前に飲みに行きます。
翌日は結局、雨天で運動会が延期になりました。
満男が『とらや』に寄ると、寅次郎は満男宛てに小遣いを置いて去っていました。
伯父の寅次郎に申し訳なく思った満男は、さくらに「電話があったら、ごめんなさいって言っておいて」と言います。

新潟県白根。大凧合戦。5月。
その祭りの露店で、寅次郎は商売をしています。
同じ新潟県では、演歌界の女王と呼ばれる超有名な歌手・京はるみがコンサートを開く予定だったのですが、「さがさないでね」という置き手紙を残し、はるみは消息不明になっていました。
当然のことながら、はるみの周囲の者はバタバタしています。
表向きは「扁桃腺が腫れて声が出ない」と急病により公演を中止したものの、食中毒説や重病説、行方不明説が出ており、マスコミも騒いでいました。

店をたたんだ寅次郎は出雲崎に移動し、海の向こう側に見えるのが佐渡だと、地元の漁師に聞きます。
その漁師が乗る船が、これから佐渡へ戻るのだと知った寅次郎は、一緒に乗せてってくれないかと言いました。漁師はふたつ返事で引き受けます。
ところが、漁師と寅次郎の会話を聞いていた女性・はるみが、一緒に乗りたいと言い出しました。
寅次郎と漁師ははるみを乗せて船を出しますが、釣りをしていた人がはるみを見つけ、海岸で騒いでいます。

はるみの事務所の社長がやってきて、マネージャーと共にはるみを探し始めました。
目撃情報はないかと、マスコミの目を盗んで、こっそり捜索します。

佐渡へ着いたものの、寅次郎は船酔いでぐったりしていました。
はるみと共に民宿を取りますが、もちろん別の部屋です。
寅次郎ははるみが芸能人と気付かず、それでも何か「ワケアリ」だとは思っていました。あえて事情を聞かず、宿で酒を酌み交わします。

【転】- 男はつらいよ31旅と女と寅次郎のあらすじ3

そのうちに、はるみはぽつりぽつりと話をしました。仕事ばかりの人生で、それでも好きな人がおり交際していたのですが、駄目になってしまったと話します。
涙を流すはるみを、寅次郎は慰めました。

話題をかえて寅次郎の故郷の話をした折に、「矢切の渡し」が近くにあるということで、寅次郎が『矢切の渡し』を歌い始め、はるみも一緒に歌います。
寅次郎は歌が上手だと褒めますが、はるみが歌手だとは気づきませんでした。
はるみは寝るために、2階へあがります。その時に「明日どっかへ連れてって」と言われ、寅次郎は相好を崩しました。
はるみが去ったあと、民宿の老女と孫・ノリ子に指摘され、寅次郎はそこで初めて、しゃべっていた相手が歌手の京はるみだと知ります。

翌日。
歌手のはるみだと知った寅次郎ですが、知らないままを通してはるみと地元観光をしました。
その頃、はるみの足取りを追って新潟から佐渡へやってきた社長たちは、目撃情報をたよりに迫っています。
食堂で休憩した時、はるみは寅次郎の今後の予定を聞きました。寅次郎は、本州に戻って長野に移動するか、あるいは北へ行くか、風の吹くまま気の向くままだと答えます。
はるみも一緒に行きたいと言いながらも、それがかなわないことは分かっていました。食堂の窓から、駆け付ける社長たちの姿が見えたからです。
社長に博多公演には出ると告げ、寅次郎とも別れを告げました。
はるみは、寅次郎が途中からはるみの正体を知ったうえで、それでも黙って付き合ってくれていたことを知り、お別れにエメラルドの指輪をくれます。

『とらや』の隣のたこ社長の印刷工場では、秘書としてゆかりという若い女性が働くことになりました。
自分の娘ほどの年齢のゆかりに予定を聞き、たこ社長はいつもどおり、忙しい日々を送っています。

夕食時。
『とらや』のテレビでたこ社長が、好きな京はるみの歌番組を見ていました。
満男がチャンネルを変えたいと言っても「この曲が終わるまで」と、たこ社長は食い下がります。
寅次郎との観光がよかったらしく、はるみは吹っ切れて職場復帰していました。絶好調で歌を披露しています。
その歌声につられるように、寅次郎も放心状態で戻ってきました。

【結】- 男はつらいよ31旅と女と寅次郎のあらすじ4

『とらや』連が話しかけても、寅次郎はぼうっとしているだけです。
『とらや』連はすぐ、いつもの恋患いだと気付きました。ただし、お相手までは分かりません。

翌日。
葛飾電機に行った寅次郎は、店に置いてあるウォークマンではるみの歌声を聞き、そのままぼうっと金も払わずに去ってしまいました。
葛飾電機の主は怒り、『とらや』に金を払えと訴えます。
寅次郎が渡世人といっても、盗みだけはしないとおいちゃんは怒りますが、事情を聞くとどうやら本当のことのようでした。慌てて金を支払いに行きます。
奇行は毎度のことであるものの、寅次郎に何があったのか『とらや』連は聞きたがりました。
寅次郎は、改めて話をします。

傷心の女性と佐渡で旅をしたといったものの、名前は明かせないと言い、寅次郎はさくらにエメラルドの指輪を渡しました。
「演歌」「指輪」「佐渡」このキーワードだけでは、『とらや』連も想像が全くつきません。
また寅次郎も、誰なのかは口を割りませんでした。

ある日、『とらや』にはるみがやってきます。
演歌界の女王がやってきたということで、商店街中が大騒ぎになりました。たこ社長は腰を抜かし、博を工場に呼びに行くほどです。
当然のことながら、『とらや』は営業などできないほど騒動になり、それどころか再会しても寅次郎とはるみは満足に会話も交わせません。
2階にあがってもらえとさくらが言い、寅次郎はそうしました。
そのあいだも、店では騒ぎになっています。

はるみがやってきたのは、先日の旅の礼と、7月末に東京で行なわれるリサイタルの招待チケットを渡すためでした。寅次郎と、さくら夫婦の3人分です。
東京に戻った後、恋人と会ってやり直すことになったと聞き、寅次郎は失恋のショックを受けました。

そうしているあいだにも『とらや』には、はるみ見たさにどんどん人が集まってきます。
はるみは『とらや』の庭を借り、カラオケを出してもらって曲を披露することになりました。
団子屋の『とらや』にちなみ、はるみは『アンコ椿は恋の花』を歌います。

その日の夕方、博とさくらの家の玄関先にひっそりと寅次郎がたたずみ、招待チケットを渡しました。旅に出ると告げ、去っていきます。

夏。
博とさくらは、はるみのリサイタルに出かけました。
そのリサイタルの舞台で、歌の合間のトークではるみは、寅次郎のことを話題に出します。
その後にまたはるみは歌い始めました。
寅次郎は旅の空で、自由きままな生活を送っています。八戸の宿に泊まり、これから北海道に移動するそうです。

みんなの感想

ライターの感想

オープニングの映像だけですが、細川たかしも出ているのは「ゴージャス」と思った。
これは、劇中に出てくる『矢切の渡し』繋がりでの出演だと思われる。
失恋した、復縁した、と話題には出ていても、はるみの恋のお相手は明かされることはない。
はるみが『とらや』にやってきた時の、商店街での騒動は、判らなくもない。
こういう回も面白いなと、興味深く拝見した。

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