映画:男はつらいよ32口笛を吹く寅次郎

「男はつらいよ32口笛を吹く寅次郎」のネタバレあらすじと結末

男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎の紹介:1983年公開の日本映画。『男はつらいよ』シリーズの32作目。博の父・飈一郎の墓参りに立ち寄った寅次郎は、そこで寺の和尚に気に入られ、手伝いをすることに。和尚に美しい出戻り娘・朋子がいたことから、寅次郎は暴走を始め、寺を継ごうと考え始めるが…。

あらすじ動画

男はつらいよ32口笛を吹く寅次郎の主な出演者

車寅次郎(渥美清)、諏訪さくら(倍賞千恵子)、車竜造(下條正巳)、御前様(笠智衆)、諏訪博(前田吟)、車つね(三崎千恵子)、たこ社長(太宰久雄)、満男(吉岡秀隆)、源公(佐藤蛾次郎)、石橋一道(中井貴一)、ひろみ(杉田かおる)、親方熊(レオナルド熊)、石橋朋子(竹下景子)

男はつらいよ32口笛を吹く寅次郎のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①博の父・飈一郎の墓参りに行った寅次郎は、蓮台寺の和尚に気に入られた。寺には出戻りの女性・朋子がおり、寅次郎は寺に住みついて働く。和尚の息子・一道は寺を継ぐ気がなく、カメラの道で生きると決意し、家を出た。 ②朋子と再婚して寺を継ぐことを考えた寅次郎は、本格的に僧になるための修行をしようと『とらや』へ戻るが、道は厳しい。朋子も寅次郎に思いがあるのだが、いざとなると尻ごみし寅次郎は旅に出た。

【起】- 男はつらいよ32口笛を吹く寅次郎のあらすじ1

〝大道三間 軒下三寸 借り受けましての渡世
私、野中の一本杉でござんす

♪どうせ俺(おい)らはやくざな男
わかっちゃいるんだ妹よ
いつかお前の喜ぶような
偉い兄貴になりたくて
奮闘努力のかいもなく
今日も涙の
今日も涙の陽が落ちる
陽が落ちる

ドブに落ちても根のある奴は
いつかは蓮(はちす)の花と咲く
意地は張っても心の中じゃ
泣いているんだ兄さんは
目方(めかた)で男が売れるなら
こんな苦労も
こんな苦労もかけまいに
かけまいに♪〟

…車寅次郎は16歳の時に家を出て、以降はその日暮らしの生活をしています。
職業はテキ屋で、何かを叩き売りしたり、人相見をしたりするものです。
ベージュのジャケット、ズボン、同じ色の帽子を着用し、背広の中は白いシャツに腹巻きを巻いています。
寅次郎には、年齢の離れた妹・さくらがいました。さくらとは異母兄妹です。
寅次郎の父は他界し、さくらは「おいちゃん」こと叔父夫婦の経営する老舗『とらや』という和菓子屋で働いていました。
さくらは『とらや』の裏手にある印刷工場の博と恋仲になり、結婚します。
さくら夫婦たちには満男という息子も生まれ、すくすくと成長していますが、寅次郎は相変わらずふらふらしていました(映画『男はつらいよ』シリーズ参照)…。

…「私、生まれも育ちも葛飾柴又です。帝釈天で産湯を使い、姓は車、名は寅次郎、
人呼んで、フーテンの寅と発(はっ)します。」と名乗った寅次郎は、肉親たちのことを思い出していました。
『とらや』ではたこ社長が寅次郎の結婚相手を見繕ってきており、挙式の日取り、手配まで済ませていました。あとは寅次郎が帰るのを待っているのみです。
ところが…寅次郎の目の前に、ニセの寅次郎が現れました。
驚いた寅次郎は、自分こそが本物で、そこにいるのはニセモノだと訴えようとしますが、不思議なことに声が出ません…。

…そんな悪夢を見ていた寅次郎は、列車の中で親方熊に起こされました。うなされていたそうです。

1983年、秋。
『とらや』では、となりのたこ社長と工員の博が喧嘩をしたということで、おいちゃんやさくらが取りなしていました。
博はすっかりベテランの工員です。
博が言うには、たこ社長は昔なじみの相手から、急な仕事を請け負いすぎなのだそうです。
急な仕事を入れられるたびに、工場は段取りの変更を余儀なくさせられ、働く若者や博たちの勝手が変わってしまいます。
しかも「急な仕事」なのに、たこ社長は取引先から特別金額をもらいません。そのため、「足元を見られているのだ」と博は思っていました。

