「イット」のネタバレあらすじと結末の感想

ホラー映画

イットの紹介:メーン州の田舎町に出没し子供を殺す不気味なピエロの恐怖と、そいつ(IT)に翻弄されながらも逞しく成長してゆく子供たちの姿を描いた、スティーヴン・キングの同名小説のTVムービー化作品で、1990年公開のアメリカ/カナダ合作のホラー映画。監督/脚本は「ハロウィンⅢ」「フライトナイト2」のトミー・リー・ウォーレス。共同脚本は「キャリー」(1976年)のローレンス・D・コーエン。実在の殺人鬼ジョン・ゲイシーがモデルと言われるピエロを「ロッキー・ホラー・ショー」のティム・カリーが演じ、トラウマ級のインパクトを残しました。

予告動画

イットの主な出演者

ペニーワイズ(IT/ピエロ/ティム・カリー)、ビル(リチャード・トーマス/ジョナサン・ブランディス) 、ベン(ジョン・リッター/ブランドン・クレイン)、ベヴァリー(アネット・オトゥール/エミリー・パーキンス)、スタン(リチャード・メイサー/ベン・ヘラー)、ハンロン(ティム・リイド/マーロン・テイラー)、リッチー(ハリー・アンダーソン/セス・グリーン)、エディ(デニス・クリストファー/アダム・ファライズル)、ヘンリー(マイケル・コール/ジャレッド・ブランカード)、ビルの妻オードラ(オリヴィア・ハッセー)など。

イットのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①アメリカ・メーン州デリーで1960年、少年少女が惨殺されたり行方不明になったりする事件が発生。ビルたちいじめられっこ7人が集まり、30年おきにデリーの町で事件が起きていることを突き止める。それがピエロの形をした怪物「イット(ペニーワイズ)」と知ったビルたちは撃退し、もし止めを刺せていなかったら30年後に集まろうと約束した。 ②30年後の1990年、やはり怪奇事件が発生。町に唯一残っていたマイクが皆に知らせる。30年前の事件の犯人として投獄されたヘンリーが脱獄し、マイクが刺され入院。ビルたちは再び給水塔へ向かい、イットの正体であるクモと戦って勝利した。

【起】- イットのあらすじ1

(映画タイトル『IT(イット)』は『鬼ごっこ』の意味合いもある。これに加え、作中に出てくる不気味なピエロ、ペニーワイズのことを『それ』と指して使われる)

1990年、アメリカ・メーン州の田舎町デリー。

昼間に急な雷雨が発生しました。
三輪車に乗っていた少女が人形を拾い上げると、どこからか笑い声が聞こえます。
少女が声を辿ると、干したシーツのところからピエロの顔が覗きました。
少女の母が少しの間、目を放した隙に、その少女ローリー・アンはいなくなりました…。

デリーで5歳から7歳までの少年少女が、次々に失踪ないしは死亡するのを知った図書館員マイク・ハンロンは、「デリーで何かが起きている」と感じます。
事件の現場へ赴いたマイクは、そこで決定的な証拠を見つけました。あるべきはずのないものを、見つけてしまったのです。

マイクが見つけたのは、今から30年前に失踪したジョージーという少年の写真でした。ジョージーはマイクの親友・ビルの弟です。
30年前の写真が、少年少女の殺人事件現場に残されていることなど、本当ならばありえませんでした。
思いすごしであってほしいと思ったマイクの気持ちは、無残にも打ち消されました。
やむなしと考えたマイクは、30年前に誓った仲間たちに連絡を取り、集合を呼びかけます…。

マイクが最初に電話をしたのは、ビルにでした。

イギリス、ハムスデット・ヒース。

ビル・デンブローは著名なホラー作家として、活躍していました。結婚もしており、オードラという妻もいます。
ビルは現在40歳で、弟のジョージーを亡くしたのは10歳の時でした。
デリーに残っているマイクから電話連絡を受けた瞬間に、幼少期の記憶が一気に蘇ります。

