映画:アンジェラ

「アンジェラ」のネタバレあらすじと結末

ファンタジー映画

アンジェラの紹介:「レオン」「フィフス・エレメント」のリュック・ベンソンが、「ジャンヌ・ダルク」以来6年ぶりにメガホンを取った、2005年の監督作です。見栄えもこれまでの人生も冴えないダメ男の元へ、突然現れた美女。彼女はダメ男をを助けるために孤軍奮闘し始めるのだが、彼女の正体は、その目的は・・・?という物語です。全編モノクロームの映像が美しく、ファンタジックな作品の雰囲気にマッチしています。

あらすじ動画

アンジェラの主な出演者

アンドレ(ジャメル・ドゥブーズ)、アンジェラ(リー・ラスムッセン)、フランク(ジルベール・メルキ)、ペドロ(セルジュ・リアブキン)

アンジェラのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- アンジェラのあらすじ1

アンジェラのシーン1 モロッコからアメリカへ移住し、アメリカ国籍を取った28歳の青年、アンドレ。背が低く容貌も冴えない彼は、実生活もそのまま冴えないにも程がある日々を送っていました。一発逆転を求めて華の都・パリへ来たものの、状況は悪化するばかり。複数のヤクザ者から借金をし、返済しないと命はないと脅され。大使館に訴えても、詐欺などの前科があるのを理由に、強制送還されないだけ有難いと思えと追い出され。警察に助けを求めても、あっけなく放り出されてしまいます。
万策尽き力尽きたアンドレは、セーヌ川にかかる橋から身投げしようと決意します。すると同じ橋から、今まさに身投げしようとしている若い女性が。アンドレは自分のことを棚にあげて、目の前で川に飛び込んだ彼女を思わず救出してしまいます。身投げさえ出来ないのかと嘆くアンドレに、身投げした若く美しい女性・アンジェラは、「せっかくだから、あなたを助けてあげる」と言い出します。
モデルのように背が高く、バツグンのプロポーションで美人のアンジェラとは、いかにも「不釣合い」なアンドレでしたが、アンジェラは一向に気にしません。アンドレと2人で、アンドレの「悩みのもと」である借金先のヤクザの事務所に乗り込むと、親分のフランクと「2人きり」の時間を過ごしたあと、借金を帳消しにしたあげく、他のヤクザに返済するための金を手にして戻って来ます。

【承】- アンジェラのあらすじ2

アンジェラのシーン2 アンジェラの「行動力」に驚きつつ、いったい何をどうやったのか、薄々感ずいてはいるものの、アンジェラのような美人が「それを自分のためにした」とは認めたくない、思いたくないアンドレ。返済が遅れ利子が膨らんでいるので、手にした金ではまだ足りないと告げると、アンジェラは「じゃあ、作ればいいじゃない」と、ナイトクラブへ乗り出します。
アンジェラはクラブで、金を持っていそうな男に次々近づいては、男と一緒に店のトイレに消えて行きます。消える前に男たちは、アンドレに「あんたに渡せってさ」と、金を置いて行きます。疲れを知らぬかのように次々男を誘い続けるアンジェラ、見る見るうちに、目の前に積み重なっていくお札の山。アンドレはその「現実」を前に、ただ酒を流しこみ酔いどれるだけでした。
こうして次の借金も無事返済したアンドレは、金を借りていた男から、「お前にもツキが回ってきたようだな、あんな美人と一緒で。人生再出発を祝って、餞別をやろう」と、競馬レースのウラ情報を入手します。アンジェラが止めるのも聞かず、これは間違いない!と、残金を情報どおりの馬で一点買いするアンドレ。しかしレースの結果は、ものの見事にハズレ。アンジェラはアンドレに聞きます。「情報くれたって人、今まであなたに優しくしてくれたことある?」アンドレは、うつむいて答えます「・・・一度も、ない」
あっという間に、1文無しに戻ってしまったアンドレ。金もないのに優雅なレストランでの食事を誘うアンジェラに、アンドレは改めて聞きます。「あの時、俺と同じ橋に立ってたのは、どうしてだ?」アンジェラは、さも当然のことかのように、衝撃の告白をします。
「あたしは、あなたを救うために使わされた、天使なの。天から落ちて、あそこにいたのよ」

【転】- アンジェラのあらすじ3

アンジェラのシーン3 もちろん、そんな言葉が信じられるはずもないアンドレ。「じゃあ、天使の翼を広げてみせろよ」と言うと、「翼を広げるのは、天へ帰るときだけって決められてるの」と答えるアンジェラ。やっぱりウソなんだなと言うアンドレに、しょうがないわねと、アンジェラは宙に灰皿を浮かし、吸い終わったタバコを元通りに再生して見せます。「どう?これで信じた?」
例えアンジェラが天使だとしても、なぜ俺なんかを救いに?と、全てを受け入れられないアンドレ。アンジェラは、天使は救う相手を自分で選べるわけではない、指令を受けて来ただけだと答えます。俺みたいなロクでもない、なんの取り得もない奴を「救う」のは大変だろ?と自嘲気味に笑うアンドレに、アンジェラは答えます。
「いいえ、違うわ。あなたの内面は、とっても『美しい』の。自分で気付いていないだけ。自信がないから、それが表に出ていないだけ。私は、あなたの分身。あなたが見ている私の姿が、あなたの『内面の姿』なのよ。
若く美しくモデル体型のアンジェラが、自分の内面の姿・・・!と言われても、すぐには信じられるわけもないアンドレ。天使があんな「汚い方法」で金を稼いでいいのか?と問い詰めます。するとアンジェラは、ヤクザの親玉は、2人きにりなった途端ブチのめして、借用書を始末し金庫から金を頂いた。ナイトクラブでは、トイレに入った途端男をブチのめし、後の男に聞こえるようにあえぎ声だけ出していた、と「真相」を打ち明けます。
アンドレは、ほっとすると同時に、それが真実なんだねと念を押すと。アンジェラは「あなたが信じたい方を、信じればいいわ」と答えます。アンジェラはアンドレを鏡に向わせると、自分にねぎらいの言葉をかけてあげてと語ります。これまで不平も言わず、多くの試練に耐えてきた、自分自身に。大切な存在だと、居場所があるんだと言ってあげて、と。アンドレは涙を流しながら、鏡の中の自分に告げます。「・・・愛してるよ。」

