映画:緑の光線

「緑の光線」のネタバレあらすじと結末

ヒューマンドラマ

緑の光線の紹介:1986年にフランスで製作されたエリック・ロメール監督によるヌーベルバーグ作品。バカンスを一人で過ごさざるをえなくなった若い女性の数日間の日々を描いていく。第43回ヴェネツィア国際映画祭では金獅子賞を獲得した。

あらすじ動画

緑の光線の主な出演者

デルフィーヌ(マリー・リヴィエール)、レナ(カリタ)、家具職人を目指す青年(ヴァンサン・ゴーティエ)

緑の光線のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 緑の光線のあらすじ1

物語の舞台は夏のパリ。秘書として働くデルフィーヌが、バカンスの約束を友達にキャンセルされてしまうことから物語は始まります。家族や友人は落ち込むデルフィーヌを元気づけようとバカンスに誘いますが、気難しいデルフィーヌはその誘いに応じようとはしません。しかし、バカンス中にパリにずっといるのも嫌なデルフィーヌは、友達のフランソワーズの実家があるシェルブールを訪れることを決めました。

フランソワーズの家族は皆優しい人々で、デルフィーヌのためにたくさんの料理を用意してくれました。ところが、デルフィーヌはベジタリアンだと言って、家族が張り切って作った肉料理に手をつけようとしません。さらに、デルフィーヌは自分の食に対するスタンスを熱弁。何か意見を言おうにも、デルフィーヌはあくまでも自分の考えを押し通すのでした。

その後もフランソワーズの家族はデルフィーヌを楽しませようと様々にもてなしますが、どれも好みに合わず、デルフィーヌはすべて断ってしまいます。あるとき、フランソワーズたちと離れ、一人で散歩したときのこと。デルフィーヌは海風に吹かれながら涙を流してしまいます。デルフィーヌはシェルブールにこれ以上長くいられず、パリに戻ることを決めました。

【承】- 緑の光線のあらすじ2

デルフィーヌは一人で山に出かけ、そこで働く元恋人に会おうと考えました。元恋人の名前はジャン・ピエール、2年前に別れてからもデルフィーヌは彼のことが忘れられず、ずっと独り身でいました。デルフィーヌが山につくと、ジャン・ピエールはちょうど不在にしていました。ジャン・ピエールが戻るまでの間、デルフィーヌはハイキングに出ますが、一人で歩いているそのわずかな間に、再び孤独感に襲われてしまいました。デルフィーヌはジャン・ピエールに会うのをやめ、再びパリへと戻って行きました。

次にデルフィーヌが一人旅の場所に選んだのは、海辺の観光地ビアリッツでした。友人の親類の別荘を借り、ゆっくりと時間を過ごすデルフィーヌでしたが、相変わらず孤独感に悩まされていました。

【転】- 緑の光線のあらすじ3

そんなある日、デルフィーヌは老人たちの会話を盗み聞きし、ジュール・ヴェルヌの作品「緑の光線」のタイトルの意味を知りました。「丸い太陽が水平線に沈み、見えなくなる。その最後の瞬間に明るい緑の光が見えるの」、「緑の光線を見た人は、自分と相手の気持ちが分かるの」…緑は最近のデルフィーヌにとって身近に感じていた色でした。このところ、デルフィーヌは外を歩いていると、緑色のトランプや貼り紙を目にする機会が多く、その上、占い好きの友達からは緑色は今年の色と助言を受けていました。緑の光線に運命的なものを感じ、興味を抱き始めるデルフィーヌ。しかし、緑の光線は夏に見ることは困難な現象でもありました。

その後、デルフィーヌは快活なスウェーデン人女性レナと出会いました。一人で渋々バカンスを過ごすデルフィーヌとは対照的に、レナは一人旅を満喫しているようでした。レナはデルフィーヌにもっと開放的になり、次の恋に踏み出すべきと助言しますが、デルフィーヌはすでにパリの友達から何度も同じことを言われ、うんざりしていました。自分には価値がない、とすらデルフィーヌは思うようになり、泣き出してしまいました。

その後、レナとデルフィーヌは二人組の男にナンパされました。レナが饒舌に初対面の男と話すのをデルフィーヌはしばらく眺めていましたが、やがて耐えられなくなり、その場から逃げるように去って行きました。それから間もなく、デルフィーヌはパリに戻るべく駅に向かいました。

【結】- 緑の光線のあらすじ4

電車を待っている間、デルフィーヌがドストエフスキーの「白痴」を読み始めると、ある青年がそのタイトルを見て話しかけてきました。男が苦手なデルフィーヌでしたが、その青年とはなぜかうまく会話することができました。青年は家具職人を目指しているといい、これから週末をリュズで過ごすといいます。デルフィーヌは思い切って青年にリュズを案内してほしいと頼むと、青年は快くデルフィーヌをリュズへと連れ出してくれました。

リュズに着くと、デルフィーヌは青年に今抱えている悩みを打ち明けました。男性に対して臆病になっていること、それでいて孤独は耐えられないこと…デルフィーヌは一方的に自分語りをしますが、青年は真摯に話を聞いてくれました。そして、青年に恋人がいないことがわかると、デルフィーヌは顔を綻ばせるのでした。

その後、海辺を歩いていると、「緑の光線」という名の売店があることにデルフィーヌは気づきました。その偶然に驚きつつ、デルフィーヌは青年と夕日が見える丘に向かいました。丘のベンチに座ると、青年はバカンス中にもう一度会いたいとデルフィーヌを誘ってきました。デルフィーヌはその言葉に驚きながらも、「もう少し待って」と青年に返答しました。「緑の光線を見た人は、自分と相手の気持ちが分かるの」…ビアリッツでの老人たちの会話を思い出し、デルフィーヌは緑の光線が現われることを期待しながら夕日を見つめていました。しかし、みるみる夕日は沈んでいき、デルフィーヌは緑の光線を見られないのではと心配し始め、泣き出してしまいます。青年は困惑しながらもデルフィーヌを抱き寄せ、夕日を眺め続けました。すると、夕日が海に消える直前、緑色の光が見えました。デルフィーヌは「見えたわ!」と声を上げ、青年もそんなデルフィーヌに優しく微笑みかけました。

みんなの感想

ライターの感想

主人公の気難しく面倒くさい性格がじわじわ伝わってくる作品でした。その一方で、その複雑な性格に共感してしまう場面もあり、エリック・ロメール監督の人間描写のうまさが実感されました。淡々とした展開が続く映画で、少し退屈に思う時間もありましたが、主人公が緑の光線を見て感激するというラストは幸福な未来を予期させるようで、とても素敵な最後だったと思います。

映画の感想を投稿する

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

映画「緑の光線」の商品はこちら