…その雨の日、ビルは病気で寝込んでいました。弟のジョージーをひとりで遊ばせるために、小舟を渡します。
ロウで防水すると言い、ジョージーに地下室にロウソクを取りに行かせ、接地面にロウを塗りました。弟は黄色いレインコートと帽子をかぶり、兄がロウを塗るのを見守ります。
外に出たジョージーは、小舟を車道脇の水に浮かべました。雨脚が強いので、小舟はどんどん進みます。
それを追ったジョージーは、小舟が排水溝に入ったのを見ました。その排水溝からピエロが顔を出し、風船をジョージーにあげようとします。
「パパが知らない人から、ものをもらっちゃ駄目なんだって」
ジョージーが言うと、白塗りに赤いボサボサの髪、赤い鼻のピエロは「俺はペニーワイズだ。踊る道化師」と名乗り、「これで知り合いだろう」と言います。
ジョージーはその後、腕をちぎられた惨殺死体で発見されました。

兄のビルはその当時、葬儀の直後に弟のアルバムを見ていたら、ジョージーの写真がウインクしたように見えます。
驚いてアルバムを落とすと、ジョージーの写真の周囲から血が湧き出てきますが、両親にはその血が見えないようでした。
子ども心に恐ろしいと、ビルは感じていました…。

…マイクの電話によって、それら一切の記憶がいちどきに蘇ったビルは、なぜこんな大事な記憶を忘れていたのか、不思議に思います。
ビルは幼い頃、吃音(きつおん どもり)に悩まされていました。動揺した40歳のビルは、吃音も少し戻ってしまいます。

ビルは映画化される自身の作品について、グレコーという男性との話し合いが難航していました。
ところがその仕事をすべてキャンセルし、アメリカに戻ると電話の直後から言い出します。
心配してアメリカ行きに同行するという妻・オードラを制止し、ビルはアメリカには来るなと言い渡しました。
(先にネタバレ、それでも心配したオードラはアメリカに渡る)

マイクが続けて電話をかけたのは、ベン・ハンスコムにでした。

アメリカ・ニューヨーク州ニューヨーク。

10歳の時には肥っていて「デブ」と言われていたベンですが、40歳の現在では大柄の中肉のひげ面男性になっていました。
ベンは建築家で大きな賞を獲り、建築業界でも成功しています。
独身のベンは、パーティーで知り合った女性を家に連れ込み、いいムードになっていました。そこへマイクから電話がかかります。
マイクの声を聞いた瞬間に、ベンも昔の記憶を一気に取り戻しました。
受話器を置いた後、女性と甘いムードになれないベンは、グラスに酒を注いで飲み始めます。「死にそうな顔よ」と心配した女性に対し、「死んだ方がましかも」とベンは答えました。

…30年前、ベンは転校生としてヒューストンからデリーへやってきました。
読書が好きな、物静かな生徒だったのですが、太っていたこともあり、いじめっこのヘンリー・バワーズたちのグループに目をつけられます。
ある放課後、ベンはヘンリーたちに腹を切られそうになり、ヘンリーを足で蹴って崖の坂道をおり、小さな下水口に逃げ込みました。
追ってきたヘンリーたちは、ビルたちが作っていたダムに興味が移り、ダムを壊すのに躍起になってベン捜索を忘れます。
ベンはそれがきっかけで、ビルと喘息持ちのエディ(後に詳述)と知り合いになり、一緒に遊ぶことになりました。
ダム作りを手伝うと約束します。

学校で自分に優しく話しかけてくれた少女ベヴァリー(後に詳述)に恋をしたベンは、「君の髪は冬の火」という詩をカードにしたためていて、伯母の息子にからかわれました。
ベンの父は戦死し、母はそれ以後姉の家にベンを預けて、働きに出かけているのです。
ベンは親戚の家で、気づまりな暮らしをしていました。
ダムのところへ行ったベンは、「ここが家だよ」と戦死した筈の父の声を聞き、風船を見ます。
父の姿に見えたものは、次の瞬間、ピエロの姿に変わっていました。ガイコツが足首を掴みます…。

それら一切の記憶を忘れていたことを40歳のベンは思い出し、怯えました。

…マイクは次に、ベヴァリーに電話をかけます。

アメリカ・イリノイ州シカゴ。

ベヴァリーは美人デザイナーとして活躍していました。
トム・ローガンという男性が、ビジネスの上でも私生活の上でもパートナーでしたが、このトムは暴力的な一面を持っており、横柄でした。
マイクは最初、ベヴァリーのオフィスに電話をかけますが、トムが取り次ぎしません。トムにとっては、金持ちの日本人との商談をまとめることが大事なので、知らぬマイクという男からの電話など、切ってしまいます。