【承】- 男はつらいよ32口笛を吹く寅次郎のあらすじ2

博の苦情を聞いたたこ社長は、会社をつぶしてみんなへの退職金に充てる、自分は路頭に迷って寅次郎のように生きると嘆きます。

空気が悪くなっている『とらや』へ、その時、電話が入りました。
電話の主は寅次郎で、博に亡き父・飈一郎の墓がある寺の名を問うものでした。蓮台寺です。
寅次郎は岡山の高梁まで来ており、これから博の父・飈一郎の墓参りに行くと言って電話を切りました。
喧嘩の真っ最中に寅次郎の電話が入ったことで、毒気が抜け、たこ社長と博はなんとなく和解します。博は、寅次郎が自分の父の命日を覚えていたことに、感激しました。

墓参りに蓮台寺へ行った寅次郎は、その寺の和尚・泰道がふらふらと階段をあがるのを見て、手伝います。
寺には和尚のほかに、出戻り(バツイチ)の女性・朋子と大学生の弟・一道がいました。
寅次郎が東京から来ていると聞くと、遠方からかと、茶が出ます。
しゃべっているうちに和尚と意気投合し、やがて茶が酒に変わりました。
和尚は息子の一道と折り合いが悪く、愚痴を語りました。そのうちに横になって寝てしまいます。
寅次郎は辞去するつもりでしたが、娘の朋子が布団の用意をしたというので、泊まることにしました。

翌朝。
寅次郎が寺を去ろうとすると、法事のお迎えがやってきます。
肝心の和尚は、ふつか酔いで眠っていました。
寅次郎は、和尚を酔わせたのも自分のせいだと言い、代わりを務めると言い出します。

はんこ屋の祖母の七回忌にお坊さんの姿をして向かった寅次郎は、納所(なっしょ)坊主(下級の僧という意味)と名乗ると、本当に法事をつつがなく終えました。
法事のあとの訓話ではみんなを笑わせ、「和尚よりもいい」と、檀家たちを大いに喜ばせます。
気をよくした寅次郎は、和尚とも意気投合していることもあり、しばらく寺の手伝いをすることになりました。出戻りの朋子目当てです。

朋子はともかく、和尚の家で問題なのは一道でした。
一道は大学生なのですが、カメラが好きで大学に通わず、撮影ばかりしていました。
寺を継ぐ気もさらさらなく、撮影旅行に出かける日々です。
父親に「大学へ顔を出せ」と言われても、反発して親子喧嘩ばかりでした。
寅次郎は、決してそこへ入りこむ悪意があるつもりはないのですが、はたからみれば「朋子と再婚し、寺の和尚の座を狙っているのではないか」と地元の者に言われる始末です。
噂を知らないのは、寺の者(和尚、朋子、寅次郎、一道)だけでした。

【転】- 男はつらいよ32口笛を吹く寅次郎のあらすじ3

さて、そんな事情を全く知らない博は、父・飈一郎の三回忌のために、岡山へ行くことにしました。息子の満男も連れ、三人で移動します。
長男の毅は、父が生前に暮らしていた家を相続のために売るのは勿体ないと、他の兄弟に言いました。
飈一郎の息子は、上から順番に「毅、信子、修、博」の4人です。
傷心も手伝って毅は「あの家を売らず、自分が住む」と言い出しますが、信子や修は「財産の権利を放棄しろということか」と口論が始まりました。
三回忌の席で兄弟たちが醜い財産争いをするのが嫌で、博は制止します。
毅が折れ、「きっちり四等分する!」と言いました。

翌日。
三回忌の法事が始まります。
昔、飈一郎の妻が亡くなった時に一度寅次郎は顔を出しているのですが、だいぶ前のことなので、当然ながら他の兄弟は寅次郎の顔を覚えていません。
法事に坊主の格好をした寅次郎が現れるのですが、気づいたのは満男だけでした。博とさくらは寅次郎が入ってきた時、ちょうど満男側を向いていました。
満男が「寅伯父さんだ」と両親に言うのですが、2人とも信じません。
ところが横顔を見て本当だと知ると、さくらはショックを受けました。怒りも手伝い、涙をこぼします。

