映画:空を知らないカイコガは飛べる事を知らず地を這い回るのか

「空を知らないカイコガは飛べる事を知らず地を這い回るのか」のネタバレあらすじと結末

空を知らないカイコガは飛べる事を知らず地を這い回るのかの紹介:2015年製作の短編映画。第8回松本映画祭プロジェクト商店街映画祭でグランプリに輝いたほか、新人映画人の登龍門として知られる八王子Short Film映画祭など様々な映画祭で入選した。監督は劇団絶対王様に所属しながら、映画製作にも携わっている笹木彰人。借金苦のジョウジマは、小学時代の同級生から結婚式の代理出席を依頼される。現場に行くと、参列者や新婦までもが代理出席。そのうえジョウジマは新郎役を任されることになり…。

あらすじ動画

空を知らないカイコガは飛べる事を知らず地を這い回るのかの主な出演者

ジョウジマハヤト(大力)、オオバ(宮地大介)、オオバアサコ(川崎桜)、トモミ(保亜美)、司会者(松尾駿<チョコレートプラネット>)

空を知らないカイコガは飛べる事を知らず地を這い回るのかのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 空を知らないカイコガは飛べる事を知らず地を這い回るのかのあらすじ1

友人の借金の保証人になった男ジョウジマは、増え続ける借金に途方に暮れていました。そんななか、小学時代の同級生オオバから数十年ぶりに連絡をもらいます。用件は結婚式の代理出席の依頼でした。「結婚式は人間の最高の発明品なんだ。いい仕事だろ」とあっけらかんとしたオオバに対し、生真面目なジョウジマは簡単に首を縦に振ることができません。それでも金に困っていたジョウジマはオオバの説得により、依頼を引き受けることにしました。

ジョウジマは結婚式の会場で、自分の出身地でもある八王子に向かいます。オオバが駅まで迎えに来てくれましたが、ジョウジマは彼の顔を見ても思い出すことが出来ませんでした。
2人は式場へ向かう途中にある「絹の道」(かつて八王子から横浜に生糸を運んでいた道)を歩きました。オオバ曰く、小学時代にもジョウジマと一緒にこの道を歩いたらしく、当時学校でカイコを飼育していた過去を語り出します。カイコは人との繋が深く、大事にしてくれた人間に恩返しをしてくれると担任が話していたのです。しかしどうやらジョウジマにはカイコに関する苦い経験があるようで、話を止めないオオバに対し彼は思わず声を荒らげました。

【承】- 空を知らないカイコガは飛べる事を知らず地を這い回るのかのあらすじ2

式場に着いたジョウジマは、驚きます。自分の他にも代理出席者が大勢いたのです。その中には同級生だったアサコという女性もいましたが、ジョウジマは彼女のことも覚えていませんでした。
ジョウジマの役を決めることになり、お祝いのスピーチや歌の披露が出来るかと尋ねられたジョウジマは、もちろん無理だと答えます。するとあろうことか、新郎の代理を与えられました。新郎が本人で無いとはどういうことなのかとジョウジマは不可思議に感じますが、今更後に引くこともできず、タキシードに着替えました。ところが、なんと新郎の両親も代理だということを知るのです。

披露宴が始まると、“田中役”のはずのジョウジマを、司会者は本名で紹介します。ジョウジマは思わず取り乱しますが、司会者は何食わぬ顔で進行し、ジョウジマが学校で飼育していたカイコの繭を茹で絹糸を作る際に、さなぎが可哀そうだと言って窓から逃がしたというエピソードを語り出しました。それはまさに事実であること、さらに新婦が当時の同級生のトモミで、彼女も代役だということも判明し、ジョウジマの頭の中が混とんとします。2人はあの時は両想いでしたが、告白もせずに終わりました。ジョウジマもトモミも初耳の事実に驚きます。

【転】- 空を知らないカイコガは飛べる事を知らず地を這い回るのかのあらすじ3

その後オオバとアサコのお祝いのスピーチが始まります。2人はジョウジマの過去の話だけでなく、なぜか現在借金苦であることも話し出しました。連絡も取っていなかった2人が自分の現況を知っていることに、ジョウジマは気味悪がります。そんなジョウジマに2人は、「飛べー!」と言って僕たちを送り出したと、意味の分からぬメッセージを送りました。

次は新婦から新郎への感謝の手紙の朗読です。トモミが渡された手紙を読み始めると、”カイコガは100パーセント家畜の生物で、人間が世話をしないと生きていけない”という内容で、全くもって新婦の手紙とは思えません。戸惑いながらトモミが続けます。”カイコガは空飛べないため、ジョウジマがあの時放したカイコは数匹死んで、その中の地面に落ちた2匹のカイコガは、最後の力を振り絞って絹糸をまとい、結婚式を挙げた”と手紙には書かれていました。
状況を理解できないままでいたジョウジマとトモミは、オオバとアサコがいつの間にかウェディング姿になっていることに気付きます。今度は司会者が、オオバとアサコの結婚式で司会をしたのだと語り始めました。オオバは、会場にいる皆がジョウジマの愛情に感謝していると言ったかと思うと、「借金苦でよからぬことを考えていただろ!」とジョウジマを叱咤してみたり…。混乱し続けるジョウジマにオオバとアサコは、「飛べー!お前なら飛べる」と言って、トモミに正直な気持ちをぶつけることを勧めてきます。なんだかよくわからないまま背中を押されたジョウジマは、友達からやり直さないかとトモミに告白。しかし彼女は既婚者でした…。

【結】- 空を知らないカイコガは飛べる事を知らず地を這い回るのかのあらすじ4

立場の無くなったジョウジマにオオバとアサコは、「君はまだ大丈夫。何回でもまだ飛べる」と告げ、それを伝えるために来たのだと打ち明けます。未だ怪訝そうな面持ちのジョウジマながら、気づけば涙が零れていました。
会場が温かい拍手に包まれるなか、羽の羽ばたくような音がしたためジョウジマが周りを見渡すと、新郎新婦以外の参列者すべての姿が消え、テーブルの上には繭が残されていました。こんな状況ながら少し冷静になったジョウジマは、「俺はまだ飛べるのかな」とトモミに呟いてみます。すると彼女は「こんな格好で告白するって、吹っ飛んでる」と微笑んで答えました。
突然改まった表情を浮かべたトモミは「これって小学の時に習った恩返しだよね?」と言い、今度は自分のために飛んでみたら?とジョウジマを鼓舞します。「飛べ!ジョウジマ」とトモミが叫ぶと再び羽の羽ばたく音が…。ジョウジマが振り返ると、トモミも繭の姿に変わっていました。この結婚式の会場にいたすべての者が、ジョウジマが小学生の時に助けたカイコガだったのです。
式場にたった1人になったジョウジマ。トモミの繭を手にした彼は、「飛べー!」と思い切り声を上げるのでした。

みんなの感想

ライターの感想

作品の紹介文を読んで、ストーリーの結末が非常に気になって鑑賞しました。
これは一体、ミステリーなのか、コメディなのか、ハートウォーミングな人間ドラマなのか、はたまたファンタジーなのか。不思議な感覚になる作品でした。
それにしても、結局交通費もバイト代も出なかっただろうジョウジマが心配になりました。でも闇から脱出した彼なら、大丈夫なのかな?飛べ!ジョウジマ!
  • カイコガさんの感想

    この映画、自分には最高でした

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