「鉄くず拾いの物語」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

ヒューマンドラマ

2013年、ボスニア・ヘルツェゴビナで実際にあった出来事を元に作られたヒューマンドラマ。ロマ民族という立場で保険証を持っていなかったため、手術が受けられなかったと言う女性と家族の話。ボスニア・ヘルツェゴビナ・フランス・スロベニアの三国合作映画。第63回ベルリン国際映画祭では審査員グランプリを獲得した。第86回アカデミー賞の外国語映画賞にボスニア代表作として最終選考まで残ったこともある。ダニス・タノヴィッチ監督作品、ナジフ・ムジチ主演。2014年劇場公開作品、75分。

あらすじ動画

鉄くず拾いの物語の主な出演者

ナジフ – ナジフ・ムジチ セナダ – セナダ・アリマノヴィッチ

鉄くず拾いの物語のネタバレあらすじ

【起】– 鉄くず拾いの物語のあらすじ1

鉄くず拾いの物語のシーン1

画像引用元:YouTube / 鉄くず拾いの物語トレーラー映像

冬、ボスニア・ヘルツェゴビナ。

ロマ族は、主にジプシーとして移動する民族のひとつであった。

ロマ族の男性ナジフ、主な仕事は主に放置された自動車やガラクタから売れそうな鉄を、近所に暮らす兄と共に業者に売り、賃金を稼ぎその日暮らしをしていた。

自宅には妊娠中の妻と2人の娘がいる。仕事はキツく、賃金は非常に安い。

ナジフたちは仕事を終えると、そのまま馴染みの酒場へ向かった。そこで安酒を啜りながら、仕事の愚痴や煙草を吹かし、冗談を言い合って気晴らしをするのが2人の毎日の楽しみであった。

いい気分になったナジフが兄と別れ、村の自宅に戻ると妻のセナダと娘たちが笑顔で出迎えてくれた。そして皆で狭い家の中でテレビがあるリビングで寄り添うようにソファに座るとテレビを楽しみ、団欒するのであった。

決して裕福ではないが、家族は穏やかで幸せに暮らしていた。

朝、ナジフを仕事に見送ったセナダは重いお腹を抱えながら、台所に立つと娘たちの子守をしつつも小麦を練り上げると食事用のパイを作ろうとしていた。手際良くパイを作った後は、いつも通り洗濯も済ませてしまう。

しかし、いつもと何だか調子がおかしい。物干しから離れるとセナダのお腹が急に痛み出す、うずくまり動けない。

その日からセナダは調子を崩し、あまりの激痛が続きベッドに寝たきりの生活になってしまう。

仕事から戻ったナジフは病院へ行こうという。しかしセナダはもう少しすればきっと良くなるから..と告げ、1日が経ってしまった。

翌日、ナジフは自宅にある古い車に娘たちとセナダと乗り込み共に病院へ向かった。

そこで医師に告げられたのは

「既にお腹にいる赤ちゃんは亡くなっている、手術しないと奥さんの身も危ない」

という言葉だった。

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