「恋の墓」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

ファンタジー映画

「温泉しかばね芸者」で2018年のゆうばりファンタスティック映画祭の審査員特別賞を受賞した、若き新鋭・鳴瀬聖人監督の商業映画デビュー作となった作品です。全編を通じて大林亘彦監督作品へのオマージュが散りばめられているほか、スラップスティックコメディ的な味わいもあるラブファンタジーになっています。もともと2時間強の長編映画として製作されましたが、ソフト化される際に前編・後編(ソフトのタイトルは「完結編」)の2作品に分割され、本作はその前編にあたる作品です。

あらすじ動画

恋の墓の主な出演者

堀川ユウタ(アベラヒデノブ)、ミズキ(小倉由奈)、堀川ユウカ(架乃ゆら)、ユウタの友人(長野こうへい)、ユウタの母親(里見瑤子)、イケド(雅マサキ)、しゅん君(杉浦哲平)

恋の墓のネタバレあらすじ

【起】– 恋の墓のあらすじ1

恋の墓のシーン1

画像引用元:YouTube / 恋の墓トレーラー映像

お寺の一人息子・堀川ユウタは、父親が亡くなったことにより、お寺を継いで僧侶になることを決めます。母親の松子も僧侶としてやる気を見せるユウタに期待を抱きますが、そんな母親が心配していたのは、ユウタの女性関係でした。すでに青年と言える年齢になっていたユウタでしたが、女性に弱く未だに童貞だったのです。

ユウタと違ってマッチングアプリなどで女性をナンパしまくっている友人は、ナンパの「武勇伝」を自慢げに聞かせますが、ユウタは全く興味を示さず、いきなりお寺の境内を駆け出していってしまいます。何かと思い友人がついていくと、ユウタはお寺の前を通り過ぎる若い女性の写真を、密かに撮りまくっていました。

ユウタがこの年まで童貞なのは、僧侶という仕事柄ではなく、どうやらこういったオタク気質に問題がありそうでした。ユウタはいつも寺の前を通るその若い女性を「あの子」と呼び、心の恋人として憧れを抱いていたのです。そんな時、ユウタの幼馴染・ユウカが寺を訪ねてきます。

名前が「堀川ユウカ」と「堀川ユウタ」という一文字違いで、子供の頃から「腐れ縁」のように仲の良かったユウタとユウカでしたが、ユウカは大人になってから、ユウタのことを好きになり始めていました。ユウタの父親の位牌に線香をあげたあと、ユウカは思い切ってユウタの頬にキスをします。

しかし童貞のユウタはいきなりのことに動揺し、「親父の前で、よくそんなことが出来るな?!」とユウカを拒絶してしまいます。ユウタに「フラれた」と確信したユウカは、お寺からの帰り道、鈴を鳴らしながら近づいてくる、ウサギのお面を被った集団に遭遇します。

明かに「この世の者ではない」と思われるお面の集団を見て、ユウカは「あたしも、もうこの世に未練はないし」と、集団に誘われるかのように近づいていきます。その頃ユウタは、ユウカにキツい言葉を言ってしまったことを後悔していましたが、全ては後の祭りでした。

一方、ユウカの憧れである「あの人」=ミズキは、看護学校に通いながら看護婦を目指すハードな日々を送っていました。そんな日々の疲れを癒してくれていたのが恋人の「しゅん君」でしたが、ある日を境にしゅん君と連絡が取れなくなり、ミズキは途方に暮れます。

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