「万引き家族」のネタバレあらすじ動画と結末

万引き家族の紹介:古い平屋で祖母の年金を頼りに暮らす一家は、足りない物資を万引きによって補っていた。ある夜父と息子は、近所の団地で凍えている少女を見かけ、家族として迎え入れる。しかしある出来事をきっかけに、家族は崩れていく。
第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールに輝いた衝撃の社会派ドラマ。これまで家族をテーマにしてきた是枝裕和監督が描いた、“家族の絆”とは…。2018年の公開作品で、PG12指定。

あらすじ動画

万引き家族の主な出演者

柴田治(リリー・フランキー)、柴田信代(安藤サクラ)、柴田亜紀 (松岡茉優)、柴田祥太 (城桧吏)、ゆり(佐々木みゆ)、4番さん(池松壮亮)、柴田譲(緒形直人)、柴田葉子(森口瑤子)、川戸頼次(柄本明)、柴田初枝(樹木希林)

万引き家族のネタバレあらすじ

【起】- 万引き家族のあらすじ1

東京の下町で今にも壊れそうな古い平屋に住む柴田家。散らかった狭い家で暮らしているのは、日雇い労働者の父・治、クリーニング屋で働く母・信代、息子・祥太、信代の腹違いの妹・亜紀。稼ぎの少ない彼らは、家主である祖母・初枝の年金を充てにこの家に集い、それでも足りない生活用品は、万引きによって補っていました。
2月の寒い日。治と祥太はいつものスーパーにて、見事な連携行動で万引きをします。その帰り道、2人は近所の団地で真冬にも関わらずベランダに閉め出され、凍えていた幼い女の子を見かけます。何度か同じ状況を見かけていた治は見過ごすことができず、その子を家に連れ帰りました。
初枝はゆりと名乗るその子の痩せた腕が、傷だらけであると気付きます。それが気になるものの、“金の匂いのするもん拾ってこい”と話す信代は、治と共にゆりを返しに行きました。しかしゆりの家では大喧嘩する両親の声…。「産みたくて産んだんじゃない!」との母の言葉を聞いた信代は、ゆりをこの家に戻すことなど出来ませんでした。こうしてゆりは柴田家で暮らし始めます。

“家で勉強できない奴が学校へ行く”と言い聞かされ、学校へ通っていない祥太は、治と信代のいない日中に、駄菓子屋の「やまとや」で万引きするのが日課です。年老いた店主の目を盗んで今日も盗みを働いた祥太は、連れて行ったゆりに「そのうち教えてやる」と話すのでした。

治は仕事で脚に怪我を負います。それでも彼は、労災保険がおりるだろうと悠長に構えました。しかし労災が認められることはなく、治の収入が途絶えれば頼るのは初枝の年金。年金の支給日には亜紀がATMに同行し、暗証番号も把握しているのが現状でした。そんな亜紀は実妹の名前の「さやか」という源氏名で、JK見学店(マジックミラー越しに客と対峙する)で働いています。家にお金を入れないという初枝との約束で、祖母の家に居座っているのです。祖母と言っても、亜紀は初枝の夫の再婚相手の孫で、直接の血縁関係はありません。

【承】- 万引き家族のあらすじ2

治がゆりにも万引きを手伝わせます。自分の居場所を失うと思ったのか祥太は、ゆりは妹じゃないと拗ねて家に戻って来ません。一方いつも帰ってこない親を待っていたのか、ゆりは祥太の帰りを玄関で待ち続けました。近所の駐車場にある廃車で過ごしていた祥太は、治に説得されゆりを妹と認めますが、治のことを“お父さん”とは呼べずにいました。

春。ゆりが来てから2か月。児童相談所が警察に通報し、ゆりの両親が事情聴取されます。それをニュースで見た柴田家は、ゆりの本当の名前がじゅりだと知りました。怖気づいた治はゆりを手放そうとしますが、既にゆりに愛情を注いでいた信代は、彼女の髪を切って「りん」に改名します。りん本人も、柴田家にいることを選びました。気をよくした信代は「選ばれたのかな、私たち。自分で選んだ方が強いんじゃない、絆よ絆」と初枝に語ります。初枝もまた「私もあんたを選んだんだよ」と答えるのでした。

