「男はつらいよ35寅次郎恋愛塾」のネタバレあらすじと結末の感想

男はつらいよ 寅次郎恋愛塾の紹介:1985年公開の日本映画。『男はつらいよ』シリーズの35作目。立ち寄った先で亡くなった老女を看取った寅次郎は、その孫娘・若菜と知り合いになる。若菜の棲むアパートの下には弁護士を目指す青年・民夫がおり、民夫の若菜への気持ちを知った寅次郎は恋の指南をするが…。

予告動画

男はつらいよ35寅次郎恋愛塾の主な出演者

車寅次郎(渥美清)、諏訪さくら(倍賞千恵子)、車竜造(下條正巳)、御前様(笠智衆)、諏訪博(前田吟)、車つね(三崎千恵子)、たこ社長(太宰久雄)、満男(吉岡秀隆)、源公(佐藤蛾次郎)、江上若菜(樋口可南子)、酒田民夫(平田満)、桂あけみ(美保純)、小春(杉山とく子)

男はつらいよ35寅次郎恋愛塾のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①長崎・五島列島で転倒した老婆・ハマを助けた寅次郎とポンシュウは、ハマ宅で楽しく過ごすがハマは明け方他界。葬儀に唯一の身よりである孫娘の若菜が、東京から駆け付ける。 ②若菜と再会しハマの最期を話した寅次郎は、若菜の真下の階に住む青年・民夫が思いを寄せていると知り、仲介役を買って出た。民夫と若菜は結婚予定。

【起】- 男はつらいよ35寅次郎恋愛塾のあらすじ1

〝私、生まれも育ちも葛飾柴又です。
帝釈天で産湯を使い、姓は車、名は寅次郎、
人呼んで、フーテンの寅と発(はっ)します。

♪どうせ俺(おい)らはやくざな男
わかっちゃいるんだ妹よ
いつかお前の喜ぶような
偉い兄貴になりたくて
奮闘努力のかいもなく
今日も涙の
今日も涙の陽が落ちる
陽が落ちる

ドブに落ちても根のある奴は
いつかは蓮(はちす)の花と咲く
意地は張っても心の中じゃ
泣いているんだ兄さんは
目方(めかた)で男が売れるなら
こんな苦労も
こんな苦労もかけまいに
かけまいに♪〟

…車寅次郎は16歳の時に家を出て、以降はその日暮らしの生活をしています。
職業はテキ屋で、何かを叩き売りしたり、人相見をしたりするものです。
ベージュのジャケット、ズボン、同じ色の帽子を着用し、背広の中は白いシャツに腹巻きを巻いています。
寅次郎には、年齢の離れた妹・さくらがいました。さくらとは異母兄妹です。
寅次郎の父は他界し、さくらは「おいちゃん」こと叔父夫婦の経営する老舗『とらや』という和菓子屋で働いていました。
さくらは『とらや』の裏手にある印刷工場の博と恋仲になり、結婚します。
さくら夫婦たちには満男という息子も生まれ、すくすくと成長していますが、寅次郎は相変わらずふらふらしていました(映画『男はつらいよ』シリーズ参照)…。

…姥捨て山。
今は昔、柴又国の国主が国民に、年寄りは山へ捨てよという命令を出しました。
おいちゃん夫婦たちが山に捨てられることになり、みんなが泣いています。
おいちゃん夫婦たちをしょいこに背負って連れていくのは、博と寅次郎でした。
時間が来て、博がおいちゃんを背負います。
寅次郎も惜しみながらおばちゃんを背負おうとしますが、おばちゃんが重すぎて、寅次郎はしょいこごとひっくり返りました…。

…そんな夢を寅次郎が見ていたのは、地元の人のしょいこにもたれかかり、居眠りをしていたからでした。
寅次郎は故郷のことが、気にかかります。

1985年、春。
満男がだいぶ大きく成長しました。
学校帰りに『とらや』にやってきた満男が、博に声をかけます。
博とたこ社長は休憩にし、満男の話を聞きました。満男は印刷工の博に、将来の夢について質問します。
満男は学校のホームルームで担任に将来の夢を聞かれ、音楽家になりたいと答えたそうです。
すると担任は「夢みたいなことを考えず、もっと現実的に考えろ」と、満男に注意したそうです。
『とらや』連は満男の夢を応援しますが、さくらが「勉強から逃れるために、音楽家になりたいと言っているのではないか」とチクリと念押しします。
個性とは何かという話題に波及しているところで、寅次郎から電話がありました。寅次郎は九州から、長距離電話をかけていました。
電話を切ったあと、寅次郎についておいちゃんは「あいつは個性的ではなく、デタラメというんだ」とぼやきます。

