映画:男はつらいよ41寅次郎心の旅路

「男はつらいよ41寅次郎心の旅路」のネタバレあらすじと結末

男はつらいよ 寅次郎心の旅路の紹介:1989年公開の日本映画。『男はつらいよ』シリーズの41作目。自殺を図ろうとした兵馬の望みを聞いた寅次郎は、オーストリア・ウィーンへ同行することに。寅次郎はその異国の地で、ガイドをする女性・久美子と出会うが…。

あらすじ動画

男はつらいよ41寅次郎心の旅路の主な出演者

車寅次郎(渥美清)、諏訪さくら(倍賞千恵子)、車竜造(下條正巳)、御前様(笠智衆)、諏訪博(前田吟)、車つね(三崎千恵子)、たこ社長(太宰久雄)、満男(吉岡秀隆)、源公(佐藤蛾次郎)、あけみ(美保純)、江上久美子(竹下景子)、マダム(淡路恵子)、坂口兵馬(柄本明)、馬場(イッセー尾形)、三平(北山雅康)、ヘルマン(マーチン・ロシュバーガー)

男はつらいよ41寅次郎心の旅路のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①寅次郎は鬱ぎみで自殺を図ろうとする兵馬と出会い、懐かれた。兵馬は寅次郎に、旅行の同伴を頼む。寅次郎は快諾したが、旅先は湯布院ではなくオーストリアのウィーン。 ②異国の地でガイドをする女性・久美子と知り合った寅次郎は、久美子が一度も帰郷していないと知り、日本へ帰ろうと誘う。久美子は揺れるが、恋人のヘルマンがプロポーズ、久美子はウィーンに残った。

【起】- 男はつらいよ41寅次郎心の旅路のあらすじ1

〝私、生まれも育ちも葛飾柴又です。
帝釈天で産湯を使い、姓は車、名は寅次郎、
人呼んで、フーテンの寅と発(はっ)します。

♪どうせ俺(おい)らはやくざな兄貴
わかっちゃいるんだ妹よ
いつかお前の喜ぶような
偉い兄貴になりたくて
奮闘努力のかいもなく
今日も涙の
今日も涙の陽が落ちる
陽が落ちる

ドブに落ちても根のある奴は
いつかは蓮(はちす)の花と咲く
意地は張っても心の中じゃ
泣いているんだ兄さんは
目方(めかた)で男が売れるなら
こんな苦労も
こんな苦労もかけまいに
かけまいに♪〟

…車寅次郎は16歳の時に家を出て、以降はその日暮らしの生活をしています。
職業はテキ屋で、何かを叩き売りしたり、人相見をしたりするものです。
ベージュのジャケット、ズボン、同じ色の帽子を着用し、背広の中は水色のシャツに腹巻きを巻いています。
寅次郎には、年齢の離れた妹・さくらがいました。さくらとは異母兄妹です。
寅次郎の父は他界し、さくらは「おいちゃん」こと叔父夫婦の経営する老舗『とらや』という和菓子屋で働いていました。
さくらは『とらや』の裏手にある印刷工場の博と恋仲になり、結婚します。
さくら夫婦たちには満男という息子も生まれ、すくすくと成長しています。
その後、『とらや』は『くるま菓子舗』、通称『くるまや』と名を変えました。
しかし、寅次郎だけは相変わらずふらふらしていました(映画『男はつらいよ』シリーズ参照)…。

風邪を引いて旅館で寝込む寅次郎のところへ、さくらから手紙が届きます。
内容は、寅次郎を気遣うものでした。手紙の末尾には満男が大学受験をすることが書かれており、「合格を祈っていてね」とありました。
先立つものがないのだとぼやいていた寅次郎は、さくらの手紙の中に一万円札が同封されていたことに気づき、喜びます。

1989年、春。

満男は大学受験に失敗しました。浪人生です。
予備校通いを始めた満男は、満員電車に揺られることに飽き飽きしていました。
このまま大学を出てサラリーマンになったら、定年まで朝の満員電車を味わうのかとげんなりした満男は、母であるさくらに「伯父さんはそういう生き方を否定したんだな」とこぼします。
さくらは「否定されたのよ」と切り返しました(厳しい!)。

博の家に寅次郎から電話があり、満男の合否を聞きます。
大学を落ちたことを博が告げると、寅次郎は「女の子のことでも、考えていたんだろう」と答えたそうです。
夫婦でヨーロッパ旅行へでも行きたいと博がさくらに言いますが、さくらは「無理よ、満男が大学を出るまでは」と答えました。

都会のサラリーマンの坂口兵馬は、疲れていました。会議でも居眠りをし、注意されます。
兵馬は生きているのに嫌気がさして、衝動的に田舎へ出かけ、レールに横たわりました。列車に轢かれようと自殺を図ります。
その列車は、寅次郎が乗るものでした。急ブレーキに驚いた寅次郎は、車掌に続いて列車を降り、兵馬が荷物を放り出してレールに横になっているのを見ます。
車掌に「目撃者として証言してほしい」と頼まれた寅次郎は、そのまま兵馬や車掌と共に警察署へ行きました。

