「痴人の愛」のネタバレあらすじと結末の感想

ヒューマンドラマ

痴人の愛(1967年)の紹介:1967年公開の日本映画。自分の妻にしようと少女を育成する真面目な男性が、次第に彼女にとりつかれていく様を描いている。谷崎潤一郎の長編小説が原作で、今作は3度目のリメイク作品。監督は増村保造が務め、河合役は小沢昭一、ナオミ役は安田道代で贈る。

痴人の愛の主な出演者

河合譲治(小沢昭一)、ナオミ(安田道代)、浜田伸夫(田村正和)、熊谷政太郎(倉石功)、澄江(村瀬幸子)、阿部マリエ(紺野ユカ)、阿部正子(清川玉枝)、加山良平(三夏伸)、花村保子(穂高のり子)

痴人の愛のネタバレあらすじ

【起】- 痴人の愛のあらすじ1

精油所の技師の河合は31歳で、競馬や麻雀などギャンブルはしませんでした。堅い彼に、何かで発散しないとノイローゼになるよと、上司が心配します。
河合は自宅に帰って、嬉しそうに帰ったよと言います。またかくれんぼかと探し始めます。隠れていたナオミが飛び出し、楽しそうに追いかけっこをします。
河合がナオミを初めて見たのは、行きつけの喫茶店でした。口と顔色の悪い18歳のウェイトレスでしたが、利口そうで店にはもったいないと考えます。第一、名前が気に入りました。
河合は引き取って教育し、結婚しても良いと考えます。彼女の家は飲み屋で、夜はナオミはそこで働いていました。
家族は承諾してくれて、河合は貸別荘を一軒買って、ナオミと移りました。ここならナオミが健康になれると考えます。
ただ、ナオミと結婚したわけではなく、ままごとを続けている状況です。河合は紳士なおじさんとして相手役を務めます。もちろん寝室は別です。
ナオミはひと夏で泳ぎを覚えます。まるでイルカのようでした。ナオミはどんどん元気になっていきます。子猫のようで、かぶりつきたくなるような魅力がありました。
河合はナオミの体をお風呂で洗ってあげます。ナオミは早く河合と結婚したいと言います。河合はピアノや英語を覚えて、利口になって欲しいと頼みます。
ナオミはここでお嫁さんにしてとキスをします。そして河合は良いんだねと、ナオミの体を触っていきます。近くの花村医院の夫婦が、二人の様子を窓から覗いていました。
河合はナオミの両親に会いに行って、正式に籍を入れたいと申し出ます。ナオミの母は、1年も前に渡したはずだけどと言います。
ナオミは家の近くで良く泣いていました。汚らしい家が大嫌いだったのです。これで家と縁が切れたと喜びます。田舎の母も許してくれて、河合はナオミと夫婦になります。

【承】- 痴人の愛のあらすじ2

体がどんどん発育していくナオミでしたが、賢くはなりませんでした。服は派手で高いものばかりで、次々と欲しがります。ピアノを買ってあげても、先生が気に入らないと、すぐにしなくなりました。料理や洗濯もせず、河合はこれはシメる必要があると考えます。
ある日、退屈だとナオミが言い出し、河合は英語の勉強をさせようとします。ナオミは教材を破ります。勉強すると言っていたのにと、嘘だったのかと河合は怒ります。
汚い家に戻れと河合が言うと、ナオミはイタリア語を習いたいと言い出します。河合はまた飽きると思いますが、渋々承諾してあげます。
実はこれはナオミの作戦でした。ナオミは河合を馬にして遊びます。河合は必死に馬を演じます。
河合は年末のボーナスを抵当にして、借金をしていました。更に給料の前借りを上司に頼みます。
仕事から帰ってきた河合は、浜田という若い男を連れ込んでいるナオミの姿を見ます。ナオミは浜田に背中をかかせていました。浜田もまたイタリア語の教室に通っていました。
ナオミはパーティーに行くから、真珠のネックレスが欲しいと駄々をこね始めます。そんな金は残ってないと河合が言うと、サラリーマン金融で金を借りるか、田舎の土地を売れば良いと言ってきます。
そんなことはできないと河合が怒ると、ナオミは不自由させないと母に言ったことは嘘なのかと逆に怒り始めます。そして泣き始めたナオミに、河合は買ってあげることを約束します。
河合は母ちゃんにお金を頼みます。母ちゃんはナオミにあげることを見抜いていました。甘やかすと手が付けられないよと母ちゃんは注意します。
真珠のネックレスを買ってもらって、ナオミは上機嫌です。パーティーに行くと、浜田とプレイボーイの熊谷がいました。
ナオミが酔っ払って、熊谷の車で送ることになります。家に到着しますが、車が動かなくなってしまいます。浜田と熊谷は車を置いて、タクシーで帰ることにします。
ナオミは家に泊まっていけば良いと提案します。寝る所がないので、ナオミは3人をベッドに並ばせます。

