「ザシェフ悪魔のレシピ」のネタバレあらすじと結末の感想

ザ・シェフ 悪魔のレシピの紹介:2015年製作のイギリス映画。包丁を片手に狂気の復讐を繰り広げる男の姿を映すホラー。荒廃したロンドン郊外の街で父と共にケバブ屋を切り盛りするサラール。ある日、酔客に絡まれ暴行を受けた父が死亡、怒りに震えるサラールは、店に来る若者を殺しては遺体をミンチにしていく…。

予告動画

ザシェフ悪魔のレシピの主な出演者

サラール(ジアド・アバザ)、ジェイソン・ブラウン(スコット・ウィリアムズ)、スティーヴ(ダーレン・モーフィット)、マリク(リース・ノイ)、サビール(イーウェン・マッキントッシュ)、サラ・マロニー(クリスティン・アーサートン)

ザシェフ悪魔のレシピのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①クルド系移民のサミールと父は渡英してケバブ店を開く。父を若者に殺されたサミールは怒りに燃えるが、移民であるサミールに行政は冷たい。ある日店で無礼を働く客が事故で死に、サミールはその肉を使ってケバブを作ることを思いつく。 ②以来、サミールはならず者を殺してはケバブを作っていた。複数のクラブを経営するブラウンが裏でクスリを捌くことを知ったサミールは摘発するが、殺された。

【起】- ザシェフ悪魔のレシピのあらすじ1

イギリス、ロンドン郊外のサウス・コースト。

〔9. 絶好調なヤツ〕
鎖で手首を拘束された男が、外へ出せと訴えます…(このシーンは後に出てくる)。

サウス・コーストは夜毎、乱痴気騒ぎをする若者たちが繁華街にたむろしています。

〔1.1 元通りに〕
サラールは政治学の学位を持ち、現在は経済学の論文を書いている男子大学生です。論文を提出して、国連に就職するのが夢でした。
サラールと父・サビールは10年以上前に渡英した、クルド系移民です。
サラールの父・サビールは、〝ベスト・ケバブス〟という店を持ち、男手一つでサラールを育てました。ケバブとは、肉や魚、野菜などをローストする料理です。
毎日夜まで働いて、店をひとりできりもりする父・サビールが、体調を崩して入院します。
父はバイトを雇うと言いますが、サラールは「あとは論文を書き上げるだけ」と言い、店を手伝いたいと言いました。こうして、サラールが店を開きます。
父の言う通り、夜の部は特に忙しいものでした。客がひっきりなしにやってきて、しかも客同士が店内で喧嘩をします。
警察に通報しても、電話に出た女性警官は「状況を聞いたのみ」です。催促しても「そちらへ行けるのは3時間後だ」と言い「何かあればまたこちらから連絡する」と言って切りました。
客同士の喧嘩で店内が荒らされても、誰も弁償などしてくれません。

〔2.7 学位なし〕
それでも論文と店の両立を、サラールは続けていました。父も退院します。
父を手伝いながら論文も書いていたサラールに、ある夜、不幸な事件が起こりました。
閉店後に入ってきた客を父が追い返すと、その父・サビールが若者4人に暴力を振るわれたのです。
サラールが父の元へ駆け付けると、父は頭を打って倒れていました。そのまま父は亡くなります。
唯一の肉親である父・サビールを失ったサラールは、絶望の縁に立たされました。
家の近くには海があります。海を見ながら、サラールは悲しみに暮れました。

〔3.2〕
父・サビールの死を警察は事故として片付けました。サラールは、なんとか犯人を捕まえてもらいたいと思い、歌えます。
しかし相談した弁護士は「父が渡英前に神経ガスにさらされていること」「防犯カメラがない(から証拠がない)」として、過失致死を証明するのは難しいと言いました。
明らかに若者4人に殺されたのに、サラールはやり場のない怒りに震えます。
弁護士は「早く論文を完成させろ」と言いました。忘れて前向きに生きていけという意味です。
父の遺品の中に、サラールは憧れの店舗を見つけました。経営がうまくいけば、その店を借りるつもりだったようです。
建物を見に行ったサラールは、ジェイソン・ブラウンという、自分よりも少しだけ年上の男性と出会いました。
後日、その男性が建物ごと物件を購入し、そこに『スラッシュ』というクラブを作ります。

〔4.4 名案〕
業者への支払いが滞り、肉の入荷がありません。父の店を引き継いだサラールでしたが、店をたたむのも時間の問題でした。
ある夜、スコット・ベイカーという若い男性が店で眠りこみました。あと5分で閉店だと告げても、店を出ていきません。
さらにスコットは勝手に厨房に入り、肉を焼こうとし始めました。厨房でサラールとスコットは揉み合いになります。
狭い厨房なので、スコットの頭がフライヤー(揚げ物の機械)に入ってしまいました。スコットは顔の右半分が焼けただれ、心肺停止に陥ります。
蘇生措置を行ない、救急車を呼ぼうと考えていたサラールは、ふと考えを変えました。
今までに味わった嫌なことを思い出しながら、スコットの着衣を脱がして手首を肉切り包丁で切断し、肉を捌いてミンチマシーンにかけ、ケバブを作ります。

