映画:男はつらいよ42ぼくの伯父さん

「男はつらいよ42ぼくの伯父さん」のネタバレあらすじと結末

男はつらいよ ぼくの伯父さんの紹介:1989年公開の日本映画。『男はつらいよ』シリーズの42作目。渥美の体調不良もあり、次作から年1回のペースに落ちる。浪人生の甥・満男は下級生の泉に恋をしていた。両親の別居により名古屋へ転校した泉はさびしがっており、満男は会いに行くが…。

あらすじ動画

男はつらいよ42ぼくの伯父さんの主な出演者

車寅次郎(渥美清)、諏訪さくら(倍賞千恵子)、車竜造(下條正巳)、御前様(笠智衆)、諏訪博(前田吟)、車つね(三崎千恵子)、たこ社長(太宰久雄)、満男(吉岡秀隆)、源公(佐藤蛾次郎)、あけみ(美保純)、奥村寿子(壇ふみ)、こずえ(戸川純)、及川礼子(夏木マリ)、及川泉(後藤久美子)

男はつらいよ42ぼくの伯父さんのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①浪人生の満男は下級生の泉に恋をしていた。泉は両親の別居が元で名古屋に転校、母ともすれ違いの生活を寂しがっており、満男はバイクで会いにいくことに。名古屋に行くと泉は佐賀県の叔母宅へ身を寄せているとのこと。 ②佐賀までバイクを飛ばした満男は泉と再会、さらに旅先の寅次郎とも会う。新年、寅次郎のはからいで泉が満男の元を訪問、満男は喜んだ。

【起】- 男はつらいよ42ぼくの伯父さんのあらすじ1

〝私、生まれも育ちも葛飾柴又です。
帝釈天で産湯を使い、姓は車、名は寅次郎、
人呼んで、フーテンの寅と発(はっ)します。

♪どうせ俺(おい)らはやくざな兄貴
わかっちゃいるんだ妹よ
いつかお前の喜ぶような
偉い兄貴になりたくて
奮闘努力のかいもなく
今日も涙の
今日も涙の陽が落ちる
陽が落ちる

ドブに落ちても根のある奴は
いつかは蓮(はちす)の花と咲く
意地は張っても心の中じゃ
泣いているんだ兄さんは
目方(めかた)で男が売れるなら
こんな苦労も
こんな苦労もかけまいに
かけまいに♪〟

…車寅次郎は16歳の時に家を出て、以降はその日暮らしの生活をしています。
職業はテキ屋で、何かを叩き売りしたり、人相見をしたりするものです。
ベージュのジャケット、ズボン、同じ色の帽子を着用し、背広の中は水色のシャツに腹巻きを巻いています。
寅次郎には、年齢の離れた妹・さくらがいました。さくらとは異母兄妹です。
寅次郎の父は他界し、さくらは「おいちゃん」こと叔父夫婦の経営する老舗『とらや』という和菓子屋で働いていました。
さくらは『とらや』の裏手にある印刷工場の博と恋仲になり、結婚します。
さくら夫婦たちには満男という息子も生まれ、すくすくと成長しています。
その後、『とらや』は『くるま菓子舗』、通称『くるまや』と名を変えました。
しかし、寅次郎だけは相変わらずふらふらしていました(映画『男はつらいよ』シリーズ参照)…。


甥っ子の満男は、伯父の寅次郎のことを「生まれつき親切だ。しかし、その親切があだになって、喧嘩になることもある」と冷静に分析します。
実際、そのとおりでした。
列車に乗っている寅次郎は、ご老人男性が立っているのに高校生たちが座席にすわっているのを見かねて、注意します。
高校生たちを座席から立たせて、ご老人を座らせようとするのですが、男性は「じいさんと呼ばれる筋合いはねえ」と言い放ちます。
「でしゃばりめ」と言われた寅次郎は老人と取っ組み合いの喧嘩となり、座席を譲った高校生たちに取り押さえられる始末でした…。

1989年、秋。
満男は大学受験に失敗して、浪人生となっています。
満員電車に乗って予備校へ通うのを嫌った満男は、中型バイクを購入し、バイクで予備校に通うようになっています。
ガソリン代を無心した満男は、旅行にもいきたいと言うのですが、さくらが「大学に入るまでは、旅行は駄目」と首を横に振りました。満男はふてくされながら出かけます。
満男を見送ったさくらは、博に「あの子、恋してるんじゃないかしら」と言うのですが、博は取り合わずに「息子がバイクで、親父は自転車か」とぼやきながら、自転車で出勤していきました。

