映画:ほんとにあった!呪いのビデオ69

「ほんとにあった!呪いのビデオ69」のネタバレあらすじと結末

ほんとにあった!呪いのビデオ69の紹介:一般から投稿された不可思議な映像を紹介、検証するドキュメンタリー風のオリジナルビデオで、2016年にリリースされた「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズ第69作。禁断の儀式にまつわる三部作の最終章「禁忌 後編」、緑地公園内の洞穴に存在した「雛人形」、空襲跡地で見つかった異様な映像「消える」など7本を紹介する。演出/構成は本シリーズと深い因縁があり長年演出補として活躍してきた菊池宣秀。ナレーションは中村義洋。

あらすじ動画

ほんとにあった!呪いのビデオ69の主な出演者

演出/菊池宣秀、演出補/川居尚美、森澤透馬、阿草祐己、熊倉健一など。ナレーション/中村義洋。

ほんとにあった!呪いのビデオ69のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- ほんとにあった!呪いのビデオ69のあらすじ1

ほんとにあった!呪いのビデオ69のシーン1 「おことわり:本作品は、投稿された映像をそのままの状態で紹介しているため、画像の乱れやノイズなどが生じる場合がありますが、あらかじめご了承ください。
これからご覧いただくのは、一般視聴者より投稿していただいた映像です。ご覧いただいた後、不可解な出来事や霊的現象が起きた場合、こちらでは一切の責任を負いかねます。本作品は、お祓いを済ませております」

◆「火葬場」投稿者/佐藤俊哉(仮名)
投稿者が友人数人と深夜ドライブに行った際、立ち寄った火葬場の廃墟での映像。
それは前時代的な旧式の火葬場跡で、コンクリートレンガの火葬炉や遺体を載せる台車などもあり、女性は怯え男性もかなりキツそうな様子です。
その時、別の友人から電話が入り1人が炉の前で話し始めますが、通話に女性声が混入して怖気づき帰ろうとした時、火葬炉から這い出てくる薄く透けた髪の長い女が映り込み、投稿者は凄まじい悲鳴を上げ、皆一斉に逃げ出します。
その時の電話相手は、その近くの墓場に肝試しに行っていたグループだったそうです。
「まさかこれは、この火葬場で焼かれ墓場に埋葬された女性の霊が、遊び半分で肝試しに来た投稿者たちを戒めるために現れた姿である、とでもいうのだろうか」とナレーションが入ります。

◆「消える」投稿者/和泉成子
ゴミ集積所の掃除当番だった投稿者が、分別せずに出されていた8㎜ビデオの内容を確認したところ、大変不気味だったため投稿したという映像。
投稿者の住む地域では、駅前の再開発で移住者が増え、分別の規則を守らず置き去りにされるケースが多く、問題化しているのだとか。
問題映像はその未分別ゴミの中に入っていた8㎜ビデオで、ノイズだらけの画面の中、狭い居間に座る4人家族が映り、1人づつ消えて行き最後には誰もいなくなるという不気味なモノだったそうです。
またその町は戦時中ひどい空襲があり、未だに不発弾騒動などが起きているそうで、彼女がその実家を離れていた10年ほど前、駅前の水道工事中に50年ほど前のモノと思われる4人分の遺骨が出た事もあるそうです。

調査によればその地域は東京大空襲の被災地で、当時は膨大な数の遺体を処理しきれず、墓地以外の場所に埋めて正当な埋葬を待つ”仮埋葬”が行われたそうですが、後年埋葬した場所を見失い放置されたケースも多かったのだとか。
さらに集積所周辺は、かつて木造家屋が立ち並んでいた地域で、1度は空襲で焼け、バブル期に再び戸建の住宅地となり、今回の再開発で区画整理となった事も判明します。
またその中で1軒だけ、寝たきりの妻を理由に立ち退きを拒否していた家があったそうで、結局その夫婦は間もなく相次いで亡くなり、その家は一足遅れで取り壊され、現在では道路になっているそうです。
一方、駅前で発見された4人分の遺骨に関しては、警察関係者によれば「身元不明だが戦後のモノ」と判明したそうで、つまり空襲とは少々時期がズレている可能性も考えられるというのです。
ただ立ち退きを拒否した老夫婦とその遺骨の関係については分らず仕舞いでした。

