映画:花宵道中

「花宵道中」のネタバレあらすじと結末

花宵道中の紹介:2014年11月8日公開の日本映画。遊女たちのせつない生き様を描き、第5回「女による女のためのR-18文学賞」で大賞と読者賞をダブル受賞し、コミックにもなった宮木あや子の同名小説を映画化。普通の青年と運命を変えるような恋に落ちる女郎の波乱の生涯を、『家なき子』以来20年ぶりの主演となった安達祐実が体当たりの演技で挑み、新境地を見せる。

あらすじ動画

花宵道中の主な出演者

朝霧(安達祐実)、半次郎(淵上泰史)、八津(小篠恵奈)、江利耶(三津谷葉子)、絢音(多岐川華子)、若耶麻(立花彩野)、お勝(友近)、霧里(高岡早紀)、吉田屋藤衛門(津田寛治)、弥吉(不破万作)

花宵道中のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①江戸時代末期、吉原で女郎をする朝霧は、体温が上がると花びらの痣が浮き出ることで「花を咲かせる」と人気だった。年季明けを控えた朝霧は、半次郎と恋に落ちる。 ②朝霧と半次郎が惹かれあっていると気づいた、織物問屋の吉田屋が妨害。姉にひどいことをした吉田屋を半次郎は殺害して打ち首となり、朝霧もあとを追って自殺した。

【起】- 花宵道中のあらすじ1

花宵道中のシーン1 〝お歯黒どぶに囲まれた吉原で生まれ育ち、ただひたすら、男に抱かれ続けた。
心が疼いたことはない。
気がつけば、生きることの道筋をなくしていた。
私の前にも後ろにも、何もない。
何もない道には、花も咲かない…〟


〔天保八年(一八三七年)〕

遊郭として最も有名な街、吉原が炎上しました。
火事で焼けた街を再建するために、女郎たちは一時、遊郭の外へ出て、船宿で商売をすることになります。

吉原近くの船宿を借りた「山田屋」仮宅には、朝霧(あさぎり)という人気女郎がいました。
朝霧は、身体に花が咲くということで有名なのです。


…朝霧の母親も女郎でした。妊娠した母は、朝霧を生みます。
母は男にだまされて、逃げられるたびに、朝霧に折檻をしていました。
折檻の方法は、キセルで朝霧の身体をぶつというものです。
そのキセルの跡が、幼い朝霧の身体に残りました。

朝霧の母は、朝霧が七歳のときに亡くなります。
朝霧はその後、女郎として育てられましたが、キセルの跡は成長しても朝霧の身体に残っていました。
ちょうど桜の花びらのように見えた痣は、朝霧の体温が上がると赤くなるため、「花が咲く」といわれたのです…。


吉原の外の仮宅でも、朝霧は早速人気を博し、客を呼び込んでいました。
後輩の遊女・八津(やつ)に、朝霧はコツを教えます。
「気をやったのは、あんたが初めてよ」と、特別な客だと思い込ませることが、客をひきつけるコツでした。客はそれで気分をよくし、通ってくるようになります。
人気のある朝霧は稼ぎもよく、この分だと他者よりもはるかに早く、年季が明ける予定でした。


ある日、八幡さまの神社の境内に出店が開かれました。
八津は当時めずらしい、「ぎやまん(ガラス)」が欲しいと言い、出店へ行きたがりました。
八津に誘われて、朝霧も出かけます。

途中、朝霧は人混みにまかれ、八津とはぐれてしまいました。
転倒し、下駄も片方脱げてしまいます。

朝霧を助けたのは、半次郎という男でした。
朝霧の鼻緒の布を見て「俺が染めたんだ」と言った半次郎は、脱げたもう片方の下駄を探してきてくれます。
半次郎は、自分が染物屋をしていると話します。
半次郎に優しくされ、朝霧は初めて男性を好きになりました。

【承】- 花宵道中のあらすじ2

花宵道中のシーン2 帰った朝霧は、八津からぎやまんを分けてもらいます。
ぎやまんは、ビー玉のようなものでした。


山田屋に戻った朝霧は、かんざしをなくしたことに気づきます。
翌朝、かんざしを探しに境内へ行った朝霧は、半次郎と再会しました。
かんざしは朝霧の先輩女郎であり、朝霧をなにかと気にかけてくれた女性・霧里からもらったものでした。
朝霧はそのかんざしをいたく気に入っており、欠けていても使っています。

朝霧が境内で半次郎と会ったとき、半次郎は壊れたかんざしを「元通りにしてやろう」と言います。
半次郎は、直したかんざしを三日後にこの境内で渡すと、朝霧に告げました。
朝霧は、そのときにまた半次郎に会えると、心がおどります。


朝霧は、自分よりも年の若い八津を妹のように、かわいがっていました。
八津には馴染みの客、大島屋がついています。
大島屋は、いずれ八津を身請けすると言っていました。
身請けとは、年季が明けるまえに金を払い、女郎をやめさせることです。

ところがその大島屋が、他の女郎と歩いていました。
この裏切りに、八津は大いに動揺して泣き崩れますが、同じ山田屋の女郎・江利那は、男など信じるからだと笑います。
八津が泣く姿にかつての母親を重ねた朝霧は、妹分がひどい目に遭わされたと、憤りを覚えます。
(注:馴染みになった客が、吉原の他の女郎のところへ通うのは「浮気」とみなされ、よくないことと戒められる)

