映画:ゆれる人魚

「ゆれる人魚」のネタバレあらすじと結末

ホラー映画

ゆれる人魚の紹介:2015年製作のポーランド映画。人間界に降り立った肉食人魚姉妹が、少女から大人へと成長する姿を綴るホラー・ファンタジー。2016年サンダンス映画祭ワールドシネマコンペティションドラマ部門審査員特別賞を受賞したポーランドの女性監督アグニェシュカ・スモチンスカによる長編デビュー作。

あらすじ動画

ゆれる人魚の主な出演者

クリシャ(キンガ・プレイス)、ゴールデン〔ズロータ〕(ミハリーナ・オルシャンスカ)、シルバー〔スレブルナ〕(マルタ・マズレク)、ミェテク(ヤーコブ・ジェルシャル)、ドラマー(アンジェイ・コノプカ)、支配人(ズグムント・マラノウィクズ)

ゆれる人魚のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①ポーランドのストリップクラブに、ゴールデンとシルバーの姉妹がやってきた。姉妹の正体は人魚。姉妹はすぐに人気者に。姉のシルバーはベースの青年・ミェテクに恋をする。 ②ミェテクに好かれたいシルバーは人間になるための手術を受ける。しかしミェテクはシルバーを捨てて別の女性と結婚、シルバーは海の泡に、ゴールデンは怒ってミェテクの喉笛を噛み切って去った。

【起】- ゆれる人魚のあらすじ1

(最初に簡単な説明。
この映画は「人魚伝説(セイレーン)」「アンデルセンのおとぎ話『人魚姫』」2つの要素を兼ね備えている。
映画の構成は、ミュージカル。

おとぎ話の『人魚姫』は有名なので、ご存知の方がほとんどだろう。
人間の王子に恋をした女性の人魚が、美しい声と引き換えに足を得て陸上にあがる。
愛する男が別の女性と結婚した場合、人魚は海の泡になってしまう。
泡になってほしくないと思う姉たちは、「愛する男を殺せば人魚に戻れる」と言うが、人魚は王子を殺せず泡になる話。

人魚伝説の方は、美声で人間を惑わし、海の底へひきずりこむというもの)


海に美しい姉妹の人魚がいました。
海辺でギターを持ち、3人の若者たちが歌をうたって楽しんでいます。
それを見た人魚たちは、自分たちも歌うことで若者の意識を引きつけました。

「私たちを岸に上げて 怖がる必要はないわ
決してあなたを 食べたりなんかしない」

その歌声に引き寄せられた男性2人は、人魚の姉妹に襲われて死に、岸から遠いところにいた女性は絶叫します…。
(つまり人魚は、人間を襲って食べる人肉主義)


1980年代。
ポーランドはまだ共産主義国です。
(もっとも、政治的背景はこの映画には関係しない)

首都であるワルシャワには、絢爛豪華なストリップクラブがありました。
年配男性の支配人は、店内の見回りに余念がありません。

店はいくつものブースに分かれており、歌を披露する女性もいますし、曲芸まがいの芸当を披露することで、客の関心を集めているところもありました。
支配人が見回りをしながら気にしていたのは、「臭い」でした。魚臭いのです。

その理由は、支配人がバックヤードに行った時に判明しました。
歌手の女性・クリシャが「友人の子どもなの」と言って、2人の姉妹を紹介したからです。

【承】- ゆれる人魚のあらすじ2

2人の姉妹は一見すると、ただの少女でした。
違うところといえば、ヌードになっても性器がないことです。まるでバービー人形のようです。
コップの水をかけた途端に、少女たちは人魚になりました。
支配人は感嘆します。

人魚の尻尾の部分は大きく、一部に切れ込みがありました。そこがどうやら、性器のようです。
魚臭さが難点ですが、それはこの珍しい人魚を前にしては大した問題ではないと判断した支配人は、すぐさま彼女たちをステージに使うことを決めます。


姉妹の名は、姉が金髪のシルバー、妹が黒髪のゴールデンです。
ステージ衣装を購入してもらい、クリシャのバックコーラスを担当することになりました。
姉妹が曲の合間で、大きなボウルの容器に入って人魚になると、観客は拍手喝さいです。
たちまち、姉妹は人気者になりました。

メインボーカルの中年女性・クリシャと、ドラムス担当の男は関係があり、それに加えてベース担当の青年・ミェテクの3人は、私生活でも同居しています。
姉妹はその家に、身を寄せることになりました。