マイクは自宅に電話をかけ、ベヴァリーと連絡を取りました。
ちょうどトムがシャンパンを取りに台所へ行っていた間に、ベヴァリーは電話を受けます。
マイクの電話を受けたベヴァリーは、直後から荷造りを開始しました。
商談が成功した日にほかの男のところへ行くのかとトムに罵られ、ぶたれかけますが、ベヴァリーはもうトムなど怖くありません。
トムよりも、もっと怖いものが過去にあったことを、思い出したからです。

…30年前のベヴァリーは、おさげ髪の少女でした。父と2人で暮らしています。
ある日ドアベルが鳴ったものの、外には誰もおらず、カードだけが置かれています。
「君の髪は冬の火 1日の残り火 我が胸をこがす」
ロマンティックな詩がカードに書かれていました。ベヴァリーは自分の髪を褒めてくれたのだと思い、嬉しく思います。
ところがそれが父に見つかり、「もう男に色目を使っているのか」と責められました。
ベヴァリーの父は母に逃げられて、学校の用務員の仕事をしています。
泣いているベヴァリーにベンが声をかけ、空き地に誘いました。

そこでベヴァリーは、エディとビルに会いました。
そればかりでなく、のっぽでおしゃべりな少年・リッチーや、ユダヤ人で頭のよい少年・スタンとも会います(この2人も後に詳述)。

【承】- イットのあらすじ2

夜、ベヴァリーは自宅の洗面所の排水溝から、うめく少年少女の声を聞きました。
誰かいるのかと聞くと「ヴィッキー」「マチュー」などという声が聞こえます。彼らは「みんな浮かんでるの」と言いました。
不思議に思って排水溝を見ていると、そこから風船がむくむくと出てきて、割れました。風船が割れると血が飛び散り、洗面台が血まみれになります。
思わず悲鳴をあげたベヴァリーですが、駆け付けた父には血が見えないようでした。
父には「大きなクモがいたの」と言い訳したベヴァリーですが、洗面台にはまだ血が湧きあがってきており、「抵抗すると死ぬぞ」という低い男の声も聞こえました。

…幼少期にそんな不気味な出来事があったのを思い出しつつ、40歳のベヴァリーはタクシーを呼びとめて、乗り込みます。

…マイクは続けて、エディに電話をかけました。

アメリカ・ニューヨーク州グレート・ネック。
喘息持ちのエディ・カスブラックは、大人になってからも過保護な母の干渉を受けています。
今では映画プロデューサーになっているエディですが、電話を受けた後に、仕事仲間のジョーイに仕事を一任すると、デリーに移動を開始しました…。

…30年前。
エディは喘息持ちで、吸入器をいつも持ち歩く少年でした。
親しくなった仲間、ビル、ベン、ベヴァリー、リッチー、スタンらと6人で映画館に行った時、誤って下の列にポップコーンを落としてしまいます。
お調子者のリッチーが、ふざけてコーラも落としました。
映画の後に空き地へ行くと、自分たちが作ったダムのところに、不思議な屋敷が現れていました。みんな奇妙だと思います。

学校で体育の後、先生にシャワーを浴びろと言われたエディは、シャワー室にひとりで入りました。
すると自分の場所だけでなく、他のところからもシャワーの水が出始めました。蛇口が勝手に動いて水が出るのを、エディは目撃します。
さらにシャワーのノズルが伸びて自分を狙い、行く手を阻むのを見たエディは、「あいさつに来ただけだ」と排水溝が広がり、ピエロと会いました。
ピエロが笑うと、歯はすべて牙のように先が尖っており、エディは恐ろしいと思います…。

それを思い出したエディは、ジョーイに駅まで送ってもらった後、列車に乗り込みます。
克服したはずの吸入薬を、再び手にしていました。

アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスのビバリーヒルズ。

リッチー・トージアはおしゃべりが高じ、おしゃべりなコメディアンになっていました。政治ネタなどを題材にして、みんなを笑わせています。
人気の舞台なのですが、マイクからの電話を受けたリッチーは、番組に穴を開けてでも行くと言い出しました。「ほんの数日、やすませろ」とごねます。

…30年前のリッチーは、オオカミ男が怖いと思う少年でした。
ビルが吃音を直す朗読をした後に、死んだ弟・ジョージーの話をしているところへ、ネル巡査がやってきて「町の下水道が逆流するぞ」と叱られます。ダム作りの件です。
巡査は、町でまたひとり、ヴェルマという少女がいなくなったことを教えました。