問題の映像は、古くノイズだらけの画面に、昭和風の狭い居間で、ご馳走が並んだ食卓を囲む4人家族が座り、静止している場面から始まります。
カメラはそれを母親の背後から映しており、右に丸いサングラスをかけた父親、左にランドセルを背負った小学生、奥には若い娘が座っています。
4人はご馳走には一切手を付けず、いきなり楽しげに笑い出し、小学生、母親、娘、父親の順に忽然と消えて行きますが、その間も皆大笑いしているという、どこか前衛劇じみた薄気味悪いモノでした。
その人骨を実際調査したという人物によれば、警察発表では事件性無しとされたモノのその骨は地中深く埋められ、衣類などの遺留物も無く、なぜかバラバラにされた状態で見つかったのだとか。
「まさか、10年前に工事現場から出た4体の骨は、何かしらの理由でそこに住んでいた老夫婦が別の場所から持ち込み、隠蔽していたモノだった、とでもいうのだろうか」とナレーションが入ります。

【承】- ほんとにあった!呪いのビデオ69のあらすじ2

ほんとにあった!呪いのビデオ69のシーン2 ◆「禁忌 後編」投稿者/戸松優樹(仮名)
(※第67・68巻「禁忌 前・中編」これまでのあらすじ)
投稿者戸松優樹(仮名)の同僚、八幡和枝(仮名)の部屋での飲み会の映像に、経のような声と引き戸の隙間から現れた不気味な男の姿が映り込んでいた。
以来八幡は隙間を異常に怖れて自宅に引きこもった後、自殺未遂に至り意識不明で入院中。また同アパート住人は「八幡の婚約者」を名乗る無表情な男と遭遇するが、八幡にそれらしき存在はいない。
一方で八幡の美大の先輩石川将彦は、知人の写真家下村順一(仮名)の「20代後半で清らかで奥ゆかしい処女」という奇妙な条件のモデルに八幡を推し、無断で彼女の写真とプロフを渡した事が判明。
スタッフは下村と接触し、その仕事がある男性と女性モデルの写真を合成して婚姻写真を作るというモノで、八幡と同じく写真を無断使用された女性モデルが転落事故で重傷を負ったと聞き、依頼主平塚和弘(仮名)の住所と不自然で無表情な男性写真を入手する。

その後スタッフは、八幡のケースと似た中国人女性崔妮の投稿映像を検証し、爆発事故で焼死した投稿者の友人周(仮名)が、生前ストーカー被害に遭い、その犯人男性が焼死した後、その映像に不気味な男と経らしき声が映り込み、犯人男性と同じく事故で焼死した事実を知る。
スタッフは、周の遺体が埋葬直前に盗まれ行方不明となっている事から「若死にした未婚の遺体同士を婚姻させる」という中国の『冥婚』という習慣に着目。
日本にも「若死にした未婚者と”架空の相手”を婚姻させる」『ムカサリ絵馬』があり、どちらも「婚姻相手はけして生者であってはならない」という重大な禁忌(タブー)がある事に着目する。死者である婚姻相手により、生者があの世に引き込まれ、死に至るというのだ。
しかし死者と似た死因の遺体を必要とする中国では、遺体の盗難や売買、冥婚目的の殺害事件が相次ぎ、日本でもまた死者と生者を婚姻させる『特殊な冥婚』が行われていた事が判明する。
スタッフは八幡が知らぬ間に『ムカサリ絵馬』の婚姻相手にされたのでは?と考え、合成写真の依頼主平塚和弘(仮名)の調査へと乗り出す事に。
・・・

スタッフは八幡と周の問題映像は冥婚にまつわる事で、どちらの映像にも混入している「呟き声」は「冥婚の祝詞」の可能性が高いと確信、ならば下村が作成した八幡と不自然な男性との『ムカサリ(冥婚)写真』が、まだ依頼主平塚和弘(仮名)宅にあると考え、平塚の自宅を訪ねる事に。
それは片田舎の住宅街の一軒家で、スタッフの阿草と熊倉が訪ねたところ、平塚の母親という老婆が出て、本人も在宅しているとはいうものの、取材は「”お兄ちゃん”の事はわからない」と言われて拒絶され、弟の存在に気づきます。
そこでスタッフは周辺住民に聞き込みをし、地元の中年男性から「母親と息子の2人暮らしらしいが、時おり念仏のような声が聞こえる」と聞き、また平塚家の次男の幼馴染=池内健祐と出会い、話を聞く事に。

