映画:ほんとにあった!呪いのビデオ55

「ほんとにあった!呪いのビデオ55」のネタバレあらすじと結末

ほんとにあった!呪いのビデオ55の紹介:一般から投稿された不可思議な映像を紹介、検証するドキュメンタリー風のオリジナルビデオで、2013年に劇場公開された「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズ第55作。街中の公園の怪現象「銅像」、死人の顔が浮かぶという奇怪な映像「ロールシャッハ」など8本を紹介する。構成・演出は本シリーズの元演出補であり「心霊玉手匣」「鬼談百景」(「どこの子」「空きチャンネル」)で知られる岩澤宏樹。ナレーションは中村義洋。

あらすじ動画

ほんとにあった!呪いのビデオ55の主な出演者

演出/岩澤宏樹、演出補/菊池宣秀、川居尚美、阿草祐己、井ノ上謙介、中山美奈、押木大輔など。ナレーション/中村義洋。

ほんとにあった!呪いのビデオ55のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- ほんとにあった!呪いのビデオ55のあらすじ1

「呪いのビデオ制作委員会は、1999年の発足以来不可解な映像を一般の方々から募集し、調査検証を行ってきた。『ほんとにあった!呪いのビデオ』とは、一般視聴者から送られてきた心霊映像とその調査の過程を収めたドキュメントシリーズである」

◆「銅像」投稿者/葛城衛
人間を模した銅像が何体も設置された、とある公園での映像。
そこはにぎやかな街中にある大規模な公園で、一杯機嫌の投稿者たちは、階段の途中にあるグリコ(階段or石段ジャンケン)をしている少年の銅像のそばで同じくグリコを始めたそうです。しかし投稿映像の撮影者内村弘人(仮名)だけが、途中で急に走り出し、いなくなってしまったのだとか。
投稿者は、彼の携帯に何度も連絡したそうですがなかなか繋がらず、出た途端に「先に帰る」と切られたため、さして気にせず解散になったのだとか。
しかしその1週間後、内村からファイル便で問題映像が届いて異常に気づき、連絡を取ろうとしたものの、携帯は繋がらず実家にも戻らず行方不明で、捜索願が出されたそうです。
ちなみに撮影者以外は誰一人、異変には気づいていなかったのだとか。
問題映像はゲーム中盤、内村は階段の半ばにいて、上下にいる仲間を撮るためカメラをせわしなく上下している頃。
しかしカメラが仲間の女性に向いた瞬間、彼女の脇にあった少年像が黒く不気味な女の姿となり、ゆっくりと階段を昇って来ていたのです。
カメラは一瞬停止しますが、間もなく彼の荒い息遣いと共に乱れ映像が途切れます。
「まさか、行方不明になった友人は、異界の存在に魅入られてしまった、とでもいうのだろうか」とナレーションが入ります。

◆「ロールシャッハ」投稿者/熊井龍之介
元演出補菊池宣秀が、昨年夏、関西地方の寺で滝修行を行っていた際知り合ったという投稿者熊井龍之介をスタッフに紹介します。
問題映像は、彼が所属している大学の映画研究会の伝統として、新入生が必ず見せられるという奇怪な映像でした。
それは10年ほど前、ある部員が廃墟で撮影した映像で、その部員が自宅で確認した際「自分の顔が映ってる」と気づいたそうですが、他の部員には何も見えなかったのだとか。
その部員はそれでも「映ってる」と言い張ったそうですが、その数日後に事故死し、そこで初めて他の部員にも、映像の中に亡くなった部員の顔が見えるようになったのだそうです。
以来「その映像に自分の顔が映った者は不幸な目に遭う」と言われているのだとか。
しかしそれまでは亡くなった部員の顔だけだったモノが、今年の夏から突然、映る顔が増えたのだとか。それらの顔には誰も心当たりが無く、不安になった熊井は滝修行を受け、そこで菊池と知り合い今回の運びとなったそうです。
岩澤は投稿者に調査を約束しますが、菊池は「独自に調査して連絡する」と約束して分かれます。

問題映像は、かなり風化し荒れた廃墟と思しき場所が数秒映るシーンから始まるモノで、「はいカット」という亡くなった部員と思しき声が入ると同時に、カラフルな”ロールシャッハテスト”のような画面に早回しのような音声が途切れ途切れに入るモノでした。その映像が数分続いた後、8つの苦悶して崩れた顔のようなモノが浮かび上がります。
懇意の霊能者によれば「投稿者やそれを見た部員たちに直接的な害は無いが、何か良くない事が起ころうとしている前兆である」と言われたそうです。
「万が一、映像の中に自らの顔が見えた者は、くれぐれもご注意していただきたい」とナレーションが入ります。