学校でヘンリーに「コーラをかけたのは誰か」と聞かれたリッチーとスタンは、ヘンリーに絡まれます。
食堂で咄嗟にお盆をひっくり返して先生の注目を浴び、ヘンリーからいじめを受けるのは避けましたが、食堂を汚したのでモップがけをしなければなりません。
モップを探していると、先日見たばかりの恐怖の対象「オオカミ人間」がいました。リッチーはおびえます。
少し離れると、オオカミ人間はピエロの姿をしていました。「いつでもおいで。浮かび方を教えてあげるから」と声をかけられます。
ビルたちにオオカミ人間のことを話そうとしましたが、笑われたのでリッチーはそれ以上話題にしませんでした。

…そのことを思い出し、またリッチーは恐怖におののきます。
マイクはその頃、30年前の仲間たちの写真を見て「ラッキー7」と呟いていました。

30年前の1960年。
マイクはその当時、クラスで自分が研究したことを発表していました。
デリーでは、1930年の復活祭の日曜日に、製鉄所の爆発事故で多数の死者が出ました。
それだけではなく、1900年にも給水塔の近くで、253人の移民が忽然と姿を消す…という事件も起こっています。
その年1960年にも、子どもたちが殺されたり失踪したりする事件があり、マイクは「30年おきにデリーで何かの事件が起きている」と自説を披露しますが、先生はあまり相手にしませんでした。

帰り道、ヘンリーたちに「黒人のくせに」と絡まれたマイクは、走って逃げます。
ビル、ベン、ベヴァリー、エディ、リッチー、スタンの6人が集まり、互いの体験談を話していました。ピエロを見たことや、互いの身に起きたことを話し、「怪物がこのデリーにいる」という結論に至った時、マイクが6人に助けを求めます。
ビルたちはマイクをかばいますが、ヘンリーたちからは「弱虫クラブ(ルーザーズ・クラブ)」とバカにされました。
それでもヘンリーたちは5人組で、ビルたちルーザーズ・クラブはマイクも入れて7人になりました。ビルたちはヘンリーに石を投げ始めます。
7対5で、しかもビルたちの方が高台に位置したため、事は有利に運びました。
ヘンリーの手下が2人逃げ、さらに2人逃げたために、ヘンリーだけが残ります。
「7人ならお前を病院送りにできる」
この言葉が決め手となりました。ヘンリーは「殺してやる」と言いながら去りました。
これがきっかけでヘンリーも仲間に加わり、7人の仲間が結集しました。
記念にマイクが7人の集合写真を撮り、彼らは「ラッキー7」「ルーザーズ・クラブ」と言って、一緒に行動を始めます。
驚くべきことに、ビルたちはマイクが考えていた「30年ごとに起こる惨劇」と同じようなことを、話し合っていたのでした。
ビルたちはおのおの、ピエロのようなものを見たと話します。

後日、空き地に集まった7人は、デリーの町の歴史について調べました。
すると18世紀ごろから木材が燃えるなど、本当に30年ごとに事件が起きており、その怪人ピエロは「ペニーワイズ」と呼ばれていました。
「人間じゃない。そいつ(イット)だ」と話していると、資料写真が動き始め、モノクロ写真がカラーになり、「殺してやる。悪夢が現実のものになるんだ」と話しかけます。

スタンは混乱して「大人に言う?」と提案しますが、他の者はよしとしませんでした。話したとしても、大人は信じてくれない、夢がないからと答えます。
ビルが「僕の弟・ジョージーを殺したのはイットだ。イットは僕らを恐れている。だから手伝って」とみんなに言いました。
他の6人もおずおずとビルに近づき、肩を組んで団結します…。

…そんなことを40歳のマイクが思い出していると、黒い足跡を見つけました。
すぐそばで黄色い風船が割れて、マイクはおびえます。

アメリカ・ジョージア州アトランタ。

40歳になったスタン・ユリスは、妻と2人で暮らしていました。
マイクからの電話に、スタンは「(行くと)確かな約束はできない」と答えます。
電話の後、スタンは風呂に入ると妻に言いました。

