映画:オキナワノコワイハナシ2014

「オキナワノコワイハナシ2014」のネタバレあらすじと結末

オキナワノコワイハナシ2014の紹介:2004年スタートの沖縄琉球放送制作のオムニバス・ホラードラマ。2012年以降は特番化され夏の風物詩となり、本作はその2014年夏放送分。事故死した親友の切なる想いを叶えんと奮闘する「チエコの霊」、無人島に流れ着いた猟師の怪異譚「ヲナリ」、沖縄の魔物キジムナーの逸話「キジムン島」の3作品。

あらすじ動画

オキナワノコワイハナシ2014の主な出演者

渡嘉敷圭、青柳文子、小橋川よしと、ナツコ、天久舞子、與座麗羅、空馬良樹、ハニーくららなど。

オキナワノコワイハナシ2014のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- オキナワノコワイハナシ2014のあらすじ1

オキナワノコワイハナシ2014のシーン1 ◆第1話「チエコの霊」
原案/監督/脚本/江口カン、共同脚本/鶴田光介、出演/渡嘉敷圭、青柳文子、知念臣吾、ハニーくらら

―ウンケー(お盆初日:霊を迎える)
交通事故死した大親友チエコの葬儀の日、アサミは「まだ彼女が近くで生きている気がして泣けなかった」とぼんやり考えながら、事故現場脇を通り、帰宅します。
彼女の遺体の損傷は激しく、事故現場にはまだ生々しい血の跡がありました。
アパートの周囲には不気味な気配が漂い、玄関の灯りもなかなか点かず、点いた途端ホッとして上がろうとしますが、その足元には、顔半分が酷く腫れ上がり額に突き刺さったキーから御守りをぶら下げ、裂傷だらけのチエコが倒れていて、思わず悲鳴をあげます。
そのチエコは腰を抜かしたアサミにすがり、2人はもつれ合って部屋に入りますが、チエコはいつもと同じ調子で「私よ、チエコ」と自分を指差しアサミを落ち着かせたものの、鏡に映った自分を見て悲鳴を上げていました。
チエコはひどく落ち込み、アサミが無理に褒めてもため息をつくばかりで「トモユキに告白もしてないのに」とこぼし始めます。彼女の彼氏トモユキは通夜にも来ておらず、キスはおろか告白すらしていないというのです。
アサミは明るく「じゃあ告白しにいこ!私手伝う!」と言い出しますが、チエコは「こんな顔でそんな事できない!ムリムリムリ!」と慌て、その拍子に突き刺さっていたキーがようやく外れます。

―ナカヌヒ―(お盆2日目)
2人は辺りでは名の知れたユタを訪ねますが、ユタはチエコを見た途端失笑「気持ち悪ぃ!」と連発、「気持ち悪すぎるから元の姿には戻せない」と即答、挙句に「あんた(チエコ)が私(ユタ)に乗り移って、告白すればいい」と言い出します。
つまりド派手メイクのおばさん姿のチエコが、トモユキに告白しキスをしろというのです。
2人は唖然として聞き返しますが、ユタは「その気持ち悪い顔でするよりマシさぁね!(私も)まだまだだいじょぶ(イケてる)さー!」と自信満々です。
アサミは納得し喜びますが、チエコは話を遮り「おばさんの方がよっぽど気持ち悪いです」と言いますが、「あんたは死んでるけど、私は生きてるさぁねー」と返され、ムッとして出て行きます。

部屋に戻ったチエコはひどく凹んで、アサミに「あんた、私の事ザマミロとか思ってるでしょ?」と言いがかりをつけ、アサミも「もしかして私の事、恨んで化けて出て来たの?」と返します。
チエコは泣き出し「化けて出たとか言わないでよぉ!あんたなんかに幽霊の気持ちなんかわかんないのよぅ!」とポカポカ叩き始めます。
アサミは殴られながらも「幽霊の気持ちなんかわかるわけないでしょ!…でもチエコの気持ちならわかるよ!」と言い返します。
チエコはようやく叩くのを止め、「どうして私だけ死ななきゃいけないのー?」とおいおい泣き出します。

彼女たちは、これまでそうしてきたように一緒にご飯を食べ始めます。
「昔からさ、私たちケンカの後はこうしてご飯食べて仲直りしたよね」「食いしん坊だからね」…アサミは普通のご飯、チエコは線香の煙を魚のようにパクパク呑み込み「結構イケる!」と勧めますが、アサミはむせただけでした。
2人は笑って仲直りして、チエコは元気な顔で「死んでるけど告白する!嫌われてもイイかな…このまま消えてしまうくらいなら!」と言い、煙を食べていました。
2人はそれからチエコの髪を整え、最高の笑顔で写メを撮りますが、チエコの姿は映っていませんでした。