りんは風呂にて、信代の腕のヤケドの跡を見ては「私も」と言って、信代の傷を懸命に撫でました。その夜、信代はりんの了承を得て、彼女を拾った時に着ていた服を燃やします。新たな服は万引きで調達しました。そして「叩かれるのはりんが悪いからじゃない。好きだったらこうやってやるの」と顔と顔を寄せ合い、強く抱きしめて、愛情の形を教えるのでした。

夏になり治の怪我は治りますが、一向に働く様子はありません。
隅田川の花火大会の日。この日はたくさんの出来事が…。信代は職場で、同僚と自分のどちらかが解雇されることに。上司が当人同士の話合いに任せたため同僚は、信代が失踪中の少女といるのを見たと脅してきます。信代はただ頷き「喋ったら殺す」と条件を出して解雇を選びました。
初枝は元夫の月命日に、夫が再婚後に築いた家庭を訪ねていました。初枝は定期的に行っては慰謝料と称し、夫の息子夫婦からお金を貰っていたのです。その事実を亜紀は知らず、両親もまた亜紀が留学していると信じ込んでいました。一方の亜紀は、“4番さん”と名付けた客と何となく共鳴りを感じ、個室を出て初めての対面をしました。
家に来てしばらく無口だったりんは、この頃ではよく話すようになり、祥太を“お兄ちゃん”と呼んでいました。この日はやまとやで、りんの初めての万引きを遂行。ところが祥太は店主に引き留められ駄菓子を渡されると、「妹にはさせんなよ」と忠告されたのです。店主は祥太の万引きも、その際にするおまじないのサインも全て見抜いていました。
戸惑いを感じた祥太は、やまとやでの一件を治に話しますが、勿論まともに取り合ってくれません。祥太の心の中に、罪の意識が目覚めていくのでした。音しか聞こえない花火を、一家は揃って縁側から眺めました。

【転】- 万引き家族のあらすじ3

夏も終わりに近づき、一家で海へ出掛けます。しんみりと呟いていた初枝は、波打ち際ではしゃぐ“家族”を微笑ましそうに眺めました。
翌日初枝が亡くなります。いつも一緒に寝ていた亜紀は激しく動揺しますが、「順番なんだから」と信代。この家は初枝の独居という体であり、また彼女が亡くなれば頼りの年金も失うため、治と信代は遺体を家の床下に埋めました。治は子供たちに「俺たちは5人家族だ」と念押しします。
初枝の死後も年金をおろす信代に疑問を感じた祥太は、万引きは悪くないのかと尋ねると、信代の答えは「店が潰れなければいいんじゃない?」でした。初枝のへそくりを見つけて喜ぶ治と信代を、祥太が離れた場所でじっと見つめます。その後も窃盗を続ける治に、祥太は加担しなくなりました。

やまとやの店主が亡くなります。忌中の意味が分からない祥太は、店が潰れたのだと思い不安になりました。その日祥太はりんとスーパーへ。万引きが店員に見つかった祥太は、りんに危害が及ばぬよう、敢えて自分だけ目立つように逃げました。追手に挟まれた祥太は、道路から飛び降りて骨折してしまいます。
治と信代は祥太の入院先で警察に事情聴取されますが、ごまかして病院を逃げ出します。そして祥太を置いて夜逃げしようとする一家を、警察が包囲しました。