【承】- 男はつらいよ42ぼくの伯父さんのあらすじ2

さくらの想像は当たっています。
満男は恋をしていました。予備校の授業のあいだにも、満男は好きな少女・及川泉のことばかり考えています。
泉は満男の高校時代の、ブラスバンド部の後輩でした。家庭が複雑でふさぎがちな泉を、満男はおどけて笑わせていました。
先日、泉の両親は別居をし、泉は母・礼子について名古屋へ転校しています。

帰宅した満男は、さくらから手紙が届いたと聞き、ひったくります。
可愛らしい封筒なので、さくらが差し出し人の泉のことを聞こうとすると、満男は「プライバシーの侵害だ」と怒ります。
「僕は監視されている」と言ったことで父の博が怒り、さくらも交えて3人ともケンカします。
部屋にこもった満男は封筒を開封し、泉からの手紙を読みました。
泉は転校したばかりの名古屋の学校になじめず、母がスナックに勤務するために、すれちがいの生活を送っていて寂しいと書いていました。満男は泉を心配します。

寅次郎が『くるまや』へ戻ってきました。
さくらは寅次郎に、満男の悩みを聞いてくれと頼みます。
寅次郎は快諾し、満男が予備校から戻ってくると、早速外へ連れ出しました。それを見送りながら、おいちゃんは心配します。
おいちゃんが寅次郎のことを「普通じゃない伯父だから」と言ったことで、博もだんだん心配になってきました。

おいちゃんや博の心配は当たっていました。
寅次郎は満男を居酒屋へ連れていき、酒を飲ませます。
満男は伯父の寅次郎には気を許しているので、「下級生に恋をした」と正直に白状しました。ただし「俺のは不潔なんだよ」と付け加えます。
寅次郎の恋と違い、満男は異性の脚や唇を想像してしまうと告白しました。
それを聞いた寅次郎は、「正直だな。えらい。さすが、博の息子だ」と褒めます。
博がかつて寅次郎に向けた言葉「自分を醜いと思った人間は、もう決して醜くはない」を言って聞かせ、寅次郎は満男も博のことも持ちあげました。

酔って帰宅した2人を迎え、博もさくらも怒ります。満男は未成年だからです。
寅次郎はしょんぼりし、翌日そそくさと『くるまや』をあとにしました。旅に出ます。

満男は予備校の後にアルバイトもしており、ひそかに旅費を工面していました。
寅次郎に話をした翌日、満男はすぐには気づかれないように、自室のカレンダーのところへ「旅に出ます。親不孝な息子をお許しください」と書き置きします。
見つけたさくらは満男を心配しますが、博は「親不孝」の字が「考」になっているのを見てあきれました。この調子だと、来年も大学に受からないと嘆きます。

【転】- 男はつらいよ42ぼくの伯父さんのあらすじ3

満男はバイクで名古屋の泉のマンションまで行きますが、隣人に「泉をしばらく見かけない」と聞かされます。
泉の母の勤務するスナックへ行き、名乗ると、母は「妹のいる佐賀に預けた」と住所を教えました。満男は高速道路をバイクで走り、佐賀県へ向かいます。
途中、カーブで転倒した満男を、大型バイクのライダー・三橋雪男が親切にフォローしてくれました。
満男は雪男の厚意に甘えますが、雪男はホモでした(注:映画ママ)。
夜中に女装した雪男がベッドに入って来ようとするので、満男は退散します。

…寅次郎は九州で商売をしていました。
同じ商売仲間・キューシューといつも一緒に仕事をしている、目玉の安が死んだと聞き、寅次郎はしんみりします。
寅次郎がうつむいていたために、すぐそばを満男のバイクが通過したのを、両者ともに気づきませんでした。

佐賀県で満男は泉と再会します。
泉は、満男がはるばる東京からバイクで来てくれたのを、喜びました。
満男は泉が思ったより元気そうなのを確認し、旅館に泊まると言って去ります。

訪ねた旅館では空き部屋がなく、相部屋に通されました。そこで、満男は寅次郎とばったり出くわします。
寅次郎は『くるまや』に電話をし、満男と一緒にいると報告しました。博とさくらは3日間満男から音沙汰がなく心配していたので、その連絡にほっとします。
電話口でさくらが泣き、満男も母に謝りながら大泣きました。

