桐野夏生のおすすめ作品、人気ランキングTOP20はこれ!
6位 一人の女性の死と再生について描かれた作品!「夜の谷を行く」 (文春文庫)

夜の谷を行く (文春文庫)
Kindle版 > 直木賞受賞(101-125回)作家の本
文藝春秋
桐野 夏生(著)
女たちが夢見た「革命」とは?連合赤軍事件をめぐるもう一つの真実に光をあてた傑作長篇。
39年前、西田啓子はリンチ殺人の舞台となった連合赤軍の山岳ベースから脱走した。5年余の服役を経て、いまは一人で静かに過ごしている。だが、2011年、元連合赤軍最高幹部・永田洋子の死の知らせと共に、忘れてしまいたい過去が啓子に迫ってくる。元の仲間、昔の夫から連絡があり、姪に過去を告げねばならず、さらには連合赤軍を取材しているというジャーナリストが現れ―女たちの、連合赤軍の、真実が明かされる。
連合赤軍事件にかかわった一人の女性の死と再生について描かれています。秘密を抱えながら生きてきた女性は人目につかないように、ひたすら地味に生きていました。意図的に遠ざけてきた活動家時代の仲間と突然再会したのをきっかけに、自分自身を否定し、忘れようとしてきた出来事を自覚していきます。重すぎる過去を背負った女性に、光は差すのでしょうか。
5位 現代に生きる若者の貧困や孤独を暴き出した作品!「メタボラ」 (文春文庫)

メタボラ (文春文庫)
Kindle版 > 日本文学研究
文藝春秋
桐野 夏生(著)
もはや僕らには、絶望すらも許されないのか……。
記憶喪失の〈僕〉と島を捨てた昭光の、行くあてのない逃避行。社会から疎外された若者たちを通じて現代の貧困を暴き出した問題作。
記憶を失った〈僕〉は、沖縄の密林で故郷を捨てた昭光と出会う。二人は名前を変えて新たな人生を歩もうとするが、非情なヒエラルキーに支配された実社会に、安住の地は見つからない。孤独、貧困、破滅の予感。逃げろ! 何処へ?
底辺に生きる若者たちの生態を克明に描き、なお清新な余韻を残す傑作ロードノベル。
舞台は沖縄で、沖縄特有の文化がストーリーの中に散りばめられています。主人公である記憶を無くした「僕」と、主人公と出会う人物は全員、今の自分よりも良い自分を求めてもがいていました。出会う人物それぞれに事情があり、壮絶な過去を持った人もいます。絶望感を次々に感じていきますが、それでも力強く生きて行けば、新しい世界が待っていると感じさせてくれる作品です。
4位 日本推理作家協会賞を受賞した作品!「OUT」上・下 (講談社文庫)

OUT(アウト)
単行本 > ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
講談社
桐野 夏生(著)
ごく普通の主婦であった彼女たちがなぜ仲間の夫の死体をバラバラにしたのか!?
深夜の弁当工場で働く主婦たちは。それぞれの胸の内に得体の知れない不安と失望を抱えていた。「こんな暮らしから抜け出したい」そう心中で叫ぶ彼女たちの生活を外へ導いたのは、思いもよらぬ事件だった。なぜ彼女たちは、パート仲間が殺した夫の死体をバラバラにして捨てたのか?犯罪小説の到達点!
第51回日本推理作家協会賞を受賞。
ごく普通の主婦達が家庭事情で幸せを実感できずにいました。パートをしても金銭的な余裕はなく、いつになればこの現実から抜け出すことができるのかと幸せをもとめていたのです。そんな危うい生き方をする主婦達の心理描写が丁寧に描かれています。上・下巻と続く長編ですが、一気に読み進めたくなる作品です。
この作品を原作にしたテレビドラマ『OUT〜妻たちの犯罪〜』が1999年に放送され、田中美佐子さんが主演を務めています。また、2002年には『OUT』が映画化もされ、原田美枝子さんが主演を務めました。
3位 “家族”という荒野を生き抜いていく作品!「だから荒野」 (文春文庫)