池内によれば、平塚家は母親幾子(仮名)と長男和弘(仮名)、次男明生(仮名)の3人家族で、明生と小学時代の同級生だった池内が6年時に転校して音信不通となっていたため、3年前明生が交通事故で亡くなったと人づてに聞いたものの、葬儀にも行かず仕舞いのままなのだとか。
また兄和弘とは学校を含めて1度も会った事がなく、引きこもりとの噂もあったそうですが、平塚家に遊びに行った際に、隣室の兄の様子を聞いたところ「病気で寝てる」と言われたそうです。
そこでスタッフは、写真家下村から送られてきた無表情の男性写真を見せますが、「明生と目元が似てる気がするが分らない」と言われます。
兄和弘から依頼があったムカサリ写真は、若くして事故死した弟明生のためのモノなのか、和弘とはどういった人物なのか数々の謎が残ります。

スタッフは改めて話し合い、まずは平塚家に残されている可能性が高い『ムカサリ写真』と兄和弘の所在を確認すべく、池内に協力を頼み、明生の同級生で慰霊のためと偽り、平塚家への潜入取材を試みる事に。
しかしスタッフの阿草と熊倉、菊池は顔が知られているためNG、川居は年齢的にムリがあるという事で、森澤透馬が同級生役を引き受ける事に。
現地に着いたのは晴れた午後、車には菊池と阿草、熊倉が待機し、森澤はバッグに隠しカメラを仕込み、池内と共に平塚家の扉を叩きますが応答はありませんでした。
彼らはそのまま車で待機し、玄関に明かりが点いた夜8時過ぎ、池内と森澤が再度アタックし、玄関先で誰かと話し、家の中へと入って行きます。
(※巻末「続・禁忌 後編」に続く)

【転】- ほんとにあった!呪いのビデオ69のあらすじ3

ほんとにあった!呪いのビデオ69のシーン3 ◆「砂浜」投稿者/山口真理子
投稿者がお盆に夫の実家に帰省した際、近くの砂浜で遊ぶ息子2人を撮影した映像。その海岸は遠浅で広い人気スポットのようで、天気は薄曇りですが、海にはサーファーや海水浴客の姿も見られます。
幼い息子たちは大はしゃぎで砂遊びをしていますが、バケツの砂山を作るシーンでは、砂の上にあたかも彼らを追うような小さな足跡が付いていき、2人が砂に足を埋めてふざけるシーンでは、その足元から2人を見上げる、崩れた人間の頭部のようなモノが映り込んでいます。
投稿者によれば、その砂浜では当時9歳の少年が、サメに襲われ亡くなっているのだとか。
「まさかこれは、この海で亡くなった少年が、2人の楽しげな声につられて現れた姿である、とでもいうのだろうか」とナレーションが入ります。

◆シリーズ監視カメラ「マンション」投稿者/吉田毅(仮名)
そのマンションの住人である投稿者が、深夜、玄関前をうろつく靴音に悩まされ、オーナーである父親に監視映像を見せてもらったところ、あり得ないモノが映り込んでいたのだとか。
画面は4分割され各々駐輪場、玄関ホール、非常階段、外廊下が映っています。
問題の画面はその右側、まず右下の外廊下のライトが明滅した後、正常な状態に戻ります。次に右上の非常階段に薄く透けた下半身のない女が現れて消え、その女と思しき人影が右下の外廊下の突き当りに現れ、歩き去って行きます。
後に投稿者が聞いたところ、彼がその靴音に気づいた頃、近所に住んでいた小学校時代の幼馴染が病死していたそうです。
「まさかこれは、その亡くなった人物が投稿者を訪ねてきた姿である、とでもいうのだろうか」とナレーションが入ります。

◆「雛人形」投稿者/山口悠介(仮名)
投稿者の先輩夫妻がとある森林公園で見つけた、防空壕と思しき洞穴で撮影した映像。
投稿者と恋人、先輩夫妻の4人でドライブに行った際、ふと立ち寄った森林公園で別行動となったそうで、遅くに戻った先輩夫妻から「洞穴の奥で雛壇を見た」と言われ、問題の映像を見せられたのだとか。
それはかなり大規模な防空壕と思しき洞穴で、確かにその奥には7段ほどの大きな雛壇があったそうですが、なぜか1段目の男雛と女雛だけに首が無かったそうです。
また夫妻が雛壇を見ている場面に、不気味な人影が映り込んでいる事に気づいた先輩の妻が、怯えて気分が悪くなり、その日は解散となったそうです。