◆シリーズ監視カメラ「窓の外」
製作委員会のスタッフルームでの出来事。
演出の岩澤と演出補の川居が前記のエピソードを検証中、演出補の井ノ上謙介が蒼い顔で戻ってきます。
彼がスタッフルームに入ろうとしたところ、入り口脇の窓の外から「死ね」という女の声がはっきり聞こえたのだとか。
また川居は、10日ほど前からその窓の近くで何度もラップ音を聞き、5日前には窓に浮かぶ光球=オーブを見たと証言します。
スタッフルームはビルの3階、扉は1階から真っ直ぐの階段を昇った左側、右の壁側に件の曇りガラスのサッシ窓があり、その外側は、狭い隙間を挟んで隣のビルの壁になっているため、とても人が立てる状況ではありません。

そこでスタッフは階段と窓を見下ろす位置に監視カメラを設置し、様子を見る事に。
撮影4日目のAM2:12。夜間モードの画面左に件の窓、正面に1階出入口が見える直線の階段、右側にはスタッフルームの扉が映っています。
何かが窓に当たるような異音(ラップ音)が響き、その3分後、バンッと音がして窓の外側に白い手形が付き、黒い人影のようなモノが浮かんで消える様子が映っていました。
またその後、そのビルの1階にあるカレー屋の店員バングラディシュ人のモハメド・ラジャから「ビルの隙間に立つぼんやり光る女性がいたが消えた、幽霊じゃないか」との証言があり(演出補の阿草が通訳)隙間を検証したところ、件の窓の真下で古いデジカメが見つかります。
それは一部が溶けたような壊れたデジカメで、メモリーカードなどは無く、スタッフルームのロッカーに保管する事に。
「怪現象と何らかの関係があるのだろうか」とナレーションが入ります。

【承】- ほんとにあった!呪いのビデオ55のあらすじ2

◆「悪戯電話」投稿者/柿崎莉奈
自宅の固定電話への悪戯電話に悩まされ、証拠として撮影したという映像。
彼女は昼間の派遣勤務、同棲中の恋人松本睦夫(仮名)は深夜バイトの状況の中、固定電話は両親用で、普段は携帯を使っているそうです。
悪戯電話があるのは決まって彼氏がいない深夜、コール音が取るまで止まず、出ると女の声で延々と意味不明の呟きが聞こえるそうで、また留守電にしておいてもノイズ音だけしか録れないのだとか。
当然松本の浮気も疑ったそうですが判然とせず、本人には取り合ってもらえず、やむなく証拠として録画しようと思い立ったそうです。
けれど録画中、彼氏から彼女の携帯に電話があり、そのコール音が固定電話からも聞こえたそうで、悪戯電話の犯人が至近距離=室内にいると考えた彼女は怯えて外出、外で彼氏と待ち合わせ明け方一緒に帰宅したそうですが、侵入の形跡などは無かったそうです。
普段、松本が深夜に電話してくる事など無いそうですが、その時は「胸騒ぎがした」からかけたそうで、映像には不気味な女の姿が映り込んでいたそうです。
その日以来悪戯電話は収まったそうですが、突然松本がバイトを辞めて家に引きこもり、彼女がいない昼間、何かをしているらしいと。
柿崎はスタッフに、その検証と共に「彼氏から真実を聞き出して欲しい」と依頼、スタッフは早速彼女の自宅を訪ね、彼氏の松本睦夫(仮名)にインタビューを始めます。
しかし松本は無言で、岩澤が浮気の件を切り出した途端、キレてスタッフを罵倒し、止めようとした柿崎を何度もド突いて暴れ始めたため、やむなく取材は中止となります。

問題映像は、固定電話の脇に置かれたビデオカメラで撮影されたモノで、手前の固定電話からは女の声で意味不明の呟き声が続き、彼女はそれを緊張した面持ちで聞いています。
すると突然、彼女の目の前にあった携帯が鳴りだしますが、そのコール音が固定電話からも聞こえ、部屋中に響き渡ります。
彼女は怯えた様子で部屋を出て行きますが、閉め忘れた部屋の引き戸の向こうに髪の長い女の姿が映り込み、滲むように消えていきます。
「まさか、ここに映る不気味な存在が、あの世から電話を掛けてきた、とでもいうのだろうか」とナレーションが入ります。

