鉱石のように美しい世界へ!長野まゆみ おすすめ作品 人気ランキングTOP30をデビューからの読者がおすすめ

鉱石のように美しい世界へ!長野まゆみ おすすめ作品 人気ランキングTOP30をデビューからの読者がおすすめ

独自のスタイルを持ち、一貫して美しく透明な美少年の世界を表現する作家、長野まゆみさん。
鉱石のようにキラキラして幻想的な小説を少女時代に読んだという方も多いのではないでしょうか。

しかし著作多数の長野まゆみ作品。
初心者の方にはどんな作品から読めば良いか、
しばらく長野まゆみ作品読んでなかったけど他の作品も読んでみようかな…という方も
「どの本から読もうか?」と迷ってしまいますよね。

そこで今回は、デビュー当時から長野まゆみ作品に触れてきた私が、長野まゆみおすすめ作品をご紹介します。

ライター/トモトモ

中学生、小学生の2人の子育て中の主婦。 日本の小説が大好きで、最近は、ノンフィクションや実用書にもハマってます。 小学校で絵本読み聞かせもやっており、子どもと一緒に絵本や児童書も楽しんでいます。

長野まゆみ作品の選び方は?

宮沢賢治・泉鏡花・稲垣足穂・三島由紀夫、竹宮惠子などに影響を受けた長野まゆみさんは1988年に「少年アリス」でデビューしました。

敬愛する作者の美意識を受け継ぎつつも独自のスタイルを確立、旧かなづかいを使った文章表現、美少年・鉱物・宇宙などの神秘的で幻想的なモチーフが登場するその作品世界は、少女を中心に沢山の読者から支持されます。

私も中学生の時に(歳がバレますね…)友人から「少年アリス」を借り、長野まゆみさんにしか描けない世界に衝撃を受けました。

以降、デビューから30年以上経った今も美しく透明で幻想的な世界観は一貫して変わりません。

そんな長野まゆみ作品の選び方を「美少年モチーフの初期作品から選ぶ」「夢とうつつの不思議な作品から選ぶ」「現代日本を舞台にしたBL的作品から選ぶ」「ファンタジックなSF作品から選ぶ」に分けてご紹介します。

選び方その1.美少年モチーフの初期作品から選ぶ

「少年アリス」でデビューした長野まゆみさん。

初期作品は「天体議会」や「天球儀文庫」シリーズ、「夜啼く鳥は夢を見た」「野ばら」など、美少年たちを登場人物にし、鉱物・美術品・標本・宇宙・船・薔薇・湖畔などの美しいものをモチーフにした作品を多く発表。

ナイーヴで繊細な10代の少女達を中心に、沢山の読者が魅了されました。

また、宮沢賢治を敬愛する長野まゆみさんは、「カムパネルラ版銀河鉄道の夜」「賢治先生」などのオマージュ作品も手掛けたので

宮沢賢治ファンは必読です。

「少年アリス」の冒頭のように、花が開く音がする夏の夜の蓮池に連れていかれるような夢と幻想の世界に誘われるので、心が疲れている時や、癒されたい時、別世界に気持ちを飛ばしたい時などに長野まゆみさんの初期作品はおすすめですよ。

選び方その2.夢とうつつの不思議な作品から選ぶ

長野まゆみさんは、「兄弟天気図」「箪笥のなか」「夏帽子」「野川」「よろづ春夏冬中」など、もののけや幽霊など「この世のものではない人たち」や、物・生物・自然の素晴らしさを描いた作品も多く手がけ、味わい深く風景描写も美しく心が洗われます。

不思議な世界を味わいたい!という方は、これらの作品から選ぶことをおすすめします。

選び方その3.現代日本を舞台にしたBL的作品から選ぶ

長野まゆみさんは中期以降、「凜一シリーズ」「レモンタルト」「ぼくはこうして大人になる」など、現代の日本を舞台にしたBL作品も手がけるようになります。

ほとんどの主人公が同性愛者であることで苦悩し戸惑う様子が描かれる、リアルなストーリー展開。

切ないBL物が好き!と言う方はこれらの作品から読んでみることをおすすめします。

この世のものではないものとのBL的ストーリー「左近の桜」シリーズや、BL要素が含まれたグルメ小説「チマチマ記」なども変化球で面白いですよ。

選び方その4.ファンタジックなSF作品から選ぶ

長野まゆみさんは「新世界」シリーズや「テレヴィジョン・シティ」「サマーキャンプ」「超少年」などSF作品も手がけています。

様々な困難、切ない思いを抱えた美少年たちが未来を切り拓くために冒険する姿は女性SFファンにはたまりません。

SF好きの方は、これらの作品から読んでみることをおすすめします。

長野まゆみおすすめ本ランキングTOP30

長野まゆみ作品の選び方を見たところで、人気の高い30作品をご紹介します。

気になるストーリーがありましたらチェックしてみてくださいね。

30位 宮沢賢治ファンもうなる!「銀河の通信所」

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銀河の通信所

単行本 > 日本文学
河出書房新社
まゆみ, 長野(著)

¥1,540
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価格・情報の取得:2021-01-13

長野まゆみさんが、宮沢賢治さんにゆかりのある人々を訪ねてインタビューした作品。

稲垣足穂や内田百閒を思わせる人物も宮沢賢治について語らせる形式になっています。

長野まゆみさんは宮沢賢治はじめ、稲垣足穂や内田百閒にも影響を受けその世界観を受け継ぎ独自の世界を展開している小説家。

その世界観は長年ブレることなく鉱石のように美しさを増し、愛する作家を尊敬し続けるストイックな姿に感服させられる1冊です。

宮沢賢治ファン、または「長野まゆみさんフィルターの宮沢賢治ワールド」が大好きな方には必見ですよ!

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