…イットへどう立ち向かうか考えた7人は、パチンコを攻撃手段に選びます。
悪霊が銀製のものを嫌うと知り、リッチーが母の銀製のイヤリングを持ってきました。
7人が練習したところ、一番才能があるのがベヴァリーだったので、パチンコでの攻撃を任せます。
決戦場は、ダムの中央にある給水塔でした。対決に向かう前、みんなでエディの吸入器を吸い、気合いを入れます。
その背後に、いじめっこのヘンリーたち3人組がいたことを、彼らは知りませんでした。

【転】- イットのあらすじ3

給水塔の下には直径1mほどの井戸があり、そこに入っていきます。
降りたところには、イットの服についていたオレンジ色のポンポンが落ちていました。7人は、やはりここがイットの棲みかだと確信します。
ヘイリーたちも7人のあとを追跡していましたが、うち1人が迷子になり、白い光を見た後に襲われて消えました。

ヘイリーと手下・ベルチはスタンを捕まえます。
スタンは叫ぼうとしますが、ヘイリーたちに口を塞がれて他のメンバーに教えられませんでした。
その時、ベルチが下水管から漏れる光を見ます。その直後、下水管が破裂してベルチは管に上体を折り畳まれ、引きずり込まれていきました。その様子を見たヘイリーとスタンは、あぜんとします。
光が迫ってきたので、スタンは逃げました。残ったヘイリーは、ショックで髪の毛が白髪に変わります。

スタンは他のメンバーと合流し、イットが来たことを告げました。
その直後、みんなのところへも白い光がやってきます。みんなは伏せてかわしました。
周囲に白い靄が発生し始めたので、7人は手を繋ぎます。
ビルにはジョージーの声が聞こえるのですが、ビルは「いない」と否定しました。
ベヴァリーには父の声、リッチーにはオオカミ人間に見えます。いずれも「いない」と否定することで撃退しました。

スタンは聖典を唱えていたのですが、そこにピエロが現れました。「怖がる奴ほど、味がいいんだ」と言い、スタンを牙だらけの歯で襲おうとします。
驚いたベヴァリーは、パチンコを落としてしまいました。
エディが咄嗟に吸入器をかけると、ピエロの顔がただれて苦しみます。
その間にベヴァリーがパチンコを用意し、打ちました。
銀の玉はピエロの頭部に当たり、頭部が割れます。
イットはそのまま小さな下水管に逃げようとしますが、ビルが止めを刺そうと手をつかんでいました。
ところがイットはそのまま消えてしまいます。

本当に倒したのかどうか、確信が持てないままのイットの消失でした。
きちんと倒せておらず、もしまた30年後に現れた場合には、必ず集まろう…そうビルたちが言い出し、手を重ねて円陣を組みます。
しかしピエロが怖かったスタンは、すっかり怖気づいていました。
誓うと言い円陣に加わり、肩を組み合ったものの、怖かったのです…。

…いつまでも風呂から出てこないのを心配した妻が、スタンの様子を見にバスルームに行きます。
スタンは手首をカミソリで切って、自殺していました。壁には「IT」と血文字で書かれています。
それを見た妻は絶叫しました…。

(ここで前半終了。SIDE:Bはこの後から)

…アメリカに飛んだビルは、弟・ジョージーの墓参りをしました。今まで忘れていたことを詫びます。
すると近くの墓穴からピエロが出てきて、「どこに入る?」と質問しました。墓穴は7つ彫られていますが、「右端はもう埋まっている(スタンの分)」と言います。
40歳のビルは理解していました。イットを恐れない心こそが、打ち勝つ道だと知っており、「怖くない」と呟くと幻影は消えます。

図書館でマイクと再会したビルは、正直に「当時のことをあまり思い出せないのだ」と告げました。
マイクは「自分はここに残り、何度も思い返していたから(灯台守りの役目)」と言います。
マイクはビルを家に案内しました。マイクはまだ独身で、小さな家を購入してひとりで住んでいます。
「記憶を呼び戻す薬だ」と言ってマイクが出したのは、ビルが少年時代に使っていた自転車・シルバー号でした。
マイクはその自転車を質屋で見つけ、買ったそうです。不具合はパンクくらいで、すぐに直せると言いました。
懐かしさのあまりにハンドルを握ったビルは、当時のことを思い出します。
修理したビルはマイクと一緒に、自転車を2人乗りしました。