◆「タイムラプス」投稿者/荻野陽介(仮名)
最近一眼レフカメラを購入し、タイムラプス(微速度)撮影に凝っているという投稿者による夜空の映像。
撮影場所は森に囲まれた公園の広場のようで、夜空は少し雲があるものの冴え冴えとして、森の中にはいくつかのライトが灯っています。
問題映像は、3時間かけて撮影したモノを1分ほどに圧縮した映像で、画面右側の森の手前に不気味な女が湧き出すように現れて数歩歩いた後、いきなりカメラの近くに現れて消えるというモノでした。
計算上、女は1時間以上出現していた事になるのですが、撮影時、投稿者はカメラの後ろに停めた車で仮眠しながら何度か確認したそうですが、女の姿は見てないそうです。
また投稿者はその帰り道、車が半壊するほどの事故に遭い骨折もしたそうで、投稿映像にはその事故写真も添えられていたそうです。
「まさか、その事故はここに映るモノと関係がある、とでもいうのだろうか」とナレーションが入ります。

【転】- ほんとにあった!呪いのビデオ55のあらすじ3

◆「誰がいなくなった?」投稿者/桜井俊樹
「悪戯電話」の調査を進めていたスタッフは、投稿者の恋人松本睦夫(仮名)の行動の変化に着目し、松本の元バイト先の友人桜井俊樹から話を聞く事に。
桜井によれば、松本がバイトを辞める少し前、桜井とバイト仲間の伊藤で、いやがる松本を誘い、とある心霊スポットに行ったのだとか。
実は松本は「昔、大事故に遭って生死を彷徨って以来霊感体質になった」と話していたそうで、盛り上がると考えた桜井たちは「そういうモノを見てしまうから」と嫌がる彼を無理矢理連れて行ったのだとか。
その建物は山中で偶然見つけた牛舎のような廃墟で、桜井らは侵入直後から頭痛を訴え帰りたがった松本に”罰”として撮影させ、散策を続けたそうです。
しかし内部の小部屋に入って間もなく松本が一瞬掻き消え、別の部屋に現れたそうです。出現した松本は狂乱して泣き叫びひどい状態だったため、2人で松本を担いで逃げ出したのだとか。
その後、桜井は松本に謝ったそうですが、何があったのか言わないままバイトを辞めてしまい、また彼らが廃墟に行った日と悪戯電話が始まった時期も一致していたそうです。

映像には、桜井は全く憶えの無い女が映っており、松本が消えたのは数秒間だったのに、約30分間に渡り、黒い画面となっていたそうです。
また彼らが車に戻った際スマホの着信があり、(携帯アプリの)LINEに松本からの数十通のメッセージが届いたそうです。その投稿は松本が消えた時間中に送られたものですが、なぜかその後もメッセージは続き、いわゆる”未来”の時間を示していたそうです。そのメッセージは、松本が混乱し桜井らに必死で救助を求める内容でしたが、時刻は”未来”で、最後の方は文字化けし解読不能になっていました。
桜井は「それは(電車に乗車中、異世界の駅に辿り着くという)都市伝説『きさらぎ駅』のような不気味なメッセージだった」と話します。
松本からのメッセージは「みんなどこだ」「何回電話しても繋がらない」「変な女がいたから逃げてきた」「気づいたら反応くれ」云々と続き、”未来”の部分では「車のとこにいる」「廃墟に光が見える おまえらか?」「変だ、近づいてくる」「逃げるぞ」云々の後、文字化けメッセージとなっていくモノでした。

一方、その数日後、元演出補菊池から「『ロールシャッハ』の映像の出所が判明した」と連絡があり、スタッフルームにやってきます。
投稿者熊井の大学のOB小林 須(仮名)によれば、彼が大学生だった2003年頃、自主映画を撮っていた映画研究会のOB曾根崎と後輩の助監督が風景を撮ろうと廃墟に行ったが、突然曾根崎が狂乱して気絶、助監督により病院に担ぎ込まれたそうですが、異常は見つからなかったのだとか。
また伝説にある撮影者死亡説はガセで、曾根崎はその日以来体調を崩し、鬱になって大学を辞め、精神的に不安定のまま今年7月に自殺しているそうです。
菊池は、それに加え「ロールシャッハ」の廃墟と松本(仮名)がおかしくなったという廃墟が同じモノで「熊井の映像に顔が増えたという一件に関係しているのでは?」というのです。
岩澤は菊池に一時的に復帰し調査に加わるよう勧め、菊池が了承した瞬間、ロッカーの上にあった機材が崩れ落ち、菊池の頭部を直撃します。
幸い菊池にケガはありませんでしたが、ビルの隙間で発見したデジカメを保管するようになってから、スタッフルームではこういった事故が相次ぎ、コピー機も故障しているそうです。

