映画:男はつらいよ33夜霧にむせぶ寅次郎

「男はつらいよ33夜霧にむせぶ寅次郎」のネタバレあらすじと結末

男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎の紹介:1984年公開の日本映画。『男はつらいよ』シリーズの33作目。釧路で出会った女性・風子と意気投合した寅次郎は旅を共にするうちに、風子にまっとうな結婚をしてもらいたいと思うようになる。ところが風子は寅次郎のような渡世人・トニーと恋に落ち…。

あらすじ動画

男はつらいよ33夜霧にむせぶ寅次郎の主な出演者

車寅次郎(渥美清)、諏訪さくら(倍賞千恵子)、車竜造(下條正巳)、御前様(笠智衆)、諏訪博(前田吟)、車つね(三崎千恵子)、たこ社長(太宰久雄)、満男(吉岡秀隆)、源公(佐藤蛾次郎)、桂あけみ(美保純)、金吾(加藤武)、きぬ(文野朋子)、トニー(渡瀬恒彦)、木暮風子(中原理恵)

男はつらいよ33夜霧にむせぶ寅次郎のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①釧路で出会った美容師の風子は気ままな暮らしをしており、意気投合した寅次郎はしばらく旅をすることに。気立てのいい風子を知るうちに、寅次郎は風子がカタギの人と幸福な結婚をしてほしいと思うようになった。 ②風子が渡世人のトニーと無理な暮らしをしていると知った寅次郎は別れさせたが、それがもとで風子とけんか別れに。風子が北海道で同業者と結婚することになり、寅次郎は笑顔で披露宴に現れた。

【起】- 男はつらいよ33夜霧にむせぶ寅次郎のあらすじ1

〝私、生まれも育ちも葛飾柴又です。
帝釈天で産湯を使い、姓は車、名は寅次郎、
人呼んで、フーテンの寅と発(はっ)します。

♪どうせ俺(おい)らはやくざな男
わかっちゃいるんだ妹よ
いつかお前の喜ぶような
偉い兄貴になりたくて
奮闘努力のかいもなく
今日も涙の
今日も涙の陽が落ちる
陽が落ちる

ドブに落ちても根のある奴は
いつかは蓮(はちす)の花と咲く
意地は張っても心の中じゃ
泣いているんだ兄さんは
目方(めかた)で男が売れるなら
こんな苦労も
こんな苦労もかけまいに
かけまいに♪〟

…車寅次郎は16歳の時に家を出て、以降はその日暮らしの生活をしています。
職業はテキ屋で、何かを叩き売りしたり、人相見をしたりするものです。
ベージュのジャケット、ズボン、同じ色の帽子を着用し、背広の中は白いシャツに腹巻きを巻いています。
寅次郎には、年齢の離れた妹・さくらがいました。さくらとは異母兄妹です。
寅次郎の父は他界し、さくらは「おいちゃん」こと叔父夫婦の経営する老舗『とらや』という和菓子屋で働いていました。
さくらは『とらや』の裏手にある印刷工場の博と恋仲になり、結婚します。
さくら夫婦たちには満男という息子も生まれ、すくすくと成長していますが、寅次郎は相変わらずふらふらしていました(映画『男はつらいよ』シリーズ参照)…。

…夜霧の波止場、寅次郎は逃亡生活の果てに故郷へ帰ってきました。
ところが肉親たちは自らの手で、命を絶っていました。寅次郎は復讐を決意します。
地元の酒場に行くと、たこ社長がバーテンダーを、源公がウエイターをしていました。
ボスが手下に、寅次郎を殺すよう命令しますが、寅次郎はあっという間に倒してしまいます。
バーの2階へ逃げていたボスが発砲し、それを見たバーの女性・マリーが身を挺して寅次郎をかばいました。
寅次郎はボスを仕留めますが、マリーは寅次郎の腕の中で息を引き取ります。
こうして寅次郎は復讐を終えましたが、ちょうど濃い霧のように、寅次郎の心をむなしい思いが包むのでした…。

…そんな夢を見て目覚めた寅次郎は、寺で老女がたき火をしていたので目の前がけむいと気付き、老女に思わず文句をこぼします。

1984年、春。
満男が中学生になりました! ブラスバンド部に入り、フルートを担当するそうです。
御前様に入学祝いをいただき、さくらは恐縮しました。
『とらや』では満男が、友人の交渉でフルートを1万円にまでまけさせて、自分の小遣いで月賦(ローン、分割払い)で支払うと言います。
ローンにまでしていることに、さくらは思わず苦笑しました。