コメディアンとして久しぶりの帰郷を果たしたリッチーは、映画館がつぶれていることを嘆きました。潰れた映画館の文字が、自分が40歳で死ぬ墓石の表示に見えて、ひやっとします。
リッチーが図書館へ向かうと2階からピエロが顔を出し、たくさんの風船が降ってきました。割れると血が飛び散ります。
しかし周囲の者がそれを見ていないと知ったリッチーは、伝言を残して図書館を去ります。

ベンはタクシーを橋のところへ停めてもらい、ここでヘンリーに追われたのがビルたちと出会うきっかけになったことを思い出しました。
同じくいじめっこが太った少年をいじめていますが、ベンがかばいます。
少年を手当てして放した後、沼で黒いガイコツを見たベンですが、幻影と言い聞かせることで、撃退しました。タクシーに乗り込みます。
道端でピエロが手を振り、車内には「引き返せ」という風船がありましたが、ベンは無視しました。

町に戻ったエディは、薬局を見て思い出します。
当時の薬剤師・キーンさんはエディに「吸入器の中身はハイドロクス、H2O、ただの水なのだ」と教わっていました。「すべては思い込みなのだ」と聞かされていました。
薬剤師は代替わりしていましたが、先代のキーンさんも店にいました。
キーンさんに一瞬ピエロが乗り移り「今のうちにデリーから出ていけ」と警告されますが、エディはそのまま薬局を出ます。

ベヴァリーは自分の昔の家を訪問しました。
父アルヴィン・マーシュの札が下がっているのでドアチャイムを鳴らしますが、父は5年ほど前に亡くなったと聞かされます。
よく見ると、表札は「カーシュ」になっていました。その老婦人に誘われて、ベヴァリーは家に入ります。
間取りは全く変わっていませんでした。家の中はリフォームされていて綺麗ですが、洗面台のみが古いままで、洗面台を使ったベヴァリーは、そこに水がたまるのを見ます。
老婦人は上品なのですが、紅茶をがぶがぶ飲み、にこっと歯を見せて笑いかけました。その歯が赤黒く染まっています。
手渡された紅茶は血でした。
「立ち去った方がいいわよ。みんな浮かんでる」
老婦人が怪物化した父に変わったのを見たベヴァリーが建物を出ると、マンションは廃墟になっていました。すべて幻影でした。
風船が1つ浮かんでいます。

同じ頃、イギリスではビルの妻・オードラがビルのことを気にかけて、アメリカ行きを決意しました。電話で飛行機のチケットを取ります。

夜。
中華料理店でエディとベンが店で再会し、そこへマイクとビルがやってきます。
リッチーも登場し、さらにベヴァリーもやってきました。
みんなを見て安心したベヴァリーは、思わず倒れます。
介抱したみんなを見たベヴァリーは「見たのよ」と告白し、それを皮切りに全員が「イット」を目撃したことを順番に話し始めました。
ビルだけでなく、マイク以外のメンバーは全員、10歳当時の記憶があいまいで下。思い出そうとすると頭がぼんやりするそうです。
しかしそれも、みんなと再会したことで、徐々に思い出し始めました。
スタンが到着していないことに気づき、とりあえず近況を話し合い始めます。

会食中、リッチーは4~5回結婚していると告げ、エディは「付き合っている人はいるが独身」と答えました(先にネタバレ、終盤でこれは嘘だとエディが告白する)。
ベンは話題をそらし、ベヴァリーは「ごく平凡にひとり」と言います。
ヘンリーは監獄にいるという話題になりました。
1960年の少年少女失踪惨殺事件は、結局大人たちは信じず、ヘンリーの仕業ということになったのです。それでヘンリーは殺人犯とされ、捕まりました。

…州矯正施設、精神病棟。
病棟にいる白髪のヘンリーには、月にピエロの顔が見えていました。
「デリーに戻って、奴らを殺せ」
ピエロに暗示をかけられ、ヘンリーは次第にその言葉に囚われます。

