映画:男はつらいよ39寅次郎物語

「男はつらいよ39寅次郎物語」のネタバレあらすじと結末

男はつらいよ 寅次郎物語の紹介:1987年公開の日本映画。『男はつらいよ』シリーズの39作目。寅次郎の商売仲間・般若の政が死に、幼い息子・秀吉が残された。寅次郎は秀吉の母・おふでを探そうと考え、秀吉を連れて旅に出るが…。

あらすじ動画

男はつらいよ39寅次郎物語の主な出演者

車寅次郎(渥美清)、諏訪さくら(倍賞千恵子)、車竜造(下條正巳)、御前様(笠智衆)、諏訪博(前田吟)、車つね(三崎千恵子)、たこ社長(太宰久雄)、満男(吉岡秀隆)、源公(佐藤蛾次郎)、あけみ(美保純)、高井隆子(秋吉久美子)、ふで(五月みどり)、秀吉(伊藤祐一郎)

男はつらいよ39寅次郎物語のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①父の遺言で寅次郎を訪ねろと言われたらしく、『とらや』へ少年・秀吉がやってきた。それを知った寅次郎は、秀吉を連れて秀吉の母・おふでを探す旅に出る。道中、隆子という女性と親しくなった。 ②大阪、和歌山、奈良、三重を渡り歩いた寅次郎は、やっとおふでのところへたどりついた。おふでは秀吉と涙の再会。

【起】- 男はつらいよ39寅次郎物語のあらすじ1

〝私、生まれも育ちも葛飾柴又です。
帝釈天で産湯を使い、姓は車、名は寅次郎、
人呼んで、フーテンの寅と発(はっ)します。

♪どうせ俺(おい)らはやくざな兄貴
わかっちゃいるんだ妹よ
いつかお前の喜ぶような
偉い兄貴になりたくて
奮闘努力のかいもなく
今日も涙の
今日も涙の陽が落ちる
陽が落ちる

ドブに落ちても根のある奴は
いつかは蓮(はちす)の花と咲く
意地は張っても心の中じゃ
泣いているんだ兄さんは
目方(めかた)で男が売れるなら
こんな苦労も
こんな苦労もかけまいに
かけまいに♪〟

…車寅次郎は16歳の時に家を出て、以降はその日暮らしの生活をしています。
職業はテキ屋で、何かを叩き売りしたり、人相見をしたりするものです。
ベージュのジャケット、ズボン、同じ色の帽子を着用し、背広の中は水色のシャツに腹巻きを巻いています。
寅次郎には、年齢の離れた妹・さくらがいました。さくらとは異母兄妹です。
寅次郎の父は他界し、さくらは「おいちゃん」こと叔父夫婦の経営する老舗『とらや』という和菓子屋で働いていました。
さくらは『とらや』の裏手にある印刷工場の博と恋仲になり、結婚します。
さくら夫婦たちには満男という息子も生まれ、すくすくと成長していますが、寅次郎は相変わらずふらふらしていました(映画『男はつらいよ』シリーズ参照)…。

…寒くなって来ると、寅次郎はよく、子どもの頃の夢を見ます。
それは寒い雪の夜、父親と喧嘩した寅次郎は、父親に「畜生、こんな家(うち)、出てってやる」と捨て台詞を吐いて、家を出るのです。
まだ幼いさくらが寅次郎を「お兄ちゃん」と追ってくる…という夢を見た寅次郎は、駅のホームでうたたねしていたことに気づきました。

…1987年、秋。
高校の保護者面談を受けたさくらは、ショックを受けて戻ります。
博もさくらも、満男を大学へ進学させるつもりなのですが、当の満男は「大学へ行かない」と言い出したのだそうです。
さくらはどうしたものかと頭を抱えますが、その時『とらや』に1人の幼い少年がやってきたことで、そんな悩みは吹き飛びました。

商店街で話しかけた少年が、寅次郎の筆跡の年賀状を持っていたので、満男が『とらや』へ連れてきました。
その少年は「佐藤秀吉」と言い、福島県の郡山市からやってきたそうです。小学校低学年くらいです。
秀吉に話を聞くと、母はおらず、父は死んだそうです。
父親が「寅を頼れ」と言ったと聞き、『とらや』の連中は秀吉に食事を出し、なにかと面倒を見ます。

食事を出し寝かせたものの、どうしたものかと『とらや』連は悩みました。
施設から脱走したのではないか、警察に届けを出したほうがいいのではないかとおばちゃんが言いますが、寅次郎がそれを知ると怒るだろうと、みんな考えます。
たこ社長が「寅次郎の隠し子なのではないか」と言い出し、みんなの顰蹙を買いました。
おいちゃんが「うちに置いておこう」と言い、しばらく預かることを決めます。

