映画:瘋癲老人日記(ふうてんろうじんにっき)

「瘋癲老人日記(ふうてんろうじんにっき)」のネタバレあらすじと結末

ヒューマンドラマ

瘋癲老人日記の紹介:1962年10月20日公開の日本映画。谷崎潤一郎の文学作品の映像化。息子の嫁に欲望を感じる舅を描いた作品。嫁と舅の禁断の関係を、若尾文子と山村聰の名コンビ共演で描く。脚フェティシズムという、老人の性倒錯を描写する谷崎の作品を、“中央公論”連載谷崎潤一郎原作を「やっちゃ場の女」の木村恵吾が脚色・監督した。撮影もコンビの宗川信夫。

あらすじ動画

瘋癲老人日記(ふうてんろうじんにっき)の主な出演者

卯木督助(山村聰)、卯木颯子(若尾文子)、婆さん〔督助の妻〕(東山千栄子)、卯木浄吉(川崎敬三)

瘋癲老人日記(ふうてんろうじんにっき)のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①77歳の督助は、息子の嫁・颯子の足に魅力を感じている。督助の気持ちを知った颯子は、督助にうまく取り入り、金をせしめていく。 ②死期が近づいていると感じた督助は、颯子の足型を取り、墓に仏足石を刻みたいと思う。颯子の足型を取った督助は満足。

【起】- 瘋癲老人日記(ふうてんろうじんにっき)のあらすじ1

瘋癲老人日記(ふうてんろうじんにっき)のシーン1 大きなお屋敷に、大家族が住んでいます。
屋敷にいるのは、77歳の卯木督助、その妻(ご隠居さま)、息子の浄吉、その妻・颯子、お手伝いさんたちです。
督助は軽い脳溢血を患い、左手に軽い障害が残っていました。寝たり起きたりの生活をしています。
卯木家は裕福で、家には住み込みの看護婦・佐々木がいました。
佐々木が督助の健康上の面倒をみます。


颯子が有楽座に行って留守のあいだに、ふだんは元気な督助の妻、通称:ご隠居さまが、タイルのところで滑って転倒しました。
高齢ということもあり、看護婦の佐々木が寝かせ、その日は大事を取らせます。
やってきた医者に、ご隠居さまは「歌舞伎の助六を見たけれど、大したことはない」とぼやきました。

ぼやきからも分かるとおり、ご隠居さまのケガは、ひどいものではありません。


督助の妻を診察した医者は、督助も診察します。
督助は左手にマヒが少し残っていますが、動くことはできました。

督助の息子・浄吉が帰宅しました。
実の母親の転倒のことを聞きますが、大したことがないと知ると、浄吉は家を出ようとします。
浄吉には、踊り子の愛人が外にいました。浄吉はそこへ行くつもりです。

浄吉と入れ替わりに、颯子が有楽座から帰ってきました。
お手伝いさんから義母のけがを聞いた颯子は、早速ご隠居さまのところへ顔を出します。
颯子はかいがいしくご隠居さまの腰を揉みながら、会話の相手をしました。

近々、督助が喜寿の祝いをするのです。
身内の会合を熱海でするから、熱海の旅館を取っておくよう言われた颯子は、腰を揉む手を止めずに返事をします。


熱海の旅館に家族が集まって、督助の喜寿のお祝いが開かれます。
20年前に京都へ嫁いだ娘・陸子や、家を出ている息子・四郎も、参加しました。
長男の浄吉は仕事をしており、その席にはいません。
宴会の席で、アユのはらわたが苦手だという颯子が、督助に食べてくれと言います。
督助は喜んで受け取り、食べました。

看護婦の佐々木に注射しろと言われた督助は、嫌がってしぶりました。
しかし颯子が注射をすると言うと、督助は素直に従います。

督助は、息子の嫁である颯子のことが好きでした。
77歳ではありながら、まだ女性に興味がある督助は、颯子のことを性的な目で見ています。
颯子は、督助の息子の浄吉と結婚しているのですが、現在の浄吉と颯子の夫婦仲はよくありません。
喧嘩をするほどではありませんが、浄吉は愛人を囲っていますし、颯子は浄吉のいとこの春久と、親しくしていました。春久は督助の甥っ子に当たります。
若くて美しく、すらりとした颯子を、督助は露骨にかわいがりました。

