映画:3月のライオン前編

「3月のライオン前編」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(2件)

3月のライオン 前編の紹介:2017年3月18日公開の日本映画。羽海野チカの人気コミックを『るろうに剣心』シリーズの大友啓史・監督が、神木隆之介・主演で実写映画化した2部作の前編。孤独な青年棋士が三姉妹との出会いを通して成長していく姿を描く。主人公を癒す三姉妹を倉科カナ、清原果耶、新津ちせが演じ、ライバルの二海堂を特殊メイクによってまるで別人に変身した染谷将太が熱演。

あらすじ動画

3月のライオン前編の主な出演者

桐山零(神木隆之介)、島田開(佐々木蔵之介)、後藤正宗(伊藤英明)、宗谷冬司(加瀬亮)、川本あかり(倉科カナ)、川本ひなた(清原果耶)、川本モモ(新津ちせ)、川本相米二(前田吟)、幸田香子(有村架純)、幸田柾近(豊川悦司)、林田高志(高橋一生)、神宮寺崇徳(岩松了)、柳原朔太郎(斉木しげる)、三角龍雪(中村倫也)、松本一砂(尾上寛之)、山崎順慶(奥野瑛太)、安井学(甲本雅裕)、川本美咲(板谷由夏)

3月のライオン前編のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①幼くして両親と妹を失った桐山零は、父の親友のプロ棋士・幸田に引き取られて幸田家で育つ。桐山は中学生でプロ棋士となって幸田家を出たが、父に見捨てられた実子の歩は引きこもりになり、香子は妻のいる後藤に走った。 ②居場所を作れず模索する桐山は、川本三姉妹と出会うことで居心地のよい場所を作る。島田に頭をかち割られた桐山は将棋の世界の厳しさを知り、やがて将棋と向き合う覚悟を決める。

【起】– 3月のライオン前編のあらすじ1

〝3月はライオンのように

荒々しい気候で始まり、

子羊のように穏やかに終わる――

(春の訪れを表す英国のことわざ)〟

…九年前、平成十八年(2006年)。

両親と妹が交通事故で他界し、八歳の息子・桐山零だけが取り残されました。葬儀の席で、桐山は居心地の悪い思いをします。

医者であった父が趣味の将棋をやめ、個人病院を継いだばかりだったのですが、夫婦と妹の乗る乗用車が飲酒運転のトラックの巻き添えになり、死亡したのです。

父の病院は妹と妹婿が継ぐことになりそうですが、幼い桐山を引き取ってくれそうな親類縁者はいませんでした。

いたたまれなくなって席を立とうとした桐山の前に、父の将棋仲間の友人・幸田柾近が立ちはだかりました。幸田は桐山に「君は、将棋、好きか?」と聞きます。

桐山はしばらく無言で佇んでいましたが、やがて口をきゅっと結ぶと「はい」と答えて幸田を見上げました…。

平成二十七年(2015年)、梅雨入り前。

東京都中央区、六月町(注:架空の町)。

川の近くのアパートの三階から川を見下ろした十七歳の桐山は、殺伐とした部屋で着替えを始めます。部屋は無駄なものをそぎ落とし、カーテンすらありません。テレビはあるものの付箋が貼られて使われておらず、たまに聞いてもラジオニュースくらいです。

階段をおりた桐山は、住んでいるアパートから徒歩で最寄りのJR八丁堀駅まで歩き、電車に乗って千駄ヶ谷駅で降りました。

神社を通り、坂道をくだって着いた先は、将棋会館です。

桐山は中学生で史上五人目のプロ棋士になった青年で、現在は五段です。

将棋会館では桐山の師匠で養父でもある、八段の幸田との対戦の日でした。

また兵庫県姫路市の書写山圓教寺(えんきょうじ)では、第73期名人戦の第七局が開かれています。宗谷冬司・名人と後藤正宗・九段(各自、後述)が今日も対局する予定で、封じ手の開封の後「3四歩」と読みあげられました。後藤から指します。

宗谷名人は既に名人戦を四連覇しており、通算で十一期の記録を持ちます。その強さは断トツで、桐山が幼い頃から既に宗谷名人は孤高の人でした。

桐山は幸田と向かいます。「元気だったか、零」の問いには無言でうなずき、対局も無言で行ないました。

その日の姫路は午後から雨になり、時折雷鳴も響き渡ります。東京では夜半から雨になりました。

幸田は「はあー、もう無いのか」と呟くと「負けました」と投了(敗北を認める)します。

同じ頃、後藤も宗谷名人の前で打つ手がなくなり、あぐらをかいて悩んでいました。

「ちゃんと食べてるのか」という幸田の問いに「はい」と答えた桐山ですが、「急に家を出てったから、香子も歩も心配してるぞ」と言って去る義父には無言で、去ったのち小さく「嘘だ」と呟きました。