翌日、満男は寅次郎に、東京へ帰ると言います。
「何度も自分が出入りすることで、近所の人に『ふしだらな少女だ』と思われるのではないか」と、満男は心配したのです。
寅次郎は満男に、小野小町の話をします。
小野小町に恋する男性・深草の少将は、小野小町への愛情を証明するために百日百夜通い続けたと、寅次郎は言いました。
(注:寅次郎は「それでふたりは両思いになった」と劇中で説明しているが、実際の『百夜通い』は、百日目に深草の少将は大雪で凍死してしまう悲恋の話)
「五日か十日、その娘のところへ通ってみればどうだろう」と、寅次郎は満男にアドバイスします。
満男は伯父の言うことを聞き入れますが、寅次郎を半ば無理やりに連れていきました。

【結】- 男はつらいよ42ぼくの伯父さんのあらすじ4

泉の叔母の家は、古いけれども立派な屋敷でした。満男は、それがゆえに「敷居が高い」と嫌がります。
寅次郎が家に呼びかけると、奥から泉の祖父・章之助が現れて、勝手に古文書や郷土史のうんちくを語り始めました。仕方なしに、寅次郎と満男は話を聞きます。
しばらくすると、叔母・寿子(ひさこ)が買い物から帰宅をし、2人が祖父に捕まっているのを見つけました。泉の祖父は痴呆症ぎみで、誰彼かまわずうんちくを聞かせるのだそうです。
祖父に気に入られた2人は、泊まっていけと言われました。満男は泉と会うこともできました。
しかしこの家の主人(老人の息子であり、泉の義理の叔父)・嘉一は泊めるのを嫌がり、寅次郎のほうもインテリの高校教師・嘉一と、そりがあわないと思います。

翌日は日曜日でした。
泉は満男を連れて地元を案内します。
寅次郎は祖父・章之助と共に、郷土史会の集まりに出かけていきました。吉野ヶ里遺跡を訪ね歩きます。
泉は満男に、両親が離婚するかもしれないという悩みを打ち明けました。
満男は返答に困り、「伯父さんなら、うまく答えてくれるのにな」と答えます。

帰宅した満男は、遅くまで泉を連れ回したと、嘉一に嫌味を言われます。
満男は泉に、東京へ戻ってこい(父親の方へ行け)と言いますが、泉は「あの叔父にお世話になっている」と拒否しました。
満男は別れ際、「軽いノリでアイラブユー」と泉に告白し、キスしようとしますが、ヘルメットをかぶっていたのでできませんでした。恥ずかしさで走り去ります。

満男は家へ電話をし、東京へ帰ると言いました。
嘉一は寅次郎にも嫌味を言いますが、寅次郎は嘉一に「私は、満男を褒めてやりたい。寂しがる泉のために、はるばる東京からやってきた甥を」と答えます。
嘉一は「思想の相違ですな」と言いました。

翌日。
寅次郎は泉の学校へ行くと、別れのあいさつをしました。別れ際、「早いとここの土地の言葉を覚えて、いい友だちを作りな」と言います。

満男の帰宅を待つ『くるまや』では、若者好みの食事を作って待っていました。
帰ってきた満男は、博に謝ります。
そこへ、寅次郎から満男の消息を尋ねる電話がかかってきました。博は、満男が無事に帰ってきたと報告します。
満男が電話を交替すると、「伯父さんの老後は僕が面倒みます」と言いました。

新年。
満男は男友だち2人と遊ぼうとしますが、家に泉が来ているのを見ると、追い返します。
泉は寅次郎に呼ばれて、東京までやってきていました。寅次郎は泉に年賀状を出していました。

寅次郎は正月も、参拝客を相手に商売しています…。

みんなの感想

ライターの感想

この回から、毎度の恋愛が甥っ子の満男メインになる。寅さんこと渥美清の病状が思わしくないため。それを思うと、見ていてせつない。
満男の恋愛がらみでかかる曲は、徳永英明。おおー、時代だなあ。
嫌味な泉の叔父に対し、寅次郎が堂々と甥の満男の肩を持つシーンは、感動的。
満男がテレホンカードを使っているのに対し、寅さんが小銭…というのも、なんか嬉しい。
確かに寅さんにテレホンカードは似合わない。
しかし…平成になっても寅さんは草鞋なんだな(笑)。

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