ところがその週週間後、先輩から「実は、妻は妊娠中だったんだが死産になった」と打ち明けられたのだとか。深夜、胎児の心音が消えて病院に駆けつけたものの、臍の緒が首に巻きついた事による窒息死だったそうです。
またその後、夫妻が寺に水子供養に行った際、住職に「赤ちゃんが奥さんの身代わりになったのかもしれない」と言われたのだとか。
その意味はわからなかったそうですが、投稿者は件の雛壇が気にかかり、調査の意味で投稿したそうです。
「そもそも雛祭りとは、紙の人形に人間のケガレを移して川に流した事が起源であると言われている。つまりかつて人形は人間の身代わりの役目を担っていたらしい。それは住職の言葉と少なからず関連性があるように思えた。しかし人形に首が無かった事は一体何を意味していたのだろうか。そこには極めて呪術的なニュアンスが込められているように思われるのだが…」とナレーションが入ります。
後日スタッフは、夜間に現地を訪ねる事に。洞穴の内部は入り組んだ迷路のようになっていて、先頭を行く熊倉は後ろで撮影している菊池の指示通り果敢に調査を進め、ついに雛壇があった場所にたどり着きますが、そこには何かが置いてあった痕跡しか残っておらず、雛壇そのものは無くなっていました。

問題の映像は、先頭を歩く先輩を背後から妻が撮影しているもので、洞窟の中は取材時よりもぬかるんでいて、人が暮らしていた痕跡や燃え残りのロウソクなどが残っています(これもその後片づけられていた?)。
やがて夫妻は、長い通路の先に置いてある雛壇を発見します。それは1段目の内裏様以下三人官女や五人囃を始め、お道具までもが全て揃った立派な物ですが、灰を被ったように埃塗れで薄汚れた古めかしいモノでした。
2人はその異様な光景に圧倒されつつも、妻がお内裏様の首が無い事に気づいて怯え始め、その場を引き上げる事に。
問題の箇所は雛壇の前に立った先輩が移動するシーンで、雛壇の背後から眼を剥いた不気味な女の顔が覗くのです。
「まさか、この映像に映り込んだ女が、投稿者の先輩夫婦の子供の命を奪って行った、とでもいうのだろうか」とナレーションが入ります。

◆「指輪」投稿者/熊谷知美
女子大生の投稿者が友人と2人で出掛けた、とある緑地で撮影した映像。その日は晴天で、電車や遊歩道がある公園の中は、多くの家族連れでにぎわっています。
彼女たちも明るくあちこちを散策していたようですが、林を散策する遊歩道で友人が「指輪を落とした、側溝の中かも」と言い出します。
それは、緩やかな坂になった林の中の遊歩道脇に設置されている細い側溝で、コンクリート製の蓋が所々抜けている以外、取り立てて問題があるようには見えません。
しかし投稿者が、上の隙間から中を映した際、その暗い底には生っぽくぬるりとしたなにかに埋まった血走った眼が見開かれ、こちらをじっと見つめます。
彼女はそれに全く気づかず、スマホを自撮り棒に着けて蓋の隙間から中に差し込む事に。けれど側溝の中は渇いており、枯葉や蜘蛛の巣はありますが、先ほどの生っぽいモノなどは見当たりません。
投稿者はスマホを回して周囲を確認しますが、2度目に暗い溝を映した時、不気味な唸り声が入り、溝内に浮かぶ落ち窪んだ眼をした不気味な顔がカメラを振り向きます。
彼女たちは撮影後、側溝の蓋も上げてみたそうですが、中には何も無く、友人の指輪も見つからなかったそうです。

【結】- ほんとにあった!呪いのビデオ69のあらすじ4

ほんとにあった!呪いのビデオ69のシーン2 ◆「続・禁忌 後編」投稿者/戸松優樹(仮名)
バックに隠しカメラを忍ばせた演出補森澤透馬と、3年前に事故死した平塚家の次男明生(仮名)の小学時代の同級生=池内健祐に応じたのは、高齢の母親幾子(仮名)でした。
2人は開いていた玄関から何度も声を掛け、母親は突然現れた2人を警戒し、廊下の奥から微動だにしないという膠着状態に陥りますが、池内が穏やかに説得し、森澤もそれに習って同級生だと名乗ります。
すると母親は返事をして玄関先にやって来たため、池内が不躾を平身低頭詫びつつも「葬儀にも参列できず申し訳なかった、ぜひとも明生君にお焼香をさせていただきたい」と頼み込み、ようやく中へと通されます。