【結】- イットのあらすじ4

デザートの直前、リッチーは「翌日には帰る」と言い出しました。エディもそれに賛同します。
呼びかけたマイクは「集まることが約束だったから、この先は各人の自由だ」と止めません。
デザートの菓子が、みんな違うものに見えました。割ると血が出たり、孵化しかけの幼鳥だったり、虫、目玉、クモなどに見えます。
図書館へ移動した一同は、マイクがスタン宅に電話をかけ、スタンの死を知りました。
スタンの話題をしていたマイクは、飲み物を取ろうと冷蔵庫を開けたところ、冷蔵庫から風船が出て来て、スタンの生首を見ました。
「みんなも来いよ。君たちも浮かぶことができる」
マイクが冷蔵庫の扉を閉めると、図書館入り口のガラスが割れ、戸棚の本が飛び、タイプライターは勝手に動き始め、屋内なのに雨が降り始めました。6人は円陣を組んで退けます。
タイプの文章を読んだビルは、その文章が自分の吃音を直すために、母から教わった文章だと知りました。
「そんなのきかないよ」というリッチーの言葉に、ビルは救われます。

精神病棟ではピエロの手助けを得て、ヘンリーが脱獄を試みます。
ナイフを得たヘンリーは、看守のクンツを倒して脱走しました。

ビルたちはマイクの家に移動します。準備はマイクがすべて整えていました。
エディが記憶を取り戻すために、話をしてくれとマイクに言います。
マイクは30年前の記事を配り、さらに1900年にはドレーク川で大虐殺があったこと、1930年には鉄工所の火災が遭ったことも告げ、それを10歳の時にクラスで発表したのだが、先生は聞く耳を持たなかったと告げました。
1990年現在、昨日の時点で死者は6名しか出ていませんが、行方不明者はもっといると告げたマイクは、ジョージーの写真が現場にあったために、イットのせいだと確信を持ったと言います。

「あの時自分たちが助かったのは、団結することで、特別な絆が生まれた」
そう言ったマイクは、「子どもの頃に、いじめられっこで、今現在7人とも子どもがいない」ことも触れます。それがどうやら、40歳になってからもイットが見える原因のようです。

同じ頃、アメリカにやってきたビルの妻・オードラは、デリーへ向かおうと考えました。
そこへピエロが現れ、オードラは連れ去られます。

夜が更けて少し寒くなったので、羽織るものを取りにベン、マイク、エディは2階の部屋に移動しました。
その時、マイクが部屋に忍び込んだヘンリーに襲われ、刃物で刺されます。
エディは気付かずに歯磨きをしました。
ベヴァリーが追いかけて来て、愛の詩のお礼を言うのを聞いたベンは、相手がベヴァリーではなくピエロだと気付きます。
物音がしてマイクの元へベンとエディが駆け付け、ヘンリーをマイクから引き剥がしました。
揉み合いになり、ヘンリーはナイフが胸に刺さって死亡します。
マイクも腹部を刺されて重傷で、みんなは病院へ連れていきました。マイクは命を取り留めます。

病室で寝ているマイクは「警官でも気を許すな」と言うと、自分の上着のポケットを探ってくれと言います。
そこには、リッチーの母の銀製のイヤリングがありました。マイクがあの後、ひとりで回収に行ったのです。
世の中が嫌になった10年ほど前(30歳前後の頃)に、マイクはひとりで給水塔へ行き、回収したと言いました。

ホテルのロビーで新たな少年の殺人事件が起きたニュースを聞いたビルは「もう逃げたくない」と言い出します。
「これ以上、逃げ回り、怯えるのは嫌だ」
その言葉は他の者の心も打ちました。みんなそうだと同意し、5人で対決に臨もうと決めます。
マイクの家にはヘンリーの遺体が残っていますが、今それを通報して事態をややこしくするよりも、イットと対決する方を優先しました。
5人は給水塔へ向かいます。

井戸のところで妻・オードラのバッグを見つけたビルは、「僕のせいだ」と自分を責めました。
弱気になったビルをベヴァリーが「あたなが隊長でしょ、しっかりして」と鼓舞し、ビルはやる気を取り戻します。
地図を見つつ、おぼろげな記憶も頼りにして移動した5人は、その場所へ行きました。
30年も経過しているので、植物の根がはびこっています。

奥から小舟が流れてきて、ジョージーの姿が出てきました。
「兄さんのせい。僕を外に出して、イットに殺させた」
ビルは動揺しますが、あとのみんなが「これは現実じゃない」と思うことで、ジョージーの姿が消えます。

その直後、壁にピエロの姿が映ると「出ていけ、これが最後のチャンスだ。お前らの目は、その心が認めるものしか見えなくなっている」と言いました。
つまり煙を相手にするのと同じ…と、リッチーが指摘します。見えないことには話にならないと、一同はあきらめかけました。
ところがビルが、盲点を切り出します。
少年少女を殺害して食べるためには、少なくともその瞬間だけは「実体」を伴わないとならないだろう…それに頷いた一同は、その通りだと思い、捜索を始めました。
小舟を進め、それについていきます。