法事が終わり、酒宴になった時、さくらは寅次郎に詰め寄りました。
「この家の人(和尚一家)のことをだましてるんじゃないでしょうね」と、さくらはつい寅次郎を疑います。今回ばかりは、イタズラにしてもタチが悪すぎです。
駅のホームで博も加わって夫婦で寅次郎を責めている時、朋子が姿を現しました。
それを見て、博とさくらは朋子めあてに寅次郎がいついているのだと、納得(?)します。
朋子は土産にと、松茸をさくらに渡しました。

息子の一道が、父である和尚と大喧嘩をします。
大学の授業料を、一道がカメラに使いこんだのです。
一道は、大学を辞めると言い出しました。知人に紹介してもらった東京の写真スタジオで働きながら、カメラの勉強をすると言い始めます。
親子は喧嘩をし、息子の一道は本当に家を出て行きました。勘当状態です。
寅次郎は法事に出ており、全くそのことを知りませんでした。あとで朋子に聞かされます。
落胆する和尚をなぐさめるために、寅次郎は和尚と一緒に飲みに出かけます。

一道は地元の恋人・ひろみに駅で電話をかけ、去ることを告げました。
ひろみは急な別れを悲しがりますが、寝たきりの父がいるためについていけず、悲しみます。

【結】- 男はつらいよ32口笛を吹く寅次郎のあらすじ4

ある夜。
和尚が風呂に入り、朋子が外で風呂に薪をくべている時に、和尚が朋子に再婚しろと話を向けました。
途中から寅次郎が朋子のそばで隠れていたのですが、和尚は知りません。
その際に、何日か前に和尚が再婚の話題をすると、朋子が「今度再婚するなら、インテリではなく寅さんみたいな人がいい」と言っていたことを、和尚が口にしました。
朋子はそんな発言をしたことを寅次郎に聞かれ、恥ずかしく思います。
和尚は続けて、「この際だから寅次郎を婿に迎えて、寺を継がせるか」と言いました。
それを聞いた寅次郎は、ふらりと寺を去ります。

『とらや』へ寅次郎がふらふらと帰ってきました。
寅次郎は『とらや』連にいきなり「余生を仏に仕える」と言い出します。
みんなは「失恋のあまり出家する」と思い込みました。とりなします。
寅次郎が「そうじゃない。うまく坊さんになれる方法はないかと言ってるんだ」と言い出したので、博とさくらはぴんときました。すぐになれる方法はなく、修養を重ねないとならないと言います。
寅次郎は「素人に聞いたのが間違いだった。御前様に聞く」と言い、寝てしまいます。

その後、題経寺へ行ったものの、寅次郎はわずか三日で音をあげました。
御前様は怒り、しばらく寅次郎は寺へ出入り禁止と告げます。

思い詰めたひろみが、一道を頼って上京しました。ところが一道は仕事が忙しく、うまく時間をやりくりできません。
『とらや』に行って待ってくれと電話で告げ、一道は仕事に戻りました。夕方には行くはずが、夜になってしまいます。
『とらや』連は事情を聞いて、ひろみを家に泊めていました。
一道はひろみと会い、互いの気持ちを確認します。
その日、一道も『とらや』へ泊めてもらいますが、おいちゃんの意思により別室で寝起きしました。

一道と入れちがいで、『とらや』に朋子がやってきます。
朋子は、急に寅次郎が寺を去ったのは、気分を害したからではないかと思っていました。
日帰りで東京までやってきた朋子を送り、駅のホームで話した寅次郎は、気分など害していないと言います。
朋子は寅次郎に戻ってきてほしそうでした。
しかし寅次郎は冗談めかしてお茶を濁し、朋子を見送ります。
その後、寅次郎も旅に出ました。

新年。
満男にたこ社長が、パソコンをプレゼントします。
受け取った父の遺産を、博がたこ社長に投資し、オフセット印刷機が購入できたのでした。

寅次郎は、広島県の因島に来ています。
因島には連絡船がありますが、尾道までの西瀬戸自動車道(現在のしまなみ海道)がかかると連絡船もなくなるそうです。
船に乗ろうとした寅次郎は、そこで起こしてくれた親方熊と再会しました。親方熊は新しい奥さんができており、橋の工事現場で働いています…。

みんなの感想

ライターの感想

今回は「ヒロインにも脈があったのに、いざとなるとおじけづく」回だった~。もったいない~。
失恋が多いけど、こういうふうに「ヒロインにも脈がある」パターンもあり。
寺の雑用をしているシーンは楽しそうで、このままここへいついてしまえば…と思ったのに、やっぱりそうはいかないのか。
ヒロインの朋子側も、再婚を望む気配があったのに、ほんと、おしいと思った。

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