【承】- 男はつらいよ33夜霧にむせぶ寅次郎のあらすじ2

隣のたこ社長のところでは、娘・あけみが結納を終え、結婚式の準備を進めています。
はねっかえりのあけみですが、嫁のもらい手が見つかったと、たこ社長はほっとしていました。
「これでこの界隈の独り者は片付いた」とたこ社長が言っていると、寅次郎から荷物が届き、たこ社長はどきっとします。荷物だけです。
荷物は満男への入学祝いで、てのひらサイズの小さな地球儀でした。地球部分が直径10cmほどです。
甥の中学入学を覚えていたかと、『とらや』連は感激しました。消印は岩手県盛岡になっています。

チャグチャグ馬子(うまっこ)祭りで商売をした寅次郎は、久しぶりに弟分の登と再会します。12年ぶりくらいの再会です。
登は足を洗い、カタギになっていました。妻と共に小さな食堂を経営しています。
寅次郎を家に案内した登は、店を閉めて飲もうと言い出しますが、寅次郎が怒りました。
カタギになったからには、店を閉めて飲むなどといわず、むしろ自分のような渡世人を追い払えと言い、自分から店を出ていきます。
追ってきた登の妻へは、登のことをよろしくと頼み、寅次郎は去りました。

八戸から北海道へ渡った寅次郎は、釧路で理髪店に入ります。
そこで髪を切ってもらっていると、理髪師を名乗る女性が飛び込みで、雇ってほしいと言いました。店主は断ります。
本来は協会を通すのが筋なので、客とトラブルを起こすタチなのだろうと、店主はあとで寅次郎に言いました。

その後、寅次郎はぶらぶらしている先ほどの女性に会います。
名前を聞くと、「フーテンの風子」と名乗りました。寅次郎と風子は意気投合します。
しばらくのあいだ、寅次郎と風子は共に旅をすることになりました。もちろん部屋は別です。

泊まった宿で、寅次郎は相部屋を頼まれました。相手の男性は福田栄作と名乗ります。
栄作は気落ちしていました。寅次郎が「ネクラ」と呼ぶほどです。
風子とともに事情を聞いてみると、こうでした。
栄作は妻・佳代子と娘・百恵と暮らすサラリーマンです。
茨城県にある牛久沼に一戸建てを購入したのですが、3週間目に妻・佳代子が男を作り、逃げ出してしまったのだそうです。
栄作は1年かけてようやく、妻の居場所を探し当てました。霧多布という場所に住んでいるそうです。
荒れる栄作を、寅次郎と風子は慰めました。

翌日。
いざとなると尻ごみする栄作を連れて、3人は霧多布に行ってみます。
駅長に聞くと、この界隈の新たな住人といえば、ヤンマーという文字が屋根にかかれている裏手に住んでいる夫婦ではないかという答えがありました。

【転】- 男はつらいよ33夜霧にむせぶ寅次郎のあらすじ3

それを頼りに見に行くと、確かに佳代子はいました。
ところが、相手の男とのあいだに乳飲み子・マリまでできていました。
もう連れ返せないと考えた栄作は落胆し、その場で号泣します。
寅次郎はそれを慰め、嘆く栄作を列車に乗せました。

根室に移動した寅次郎は、風子と別れます。風子はこの地に伯母がいるのです。
伯母を訪ねた風子は、連絡を寄越さなかったことを叱責されました。風子の母もそんなところがあると、伯母はぶつぶつ言います。
ねむろ新緑まつりに出かけた風子は、寅次郎の屋台でオルゴールを購入しました。
メロディは『ハッピーバースデー』で、ちょうどその日たまたま誕生日だった風子は、その偶然を喜びます。

風子と接しているうちに、寅次郎は父親のような気分になっていました。
風子は接してみると気のいい女の子で、まっとうに結婚し家庭に入った方がよいと、寅次郎は思います。
ねむろ新緑まつりで、風子はオートバイの曲乗りをするトニーに誘われ、オートバイショーを見ました。

寅次郎が根室に滞在している間、風子は旅館に差し入れを持ってきます。
寅次郎の旅についていきたいと風子は言いますが、寅次郎はそれを説得しました。
「まじめで正直な男と所帯を持て」
寅次郎がそう言うと、風子は「寅さんて案外、薄情なのね」と言って、ひとりで帰ってしまいました。寅次郎は行方が気になります。
翌日、風子が勤務する理髪店(伯母の紹介で働いていた)に、何かあれば『とらや』へ来いと言い置き、寅次郎は去ります。
寅次郎が去った後、風子のいる店にトニーが来たことを、寅次郎は知りませんでした。