数日後、岩澤、菊池、阿草(運転)は、桜井と共に件の廃墟に向かうことに。
その場所は田舎道の先の鬱蒼とした森の奥で、一同は手前の空き地に車を停め、阿草を車に残し、3人で地元住民への聞き込みをする事に。
しかし地元住民の口は重く、唯一畑仕事をしていた老婆から「以前は牛をたくさん飼ってた」「夫と子が亡くなり、妻が一人で経営していたが、10年ほど前に潰れた」という証言を得ますが詳細は分からずじまいでした。

日が暮れた頃、一同は廃墟に足を踏み入れ、桜井の映像通りの牛の柵囲いや屋内を調査し、生活用品が散乱した2階を散策、そこは作業員の宿舎だったらしく、1980年(昭和55年)の日記帳や1976年(昭和51年)のカレンダー、平成6年度(1994年)の感謝状などを発見、菊池は牛の柵囲いが「ロールシャッハ」の冒頭で映る場所だと気づき、松本が消えた部屋と現れた部屋を検証し、かなり異常な状況であったと確信します。
検証を終えて廃屋を後にした一同は、地元の中年男性に声を掛けられ話を聞く事に。彼は聞き込みの噂を聞いて様子を見に来たそうで、一同にタバコをねだって打ち解け、地元の噂を打ち明けます。
彼によれば、廃墟の所有者一家は古くからの酪農家で、住まいは別にあり、現在は更地のまま放置されていました。
一家の不幸は、娘が付き合っていた男と別れた事から始まり、娘はそれが原因でおかしくなり、ストーカー行為に及んだ挙句自宅で焼身自殺を遂げ、家は全焼、生き延びた両親もその地を離れて行方知れずとなっているのだとか。
また「娘は死に際、別れた男に電話をかけ、自らの焼け死ぬ姿をビデオカメラに録画していた」「そのビデオを見た者は呪われて死ぬ」という噂もあるそうです。
ただ家が全焼したのに録画したビデオカメラだけが無事というのも考え難く、岩澤はその男性に頼み込み、その噂の出所数人を遡って連絡を取りますが、結局「娘の自殺後、その元恋人も死んだらしい」という以外は分らず仕舞いでした。

ここで桜井の投稿映像が紹介されます。
桜井はリーダー格のようで、もう1人の伊藤と共に嫌がる松本にカメラを持たせて、陽気に強引に廃墟の中へと進んでいき、松本も暗い声でぼやきつつも仕方無し無し付き合っているようです。
ただ松本は身体中に鳥肌を立て(伊藤が指摘)具合も悪そうで、彼が消えたという奥の部屋に押し込まれた瞬間、背後ではしゃいでいたはずの桜井と伊藤の声や気配が完全に消えます。
松本は「おい」と声を掛け振り向きますが、辺りには全く人気が無く、今一度部屋を振り返った瞬間突然、目の前にチェック柄のシャツらしきモノが出現、カメラがその上にある眼だけが白く浮き上がった長い髪の女の姿を捉えます。
その直後、画面は完全にブラックアウトし、デジタルノイズのような異音が約30分続いた後、突然カメラが地面に投げ出され、地面に倒れた松本が握っている何かと、彼が正気を失い狂乱している姿を映し出します。
ちなみに黒い画面に響くノイズ音は、柿崎の留守電に残されたノイズ音と非常によく似ているそうです(『留守電』の映像のノイズ音はイメージ)。
「まさか、焼身自殺を図った女性の怨念が、松本さんに取り憑いている、とでもいうのだろうか」とナレーションが入ります。
その後の調査で、スタッフは松本のかつての交通事故の記事を発見、彼自身は重傷を負い、両親と兄弟が死亡していたそうです。
そこでスタッフは投稿者の柿崎に連絡、「松本の胸には傷があり『以前事故を起こした』と聞いた」という証言を得ますが、彼女は彼の過去をよく知らなかったため、スタッフは「それとなく事故の事を聞き出して欲しい」と頼みます。