小舟が辿り着いた先には、ガイコツだらけの場所でした。
そこでエディが「先ほどの発言は嘘。本当は、女性と付き合ったことがない」と告白します。
扉を開けて入ると、奥にはごつごつした岩肌がむき出しの空洞があり、巨大なクモがいました。タラバガニみたいに脚にもごつごつした突起のある、脚の長いクモです。
そこにはビルの妻・オードラはじめ、捕まった者たちが、クモの糸でぐるぐる巻きにされ、吊るされていました。「浮かぶ」というのは、糸でつるされることを意味していたようです。

ベヴァリーがパチンコで銀の玉をクモにぶつけますが、1発目は外れ、2発目はその硬い外殻に弾かれます。
クモが立ちあがると、腹部分が光りました。リッチーやビル、ベンがその光を見てしまいます。
困ったエディが吸入器をかざしますが、捕まってしまいました。
メンバーの様子を見たベヴァリーは、腹こそが弱点だと思い、光る腹に玉を撃ち込みます。
エディはクモに殺されますが、光から解放されたリッチー、ビル、ベンがベヴァリーに加わり、4人がかりでクモを攻撃しました。
「70歳で会うのはごめんだ」と4人で攻撃を加え、クモの心臓を取り出します。
これによりイットは死に、糸で結ばれていたビルの妻・オードラたちがゆっくりと下りてきました。
ビルは宙を見つめたまま放心しているオードラを抱き締め、ベンはベヴァリーと抱き合います。リッチーは息絶えたエディを背負ってその場から去りました。

…数週間後。
マイクは今回の騒動を手記にしていますが、手記を手にしないと記憶が蘇らないようになっています。
マイクは、自分の役目(灯台守り)を終えたので、デリーの町を去ろうと考えていました。あては特にありません。

その後、リッチーは映画で喜劇の名優ぶりを発揮し、活躍していました。
ベンとベヴァリーは1週間後に結婚し、もう妊娠が判明しています。
オードラの意識は回復していませんでした。ビルはオードラを連れて、デリーを発つ予定です。
ビルはふと、自分とスタンの命を救ったシルバー号の自転車に、妻のオードラを乗せてみようと考えました。
オードラを抱えて自転車に乗ったビルは、ペダルを踏みこみます。
するとオードラに反応が現れました。意識が戻ったオードラを見たビルは、感激して交差点で自転車を止め、キスをします。
交差点のど真ん中で自転車を停車したため、周囲の車には迷惑をかけていますが、車から降りてきた人たちはビルたち夫妻を見て、笑顔を浮かべていました。

(イット、ペニーワイズの正体は巨大クモ。
但しクモというのはひとつの暗喩。
日常ではありえないような、非現実的なものの権化)

みんなの感想

ライターの感想

実に3時間以上にもわたる、長編。
2017年版のほうでは2部作が決定している。そっちのほうがたぶん、いい。
この1990年版も悪くはない。1990年を現在とし、回想シーンとして過去のイットのことを描くという構成。
今回、時系列の組みかえなしで忠実にあらすじを書いたので、ちとややこしかったと思う。読みにくかったら失礼。
(敢えて「2部作じゃない方の作品は、このような話の進め方をしているのだ」という意味をこめて、順番に書いていった)
大人が見たらクライマックスのクモは「チャチい」と思うかも?
それでも、当時ピエロ恐怖症ができたという事情もなんとなく判る。
  • 糸さんの感想

    普通ですね。怖いですが。

  • yakuza0893さんの感想

    ペニーワイズの存在感がヤバイw
    最初は控えめに出てたのに、後半はガンガン出てくるw
    あとペニーワイズの口があんなになっていたとは。。。
    前半は怖がりな自分でも大丈夫なくらい怖くなかったけど(ジョージが腕を食あい千切られる所は怖かったけどw)後半一気に怖くなった。
    べバリーが襲われた所は油断した、突然で声が出てしまったw
    ついでにべバリーの父親からの虐待?が地味に怖かった。
    最後にビルとべバリーの恋がなんとも言えなかった。。
    ベンが不遇すぎるw

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