姉妹と言えど、性格は少し違います。
金髪のシルバーは気さくな性格なのに対し、妹のゴールデンは人見知りをしました。
シルバーがすぐにみんなと仲良くなったのを見て、ゴールデンは孤独に感じます。
姉のシルバーがちやほやされているのを見ながら、ゴールデンは町へ出かけました。
酒場で隣に座り、見つめることで相手をとりこにさせた男性を、ゴールデンは車で襲います。
ほかにも小太りの男性を襲い、ゴールデンは食べました。食べられながらも、男性はゴールデンに夢中です。


シルバーの方は、ベースの青年・ミェテクに恋をしました。

【転】- ゆれる人魚のあらすじ3

シルバーはミェテクに告白し、人魚の姿になりますが、ミェテクは「悪いけど僕にとって君は、魚なんだ。できない」と断ります。
片思いのシルバーは、ミェテクに自分のうろこを渡して「これでベースを弾いて」と言い、キスを交わしました。


人魚の姉妹の人気は、ますます高まります。芸能事務所の人が、スカウトしにくるほどでした。

ゴールデンが人間を食べたことが露見し、女性刑事がやってきます。
女性刑事はゴールデンを詰問しますが、ゴールデンの魅力は男女を問わず有効でした。
ゴールデンは女性刑事をとりこにします。

それにも、限界がありました。
ワルシャワの沿岸道で死体が発見されたというニュースを聞いて、ゴールデンの仕業だと思ったクリシャたちは、ゴールデンとシルバーの2人を殴って気絶させ、カーペットにくるんで橋から海へ捨てます。

すでに姉妹のとりこになっていた3人は、人魚を手放したことで放心状態になります。
点滴などで栄養剤を注入してもらわないと、力が湧かないほどでした。
捨てられた姉妹は後日、なにごともなかったかのように、ストリップクラブに戻ってきます。


ミェテクに本気で恋をしたシルバーは、人間になる手術を受けることにしました。
尻尾がなくなると、声も失うと妹のゴールデンは危惧しますが、シルバーは「そんなの迷信よ」と一蹴します。
「邪魔をしたら、姉妹の縁を切る」とシルバーが言ったので、それ以上ゴールデンも反対できませんでした。
シルバーは闇医者に頼み、円ノコで魚部分の下半身を切り取り、女性の下半身とすげかえます。
(用意された下半身は、若い女性の遺体から)

【結】- ゆれる人魚のあらすじ4

シルバーの手術は成功しました。
ゴールデンの不安は的中し、シルバーはもう話すことができません。
それでもシルバーは満足でした。歩行訓練をし、ミェテクと愛をかわします。

ミェテクはシルバーの思いを蹴り、あっけなくポニーテールの女性と恋に落ちました。
ベースのピックに使っていたシルバーのうろこを簡単に捨てると、ポニーテールの女性と肉体関係になります。
シルバーは捨てられたことを、感じ取りました。


やがてミェテクは、ポニーテールの女性と船の上で結婚式を挙げます。
海の仲間の男性・トリトンがシルバーに「朝までにミェテクを食えば、海の泡にならずにすむ」と囁きました。
それでもシルバーは初めての恋に、未練があります。
愛する男性・ミェテクを殺すことができないシルバーは、代わりにミェテクと夜明けどきに、ダンスを踊りました。
その様子を、遠巻きに妹のゴールデンが見ています。

シルバーは、一度は牙をむいてミェテクの首に顔を近づけました。
しかし、どうしてもミェテクを食べることができません。
恋したミェテクの肩に頬を寄せ、夜明けを迎えたシルバーは、そのまま泡になりました。

それを見た瞬間、姉のシルバーを失ったゴールデンは、走り寄ってミェテクの喉笛に噛みつきます。
クリシャや支配人が目撃するなか、ゴールデンはそのまま海へ飛び込み、去っていきました。
海の底深く深く、ゴールデンは沈んでいきます。

(映画全編を通して、非常に幻想的なもの。
冒頭に書いたとおり、これはミュージカルといえよう。
ファンタジーっぽい内容なのだが、グロテスクな描写は濃いので、グロが苦手な人は避けた方がよい。
ストーリーはほぼ『人魚姫』と同じ)

みんなの感想

ライターの感想

いやあ、もろに『現代版の人魚姫(グロテスク・ヴァージョン)』。
ミュージカルだし、華やかだし、一種幻想的だし、きらびやかでもあるのだが、残酷描写も容赦がない。
人魚の姉妹は可愛いのだけれども、人肉を食うだけあり、牙がびっしり生えている。
姉妹だけの会話の時は超音波みたいな感じだったり、姉妹喧嘩の時はケモノのよう(猫みたいな威嚇音を発する)。
そういうところで「ああ、やっぱり人間じゃないんだ」と思わせられた。
可愛い姉妹なので、それだけでも見ていて楽しめる一品だが、まあとにかく内容は人魚姫。

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