―ウークイ(お盆最終日:霊を送る)
明け方。2人は並んで、一つ布団で横になります。
チエコは「アサミ、ありがと。私、今日告白する…なんかもう、消えてしまいそうな感じがするんだ」と呟いていました。
その夜、2人は公園にトモユキを呼び出し、チエコがドキドキしながらその前に進み出ますが、彼には霊感が無いらしく彼女の姿が見えません。
ベンチの影から見守っていたアサミは、あまりの状況に出て行こうとしますが、チエコがそっと彼の手を握った途端、彼は何かを感じ「チエコか?!」と声に出し、見えない彼女に呼びかけます。
彼は「チエコ!…なんで死んだ?!チエコの事をちゃんと愛してたよ!今でもずっと愛してるよ!生きてる時に言えばよかった!!つらいよ!お別れなんてできないって!チエコがいないの信じられんて!」と泣き出します。
チエコは泣き笑いで彼の手を握り「連れて行きたーい!」と叫びますが、その声は彼には聞こえず、アサミにダメ出しされます。
気づけば彼女はきれいな顔に戻っていて、気づかぬ彼に、涙に濡れた頬を寄せ、そっとキスします。
アサミはそのきれいな顔のチエコと微笑み合いますが、チエコはそのまま天に昇って行きました。

「それ以来、チエコの姿を見る事はない。けれどもチエコは、私の傍できっと見守ってくれている」…アサミの写メの空いた部分に、きれいな笑顔のチエコが浮かび上がります。

【承】- オキナワノコワイハナシ2014のあらすじ2

オキナワノコワイハナシ2014のシーン2 ◆第2話「ヲナリ」
原案/山田優樹、監督/脚本/後藤聡、出演/小橋川よしと、内田周作、上原南玲

―おもろさうし【おもろそうし】
沖縄の古い歌謡である”おもろ”を収録した沖縄最古の歌謡集。「おもろ」の語源は「うむい(=思い)」であり、もともとは祭祀における祝詞だったと考えられている 1554首 全22巻―

若い漁師が砂浜に流れ着き、白い蝶が過ぎった瞬間気づいて海水を吐き出します。
そこは白い砂浜と磯と鬱蒼とした樹林だけの無人島で、身に着けていたスマホは使えず、荷物は何一つ残っていませんでしたが、胸ポケットには、大手術の後の妹の病室で一緒に撮った写真が残っていました。男の乗っていた船は船名の破片だけが流れ着いていました。

やがて彼は、じっと見つめる日本兵に気づき、森の中へと追って行きます。
日本兵は、視界の端端に現われては消え、彼を森の奥に残された白骨遺体へと導きます。男は一旦は絶叫して逃げ出しますが、その後、遺骨を砂浜に埋葬し、制服や遺品を調べ始めます。
遺品のほとんどは朽ち果てていましたが、壊れた金鋏と油紙に包まれた旧札や軍隊手帳があり、手帳にはその兵隊の日記が記されていました。
それは古い文章で「昭和20年5月6日、調査のためやってきた彼の船は米軍機に爆撃され沈没、彼は気絶して海に投げ出されその島に流れ着いた」とあり、翌日には「この島には水も食糧も無い このまま雨が降らず水が無ければ三日ともたない」と書かれていました。確かにその島には、人家はおろか実のなる樹も無く、漂着物もほとんど無いため海水を濾す手だてもありません。

また日記には「海に出る兄の安全を祈る妹の化身と伝わるヲナリ神 妹が御守りにと授けてくれた白い布を見るたびに ”おもろそうし”のこの詩が頭を過ぎる」とあり、”兄ノ無事ヲ祈ル”と書かれた白布が挟んであり、「吾ガ ヲナリ御神ノ 守ラティ オワチヤム ヤレ エケ 弟 ヲナリ御神ノ 綾蝶 ナリヨワチヘ 奇セ蝶 ナリヨワチヘ」とその詩が記されていました。
「家族二会イタイ」という悲痛な端書と共に…。
しかしそのページの裏には「夜ガコワイ 夜ガコワイ 何カノササヤキガ聞コエル コノママ死ヲ待ツノミナラバ イッソノコト」とも書かれていて、最後の文字は歪んでいました。
その夜、彼は不気味な囁き声を聞き、兵隊の気配を感じますが、何とか持ちこたえ悪夢で目覚めます。