だから荒野 (文春文庫)
Kindle版 > 日本文学研究
文藝春秋
桐野 夏生(著)
“家族”という荒野を生きる――。そこにある、孤独と希望。
新聞連載時、大反響を呼んだ話題作。
こんなにいとも簡単に夫と息子を捨てられるとは。
会社員の夫と、大学生と高校生の息子たちとともに東京の郊外で暮らす主婦・朋美。日々家庭を支えてきた苦労を理解しようともせず、夫はその場しのぎの言葉ばかり、息子たちは「キモいおばさん」扱い。46歳の誕生日、朋美はついに反乱をおこす。自分を軽んじる、身勝手でわがままな家族たちとの決別。レストランの席を立って、夫の愛車で高速道路をひた走る――。家出した妻より、車とゴルフバックが気になる夫をよそに、朋美はかつてない解放感を味わうが、、、、、、
主人公は思春期の男の子二人を持つ母親。息子からは煙たがられたり、軽蔑されたりして、旦那も主人公や家庭に積極的にかかわろうとせず、体裁ばかり気にする頼りにならない男でした。一見すると同じような家庭はたくさんあり、自分だけが家族のために頑張っているのにと感じている主婦はとても共感を呼ぶ作品です。主人公の心の動きの描写がとても共感でき、一大決心をして家出をする主婦の行動がリアルに感じられます。主人公と同じ立場で、家族がいたとして家出したら、自分はどこへ行くだろうかと想像せずにはいられません。家族の個性が際立ち、命や生きることについてまで考えるさせられる作品です。
2位 直木賞を受賞したミステリー作品!「柔らかな頬」上・下 (文春文庫)

柔らかな頬 上 (文春文庫)
Kindle版 > 直木賞受賞(101-125回)作家の本
文藝春秋
桐野 夏生(著)
カスミは、故郷・北海道を捨てた。が、皮肉にも、その北海道で娘が謎の失踪を遂げる。友人家族の北海道の別荘に招かれ、夫、子供と共に出かけたカスミ。5歳の娘・有香が忽然と姿を消す。実は、 石山とカスミと不倫の関係であり。カスミと石山は家族の目を盗み、逢引きを重ねていたのだ。夫と子供を捨てても構わないと決心したその朝、娘は消えた。有香が消えた原因はもしや自分にあるのか? 罪悪感に苦しむカスミは一人、娘を探し続けるが、何の手がかりも無いまま月日が過ぎ、事件は風化してゆく。しかし4年後、元刑事の内海が再捜査を申し出る。カスミは一人娘の行方を追い求め事件現場の北海道へと飛ぶ。
この一作がミステリーの概念を変えた、話題の直木賞受賞作。
娘が謎の失踪をし、主人公やこの事件に関わる人たちの心の奥底を描写しながらストーリーがを進んでいきます。失踪事件によって崩れる家庭、主人公と事件にかかわる不倫相手や元刑事。個々に焦点を当て、そのときの心情が丁寧に描き上げられています。上下巻に渡る長編ですが、読み始めると一気に読みたくなる作品です。
1位 読書芸人・光浦靖子さんも大絶賛した作品!「グロテスク」上・下 (文春文庫)

グロテスク 上 (文春文庫)
文庫 > 日本文学
文藝春秋
桐野 夏生(著)
社会を騒然とさせた「東電OL殺人事件」に想を得た衝撃作。昼はエリートの顔をもつ女性が、なぜ夜の街で外国人に殺されるに至ったのか?
名門Q女子高に渦巻く女子高生たちの悪意と欺瞞。「ここは嫌らしいほどの階級社会なのよ」。悪魔的な美貌を持つニンフォマニアのユリコ、競争心をむき出しにし、孤立する途中入学組の和恵。ユリコの姉である“わたし”は二人を激しく憎み、陥れようとする。圧倒的な筆致で現代女性の生を描ききった、桐野文学の金字塔。
東電OL殺人事件をモチーフにした作品です。主人公は美しい妹ユリコと親友の和恵を妬み、悪意をもって2人を闇に落とすように仕掛けます。心の中の醜い部分や人をさげすむ気持ちをリアルに描き、ドロドロとした心情が描かれたストーリーです。
2015年6月に放送された「アメトーーク!」の「読書芸人」で光浦靖子さんがおすすめした作品です。番組の中で光浦靖子さんは、「桐野夏生さんの意地の悪いところが大好きで、桐野夏生さんって、色んな本を書いてるけど、いい気になったブスとか、貧乏臭いとこをすごいバチコーンってやる。それが好き。」と語っていました。
2012年のJ-WAVE「BOOK BAR」×BOOKSTANDの中でも光浦さんは、「意地が悪すぎて爆笑して読みました。」と話しています。「今まで読んだ本の中で面白かったのは、桐野夏生さんの『グロテスク』がダントツです!」と大絶賛していました。「グロテスク」の次が、2位の「八日目の蝉」で、この2つが「二大巨頭」だと語っています。
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