「orange-オレンジ-」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(2件)

【転】– orange-オレンジ-のあらすじ3

orange-オレンジ-のシーン3

画像引用元:YouTube / orange-オレンジ-トレーラー映像

夏祭りの日。

須和たちが来られなくなり、翔と二人で浴衣で歩く菜穂。

屋台を巡ってお祭りを満喫した二人は夕暮れ時に神社にお参りをしましたが、折悪しく雨に降られてしまい、屋根の下で止むのを待つことになったのです。

「何をお願いしたの?」

「何も…お願いっていうか、母さんに声かけた。神さまだったら、母さんに届くかなと思って」

手紙には「お母さんのこと、ちゃんと聞いてあげて欲しい」と書かれていたのです。

翔はぽつりぽつりと話し始めました。

翔の後悔…それは、母を救えなかったことでした。

心の病を患って不安定だった翔の母は、始業式の日に翔と二人で松本の病院に初めて行くはずだったのです。

しかし、翔はそんな母のことが重荷になっていて、皆の誘いに乗ってその日回り道をして帰ったのです。

「だから、あの時もめんどくさいって思った。邪魔するな…ってメール送っちゃった…」

その結果…母は自ら死を選んでしまったのです。

「俺がちゃんと診てあげてたら…俺が母さんのことちゃんと診てあげれてたら、母さん…救えたはずなのに…だから、さっき、母さんに“ごめんね”って…俺のせいで、ごめん、て」

そんな翔にかける言葉がない菜穂。

“何もできなかった…”そんな思いに苛まれて、彼女は手紙の最後のページを読んだのです。

「どうか翔を後悔から救ってあげて。それができていたら、翔の事故を防げたかもしれない」

10年後の自分たちが知ったのは、翔の遺書ともいうべき一文でした。

「ばあちゃん、ごめんなさい。俺に何かあったら、みんなには事故だったと、伝えて下さい。母さんの所へ、謝りに行ってきます」

翔は大晦日の日に走ってきたトラックの前に自ら飛び出して跳ねられたのです。

“悔やんでも悔やみきれないわね…”という祖母の言葉に悲痛な表情を見せる仲間たち。

そして手紙には「私達の後悔はただ1つ。翔を死なせてしまったことです」と菜穂は綴ったのです。

「事故を防いでも、翔を救うことにはならない。翔の悩みを一緒に抱えてほしい。翔に死を選択させないでほしい。どうか翔の心を救ってほしい」

未来の自分が書いたその文字を見てどうしていいかわからなくなった菜穂は、思い切って須和に手紙のことを打ち明けたのです。

「菜穂、大丈夫…心配すんな…」

その手にあったのは、10年後の須和から届いた手紙でした。

「でも俺、始業式の後にこれ読んで、叶えてやれなくて…」

「だから…翔、サッカー部に入ったんだ?須和がそうしてくれたんだね」

「翔は助ける、絶対に!」

そして二人は仲間を巻き込んで翔の誕生日を祝うプランを立てたのです。

___9月14日。

みんなでプレゼントをリサーチし、楽しい時間を過ごそうと決めました。

そして須和は未来の自分から託されたことを実行しました。

「どうか、翔と菜穂にお互いの気持ちを気づかせてあげてほしい」

翔は、須和から貰った花束を菜穂に手渡して言いました。

「自分で買った花じゃなくてゴメン。でも俺の気持ちは、気づいても良いよ…返事は要らないから…」

そう言って、彼ははにかむように笑いました。

そんな二人を、仲間たちは温かく見つめていたのです。

___10月1日。

体育祭のリレーの選手の選考が行われました。

クラスから男女6人。

翔は一番脚が速くてアンカーに選ばれましたが、本番のゴール寸前で転んで負けてしまい、それを自分の責任だと感じていた…というのです。

彼のために、リレーのメンバーから外してほしい、と手紙には書いてありましたが、その頃既に手紙の内容と現実がかみ合わなくなってきていました。

須和は「もう“新しい未来”になってるんじゃ…」と考えていたのです。

菜穂と須和は、朔とあずさ、貴子にも手紙のことを打ち明けました。

驚きながらもそれを受け入れた三人。

彼らは翔にアンカーを任せ、それ以外の5人に手を上げたのです。

体育祭の日、どこか元気がなかった翔を励ます仲間たち。

その日、翔は脚にケガをしていたのです。

そして自ら母のことを告白しました。

「母さんは苦しんでいたのに、俺だけ笑ってちゃいけない気がして…だから、みんなに本当のこと話さなかった」

そんな彼に、皆は言ったのです。

お母さんが見てるなら、笑っていた方が良い、と。

「重たい時は無理しなくていい、みんなで持てば重くない!」

須和がそう言って翔の背中を押しました。

そうして始まったリレー。

皆はバトンと一緒に一言ずつの伝言を伝えました。

「負けるな!」

「約束」

「ずっと一緒!」

「10年後も」

「みんなで待ってるよ!」

その想いを受け取った翔は他の走者を抜いて激走しました。

ゴール寸前で転倒しかけたものの、一位でテープを切ったのです。

その日の夕暮れ時、翔は誰もいないところで菜穂にキスをしました。

「ご褒美もらった…ありがと」

そう言って、彼は去っていきました。

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