【転】- 痴人の愛のあらすじ3

ナオミは彼らの頭の部分に横になり、何もしないからと河合を安心させます。しかし、浜田と熊谷が下着姿のナオミの足やお尻を触っていました。
翌日、河合は職場の人たちから、ナオミのことを聞かれます。すごいペットを飼っていると言われ、ナオミは共同便所と呼ばれていたことを知ります。ナオミは、イタリア語の教室の学生たちを荒らしまくっていたのです。
仕事から帰ってくると、浜田と熊谷は車で帰っていました。彼らの芝居だったのかと、河合は怒ります。
ナオミは荒らしまくってることを潔白だと説明します。実際に見たわけでもないのに、話した人を信じるのかと、ナオミは怒ります。
ナオミに言いくるめられて、結局河合は彼女の馬になります。お尻を叩かれる河合でした。
河合はナオミの寝言を聞きます。まだあの人は帰ってこないからと、浮気をほのめかす言葉を聞きます。
河合は花村医院に、ナオミの物や電話をケースに詰めて持ってもらいます。そして誰か連れ込んだら、連絡するように頼みます。診察もあるし無理だと言われますが、覗いていることを持ち出して、しなければ近所に言いふらすと脅します。
荷物がなくて、ナオミはタオルを体に巻きます。そしてやってきた男性に、東京に電話するように頼みます。
花村医院から電話がかかってきて、河合は急いで自宅に駆けつけます。ナオミが浜田を連れ込んでいました。浜田は叔父さんと住んでいると聞いていて、ナオミと結婚するつもりでした。彼もまた、ナオミに騙されていたのです。
熊谷はプレイボーイなので、ナオミとの関係は遊びでした。浜田は他にもナオミが関係を持っている人がいると言います。ナオミが悪いのではなく、そそのかしている熊谷が悪いのだと浜田は説明します。
ナオミは浜田の服を着て、熊谷と海に行っていました。河合は熊谷とナオミが愛し合っている姿を見つけます。ナオミは熊谷が一番だと言っています。
河合は怒りを抑えきれず、熊谷のボートに乗って帰ります。その様子を熊谷とナオミは見続けます。

【結】- 痴人の愛のあらすじ4

ナオミは河合にお互い様だと謝る気はありませんでした。河合は出ていけと、暴力をふるいます。ナオミはお世話になったと出ていきます。
熊谷は今は遊んでいましたが、社会に出れば真面目になるつもりでした。河合の元に戻るようにナオミに伝えます。
河合はそれから仕事でミスが続き始めます。上司から小言を言われて、ナオミとは別れたのだと説明します。
しかし、河合はナオミのことが忘れられませんでした。彼女を求めていると、母ちゃんが倒れたとの連絡が来ます。
母ちゃんはナオミがどんな女性か知ります。河合は母ちゃんが悪いのだと責め始めます。母のように立派になってもらい、甘えさせてもらうために、河合はナオミを育てようとしました。
だから母が悪いのだと河合が責めます。早く死ぬべきとまで言うと、母ちゃんは本当に死んでしまいます。河合は悲しみ続けます。
ある日、河合は浜田と会います。浜田はナオミが今何をしているか聞きつけていました。ナオミは、男性と関係を持っては、転がり込む生活を送っていました。今では、横浜あたりをひどい格好をうろついているそうです。
浜田は何であんな素晴らしい女性を追い出したのかと追求します。浜田にとって、ナオミは初恋の人であり、忘れられない人でした。
ある日突然、ナオミは荷物をとりにやってきます。河合は一気に持ち出すように頼みます。しかし、ナオミは少しずつしか持っていけないと言います。玄関から入ってきたというので、河合は鍵を置いていくように指示します。
河合は母の遺産が入ったので、仕事を辞めることにします。自宅に戻ると、またもやナオミが家にいました。ナオミは合鍵を作っていました。
きっぱりと別れることにしたんだと河合が主張すると、ナオミは友達になりましょうと主張してきます。
友達とは、絶対に体に触れないことです。河合は言いくるめられてしまいます。
河合はナオミにじらさないでくれと狂い始めます。毛を剃ってとナオミが頼むと、河合は我慢できずに、元の夫婦に戻ってほしいと頼み込みます。
ナオミは嫌がり、河合をぶちまくります。河合はせめて馬のように扱って欲しいと頼みます。
ナオミは河合を馬のように扱い、自分の恐ろしさを思い知ったかと責め立てます。そして、贅沢をさせること、誰と付き合っても良いこと、さん付けで呼ぶことなどを要求します。 
河合は了承し、もう逃さないと決意します。ナオミにとっても、河合しかいないのだと言います。ナオミは河合を抱きしめて涙を流します。

みんなの感想

ライターの感想

この映画は、サディストな女性とマゾヒストな男性にはぴったりです。何度もリメイクされた理由の分かる素晴らしい作品です。
人それぞれ様々な恋愛観があるのだと分かる映画であり、ラストのナオミが河合を抱きしめて涙を流す場面は忘れられません。
田村正和の若い姿が見れたり、ナオミ演じる安田道代の時代を感じない美しさを見ることができる作品です。 
安田道代の健康的でセクシーな姿に、サディストっぷりがたまりませんでした。馬にして欲しいと思ってしまう男性は多いのではないでしょうか。90分ほどの映画ですが、面白くて堪能できるのでお勧めです。

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