柴又では、あけみの結婚式がとどこおりなく済みます。
『とらや』へ栄作がやってきました。ほぼ同時に寅次郎も戻ります。
栄作は寅次郎に、今日の昼間に会社へ連絡をもらい、風子と会ったと言いました。
風子はやつれていたらしく、栄作は金の無心をされたそうです。栄作は金を渡さず、断ったと言いました。
それを聞いた寅次郎は、栄作に怒ります。
田舎から出てきた小娘が困っているのに、なぜ力を貸さないのだと言いました。栄作は所持金が300円しかなく、貸そうにも貸せなかったと明かします。

風子が東京にいることは判明しましたが、どこにいるのかが分かりません。
『とらや』に連絡を取ればいいのですが、風子は連絡を取ってきません。
困った寅次郎は考え、新聞広告を出しました。『とらや』連にも事情を話し、協力をあおぎます。

【結】- 男はつらいよ33夜霧にむせぶ寅次郎のあらすじ4

その折、『とらや』へトニーが現れて、寅次郎のことを聞きました。
応対しながらさくらは、どこか崩れた風体のトニーを怪しみます。
トニーがやってきたと知ると、寅次郎はすっ飛んでいきました。寝込んだ風子と会い、さくらへ電話をかけて旅館から引き取り、『とらや』へ連れ帰ります。

衰弱していた風子でしたが、何日か『とらや』で過ごすと元気になりました。
さくらは風子に、しばらく『とらや』で寝起きしろと勧め、おいちゃんは駅前の理髪店に職を見つけてきます。

寅次郎はトニーと会い、風子と手を切るように言いました。
トニーはへらへらしつつも、寅次郎の言うことをききます。
その頃、風子もトニーときちんと話をし、すっぱり別れるつもりでした。2階でさくらにだけ、トニーと会って別れると告げます。
そこへ寅次郎が帰ってくると、1階で風子の将来のことを話し始めました。
同業者の男とでも結婚し、理髪店を開くために金を稼げばいい…そういった話をします。
そこへ風子がおりていき、トニーに会いにいくと告げました。
寅次郎は、もう話はついたと言いますが、風子が「私とトニーの間のことだから、寅さんには関係ないでしょう」と反発したことで、話がこじれます。
ケンカ別れをして風子は去ってしまい、寅次郎も落胆しました。

夏。
さくらの家に、風子から手紙が届きました。
その後、風子は北海道へ戻り、伯母の家で過ごしていました。
理髪店で働いているうちに同業者の男性との結婚が決まり、このたび結婚するそうです。
8月23日に式をあげるので、できれば博とさくらに来てほしいという、招待状も同封されていました。博、さくら、満男は北海道へ行きます。

披露宴は、中標津(なかしべつ)の養老牛温泉で開かれました。
風子にも寅次郎から連絡があり、山越えして披露宴に行くと言ったそうです。
挙式をあげ、披露宴がおこなわれている最中に、「温泉の近くに熊が出た」という町内放送がかかりました。
地元の猟友会の人が招集され、風子の披露宴のメンバーの中にも、猟銃免許を持つ人たちが銃を持って駆け付けます。

すると寅次郎が熊に追われながら、山から現れました。
(注:熊は着ぐるみ感満載なので、見ていても怖くない)
追われる寅次郎に、みんなが「死んだ真似をしろ」と声をかけ、銃で退治するから伏せるように言います。
寅次郎が伏せると、ウエディングドレス姿の風子が駆け寄りました。
さくらたちも近寄ります。
熊には襲われなかったものの、自分の草履が半分食われているのを見た寅次郎は、驚いて気絶しました。
披露宴の出席客が総出で、気絶した寅次郎を運んでいきます…。

みんなの感想

ライターの感想

今回のラストは、ハラハラドキドキでした。
ほのぼので終わるのかと思いきや、まさかの熊出現、寅次郎が追われる!?
…とはいうものの、あらすじにも書いたとおり、熊は人間の着ぐるみだと判るので、あまり怖くありません。
風子と寅次郎も無事に和解して、ほっとひと安心できるラスト。
仕方のないことなのだけども、後年はいい味を出す渡瀬が、この時代はチンピラっぽい役なのがせつない。
(渡瀬は若い頃、こういう「少しだけ悪い役」が多いもんね)

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