警察の捜査で真実が判明していきます。治も信代も偽名で、治の本名こそが祥太でした。彼らは信代の前夫を刺殺後、土に埋めた前科があったのです。祥太も実子ではなく、りんと同じように拾った子供でした。一方警察に聴取されても、祥太やりんは治と信代を庇い続けます。しかし祥太は児童施設へ、りんは本当の家族へ戻されることになりました。
真相を聞かされた亜紀はうろたえます。両親から初枝が金を巻き上げていたと知り、「私ではなく、お金が欲しかっただけなのかな」と落胆しました。亜紀が証言したのでしょう、初枝の遺体が掘り起こされます。
甲斐性なしの治は信代に罪を被せ、信代は前科のある治を思いやり、1人で罪を背負うつもりでいました。りんが実家に戻りたいと言ったと刑事から聞かされた信代は、それを信じません。しかし「あなたを何と呼んでましたか?ママ?お母さん?」と問い詰められた信代は何も答えられず、零れる涙を拭うことしか出来ませんでした。一方亜紀は温もりを求めるかのように、あの家を再び訪ねてみます。やはりそこはもう、ガラクタしかないもぬけの殻でした。

【結】- 万引き家族のあらすじ4

冬。収監された信代に乞われ、治は祥太と共に面会に行きます。逮捕されても信代は、家族の時間が楽しかったからお釣りがくるくらいだと言って除けました。信代は久々に会った祥太に、その気になれば本物の親が見つかると、彼を拾った場所や車種などを突然告げます。慌てふためく治に「うちらじゃダメなんだよ」と信代は言い残し、面会室を去って行きました。

その夜祥太は治のアパートに泊まると言い出し、よく一緒に食べていたカップ麺とコロッケを食べ、ひとつの布団で寝ました。自分を置いて逃げようとしたのか祥太に問われた治は、それを認め「父ちゃん、おじさんに戻るよ」と別れを決意するのでした。
翌朝。バスを待っていた祥太は、スーパーで故意に捕まったことを治の顔も見ずに打ち明けました。祥太が乗ったバスが走り出すと、治が必死に追いかけます。見ないふりをしていた祥太が、静かに振返りました。
じゅりに戻ったりんは、変わらずベランダに追いやられていました。ベランダの瓶ビールの箱に上ったりんは、誰かの存在に気付いたように身を乗り出すのでした。

みんなの感想

ライターの感想

最初に見た際は、衝撃が強く呆然としました。2回目は衝撃を受け入れた後だったからか、終盤の治や信代の言動に涙が止まらず…。また自立していく祥太の凛とした姿に胸を打たれました。取調べを受ける場面では、過ちを犯しているのは信代なのに、完全に彼女の味方をしていました。現実の自分は、正論で論破しようとする警察側の人間だと感じ、情けない気持ちにもなったりして…。
監督が10年くらい考えてきたことを今作に込めようと思ったと仰る通り、貧困、虐待、血縁の有無などこれまでの是枝作品の様々な要素が詰まっていました。例を挙げればきりがないのですが一番そう感じたのは、治が逮捕されなかったこと。これは『三度目の殺人』にも通じ、真実とは何なのだろうと考えさせられました。また台詞の端々から登場人物の過去や環境を深読みさせられ、物語の奥行きが鑑賞者の心中で深まる作品だと感じました。
私は“絆”という言葉が嫌いで、安っぽく多用されることに虫唾が走るような思いでいました。今作で描かれた繋がりというものは、メディア等が取り上げる一般的な絆よりは、遥かに強い。しかし今作を見ても、絆の意味はまだ謎のまま。この映画に、自分の一生の課題を与えられたような気がしてならないのです。
  • 鰹節さんの感想

    私も、どこかで人を自由にさせない束縛感のある
    絆とゆう言葉は大嫌いです。案外他人の方が肉親よりはうまく築けるものだと思っています。
    二回は観るつもりです。

  • ゆきえさんの感想

    登場人物全てが、私の心のやわらかい場所を締めつけます。

    ばれないように、優しさをこっそり相手にあげるようなお話でした。「もらったことは内緒だよ。言っちゃダメだよ」という言葉が聞こえてくるようです。

    なんでダメなのー?
    大切な優しさじゃないー!

    後ろめたさが優しさよりも強いとそうなるのかな?後ろめたさを持って生きているのだけれども、優しさを内緒話にしなくてすむ私はラッキーなのだと思いました。

    上映後、何事もなかったように明るく帰る人達の後ろ姿に、みんな幸せで良かったと思いました。

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