「空海-KU-KAI-美しき王妃の謎」のネタバレあらすじと結末の感想

空海 -KU-KAI- 美しき王妃の謎の紹介:長安に渡った空海は詩人・白楽天と共に、王朝を震撼させていた怪事件の真相を解明することに。やがて2人は絶世の美女・楊貴妃に関する悲しき過去に対峙する…。空前の規模で贈る冒険ミステリー。
2018年公開の日中合作。夢枕獏の伝奇小説『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』を巨匠チェン・カイコー監督が映像化。RADWIMPSが主題歌を提供したことや、日中の豪華キャストの共演が話題となった。

予告動画

空海-KU-KAI-美しき王妃の謎の主な出演者

空海(染谷将太)、白楽天(ホアン・シュアン)、楊貴妃(チャン・ロンロン)、大師(火野正平)、白玲(松坂慶子)、春琴(キティ・チャン)、陳雲樵(チャーリー・バーネット)、白龍(リウ・ハオラン)、丹龍(オウ・ハオ)、瓜翁(チェン・タイシェン)、玄宗皇帝(チャン・ルーイー)、阿倍仲麻呂(阿部寛)

空海-KU-KAI-美しき王妃の謎のネタバレあらすじ

【起】- 空海-KU-KAI-美しき王妃の謎のあらすじ1

8世紀・中国は唐の時代。首都長安は世界最大の都市で、世界中から多くの遣唐使が派遣されていました。
倭国の若き僧侶・空海は、師匠の遺言である密教を授かるために、荒れる海原を乗り越えて入唐しました。このころ長安では権力者が次々に謎の死を遂げており、7日もうなされている皇帝に法術を施してほしいと空海は宮廷に招かれます。皇帝の崩御を目前にした空海ですが風邪などではないと見抜き、宮殿では飼われていないはずの黒猫の毛や足跡を見つけました。この時空海は、起居郎(皇帝の記録係)である白楽天という男とともに、次の皇帝を狙うと記された謎の札を発見します。

白楽天は皇帝の崩御について、真実ではない記述はできず役職を罷免されます。本当は白居易という名の詩人である彼は、長恨歌という作品を書いている途中で、詩の制作に専念することにしました。
皇帝の死を不審に思った白楽天は、先代皇帝・玄宗の宮殿へ侵入すると、厳重に保管されていた宝物を盗み出しました。また金吾衛(宮中や都の治安維持をする役人)の1人である陳雲樵の家に、言葉を発する不気味な黒猫が現れたと聞いた白楽天は、これらの情報を持って空海を訪ねます。空海は優れた洞察力によって、白居易が彼であることを見抜いてしまうのでした。
意気投合した2人が街を歩くと、幻術を使うスイカ売りの瓜翁という男に遭遇します。瓜翁の見事な幻術を目の当たりにした空海は、黒猫の存在もあり得るのではと考えました。そこで空海と白楽天は、雲樵の後を追って妓楼へ向かいます。やがて宴の席に噂の黒猫が現れ、次々と男たちを攻撃しました。黒猫は「借りは返すもの。明晩お前の家へ行く」と雲樵に言い残し、姿を消したのです。

空海は密教の教えを乞いたい青龍寺の門さえもくぐれず、帰国しようとしていました。ところが再び新皇帝も倒れた宮中は騒然の最中救いを求めており、そこで白楽天は空海を長安に残すため、彼と共に謎の解明のため動きだすのでした。

【承】- 空海-KU-KAI-美しき王妃の謎のあらすじ2

空海は皇帝や金吾衛が狙われていることや、雲樵が世襲の金吾衛であることと、借りは返すという黒猫の言葉が謎を解く要点だと考えます。
黒猫は予告通り雲樵の家にやって来ると、次々と家の者を殺害していきました。黒猫は初めて現れた時に既に雲樵の妻・春琴に憑りついており、そんな妻に戦いた雲樵は家を飛び出し、いつも贔屓にしていた妓生に助けを求めます。ちょうど妓楼では昨晩黒猫によって蠱毒(虫などを使った呪術)に蝕まれた妓生を、空海が助けていました。それを目撃した雲樵は、春琴を救ってほしいと空海と白楽天に乞うのでした。