【転】- オキナワノコワイハナシ2014のあらすじ3

オキナワノコワイハナシ2014のシーン3 2日目。彼はギラつく太陽の下、砂浜をさ迷い歩きますが、見つけたのは流れ着いたペットボトルだけで、中の水は海水でした。
その間何度も兵隊の日記を読み返しますが「夜ガコワイ …ササヤキガ聞コエル …死ヲ待ツノミナラバ イッソノコト」の部分にばかり目がいってしまいます。
夜になり、彼は昨夜と打って変わって囁き声や兵隊の足音に怯え、その手を白い子供の手に掴まれた瞬間、傍らに現われた兵隊に「ヤメロ」と囁かれます。

翌朝。自らの絶叫で目覚めた彼は、焦点の定まらぬ落ちくぼんだ眼をして、意味も無く笑い始めます。
彼はその日も何度も「夜ガコワイ…イッソノコト」の部分を読み返していましたが、ふと思い立ったように妹との写真を取り出し、その裏に書かれた妹の可愛い文字を読み、かすれた声で「また会えるからな…」と呟き嗚咽します。
「にーにー(お兄ちゃん)へ いつもお見舞いありがとう。漁もがんばってね。にーにーがいつも無事に帰って来ますように」…

しかし彼の絶望的な思いは膨らみ、やがて壊れた金鋏の片方を砂浜の石で研ぎ、海に入ってその切っ先を喉元に向け、眼を閉じます。また、その背後には死んだ顔色の兵隊が現れますが、彼は無視して行為に及ぼうとします。
その瞬間、彼の目の前に白く光る蝶が現れ、幽美に舞ってその切っ先にとまったため、怯えて金鋏を取り落します。
その蝶は彼を導くようにゆっくりと飛び、日が落ちた頃、樹林の奥の草木に埋もれた古いサバニ(小舟)でようやく羽を休めます。
翌朝早く彼はサバニで海に漕ぎ出しますが、浜には見送るようにあの兵隊が立っていました。

陽が真上に昇った頃、サバニで気を失っていた彼の横をあの白い蝶が過ぎって目を覚まし、遠くを見つめて泣き出します。
蒼く透き通った海原の向こうには、彼が暮らしていた街が見えていました。
「…オモロソウシノ コノ詩ガ 頭ヲ過ギル」…
「吾ガ ヲナリ御神ノ 守ラティ オワチヤム ヤレ エケ 弟 ヲナリ御神ノ 綾蝶 ナリヨワチヘ 奇セ蝶 ナリヨワチヘ」(※”弟”は原文ママ)
「わがヲナリ神が わたしを守ろうとやってこられた 妹ヲナリ神が 美しい蝶となって 奇しき蝶となって わたしを守ろうとやってこられた」

【結】- オキナワノコワイハナシ2014のあらすじ4

オキナワノコワイハナシ2014のシーン2 ◆第3話「キジムン島」
監督/土田豪介、出演/ナツコ、天久舞子、與座麗羅、嘉手川華、玉榮日也美、土屋舞、越智俊光、与那嶺啓、空馬良樹

―【キジムン(キジムナー)】
古い木に住んでいるという魔物。魚の目玉を好んで食べるが、時には人に化け、人の目玉を抉り取る事もあるという―

中学3年の知念ナナミは、フェリーで、スナックを営む母親と共に離島に旅行に行きますが、ふて腐れた態度で、ドタキャンした母親の店の常連客で彼氏のタバを「あの人苦手」となじっています。
船内TVでは「両親が目を抉られて殺害され、15歳の娘が行方不明」というニュースが流れていました。

その宿は古い古民家で、主人も片目に眼帯、手には包帯をした陰気で大柄な男で、2人を古い和室に通しただけで無言で去って行きます。
母親は、部屋に置いてあった「キジムナー」という絵本を手に取り「実は近所の噂で、その宿にはキジムナーが来て『一晩泊まると成績が上がり、良い子になる』と評判で、トバに言ったらナナミと3人で行こうとなった」「トバが『あんたも一緒に』なんていう事は滅多に無いし、あんたも来年受験でしょ?キジムナーが成績上げてくれたらラッキーじゃん」と話します。
しかしナナミの態度は変わらずで、無視された母親は一人で散歩に出掛けます。
付近を散策していた母親は、赤い眼をした不気味な道祖神を見つけ、ニュースに出ていた行方不明の少女を見かけて後を追います。
母親は気づきませんが、その少女は赤い眼をしていて、朽ち果てて骨組みだけになった作業場の廃墟で見失います。
そこには倒れかけた大きな古いタンクと目を抉られた無数の魚の死骸が散らばっていました。