【結】- アンジェラのあらすじ4

アンジェラのシーン2 アンジェラは最後の仕上げにアンドレを、大金を借りていたフランクの屋敷へ連れて行きます。騙されたり勢いに流されてしまったりせずに、フランクに自分の言いたいことをはっきり言えるかどうかが大事なことだと。アンジェラはフランクのボディーガードたちを軽くなぎ倒し、寝室へと乗り込みます。そこでアンドレと「選手交代」、フランクと一対一になるアンドレ。
自分を殺しに来たのかと怯えるフランクを見て、アンドレはもう、金を返せずただただ謝るばかりだった時のように、怖さを感じることはありませんでした。「俺を殺すんじゃないのか?」と聞くフランクに、アンドレは「殺しはしない。哀れんでやる」と言い残し、去って行きます。
こうしてアンドレを救うための「ミッション」を終えたアンジェラは、アンドレの元を去ろうとします。アンドレはアンジェラを引き止め、「俺の目を見るんだ」と言います。
「俺の目には、何が映っている?『帰りたくない』と思っている、君じゃないか?嘘をついたり、失敗ばかりするのはもうウンザリだ。もう、嘘はつかない。真実だけを語る。君が教えてくれたんだ。・・・君を、愛してる」
アンジェラは泣きながら、リスクを冒したから天使をクビになるかもしれない、クビになったらあたしはただの堕天使。過去もない、自分が何者かもわからない、ただの女よ?とアンドレを突き放そうとしますが、アンドレは微笑みながら答えます。「過去がないことは、知ってる。だから、一緒に未来を作ろう。」
その言葉にアンジェラも思わず微笑みますが、その時アンジェラの背中から翼が生え出します。「天に帰る時」が来たのです。宙に浮き上がるアンジェラに、必死に飛びつくアンドレ。2人は空中でもがいたあげく、最初に2人が出会った場所、アンドレが身を投げようとしていた川に墜落します。
水中でアンジェラを見失い、川から上がってアンジェラを探すアンドレ。すると、川の中からアンジェラがはい上がってきます。ずぶ濡れのアンジェラは、自分の背中をさすり、もう翼が付いていないことを知ります。
「なくなっちゃったわ」そう言って笑うアンジェラを、アンドレも笑顔で見つめるのでした。

みんなの感想

ライターの感想

リュック・ベンソンによる、世界中のダメ男に捧げるファンタジーと言える作品です。見かけも冴えない、これまでの人生も冴えないまくりだった青年が、とびきり美人でモデル体型で、ミニスカートからパンツが丸見えでも気にしない「おかしな女」と知り合ったことにより、人生をやり直すことになる。しかも彼女は、なんと天から使わされた「天使」だった・・・!というのは、まさに「ファンタジー」ではありますが。
ダメ男の前に舞い降りたエンジェル=アンジェラが、見かけの冴えないアンドレに「あなたの内面はとても美しいのよ」と諭すのですけど、一見「都合のいい設定」にも思えますが、実際アンドレってダメ男ではありますが、「いい奴」なんですよね。ドン底に追い込まれて自分が自殺しようかって時に、同じく身投げしようとしていた見知らぬ女を「思わず助けちゃう」んですから。で、助けちゃってから「身投げも出来ないのか!」と後悔したりする。
そんな、バカがつくほど、良過ぎるほどの「人の良さ」を、今までずっと利用され、いいように扱われてきたんだと思うのです。そして、「見かけも才覚も冴えない自分」という自覚があるので、その現状に甘んじちゃう。競馬のニセ情報をつかまされた時のように、すぐ人を信じて調子に乗っちゃう。「いい人過ぎる」っていうのは、人生においては「損をするばかり」なんですよね。
でも、そんな「人を信じることの出来る力」の素晴らしさを、アンジェラが教えてくれた。自分に自信を持ち、「もう、ウソはつかない」と決心することが出来た。クライマックス、立場が逆転し、アンドレがアンジェラを「説得」するシーンはちょっと感動モノですね。過去のないアンジェラに、「未来を作ろう」というのは予想出来るセリフですけど、その後の「神様なんか、放っておけ!」は名ゼリフだなあ。
「レオン」のナタリー・ポートマン、「フィフス・エレメント」のミラ・ジョヴォヴィッチなど、「いい女を発掘するいい女好き」として有名なリュック・ベンソンですが、本作の自由奔放な天使役、リー・ラスムッセンさんの魅力もバツグンでしたね、さすがベンソン!と唸らせてくれました。全編モノクロは「ベルリン・天使の詩」を意識しているんでしょうけど、本作も決して大作ではない「小品」ながら、「いい映画を観たなあ、うん」と思わせてくれる逸品でした!

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