雲樵の家に行った2人は、まやかしの姿である春琴が大詩人・李白の詩を読んでいる姿を見かけます。それは楊貴妃の美しさを謳った清平調詞でした。楊貴妃や彼女を愛した玄宗の時代に強い憧れを持つ白楽天を見て、彼が書いている長恨歌は、楊貴妃と玄宗の愛を謳ったものだと空海は見抜きます。そこで空海は、黒猫は白楽天に何かを伝えたいのではないかと察するのでした。

空海は黒猫の正体を知るために、瓜翁に教えを乞います。多くを語らない瓜翁は、「幻術にも仕掛けがある」とだけ教えてくれました。瓜翁からヒントを得た空海は白楽天と共に、再び雲樵宅を訪ねると、春琴の体を借りた黒猫が語り始めました。黒猫は長恨歌に不満があり、清平調詞も偽りだと言うのです。黒猫は自分の正体は玄宗が飼っていた猫で、戦乱が終わると捨てられ生き埋めにされ、その恨みで天子も呪うのだと告白しました。更に黒猫は「運命があの方と同じ」と呟くと、荒れ果てた雲樵の家を元通りに戻しました。

平穏を取り戻した雲樵は、空海と白楽天を食事に招きました。その宴にて雲樵は、安史の乱以降は演奏を禁じられている玄宗が楊貴妃のために作らせた舞を披露します。しかしそれは黒猫の仕業で、憑依された雲樵は春琴の首を絞めました。春琴は「埋めないで。地下は寒い」と死に際に言い残し、故意ではないものの妻を殺めてしまった雲樵は、その後気がふれてしまいます。
春琴の最期の言葉は楊貴妃のメッセージではないかと空海は推測します。彼女と玄宗の愛を信じ長恨歌を書いている白楽天が、黒猫に選ばれたのではないのかと…。そこで2人は楊貴妃の死の真相を探ることになりました。

【転】- 空海-KU-KAI-美しき王妃の謎のあらすじ3

楊貴妃は安史の乱にて反乱軍から処刑を求められ、絞殺されたと言われてきました。そこで空海と白楽天は、楊貴妃のばあやだった老女を訪ねます。彼女は当時、宦官(皇帝に仕えた官吏)の高力士に、楊貴妃の殺害目的なのか、白綾(絹の織物)を編み上げるよう指示されました。ばあやは楊貴妃の最期の瞬間は見なかったものの、亡骸はまるで眠っているようだったと語りました。空海と白楽天は、楊貴妃の死に関わった者に黒猫が復讐していると気づき、慌ててばあやのもとへ再び向かいますが、彼女は自分が編んだ白綾で首を絞められ亡くなっていました。
続いて2人は、倭国の遣唐使ながら長安で高官となった阿倍仲麻呂の側室・白玲に話を聞きます。阿倍は楊貴妃の生死が分からなかったため、帰国せずに長安に残りました。阿倍が楊貴妃に密かに思いを寄せていたことが、彼の日記に綴られていました。空海と白楽天は真相解明のため、壮絶な真実が記された大切な日記を預かります。

それは30年前。宮廷には三千人もの女性がいる中で、絶世の美女である楊貴妃は、玄宗の寵愛を一身に受けていました。多くの庶民も美しい楊貴妃に憧れを抱いていました。
楊貴妃の誕生日を祝うため、玄宗は池には酒を、周囲には数十万本の牡丹を植えた盛大な宴を開きます。それは「極楽の宴」と呼ばれ、大勢の客人が招かれました。阿倍もその1人です。会場では長安一の幻術師・黄鶴と、その弟子の丹龍と白龍による華やかな幻術が披露されました。
宴には李白も招かれました。高力士は玄宗に気に入られようと、李白に楊貴妃の詩を書くよう依頼します。これまで貴族を称えることのなかった李白は、楊貴妃に会ったこともないまま渋々詩をしたためました。これが清平調詞です。詩の礼を伝えに現れた楊貴妃を見た李白は、彼女の美貌と心の美しさにその時初めて触れるのです。ところがその詩を玄宗は認めませんでした。
宴の最後の客は将官・安禄山でした。安禄山が謀反を企てていることが知れ渡っている中、玄宗は敢えて彼を招いたのです。この時披露されたのが、以降は演奏を禁じられることになった舞でした。