【承】- 男はつらいよ41寅次郎心の旅路のあらすじ2

兵馬が「生きている甲斐がない」とこぼしたのを聞いた寅次郎は、自分の旅館へ連れていきます。
芸者を呼んでどんちゃん騒ぎをして、寅次郎は兵馬を慰めました。
「帰らねば」と言う兵馬に、寅次郎は「お前がいないと会社がつぶれるか」と声をかけました。
「死ぬまでガツガツ働く必要はねえんだ」という寅次郎の言葉に、兵馬は目が覚めます。
(宴会に車掌が加わり、カラオケを歌っているのが笑える)

翌日。
兵馬はすっかり寅次郎に心服していました。
久しぶりにゆっくり眠れたという兵馬は、寅次郎のそばにいると「リラックスできる」と言います。
兵馬は「あなたにとっての生きがいは何ですか」と聞き、寅次郎は「旅先で、ふるいつきたいようないい女に出会うことだ」と答えました。
寅次郎は、兵馬の好きなように生きればいいと言い、兵馬は「ウィーンに行きたい」と、寅次郎を誘います。
ウィーンを「湯布院」と勘違いした寅次郎は、快諾しました。

『くるまや』に極東ツーリストの者が来ると、寅次郎のパスポートの旅券番号を見せてくれと言います。
寝耳に水の出来事に、みんなは驚きました。
寅次郎のパスポートは、おととしハワイに行きかけた時に作ったので、存在します。
(注:おととし!? 『新・男はつらいよ』第4作のこと。期限が切れちゃうもんね)

旅行会社の者が置いて行った旅券を、『くるまや』の連中はしげしげと眺めていました。
行き先はオーストリアのウィーンとなっており、旅行の代金はすべて、坂口という者から貰っているそうです。
寅次郎が帰っていますが、みんなはチケットに見入っていたために、気付くのが遅れました。気付くと一斉に質問を開始します。

寅次郎は『くるまや』の連中に、順序だてて説明しました。
4月の終わりに陸奥(みちのく、東北地方)で自殺しようとした男性・兵馬と出会ったこと、兵馬を慰めて「やりたいことをやれ」と言ったところ、湯布院に行くと言い出したこと…。
兵馬は、一流会社の課長でした。
説明を聞いていた博が、「気の小さな秀才が、ガキ大将に憧れるようなもんだな」と洩らします。
一同は、寅次郎にヨーロッパとはどんなところか、言い募りました。寅次郎は断ろうと思います。

翌日。
兵馬が嬉しそうな顔をして、『くるまや』へやってきました。
寅次郎が「お前ひとりで行ってくれ」というと、兵馬は目に見えて落胆します。そのまま自殺しそうな勢いです。
こりごりの寅次郎は「俺、これから個人主義でいくからね」と宣言し、兵馬を成田まで送って行くと出かけていきました。
そのまま、寅次郎も外国へ行ってしまいます。

【転】- 男はつらいよ41寅次郎心の旅路のあらすじ3

『くるまや』の連中が寅次郎の報告を待っていると、電話がかかってきました。
スキポール空港に寅次郎はいるそうです。オランダです。
それを最後に、寅次郎の音信が絶えました。

4日後。『くるまや』に来客があります。
これから青森へ帰るという男性・福士が、寅次郎から託されたと言い、「さくら心配するな、俺は生きている」というてぬぐいを渡しました。
一同は安堵します。

…オーストリアのウィーンで、兵馬はすっかり元気を取り戻していました。毎日嬉々として、観光に出かけます。
それとは対照的に、寅次郎は三日三晩、滞在先のホテルにこもったままでした。水があわないのです。

それでも4日目、ようやく寅次郎も外へ出る気持ちになりました。
兵馬に連れられてモーツァルトのブロンズ像を見に行きましたが、何が楽しいのか分かりません。
寅次郎の様子にあきれた兵馬は、こんな人物を連れてくるのではなかったとぼやきつつ、ひとりで美術館へ出かけていきました。
残された寅次郎は、地元の老婦人と通じない会話をし(それでも会話が成り立っている!)、せんべいを渡します。

ぶらぶらした寅次郎は、日本語を話す美人の女性ガイド・久美子を見つけ、ついていきました。
久美子はバスツアー客の応対をしており、寅次郎が連れの者とはぐれたと知ると、バスに乗せます。
車中で久美子は、思いつく限りのホテルの名前を挙げていきますが、寅次郎はぴんときません。しまいには「それ、日本語に通訳してくれ」と言い、久美子の笑いを誘います。