【承】- 瘋癲老人日記(ふうてんろうじんにっき)のあらすじ2

瘋癲老人日記(ふうてんろうじんにっき)のシーン2 個室で注射をしてもらった督助は、颯子を引き止めると手に小さなものを握らせます。
それは、四つに折りたたんだ紙幣でした。
3万5千円で、颯子が欲しがっていたスウェードのバッグを、その金で買えと言います。
颯子は「どうもすみません」と軽く言うと、さっさと金を受け取りました。

夜、仕事が終わった浄吉が顔を出します。


後日。
陸子が督助に金の無心をします。
3万円を用立ててほしいと言いますが、督助は「(自分の)株を売れ」と言って、金を貸そうとしませんでした。
ご隠居さまも陸子も、督助が颯子に金を渡したことに気づいています。
颯子には金を出して、実の子どもには金を出せないのかと落胆しますが、督助は気にしません。

督助は佐々木看護婦に世話をしてもらいながら、話をします。
90歳になっても、子どもを産ませてみせると息巻いた老人がいるらしいのですが、督助は同感だと言いました。
年を取ったとしても、男の楽しみはそれなのだと、督助は佐々木に言います。
老いた督助は、不能でした。それでも色への興味はあります。

颯子が顔を出したのを見ると、督助は喜びました。寿司を食べさせてくれと、颯子に甘えます。
颯子は横に並ぶと、手で督助に食べさせました。

督助は颯子に、海水浴へ行くのかと聞きます。
颯子が春久と海へ行くのを、督助は知っていました。颯子も認めます。
スタイルのよい颯子に、ダンスをしないのかと督助が聞きました。
ポールダンスをしていたのだけれど、足を痛めたのだと颯子が言って、自分の足をさすります。
督助は女性の足が好きでした。
颯子が自分の足を触っているのを見ると、たまらず督助も颯子の足を触ります。

【転】- 瘋癲老人日記(ふうてんろうじんにっき)のあらすじ3

瘋癲老人日記(ふうてんろうじんにっき)のシーン3 卯木家の台所では、お手伝いさんがご隠居さまに注進をしていました。
先日、颯子の用足しで通帳を持って行ったのだけれど、颯子の名義で200万円以上の預金があったと、お手伝いさんはいいます。
それを聞いたご隠居さんは、「すっかりこの家が颯子の天下になってしまっており、何をするのも嫌になった」とこぼしました。

督助は、すっかり颯子の言いなりになっていました。
颯子も督助を手玉に取り、好き放題します。


督助の世話を焼くといって、颯子は離れの督助の部屋に入りびたるようになりました。

ある日、颯子は、督助の背中を流しました。
督助を風呂から出した颯子は、そのあとお風呂場を借りると言い出しました。
颯子がシャワーを借りると聞いて、その瞬間から督助はそわそわします。
さらに颯子は督助に、「私はカギをしない。いつでも開けられるわよ」と言いました。
それを聞いて督助はもう、見に行きたくてどぎまぎします。
意を決して見に行こうとしたとき、お手伝いさんが入ってきたために、督助に邪魔が入りました。


颯子は寝椅子を持ち込んで、督助の部屋に泊まり込みをします。
督助は喜んで、颯子の寝椅子のそばに来ました。
颯子が「足を揉ませてあげる」と言うと、督助は喜んで従います。
うれしい督助はやがて、颯子の足をなめ始めました。
颯子は嫌がって督助を蹴りますが、督助は「このくらいは許してくれ」と、なめるのをやめません。

颯子が席を立ち、シャワーを浴びに行きました。
督助も追っていき、パジャマのまま浴室へ入ります。
ひざから下は触ってもいいという許可を得た督助は、颯子の足に頬ずりしました。
フット・フェティシズムの督助は、大いに満足します。