2人が通されたのは1階の8畳ほどの仏間で、仏壇には死亡した次男明生の遺影もあり、2人は早速仏壇に手を合わせ、用意した手土産を渡します。
母親は2人に茶を出そうと席を立ちますが、その部屋には『ムカサリ写真』と思しきモノは見当たりません。
戻った母親は彼らに茶菓子を勧め、池内が語る明生の思い出話に頬を緩めますが、和弘の話には生返事で、明生の卒業アルバムを持ってきます。
そこで池内は話を合わせて母親を引き止め、その間森澤はトイレを理由に席を立ち、別の部屋の探索を始めます。
母親は明生の話には正常に応じますが、認知症を患っているかのような反応の鈍さがありました。

森澤は仏間の様子を見ながら、玄関先にある階段から真っ暗な2階へと上がり、ポケットライトで照らしながら奥へと進みます。
部屋はどこも片付いており、グライダー模型が飾られた明生の部屋などを経て、ついに学習机に誰かが座っている部屋へと辿り着き「すいません」と声を掛け、入って行きます。
そこは昔の大学生のような部屋でギターなどもありますが、座っていたのは人間の服を着た等身大のハリボテ人形で、また本棚の上には八幡と写真の男性の顔が合成され、八幡と和弘の名前が入った『ムカサリ写真』もありました。
そこに1階にいる池内から「うえいた(母親が上に行った)」というメッセージがあり、着信音が響きます。
森澤は動揺して廊下を見に行きますが、そこにはすでに母親がいて、彼がおろおろと言い訳するうち、意味不明な事を呟きながら窓辺に近づき、突然狂ったように笑い出します。
森澤は怖気づいて後ずさり、廊下まで来ていた池内と共にほうほうの体で逃げ出します。母親の笑い声は、その間も家中に響き渡っていました。

待機していた菊池は蒼褪めた2人に様子を聞き、再度行くように言いますが、森澤は「和弘さんは…見当たらなかったんですが…変な人形があって…母親がおかしくなっちゃって…今日はちょっと…」と断ります。
「八幡さんと兄和弘さんの名前が明記された『ムカサリ写真』。それは仏壇にあった明生さんの遺影と比べてみても、明生さんではない事は明確であった。果たして兄の和弘さんはすでに亡くなっていたという事であろうか。そして写真の新郎は和弘さん自身であったのだろうか」とナレーションが入ります。

その後、スタッフは平塚家の親族(母親幾子の従姉妹)高野真子(仮名)から話を聞く事に。平塚家との付き合いは冠婚葬祭の連絡程度だそうですが、情報は親戚などから間々聞こえて来たそうです。
それによれば、幾子は和弘が5歳の時に離婚し、母子家庭で苦労して兄弟を育てたそうですが、兄和弘が小学校4年で小児ガンにより死亡、明生は3年前、妻とドライブ中の自動車事故で亡くなったそうです。
ただ幾子は和弘に対して、死後も中学・高校には制服や教科書を揃え、大学の願書を取り寄せるなどしており、毎年誕生日ごとに写真を作らせ「成長させた人形も手作りしている」と聞いた事もあるそうです。
高野はそれを、一種の『供養』だと思っていたのだとか。
ただ別の親戚によれば、幾子は明生が死亡した頃から精神を病み「夜中に隙間から和弘が出て来て、怒っているように恨み言を言う。なんとかしなくちゃ」と追い詰められていたのだとか。
「子供の頃に病死したという長男の和弘さん。その供養のため、生きているように接していた母親の幾子さん。次男の明生さんが事故死し、息子2人を亡くした幾子さんは、あの家で何を思いながら暮らしていたのだろうか」とナレーションが入ります。