◆「飛ぶカメラ」投稿者/長谷川志乃(仮名)
投稿者の自宅で行われた職場の友人2人とのたこ焼きパーティの映像。
3人は小さなテーブルでたこ焼きとワインに舌鼓を打ち盛り上がっていますが、乾杯のシーンで突然画面が乱れ、暗い場所にある何かが映ります。
投稿者は慌ててカメラを探し、ハンガーラックの下に落ちているのを見つけて拾い上げますが、同時に画面がズームアウトし、暗い場所に潜んでいた何かが、美しい女の生首だという事が判りますが、その眼は狂気を孕んでいるようにも見えます。
投稿者は「カメラがひとりでに手を離れ、飛んで行った」と話していたそうです。
「まさか、ここに映るモノの霊的力によりカメラが飛んだ、とでもいうのだろうか」とナレーションが入ります。

【結】- ほんとにあった!呪いのビデオ55のあらすじ4

◆「悪人」投稿者/松本睦夫(仮名)
「悪戯電話」の投稿者柿崎から差し迫った様子で「松本がいなくなった」という連絡が入り、急遽スタッフが向かいます。
彼女は動揺しやつれ果てていて「交通事故の件を聞こうとしたら、松本が激怒してケンカになり、翌日勤めから戻ると彼がおらず、彼のパソコンや荷物が無く、合い鍵がポストに戻されてた」「彼の携帯は繋がらず、知り合いに連絡したところ一人だけ『渋谷で見かけた』と言われた。探しに行ったが分らなかった」と泣き崩れます。
菊池は「彼の遺留品から手掛かりが見つかるかも」と言って部屋を捜索、ロフトに置き忘れられていた彼のズボンから、某掲示板の個人情報流出事件(2013年)の際に漏れたと思しき7人分の個人情報と、同掲示板に上がっていたかつて松本の交通事故に関するスレッドの過去ログをプリントアウトしたものが見つかります。また個人情報には、松本が書いたと思しきメモ書きもありました。

そのスレッドは、事故に遭遇した松本を誹謗中傷する内容であり、中でも個人情報があった7人は激しく彼を罵倒していたメンバーでした。
また、そのうち3人は、本作に収録されている「銅像」「タイムラプス」「飛ぶカメラ」の投稿者と同姓同名で住所も一致する者もいたため、投稿者本人と思われました。
それぞれに連絡を取ったところ、「飛ぶカメラ」の長谷川(仮名)は先週脳梗塞で倒れて危篤状態、「銅像」の撮影者内村(仮名)は行方不明のままですが、投稿者葛城によれば、某掲示板の流出事件が報道された際、内村はかなり焦っていたそうです。交通事故に遭遇した「タイムラプス」の投稿者荻野(仮名)は、某掲示板に書き込みをした事は認めたものの、内容については拒否されたそうです。
また残りの4人は、漏洩した携帯番号が解約され繋がらなかったそうです。
これらの事実からスタッフは、交通事故の件を不特定多数の人々から誹謗中傷され、やり場の無い怒りを覚えていた松本が、偶然起こった情報流出事件で批判者らの個人情報を入手し「何らかの霊的な力により制裁を加えた」と推測、また「『ロールシャッハ』に映る複数の顔は、廃墟に潜む怨霊の犠牲になった者たちの顔なのでは?」と結論します。

ほどなくして製作委員会のポストに1通の無記名の封筒が届きます。
それには「悪人は俺か それとも他人か」という走り書きと、メモリースティックが入っていました。その筆跡は松本のメモ書きにも酷似しており、封筒が無記名だったことから、本人が直接投函したと思われました。
すると井ノ上が「(封筒を見つける直前)出入口で不審な男性とすれ違った」と言い出し、監視カメラにもその姿が映っていました。
つい先日松本が目撃されたのは渋谷駅、スタッフルームがある浅草駅から銀座線1本だと気づいたスタッフは、慌てて男性を探しに街に駆け出します。
彼らは2手に分かれ、必死で方々を探し回りますが見つからず、地下鉄の浅草駅で合流、改札にたどり着いた時に数名がそれと思しき男性を発見、ホームに駆け込みますが、カメラが電車の出入り口付近に立つ男の姿を捉えたものの間一髪で取り逃がし、松本の目撃情報は、その日を最後に途絶えてしまいます。