【承】- 男はつらいよ39寅次郎物語のあらすじ2

眠った秀吉の荷物をあらためていたおばちゃんが、秀吉の父の位牌をリュックの中に見つけ、涙ぐみました。
荷物にはほかに、母親とおぼしき人物の写真も入っており、秀吉が父の遺言どおりやってきたことは、あきらかでした。

翌日、秀吉はおねしょをしており、布団が干されます。
小学校のこともあるので、さくらは念のため福祉事務所へ相談に行きました。
さくらが留守のあいだに、寅次郎が『とらや』へ帰ってきました。みんな、寅次郎を迎え入れて、秀吉の話をします。
秀吉の父と寅次郎は懇意にしており、寅次郎は秀吉の名付け親でした。
秀吉の父は「般若の政」と呼ばれた男で、「飲む打つ買う」ひととおりたしなみサラ金に追われる男でした。
(ここでようやく、寅次郎の隠し子疑惑は晴れる)
秀吉の母親である「おふで」のことも、寅次郎は知っていました。おふでが家を出ていくからには、相当のことがあったに相違ないと思った寅次郎は、おふでを探すためにすぐさま、商売仲間に電話をかけます。

その夜、満男が大学に行かないと言い出したと知った博は、満男に説教をしました。
博宅に寅次郎から電話があり、秀吉の母が和歌山の旅館で女中をしている情報が入ったとのことです。

翌朝、秀吉と寅次郎は早速、和歌山へ向けて発ちました。商店街の連中が見送ります。
寅次郎と秀吉が出発した後に、さくらの元へ福祉課の人がやってきて「まず施設で保護しないと。母親探しはこちら(福祉課)がやることです」と言いますが、2人は出かけた後なのでどうしようもありません。
最近では実の母親といえど、わが子を引き取りたがらないケースが多く、必ずしも「感動の親子の再会」といかない場合も多いのだと、福祉課の女性が言いました。

『とらや』へ大阪・天王寺派出所(警察)から、電話が入ります。
さくらは驚きますが、単に寅次郎の身元確認の問い合わせ電話でした。
寅次郎は警官に「誘拐犯」と間違われており、立腹します。今日のうちに和歌山に行けなかったことを言いたてた寅次郎は、安宿を探せと警官に言いました。

秀吉と旅館で一泊した寅次郎は、翌日、やっと和歌の浦へ行きました。
和歌の浦にある『宇宙回転温泉』というところへ、おふでがいるとのことです。
ところが訪ねてみると、おふでをめぐって客同士がトラブルを起こしたらしく、おふではその旅館を去った後でした。
奈良県の吉野で女中をしていると聞いた寅次郎は、秀吉を連れて奈良県へ移動します。

…奈良県、吉野。
高井隆子はデパートの化粧品コーナーで、化粧品を売り歩く仕事をする女性です。
デパートで商売をした後に、八木屋・翠山荘へチェックインした隆子は、2名で予約したけれども1名キャンセルしました。自室で腰を落ち着けます。

【転】- 男はつらいよ39寅次郎物語のあらすじ3

秀吉を連れた寅次郎が、翠山荘を訪ねてきました。おふでの居場所を聞きますが、もう辞めたあとでした。美人のおふでは他の女中に妬まれて、辞めたそうです。
大阪、和歌山、奈良への移動に寅次郎は疲れ、秀吉も顔色が悪いので、その日は翠山荘に泊まることにしました。
寅次郎は旅館から、『とらや』へ経過報告をします。

その後、深夜の博宅にまた寅次郎から電話がかかりました。
秀吉が熱があるようだと聞いたさくらは、医者を呼べと助言します。
電話を切ったものの、さくらは心配になりました。

電話を切った寅次郎は、旅館の人を呼んで「医者を呼べ」と大騒ぎします。
寅次郎は待ちきれず、医者を迎えに行って来ると言い出しました。
騒ぎを聞きつけた隆子が、秀吉の面倒をみておくと買って出ます。

寅次郎は近所の病院へ行きました。老人の菊田医師は耳鼻科担当で、今は隠居しています。
息子は学会に出かけて留守だと告げますが、寅次郎が菊田医師をタクシーで連行しました。
秀吉を見た菊田は「今夜が勝負だ」と言います。(たぶん扁桃腺)
医師の勘違いで、寅次郎が「とうさん」、隆子は「かあさん」と呼ばれました。訂正する気持ちのゆとりもなく、寅次郎と隆子は互いを「とうさん、かあさん」と呼び合います。

徹夜の看病の甲斐あって、明け方、秀吉の熱は下がりました。
ほっとした寅次郎と隆子はよろこびます。

気になったさくらは、翌日、聞いていた旅館へ電話をかけてみました。そこで電話越しに寅次郎が隆子と「とうさん、かあさん」と呼び合っているのを聞いて「?」となります。
電話を切ったあと、博に告げますが、「そらみみだろう」と言われました。
博がもう1度電話をかけると、寅次郎は「奥さんと2人で出かけましたよ」と旅館の主人に言われ、博も「そらみみかなあ」と言います。
(2人が夫婦でないことを旅館の主人は知っているのだが、騒動のどさくさの名残でつい口をついて言ってしまった)