(※ナレーション)「3年ほど前事故死した明生さんと違い、子供時代に病死した長男の和弘さん。未婚のまま亡くなった彼のために、母親の幾子さんは、死後の結婚式である『ムカサリ絵馬』を作成したのだろうか」
「なぜ通常の『ムカサリ絵馬』ではなく「特殊な冥婚」と言われる生きている人間との『ムカサリ絵馬』を依頼したのか、理由は不明であるものの、いわゆる冥婚やムカサリ絵馬の行為の裏には『不憫だからせめて形だけでも結婚させてやりたい』という遺族の純粋な感情があるのではないだろうか」
「だが同時に未婚で死んだ死者は正常な生を全うしていない、すなわち『祟りなす怨霊』という概念があるという」「幼少時に子供が亡くなると、小学校にはランドセルを供え、適齢期には冥婚により結婚させる…こうして死者は一人前となり怨霊としての荒魂(あらたま)から祖霊として祀られるという」
「気になるのは、母親幾子さんの『死んだはずの和弘さんが夜中に出て来て恨み言を言う』という証言である。まさか、死後兄和弘さんが怨霊のような存在となり、20代後半や処女などの条件を課した特殊なムカサリ絵馬の作成を幾子さんがするに至ったのだろうか。そして条件に合致してムカサリ写真に使われた八幡さんは自殺未遂に至った、とでもいうのだろうか」
「そして八幡さんの近所の住民が目撃した『八幡さんの婚約者』と名乗る男は、子供の写真を大人に加工した現在の和弘さんと思われる顔が無表情で違和感のあるモノだった事は関連があるのだろうか」

ほどなくしてスタッフは改めて平塚家を訪ねますが、母親の読経のような声はするものの、応対に出る事はありませんでした。
また、投稿者の戸松優樹(仮名)に取材結果を報告したところ、最近八幡の意識が戻り、徐々に回復して食事も取れるようになったと聞き、スタッフ一同ホッと胸をなで下ろし「おいおい皆でお見舞いに行こう」「平塚家に『ムカサリ写真』が残っている事は気掛かりだが、そちらも再度取材交渉していこう」と話します。

ここで平塚家の潜入取材の際、森澤の隠しカメラが捉えた映像が紹介されます。
異変は2ヶ所。母親幾子が和弘人形の椅子に手を置き、狂笑し始めた瞬間、人形が幾子を見るようにわずかに振り返るというシーン、そして池内と森澤が逃げ出すシーンに映り込んだその部屋のガラス戸の部屋側から、両手をガラス戸に当て助けを求めているかのような男の顔が映り込んでいます。
「まさかこれは、この世に未練を残し悪霊となった和弘さんの姿であり、彼の魂が成仏できないままである、とでもいうのだろうか」とナレーションが入ります。
最後に「本作品を納品直後、投稿者の戸松さん(仮名)から『八幡さん(仮名)が病院で亡くなった』という電話連絡がありました。今現在、彼女の死因は不明であり、状況の確認を急いでいます」とテロップが入ります。

みんなの感想

ライターの感想

何につけ真偽のほどが取り沙汰される本シリーズですが「続・禁忌 後編」の母親幾子の様子は、長年の苦悩と哀切に満ちた狂笑に他ならないもので、仮に女優さんだとするならかなり質の高い名演だと思います。
また次男明生(仮名)が既婚者である事実がゲリラ取材後の親戚の証言で初めて明かされますが(仏壇の明生の遺影は結婚前の高校時代の写真)、一見無意味に思える2階の一室の映像に、男物の礼服と思えるクリーニング袋と引物らしき対(母親と和弘の分)の紙包みがあった事(つまり明生の結婚式の名残。式に和弘が参列したかどうかは定かではないですが、明生は母親の精神状態を知ってるし、礼服はあの人形に着せたのでは)も含め伏線も見事だと思います。
長年、母親の兄への確執に晒されながらも至って健全に短い生を全うし、正当に祀られた次男明生に対する兄和弘の嫉妬はいかばかりかとも思えます。それが死霊和弘を実体化させ、寄る年波と長年の苦悩に追い詰められた母親の狂気を加速したと解釈するのが分りやすいかと思います。やはりこのシリーズは侮れません。
小品は「消える」の前衛劇のような薄気味悪い映像、「指輪」の生っぽい映像が印象的で、後者の方は振り返る顔より、初めに映り込んだ側溝の底のぬるぬるとした血肉に埋まった血走った眼がかなり怖ろしかったです。何か因縁がある場所なんですかねぇ。

※「ほんとにあった!呪いのビデオ67」「禁忌 前編」収録


※「ほんとにあった!呪いのビデオ68」「禁忌 中編」収録


※本作は「ほんとにあった!呪いのビデオ パーフェクトBOX7」にも収録されています。
(シリーズVol.65~77までを収めた13枚組のDVD-BOX)

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