足を触らせることと交換条件で、督助は、春久に浴槽を貸してもいいという許可を与えました。
颯子によいように利用されていることを知りながらも、督助は颯子の言うことに喜んで従います。

【結】- 瘋癲老人日記(ふうてんろうじんにっき)のあらすじ4

瘋癲老人日記(ふうてんろうじんにっき)のシーン2 督助のお世話を、佐々木看護婦と颯子の両名が焼く形になりました。
颯子がシャワーを浴びるときに、督助は颯子の足を触らせてもらいます。
督助はその時間が楽しみでした。

颯子と春久は、プールで遊びます。
プールには人がたくさん来ていて、盛況でした。

胸元が大きく開いたドレス姿の颯子を見た督助は、たまらず颯子の背後へ回り、首筋へキスをします。
颯子は制止しますが、督助は懇願し要求しました。
颯子は交換条件として、300万円の猫目石(キャッツアイ)を買ってくれと言います。
金額の多さに督助は辟易しますが、颯子の言うなりに、交わされてしまいます。


後日。
キャッツアイを手に入れた颯子は、春久とともに拳闘の試合を観戦に行きました。
颯子が春久といっしょにいるのを見た正子という女は、颯子と春久の関係を怪しみます。
正子がご隠居さまに話をしますが、ご隠居さまが注目したのは、キャッツアイのことでした。
好きに振舞う颯子の男関係よりも、颯子がどれだけ督助から金をせしめているのかが、ご隠居さまにとっては大事なのです。


颯子が春久といっしょにプールへ行ったと聞いた督助は、颯子の水着見たさに、庭へプールを作ると言い出しました。
督助は本気のようで、業者を手配します。
ますます颯子の天下になりますが、だれも抗議できる者はいません。
颯子の夫の浄吉は、愛人に夢中でした。


季節は巡り、秋になります。
散歩をしていた督助は、ある日、特に変化はないのに落涙してしまうことから、自分の死期が近づいてきているのだと思います。
督助は、自分のための墓を作ろうと考えました。

颯子を連れて京都へ行った督助は、颯子に、仏足石の話をします。
信心深い日本人は、お釈迦様の足を墓に刻み、その足型の下で眠るのです。

それを話して聞かせた督助は、颯子に頼みます。
颯子の足の裏に朱墨を塗って、拓本を作りたいと言いました。
「僕は永久に、この颯っちゃんの足の下で安らかに眠ることができるんだ」

颯子の足の裏一面に朱墨を塗ると、督助は熱心に何度も和紙を押し付けて、型を取ります。
督助は真剣に、汗だくになって型を取りました。
しまいには血圧があがって、ぐったりします。


督助は、たくさん取った拓本のなかで、最も気に入ったものをお手伝いさんに渡して、この仏足石を作りたい、墓に刻みたいと言います。
手続きをしてくれと頼まれたお手伝いさんは、当惑しました。
ご隠居さまは、「行ったふりをしたらいい」と答えます。

督助は、耄碌してきました。
ご隠居さまはそれを知っているので、墓の確認まで督助ができまいと、たかをくくっているのです。

身体が弱ってぼうっとしている督助は、日がな一日、颯子の足の拓本を見て、満足そうにしています。
庭には、颯子のためにプールを作るブルドーザーが入っており、作業をしていました。
風が吹いて拓本が部屋に舞い上がり、督助は必死でかき集めます。

みんなの感想

ライターの感想

エロティックな映画といわれていますが、そんなシーンはほとんどありません。
製作時期の関係もありますから、せいぜい「颯子の首筋にキスしてる」シーンくらい?
脚を触るシーンもあります。こっちのほうはなんというか、見ててちょっと変態っぽい。(失言、失礼)
フェティシズムが描かれており、むしろこのシーンのほうが重要かも。
フェチじゃないと判らない心境か。息子の嫁にいいように転がされて、それでも喜んでいる好々爺。
あきれてしまうのだけれど、案外しあわせなのかもな、主人公にとっては。そう思える作品だった。

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