観光客をホテルまで送った久美子は、寅次郎を連れて知り合いの女性、通称:マダムを呼び出しました。寅次郎を託します。
久美子はまだ仕事があったので、去りました。日本食が食べたいという寅次郎を、マダムは自宅へ連れていき、鮭茶漬けを振る舞います。
マダムは下町の金町出身で、寅次郎と意気投合しました。

美術館から戻った兵馬は、公園に寅次郎がいないので途方に暮れます。
あちこち探したものの見つからず、予約していた舞踏会の時間が近づいていたので、兵馬はあせりました。
着替えに部屋へ戻ると、寅次郎がのんきに電話してきます。
怒った兵馬は、舞踏会へ出かけていきました。

仕事を終えた久美子は、マダムのところへやってきます。
マダムはホテルに片っ端から電話をかけ、寅次郎の宿泊するホテルを突き止めていました。久美子は安心します。
マダムは久美子と3年前に会ったと、寅次郎に話します。雪の振る日、金に困った久美子を同じ日本人のマダムが助けてくれ、以後も付き合いを続けていました。
寅次郎は久美子に、「モツアルト(モーツァルトのこと)」という人はどのくらいえらいのか質問しました。西郷隆盛くらいかと聞くので、久美子もマダムも笑います。
寅次郎はホテルまでの道を教えてもらい、帰りました。

【結】- 男はつらいよ41寅次郎心の旅路のあらすじ4

舞踏会へ行った兵馬は、壁の花男性版になっていました。西洋女性・テレーゼが兵馬にダンスを申し込みます。
ホテルまで送ってもらった兵馬は、有頂天になっていました。
上機嫌でホテルの部屋に戻った兵馬は、寅次郎を見ても喜ばず、余韻にひたります。

翌日、寅次郎は久美子とドナウ川を見に行きました。
聞くと、久美子は故郷である岐阜に、もう8年も帰郷していないそうです。
有名な大企業に就職し、同僚と結婚が決まった久美子は、会社から辞めてくれと言われました。
女性は同僚と結婚した場合、退職する決まりだったのです。
反感を覚えた久美子は、戦おうと思いましたが、結婚相手の男性が「自分の出世に差しさわりがあるから、やめてくれ」と言いました。
何もかも嫌になった久美子は、会社を辞めて外国にやってきたそうです。
それを聞いた寅次郎は、異国でひとり頑張る久美子を、えらいと褒めました。自分はしょっちゅう、故郷へ帰ってばかりだと言います。

兵馬はテレーゼの職場のパン屋を覗き、花束をプレゼントしました。
テレーゼは仕事に戻る前に、兵馬のほっぺにキスをします。
それだけで、兵馬はじゅうぶん幸福でした。

寅次郎に触発され、久美子は故郷へ帰りたいと思います。
久美子には、現地に恋人・ヘルマンがいました。帰国のことを話しても、ヘルマンは煮え切らない態度を取ります。
マダムに相談すると、マダムは久美子も去るのかと悲しみました。嘆きつつも寅次郎へ連絡を取り、久美子を日本へ送り届けてやってくれと言います。

帰国の日。
寅次郎、兵馬、久美子、マダムの4人はタクシーに乗り、空港へ行きました。
そこへヘルマンが追って来ると、久美子にプロポーズをします。
久美子は帰国を取りやめると、寅次郎に言いました。寅次郎も納得し、ヘルマンに日本語で「久美子を幸せにしろよ」と言います。

柴又へ戻ったあとも、しばらく寅次郎は時差ボケと失恋で、ぼうっとしていました。
さくらからその様子を聞いた御前様は、「寅の人生が夢みたいなものだからのう」と言います。
『くるまや』連に土産話をせがまれても、寅次郎は話すことがありません。鮭茶漬けを食べたと言い出し、『くるまや』連も首をひねります。

旅に出る寅次郎は、さくらに「俺はほんとに、ウィーンへ行ったのかねえ」と言い出しました。
御前様の言葉をさくらが告げると、寅次郎は納得して「じゃ、夢の続きを見るか」と言います。
満男が送ると言い出し、お礼の言葉として思わず「ダンケ」とドイツ語が口に出た寅次郎は、さくらを見て「俺、やっぱ行ったよ」と言いました。

夏。
兵馬が旅行の写真を持って、『くるまや』を訪問します。
兵馬が空港での一部始終を撮影していたため、『くるまや』連は寅次郎の失恋を知りました。
久美子から『くるまや』に葉書が届いており、ヘルマンと新しい生活をすると書かれています。

寅次郎は旅先で、にせもののバッグをウィーン製と言って売っていました。
「オーストリア」ではなく「オーストラリア」と書いているため、観光客に嘘がばれます…。

みんなの感想

ライターの感想

なんと寅さん、初の海外! ほんとにオーストリアのウィーン!
…それでもやっぱり、いつもの格好…(笑)。
淡路恵子&竹下景子のコンビは、38作目の『男はつらいよ 知床慕情』につづき2回目。
景色を主体に見せてくれるので、得した気分になれる作品。

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