安禄山らによる反乱、安史の乱が起こります。玄宗を始め10万人もの兵士らが長安から逃げますが、その途中の馬嵬駅にて、金吾衛が反旗を翻しました。金吾衛らは権臣で楊貴妃の親族である楊国忠の首を獲り、楊貴妃の死も望んだのです。金吾衛で雲樵の父・陳玄礼は、楊貴妃の首も差し出すよう玄宗に求めました。楊貴妃を思った阿倍は彼女を倭国へ連れて行こうとしますが、自分が逃げれば玄宗が殺されると、楊貴妃は唐に残る決意をしたのです。

【結】- 空海-KU-KAI-美しき王妃の謎のあらすじ4

そこで黄鶴は、尸解の法という術を提案します。首に針を刺せば仮死状態になり、針を抜けば再び目覚めるという仙術で、これを楊貴妃に施し処刑を装うというものでした。楊貴妃は一度は埋葬され、平穏を迎えたら針を抜くとの案を、窮地に立たされている玄宗を救うには受け入れざるを得ませんでした。彼女は愛の記しに自身の髪の毛を玄宗に贈ります。これこそが白楽天が入手したものでした。

酒を口に含み尸解の法を施された楊貴妃は、死んだように呼吸が止まりました。その後楊貴妃の首に白綾で絞めた跡をつけて、彼女の死を玄礼に信じさせ、反軍は去ったのです。玄宗は楊貴妃を古い墓へ埋葬し、真実を知る人間を全て処刑しました。墓には玄宗が飼っていた黒猫だけが残されたのです。

阿倍の日記には、これを読んだ者は墓を訪ねるよう記されてあり、空海と白楽天が向かいます。しかし墓の中身は空でした。そして墓の蓋の裏側に数多の血の跡を発見します。それは棺の中で目覚めた楊貴妃がもがいた跡でした。
そこへ黒猫がやって来ます。空海は黒猫の正体が白龍だと見抜きました。彼は当時のことを語り始めます。
楊貴妃が埋葬された翌日、白龍と丹龍は彼女を救おうと墓に戻ってきますが、既に亡くなっていました。実ははなから生き返らせることなど不可能で、玄宗と黄鶴は楊貴妃を欺いたのです。丹龍もそれを知っていましたが、父の黄鶴を裏切ることができませんでした。彼は二度と苦痛を覚えない教えを探しに行くと、1人旅立ちました。
楊貴妃が最後に飲まされた酒には蠱毒が仕組まれていて、体が蝕まれていました。優しくし接してくれた楊貴妃を守りたい白龍は、彼女の蠱毒を摂り犠牲になります。自分が死ねば守る者がいなくなるとの強い意志は白龍を尸解させ、彼の魂は黒猫に憑依しました。そして白龍の魂を持った黒猫は、復讐を続けていったのです。これが楊貴妃の死の真相でした。

空海と白楽天は瓜翁と共に、黒猫のいる墓へ再び向かいます。瓜翁こそ成人した丹龍で、彼は神通力によって空海を見出し、真相のヒントを与え続けていました。丹龍は楊貴妃が既に抜け殻だということを説き、ようやく真実を受け入れた黒猫は、静かに息絶えました。

真相を知った白楽天ですが、白龍が書かせた詩だと言って長恨歌を書き直しませんでした。そんな彼を空海は、李白を越えたと称えました。
一度帰国した空海は、密教の教えを授かるために再び唐に渡ります。青龍寺の門を叩こうとすると、不思議とあちらから門を開いてくれました。そこでは恵果和尚(空海に密教を伝えた人物)となった丹龍が、優秀な弟子を待ちわびていたのでした。

みんなの感想

ライターの感想

邦題からして空海の偉業を綴った伝記かと思いきや、序盤から怪奇現象や化け猫の登場に目を丸くしました。中国題が『妖描傳』とのちに知り納得です(笑)
東京ドーム8個分にも及ぶ長安の街並みの再現は圧巻で、これは劇場で観なければ申し訳ないなという壮大さでした。衣装や美術品も絢爛豪華です。
物語自体はままある展開かと思いますが、楊貴妃がなかなか登場しないのが勿体つけるようで良かったです。「やっと登場した」と思ったところに、存在感抜群の美女が!今世でもこんな美人がいるのかと魅せられました。
歴史に疎すぎるので、噺についていけなかったのですが、せっかくなので登場人物について自分なりに調べてみたらば、ストーリーの印象がぐんと変わりました。中国史に詳しい方ならば、新たな発見のある作品ではないでしょうか。

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