近所の神社へ出かけた寅次郎と隆子は、改めて互いに名乗り合います。
隆子は淡路島生まれで、関西や四国を渡り歩いて生きてきたと言いました。寅次郎は隆子にお礼を言います。
隆子は、寅次郎に告白しました。旅館へは本当は交際相手と来る予定だったのですが、男性と別れてしまったのだそうです。
セールスの仕事で不安定な暮らしの隆子は思い詰め、自殺も考えてたのだそうですが、秀吉が元気になったのを見て、幸せに思ったと言いました。
それを聞いた寅次郎は「ありがとう」と答えます。(そこまで秀吉のことを心配してくれた、隆子の心遣いへの礼)

【結】- 男はつらいよ39寅次郎物語のあらすじ4

旅館の主人の調査により、秀吉の母・おふでの居場所が分かりました。伊勢・志摩にいるそうです。
ここへ来て、寅次郎は悩み始めました。秀吉を連れて、おふでの元へ行っていいのかと、寅次郎は迷います。
おふでがもし再婚でもしていた場合、嫌な顔をされまいか、これも縁だからいっそのこと、寅次郎、隆子、秀吉の3人で暮らそうか…などと、寅次郎は考えました。
それでも、秀吉のことを思い、旅を続けようと思います。

隆子と飲み交わした寅次郎は、隆子の悩みを聞いて慰めました。隆子も、寅次郎との再会を心待ちにすると言います。
隆子は、中絶したものの、もし出産していたら秀吉くらいの子どもがいるそうです。
そいねしようとした隆子は、秀吉がおねしょをしているのに気づき、笑いました。

翌日、隆子と別れた寅次郎と秀吉は、志摩の松井真珠店へ行きます。
意を決しておふでの消息を聞いた寅次郎は、店主の女性(女将)が「すぐ行きましょう」と言うのでおどろきました。
おふでは松井真珠店で働いていました。ところが病気で倒れ、養生していたのです。
命を取り留めはしたものの、快癒に至るには「本人の心持次第」でした。
おふではずっと、残してきた子ども・秀吉のことを気にかけており、女将の別荘で過ごしていたのです。

寅次郎と秀吉は女将と共に、別荘へ行きました。
おふでは秀吉を見ると、泣きながら走り寄ってきました。秀吉を抱きしめます。
寅次郎はおふでに夫の死を告げ、秀吉を託しました。ひと安心します。
『とらや』でも寅次郎の報告を受けて、ほっとしました。

おふで、女将たちが引き留めますが、寅次郎はすぐ帰ると言い出します。
寅次郎は、女将にはおふでと秀吉のことを頼み、秀吉には「母ちゃんを大事にしろ」と声をかけました。
寅次郎になついた秀吉は、別れを嫌って寅次郎についていきたがりますが、寅次郎はわざと冷たい反応をして、秀吉の迷う心を断ち切ります。

寅次郎は『とらや』へ戻ったものの、ぼんやり過ごしていました。
年越しまでいればいいのにとさくらが止めますが、寅次郎は旅に出ると言い出します。
満男が寅次郎を駅へ見送りに行きました。
満男は道中、「人間はなんのために生きてんのかな」と、寅次郎に質問します。
寅次郎は隆子のことを思い出しながら、「生まれてきてよかったと思うために、人は生きているんだ」と答えました。

…新年。
『とらや』へ隆子がやってきます。
秀吉が無事に母親と会えたことを知り、隆子はほっとしました。
「今頃どこにいるのかな、とうさん」と思わず漏らしたことから、「とうさん、かあさん」の話題が出てきて、やっと博とさくらの疑問が解けます。

『とらや』におふでから葉書が届いていました。母子で幸福な正月を迎え、生きていてよかったと書かれています。

寅次郎は二見が浦で、商売仲間のポンシュウと商売をしていました。
そこで、おふでと秀吉、連絡船の船長が仲良く歩いているのを見て、寅次郎は安心しました。
あの男になら、おふでを託せると考えた寅次郎は、商売に戻ります。

みんなの感想

ライターの感想

今回の話は『母をたずねて三千里』みたいな内容。
面白かった。でもたぶん、ふだんの『男はつらいよ』とは色彩が少し異なる。
ラブストーリー色がほとんどなく、おふでと秀吉の再会と、寅次郎、秀吉の珍道中がメイン。
いちおう隆子が出てくるけれど、すれちがいな感じ。
もったいない~、秋吉久美子、別の回できちんとヒロインとして扱ってほしい!
内容的には「めでたし、めでたし」。

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