その夜、帰宅した桐山は、やはり家でも将棋の勉強をしています。

休憩でカップラーメンを啜っていた桐山は、ラジオニュースでは自分と同い年の十七歳の少年が実父を刺したニュースを聞き、昼間の出来事を思い出しました。

ラジオのニュースのように父親を実際に刺したわけではありませんが、桐山が義父を敗北に追いやったことで、胸の奥に苦い想いが湧きあがります。

続いてのニュースは宗谷名人が対局に勝利したニュースでしたが、桐山は再び盤に向かっていました。

桐山は普段、私立駒橋高校に通っています。しかし教室に居場所のない桐山は、昼休みを屋上で独りで過ごしています。

そこへ担任の中年男性・林田教諭がやってくると、「対局料は振り込み?」「考えたくないんだけど、お前、俺より月給高くね?」と、ずけずけと質問しに来ました。

「友達いないくせに」と言われた桐山は、「言われなくても分かってますよ」と答えます。

その日、将棋会館の事務室で、幸田がその後四連敗を喫していると知った桐山は、自分が引導を渡したせいだと落胆します。

先輩棋士の松本と三角(みすみ スミスというあだ名もある)に誘われた桐山は『王将』という高級クラブへ行き、未成年なのに酒を呑んで悪酔いしました。

路上で酔いつぶれて倒れている桐山を見つけた二十代前半の女性・川本あかりが見つけ、声をかけます。泣いている桐山を家に連れ帰ると、寝かせました。

翌朝、桐山が目覚めると、モモという川本家の三女の幼稚園女児が顔を覗きこんでいました。モモは桐山が目覚めたのを見て「生き返った~」と言います。

川本家には長女・あかり、次女・ひなた、三女・モモの三姉妹がいました。この日はいませんでしたが、母方の祖父・相米二(そめじ)も住んでいます。猫も二~三匹います。

川本家は、桐山が住む六月町と川を隔てた向かいの、三月町に住んでいる一家でした。桐山は覚えていませんが、前の晩に桐山は自己紹介したようで、登校直前のひなたも名を知っています。

二日酔いで苦しむ桐山をよそに、モモとあかりがまず出かけ、続いてひなたがご飯を食べると出かけていきました。ひなたは出て行く前に家の鍵を渡し「鍵は煙突のある店、三日月堂に預けといて下さい」といって、さっさと登校していきます。

学校に通学した桐山は、授業中も川本家の鍵を見つめます。三姉妹には何か、あたたかなものがあって、鍵にもそのあたたかさが宿っているようでした(キーホルダーはリスポッケ先生)。

放課後、エンブレムに王将を掲げたリムジンが桐山の高校に現れ、拡声器を持った二海堂晴信が「桐山、君に大事な用がある、出てこい」と大声で騒ぎました。出て行くまでいつまでも大声で迷惑をかけそうなので、急いで桐山は出ていきます。

二海堂は桐山とほぼ同年齢のふくよかな青年で、裕福な良家の子息でした。幼い頃から子供将棋で桐山と対局を重ね、二海堂の方は桐山をよきライバルと思っています。二海堂は現在、四段です。

この日の二海堂の用事は、日本将棋連盟より新人戦のトーナメント表が発表されたので、それを届けにきたのです。桐山が家を出て独り暮らしを始めており、電話番号が変わったことを教えなかったため、学校までこうして押しかけてきたのでした。

桐山はじいや(原作では執事の花岡)にリムジンに乗せられ、勝手に家まで送られます。

二海堂は桐山の家まで押し掛け、シベリア産とウクライナ産の羽毛布団を引っ越し祝いに贈りました。そのまま二海堂は居座って、桐山と対局練習しながら、Aブロックの桐山とBブロックの二海堂が勝ち進めば決勝で対戦できると話します。

その話の最中に、鍵を渡しに行くのを忘れた桐山は、家を飛び出して三月町の三日月堂へ行きました。

あかりたちの祖父は桐山を見て、史上五人目の中学生プロの桐山だと看破します。初めてそれを知ったあかりたちは、驚きました。

川本家でまたもや夕食をごちそうになった桐山は、たくさんのおかずを前にして、卵焼きのおいしさに思わずがっつきました。

それを見た次女・ひなたが「お姉ちゃん(あかり)はね、スズメ、猫などを拾ってくるのよ。ガリガリなのをフクフク(ぽっちゃり)にするのが好きなの。でもまさか人間を拾ってくるとはね。大丈夫、お姉ちゃんがすぐにフクフクにしてくれるから」と言い、それを聞いた桐山は苦笑します。

帰宅する桐山に、あかりはお土産のおかずを持たせました。「六月町はすぐ近くだから、またいつでもおいでよ」と言われた桐山は、三人に見送られながら川本家を辞去します。

橋を渡りながら帰る桐山の心は、あたたかなもので満たされていました。

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