母親は怯えて逃げ出しますが、気分転換にか花火を買って帰り、ナナミを無理やり誘います。
夜になり、2人は宿近くの大きな木の根元で花火をし始めますが、森の中にはあの少女が現れ、奇妙な動きで身体をくねらせ、やがて脱皮するかのように背中が割れ、別の何かが起き上がります。それもまた少女の姿をしていましたが、長い髪に赤い眼の怖ろしい顔をしていました。
一方、始めはしぶしぶだったナナミも、母親に花火を持たされふざけるうち、いつしか2人は炎の中で舞い踊る巫女のような風情になって行きます。
そこに突然宿の主人が現れ、沖縄方言で「お前らそこで何してる!」と怒鳴って花火を取り上げて火を消し、大木の根元にひざまずいて不安そうに見上げ、「お前!何してんのか分ってんのか!」と怒鳴って母親に掴み掛ります。
彼は母親に突き飛ばされて振り向きますが、眼帯をしていた眼は白く濁っていました。

彼は激怒したまま去って行きますが、2人はわけもわからず、怯えて見ているだけで精いっぱいでした。
しかし「なにアレ!」とムカつく母親に、ナナミが「あんたが花火しようなんて言うからでしょ?サイテー」「私はこんなとこ来たくなかった」と文句をつけ、母親がタバの名を口にするや「どうせ今回も遊ばれてるだけでしょ?酒ばっか飲んで約束破って!男見る目無いんじゃない?!」と怒鳴り、母親は思わず「大体、あんたのせいで…」と言いかけ言葉に詰まります。
ナナミは「あんたの娘になんかなりたくなかった」と言い、母親は「あんたなんか産むんじゃなかった」と言い返し、分れて帰る事に。
母親はその足で海岸に行きますが、磯でチロチロと燃える火を見て様子を見に行きます。それはあの不気味な少女で、行方不明の少女の遺体から眼球を抉り出し、美味そうにしゃぶってニヤついていました。
母親は必死で逃げ出しますが、追いかけられて転倒し襲われます。

一方、部屋で”キジムナー”の絵本を見ていたナナミは、突然部屋に現われたナニモノかに操られるかのように近づいていき、悲鳴が響きます。
砂浜で気を失っていた母親は、その悲鳴を聞いて部屋に戻りますが、雨戸が閉め切られていて、部屋にはナナミもおらず慌てて外に探しに行きます。
その頃ナナミは真っ暗な狭い場所で目覚めますが、スマホのライトで周囲を照らすと、薄汚れた白装束に赤い眼をした不気味な少女がいて、ケタケタと嗤いながら襲い掛かってきます。
母親は必死でナナミを探すうち、あの作業場の廃墟にたどり着きます。
彼女はナナミの名を何度も呼ぶうち泣き出しますが、その時タンクが倒れ、中から「お母さん」というナナミの声が聞こえ手が出ていました。無事再会した2人は抱き合って泣き出します。

街に戻ったフェリーから降りてきた2人は仲直りしていて「行ってよかった」「楽しかった」と話しています。
港にはタバも迎えに来ていて「急に仕事になっちゃって」と言い訳し、ナナミにも謝ります。ナナミは素直にうなづき微笑んでいましたが、話し込む母親とタバを見つめる眼は冷たく、赤く光っていました。
母親が耳にしたご近所の噂話が甦ります。
「なんでもその宿に泊まると良い子になるんですって!まるで別人みたいに…」

みんなの感想

ライターの感想

映画「ガチ☆星」他、2007年カンヌ国際広告祭銅賞など数々の賞を受賞している江口カン監督による、絶妙な掛け合いと切なさに泣ける「チエコの霊」をはじめ、沖縄の古典歌謡”おもろそうし”の有名な一節と激戦地としての沖縄の遺恨を怪奇幻想話に仕上げた「ヲナリ」、沖縄民話”キジムナー”を題材にした「キジムン島」と、どれを取っても濃密で満腹な1本です。
”おもろそうし”は研究書も多数出ていて、作品内で語られる”兄妹”の関係にも諸説あるようです。また原文部分は兵隊の日記と原文通りで”弟 ヲナリ御神の”を”妹(が化身した)ヲナリ神”と訳すようです。
また「キジムン島」の宿の主人(空馬良樹)が怒鳴る言葉は意訳なのですが、多分、母娘が騒いでいた場所にある大木はキジムナーの棲処で、彼はかつてそれに襲われ片目を喰われて以来畏怖し、獲物を誘い守護する役割を強いられているのでは?と思われます。
どれも沖縄の滋味深さを感じさせる作品で、「ヲナリ」の蒼い海、キジムナーの変化(へんげ)の特撮、そしてチエコの無惨である意味ウケるゾンビメイクなど、映像でも十二分に楽しめる1本です。

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