【承】- 男はつらいよ35寅次郎恋愛塾のあらすじ2

長崎県、五島列島のひとつ、上五島。
寅次郎は仕事仲間のポンシュウと会い、2人で話をしていました。
その時、近くを通りかかった老婆が、押していたカートを離して転倒します。
ポンシュウと寅次郎は介抱をし、ついでに家まで送りました。
老婆は喜んで、家でお茶でもと2人を誘います。

出されたのは水ではなく、焼酎でした。知らずポンシュウは一気飲みをしてしまい、勿体ないと言います。
老婆は刺身も用意しました。寅次郎、ポンシュウ、老婆・江上ハマの3人でそのまま宴会をします。
楽しいひとときを過ごし、2人はハマ宅に泊めてもらいました。
明け方、ポンシュウが寅次郎を起こします。ハマが苦しそうで、「神父様を呼んでくれ」と言っているのだそうです。
寅次郎はポンシュウに神父様を呼びに行かせると、ハマの手を取って励ましました。
ハマは「楽しかった。あんたにも、神様の恵みがありますように」と言うと、亡くなってしまいます。
ハマは敬虔なキリスト教信者でした。

寅次郎とポンシュウは、ハマの最期を看取った流れで、墓掘りの手伝いもします。
訃報を聞いたハマの孫娘・若菜が、東京からやってきました。
若菜は寅次郎に、ハマの最期のことを聞きたがりますが、寅次郎は自分たちのようなヤクザ者がいるところではないと、作業を終えるとポンシュウと共に、早々に教会を去ります。

旅館に泊まった寅次郎は、女将からハマや若菜のことを聞きます。
ハマは美しいひとり娘を儲けていました。ところがそのひとり娘がやくざ者に妊娠させられ、男は去ってしまい娘は父なし子を生んだそうです。それが孫娘・若菜でした。
若菜の母は若菜を生んだ後に崖から身投げをして亡くなり、若菜は祖母・ハマに育てられます。
ハマは自殺を禁じるキリスト教だったため、娘の死を必要以上に悔やんでいました。
ポンシュウがその場で若菜のことを「いい女だった」と発言し、寅次郎は口を慎めと注意します。
身内を亡くしたばかりの者を見て、そんなふうに言うなと寅次郎が言い、ポンシュウがそれに反発して、2人は喧嘩別れしました。
寅次郎はそのまま旅館を出て、東京へ戻ります。

結婚したあけみが『とらや』へ来て、「結婚ってなんだろう」と愚痴をこぼします。
あけみが寅次郎に会いたいと言っていた矢先、寅次郎が戻ってきました。
戻ってきて早々に手紙が来ていないかと気にする寅次郎は、届いた郵便を見て飛んでいきます。
『とらや』連は毎度のことなので、なんとなく察しがつきました。寅次郎はまた恋をしたのです。

【転】- 男はつらいよ35寅次郎恋愛塾のあらすじ3

寅次郎は若菜の礼状を頼りに、コーポ富士見というアパートに行きました。2階建てのアパートで、お向かいに家主さんが住んでいます。
寅次郎が訪ねて行くと、1階には弁護士を目指して秋田からやってきた青年・酒田民夫が勉強していました。
若菜の住む2階へ通された寅次郎は、ハマの話で盛り上がります。
ひとしきり嬉しそうに笑った若菜は、ハマの最期が楽しいものでよかったと涙をこぼしました。
若菜は写植の技術を持っており、大手の印刷会社に勤めていました。ところが祖母の不幸で予定よりも1週間長く休んでいたために文句を言われ、会社を辞めたそうです。
しばらくは失業保険と内職で暮らし、次の就職先を探すと聞いた寅次郎は、若菜のために仕事を探そうと考えます。

『とらや』に戻ってきた寅次郎は、隣のたこ社長のところが人手不足ではないかと聞きました。
オフセット印刷機を入れてからは、むしろ人手が余っていて首を切りたいほどだと、たこ社長は答えます。
さくらは御前様に寅次郎が戻ってきたことを報告しますが、寅次郎はすでに御前様と会っており、耶蘇教(キリスト教)に宗旨替えしたいと漏らしていました。御前様も毎度のことなのであきれるだけで真に捉えていませんが、「神様にまで見放されるぞ」とこぼします。

若菜のアパートへ顔を出した寅次郎は、まだ若菜が帰宅していないと知り、民夫の部屋に上がり込みます。
民夫が若菜の写真を持っていると知ると、寅次郎はからかいました。若菜の写真を取り上げ、民夫は恋愛には向いていないと言って去ります。
悩んだ民夫は、お世話になっている牛山教授のところへ顔を出し、悩みを相談しました。教授は告白しろと勧めますが、民夫は自信がありません。

同業者の博がつてを探り、若菜に仕事を紹介します。
若菜もその会社に面接を受け、仕事が決まりました。若菜が『とらや』へ顔を出します。
満男の案内であちこち見て回った若菜は、『とらや』連と食事をした後に、不思議だと寅次郎へ話しました。
祖母・ハマが転倒した時に寅次郎が居合わせたことがきっかけで、今こうして自分が『とらや』で過ごすことなど、想像もしなかったと言います。