一方、封筒に入っていたメモリースティックから、「誰がいなくなった?」の投稿映像で、消えた松本が別の部屋に出現した瞬間、彼が握っている何かがデジカメだと気づいたスタッフは、投稿者の桜井にビルの隙間に落ちていたデジカメを見せ、焼けて溶けた部分などの一致を確認し「その時のデジカメと同じものだと思う」という証言を得ます。
桜井はそれを松本が廃墟のどこかで拾ったと思っていたものの、どの時点で入手し、その後どうなったかは知りませんでした。
またメモリースティックはそのデジカメ用の古いタイプのモノでした。
つまりそのデジカメは「その廃墟でかつて焼身自殺を遂げた女性が最期の瞬間を記録した」と噂されていたデジカメで、メモリースティックにはその映像が残されているという事になります。

また井ノ上が少し前、スタッフルームの前に立っていたその男性を目撃しており「声を掛けたものの無言で去ってしまい、なにが目的か分らなかった。(今回の追跡で)その男性を見たが同一人物だと思う」と証言します。
その男性=松本は廃墟でそのデジカメを入手し、悩みを打ち明けるためスタッフルームを訪ねたものの言えないまま、デジカメからメモリースティックを抜き取り、窓から投げ捨てたと思われました。
また井ノ上が松本を目撃したのは、某掲示板での個人情報流出事件が報道されたその日だったそうです。
「なぜ松本さんは、メモリースティックを再び持ってきたのか。彼は我々スタッフがこうするであろうことを予想していたのではないか?なぜなら、彼の真の目的=怒りの対象は、この映像を見ている者たち全てに向けられているからである」「そして我々は、視聴者に恐怖をお届けするため、この恐るべき映像を公開するしかないのである」とナレーションが入り、柿崎の部屋でスタッフを罵倒する松本の映像が流れます。
「これ(本シリーズ)見てる視聴者も同じでしょ?!お前らなんか呪われて死んでしまえばいいんだよ!帰れ!帰れよ!」…

「警告 これからご覧頂く映像は非常に危険であり強い霊障を引き起こす可能性があります。気が進まない方は視聴を止めてください。こちらでは一切の責任を負いかねます」とテロップが入り、カウントダウンが始まります。
それは暗い部屋でうつむいた女性がブツブツと意味不明な事を呟いているシーンから始まります。カメラは女性の頭部を間近から捉えており、その呟きは柿崎の投稿映像の「悪戯電話」の音声と酷似していて、女性はチェック柄のワンピース(「誰がいなくなった?」の映像)を着用しています。
やがて女性は「死ねよ!」云々と叫んで灯油をかぶり、力無く笑って画面が暗くなり、「死んじゃえー!あははは!」という凶笑と共にマッチに点火、絶叫と共にワンピースが燃え上がり、「ロールシャッハ」の原色の画面になり、最期の一瞬、炎と怨念に満ちた女の生首が画面左を落ちていく映像が入り、赤く染まった画面で途切れます。

みんなの感想

ライターの感想

本シリーズの中でも数少ない劇場公開作品で気合もハンパなく、長らく参加して来た岩澤宏樹監督の本シリーズ最後の作品となります(2018年現在)。
最後のエピソード「悪人」で、本作中の投稿作が全て関係している事が判明する展開はドラマチックで、スタッフが懸命に松本(仮名)を追うクライマックスにはハラハラさせられました。言われてみればそうかもと思うシーンが多く、2度見で初めてなるほどと腑に落ちる部分も多いです。
ちなみに元演出補菊池宣秀は、滝修行を終えたためか、少々精悍さが増し頼もしい存在となっていますが、「誰がいなくなった?」での廃墟の調査中、1980年の日記帳を見つけ「昭和5年の日記帳」と指摘しますが、昭和55年の誤りですね。痕跡に刻まれた1976年(昭和51年)から1994年(平成6年)といえば、その家で生まれた娘が恋に落ちるには十分な年月かと思います。本作に登場する不気味な女が全て同じ怨霊だとするならば「飛ぶカメラ」に映り込んだ美貌の生首も同一人物、その眼がわずかに狂気を孕んでいるかに見えるのは、恐ろしくもありまた憐れに感じる1本だと思います。

※本作は「ほんとにあった!呪いのビデオ パーフェクトBOX6」にも収録されています。
(シリーズVol.52~64を収めた13枚組のDVD-BOX)

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