その夜、八津が朝霧のところへやってきたので、朝霧はいっしょに寝ました。
寝床で朝霧は、八津にやさしいことばをかけて、なぐさめます。


八津をなぐさめていたため、朝霧は寝坊してしまいました。
翌朝は、半次郎からかんざしを受け取る日でした。
境内に遅れて行った朝霧は、半次郎に会えずに終わります。

【転】- 花宵道中のあらすじ3

花宵道中のシーン3 その後、街で半次郎が見知らぬ女と話をしているのを見た朝霧は、話しかけることもできず、傷ついて帰りました。
朝霧の様子がおかしいと思った山田屋の女将・お勝に、外で間夫(まぶ)を作るなと警告されます。
間夫とは情夫のことで、本命の男性のことでした。
不調の理由を、朝霧は月のもの(生理)とごまかします。


先日別の女郎と歩いていた大島屋が、八津のところへ戻ってきました。
金さえ積めばいいだろうと威張る大島屋に、朝霧は金を投げ返すと叱りつけます。
「五文銭の鉄砲女郎でも買え」と朝霧に言われた大島屋は、面目をつぶしました。
同時に朝霧は、女郎仲間の快哉を浴びます。


朝霧は、年季明けが近づいていました。
そんな朝霧に、織物問屋の吉田屋から指名が入ります。
吉田屋は、朝霧が慕っていた先輩女郎・霧里を身請けした旦那でした。
霧里の近況を知りたいと思い、朝霧は喜んで座敷に行きます。

そこで朝霧は、残酷な再会をしました。
吉田屋と同席していたのは、半次郎だったのです。
朝霧の表情の変化を見て、朝霧が半次郎に恋をし、半次郎も朝霧を好いていると吉田屋は気づきました。
意地悪な気持ちから吉田屋は、わざと半次郎の前で、見せつけながら朝霧を抱きます。
吉田屋は水揚げの相手(初体験の相手)なので、朝霧もむげにはできません。
吉田屋は店に命じて、半次郎に八津をあてがいます。
朝霧は泡を吹いて失神し、半次郎は八津を断って、店を去りました。


翌日。
再会して互いに何かを感じ取った朝霧と半次郎は、示し合わせていないのに、境内で落ち合います。
かんざしを返してもらった朝霧は、半次郎と抱きしめ合いました。
互いの身の上を話します。

朝霧は、自分の母が女郎だったことと、母に折檻された痣がもとで、肌に花が咲くように見えるのだと説明しました。
半次郎は、生き別れた姉が霧里で、その行方を探ろうとしていると話します。
朝霧の年季明けまで、一年を切っていました。
朝霧は年季が明ければ、半次郎は姉の行方が分かれば、その後に一緒になろうと暗に約束しました。

【結】- 花宵道中のあらすじ4

花宵道中のシーン2 吉田屋はさらに残酷な手を考えます。
半次郎に自分の遠縁の娘・しのという娘との縁談を、持ちかけました。
いっぽうで朝霧には、自分が身請けすると言います。

半次郎としのの婚約の祝いと称した席で、上機嫌になった吉田屋は、霧里のその後を語りました。
霧里は追い出され、労咳(結核)で亡くなっていました。
しかし吉田屋が霧里を身請けした理由に、「身請けした女郎を取引相手に抱かせ、道具として使う」という事実があったのです。

姉を殺されたと知った半次郎は怒り、灰かき棒で吉田屋を刺し殺しました。
朝霧は半次郎を逃がします。


男には気を許さないと言っていたのに、半次郎に惹かれている朝霧を、八津は裏切られた思いで見ていました。
八津は朝霧を責め、もう姉とは呼ばないと言います。
半次郎は人殺しとして、追われる身となります。

孤独を抱えた朝霧が境内へ行くと、少年が文(手紙)を持ってきました。
そこには、「今宵、子(ね)の刻、この場所にて待つ」と書かれています。
時間どおりにその場へ行くと、逃がしたはずの半次郎が戻ってきました。
半次郎の無事を知り、喜んだ朝霧ですが、すぐに「なぜ戻ってきた」と怒ります。

半次郎は朝霧のために、花魁道中の着物を持ってきていました。
昔は吉原で毎年、花魁道中が行なわれていました。
しかし規制がかかり、現在は花魁道中ができなくなっています。

半次郎が着付けをして、朝霧が夜の境内で花魁道中をします。
その後、朝霧と半次郎は、境内の隅の小さな小屋で、初めて結ばれました。


その後、半次郎は奉行に見つかり、捕まります。
(朝霧も半次郎も、逃げるつもりはなさそうだった)
監禁処分を受ける朝霧のところへ、半次郎が打ち首になったという知らせが入ります。
遺髪を受け取った朝霧は、その後、お歯黒どぶに身を投げて自殺します。
朝霧の遺体から、妹分の八津はかんざしを抜き取っていきました(形見のつもり)。

朝霧の死を同情し、不憫だと言う後輩女郎に対し、八津はやんわりと、しかしきっぱりと否定をします。
「女の本懐(本望)ってもんかねえ」
咲かないよりは、咲いたほうが女として幸福だった、朝霧姐さんは一生分の花を咲かせたんだよと、八津は言いました。
八津の脳裏には、朝霧と半次郎の出会いの場面が、蘇っていました。(八津は見ていたらしい)
朝霧のことを話したあと、八津は髪に形見のかんざしを刺します…。

みんなの感想

ライターの感想

安達祐実が文字通り、体当たりの演技をしている映画。
原作は複数の女郎についての話、映画では朝霧メインになっている。
吉原、遊郭を描いた作品としては、やはり一段劣ってしまうか。
判りやすくはあったが、そのぶん、ありきたりな作品。
安達祐実が路線変更、幅を広げるために出た、という観点では見るべきものがある。
オチは見えている。役者ファンの人は見たらよいと思う。

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