別れ際、寅次郎が若菜に、民夫が片思いをしていると告げました。
若菜もそのことを知っており、もう1年半くらい前からだと返します。
若菜の口ぶりから、若菜の方も民夫をまんざらでもないと感じていると察した寅次郎は、自分がひと肌脱いでやろうと考えました。

梅雨時。
民夫を呼び出した寅次郎は、若菜の写真を返却すると「勝負に出よう」と、デートの算段を決めます。
3人で食事に行く振りをし、当日、寅次郎が腹痛で急に行けなくなったという画策を立てました。民夫はそんな嘘をついてはならないと諭しますが、逆に寅次郎に説得されます。

【結】- 男はつらいよ35寅次郎恋愛塾のあらすじ4

デートのアドバイスを受けた民夫は、必死でメモを取りました。
寅次郎は2人の仲介役をしながらも、内心は複雑でした。博を呼び出して、あとで飲みます。

デート当日。
待ち合わせ場所に寅次郎が来ないので、店の公衆電話から若菜が『とらや』に電話をかけ、腹痛だと聞きます。
寅次郎に電話をかわるのが早すぎた(受話器のすぐそばに寅次郎がスタンバイしすぎた)のと、民夫が洩らした言葉で、若菜はデートが仕組まれたものだと知りました。
民夫は寅次郎にアドバイスされたとおりに行動し、若菜の部屋までお茶を飲みに行きます。
デートの緊張があって前の夜に一睡もできなかったのと、レストランで水割りを5杯も飲んだことがあり、若菜の部屋で民夫は寝入ってしまいました。
若菜はちょうど重大な告白をしていた時だったので、気分を害して大家さんのところで寝ます。

翌日。
大事なところで眠りこんでしまったことを民夫が報告すると、寅次郎は怒りました。
若菜の部屋で眠りこんでしまうなど、女性としての魅力がないと言っているのも同然…と聞いた民夫は、取り返しのつかない失敗をしたと思います。
寅次郎が冗談で「もう死ぬしかない」と言ったのを、民夫は本気で捉えました。
牛山教授に電話して、「なにもかもあきらめる」と告げます。

真面目な民夫が気になるひとことを残して電話を切ったので、牛山教授は「自殺するのではないか」と思いました。
アパートの住所を調べて訪ねると、民夫はもう故郷へ帰ると大家に告げ、去っていました。
若菜が戻ってきたので、牛山教授はそれを告げます。若菜の部屋にも民夫の書き置きが残っており、心配した若菜は寅次郎に電話をかけました。
寅次郎、若菜、牛山教授の3人は、民夫の故郷、秋田県八幡平に急ぎます。

民夫は故郷へ戻り、山の中で自殺を図ろうとしていました。
ところが用意していた睡眠薬を、つまずいて川に流してしまいます。
どうしようかと民夫はあてもなく山中をめぐりました。

民夫の実家へ行った寅次郎たちは、民夫の目撃情報をもとにスキー場に行きます。
リフトを動かしてもらって山へ移動した寅次郎は、途中に民夫を見つけました。声をかけ、若菜も民夫のことを好きだと告げます。
若菜本人も告白をしたことで、民夫は夢のようだと感じました。急いで山からおりてきます。

夏。
民夫は弁護士の勉強をやめ、地元で中学の教師になるそうです。
ハマの法事の後、若菜は民夫と結婚の相談をしました。

寅次郎は長崎へ行き、神父様と会います。
教会には、ポンシュウがいました。ポンシュウと寅次郎は再会します。
ポンシュウは墓掘りの後、運気が悪くなっていました。
金とツキがなくなって困ったポンシュウは、教会に忍び込んで燭台を盗みますが、すぐに警官に捕まります。
警官に燭台のことを聞かれた神父様は、「盗まれたのではなく、私が与えたのだ」と言い、ポンシュウを無罪放免させました。
ポンシュウは申し訳なく思い、教会で下働きをしているそうです。
(注:『レ・ミゼラブル』の冒頭と同じ設定)
それを聞いた寅次郎は、ポンシュウに「あなたに神のお恵みがありますように」と言って去りました。

みんなの感想

ライターの感想

今回のヒロインは「ソフトバンクのおかあさん」!
こうして見ると、樋口可南子は若い頃からあまりイメージが変わっていないし、ショートカットが似合う女性。
平田満もいい味出してる。この2人が出ているというだけで、なんかゴージャスな回。
ラストの民夫自殺騒動は、腹を抱えて笑ってしまう。
寅次郎は失恋してしまったけれども、恋の橋渡しをしてやるなど、粋なところが見える。

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