【承】- ザシェフ悪魔のレシピのあらすじ2

最初はそれでも躊躇いがありました。「予備にしよう」と呟きます。
しかし注文した後、最低の会話をする男性2人に対し、ためしに人肉で作ったケバブを出したところ「これは…ウマい。ヤバい」と喜ばれました。サラールはほっとします。
スコットが行方不明だというニュースが、テレビで流れました。
サラールはスコットの身分証や着衣を、海に置き去りにします。

〔5.2 人間への借り〕
海辺にTシャツを置いたこともあり、スコットは後日「酔って海に入り、溺れて死んだのではないか」とされました。
論文の締め切り前日になります。
サラールは焦っていました。仕事の合間に論文をパソコンで打ち込みます。
女性客2人が店内で騒ぎました。シャンテルという女性が彼氏の浮気を疑って荒れ、ステイシーという女性がそれをとりなしています。2人とも酔っ払いでした。
シャンテルが店のものを壊し始め、サラールのパソコンも落として壊します。ステイシーはシャンテルと口論の末、店を去っていきました。
パソコンを壊されたサラールは、シャンテルを店から追い出します。論文提出は、もう無理です。
シャンテルは店のガラス窓の外で、サラールを誘惑し始めました。
考えた後、サラールはシャンテルを店の中へ入れると、凍った肉で頭を殴り、地下室に監禁します。
時間も経過し、目覚めたシャンテルは正気に戻りました。シャンテルは謝りますが、論文を台無しにされたサラールは、首を切って殺します。
シャンテルの手首には、スラッシュというタトゥーがありました。
学位取得を諦めたので、サラールは経済学の本を机の脚にかませ、ぐらつきを防ぎます。

〔6.9 7年経過〕
こうしてサラールは、やってきた客の「無礼な者」「よくない輩」を選び、ケバブの材料にしていきました。いつしかサラールの店は人気店になります。
サラールが殺した多数の被害者は、行方不明者としてニュースになっていますが、手がかりはなしとのことでした。
サラールのケバブ店の斜め向かいにあるセント・ジェームス教会がクラブ化するというニュースが流れます。
教会をクラブにしようとしているのは、7年前にいとも簡単に父の憧れの店を買い取り、クラブ化した起業家ジェイソン・ブラウンでした。
ある夜、店内にやってきて、サラールにしきりとクスリをすすめてくる男・ビリーがいました。ビリーはアヒルの着ぐるみを着ています。
サラールはこの男も殺し、材料にしました。
後日浜辺にクスリを置いて、ビリーが海に入ったように見せかけましたが、ビリーの携帯にはブラウンの着信履歴がありました。

〔7.1 ホテルの客〕
サラールはある日、食い逃げした客を追います。殺してケバブの材料にするつもりで、ナイフを持って追っていきましたが、途中、ナイフをサラールは落とします。
客の男が入っていったのは、〝ニュー・ウエストウッド・ホテル〟でした。
サラールはそこで、若い女性支配人サラ・マロニーに「部外者立ち入り禁止よ。話を聞くわ」と言われ、食い逃げを訴えます。
そこでサラールはサラと意気投合しました。サラは社会経済学を勉強しながら、けっきょくは安ホテルの支配人にしかなれず、しかも客層が悪くて常に頭を悩ませています。
サラールとサラはまた会おうという話になりました。

【転】- ザシェフ悪魔のレシピのあらすじ3

〔8. 父親ゆずり〕
10代後半の青年・マリクが店にやってくると「昨日、公園であなたを助けた。落し物だ」と言って、サラールにナイフを渡します。先の、食い逃げ男を追跡した時に落としたナイフです。
昼間は大学へ通っていますが、夜なら働けると言ったマリクに、サラールは「クリスマスまで、週末限定で」と雇うことにしました。
マリクはよく働く青年ですが、好奇心旺盛でもあります。

〔9. 絶好調なヤツ〕
セント・ジェームス教会がクラブ『ハッシュ』になりました。ブラウンは若くして成功を収めた者として、人気者になっています。
閉店の時間になり、サラールはマリクに掃除を指示しました。
サラが店を訪ねて来たので、サラールは応じます。
ところが酔っ払いの男性も、サラに続いて入ってきました。
男性はタチが悪く、注文した後でチーズをトッピングしろと言い、サラやサラールを罵るので、サラールは店から締めだします。
男は店のドアに立ち小便をすると去りました。
サラは職場に戻ると言います。

マリクはサラールに、先ほどの無礼な酔っ払いを追いかけようと言いますが、サラールは「相手にするな」と言ってマリクを帰宅させました。
その後、ベンチで座って寝ている酔っ払いを見つけたサラールは、殴って店に連れ込みますが、それをマリクが隠れて見ていました。
サラールが男を地下室に連れ込んだところで、マリクが「鍵を忘れた」と言って戻ってきます。
マリクが帰った後、男の携帯の着信を見ると、ブラウンからでした。サラールを怒らせる酔っ払い連中の大半が、なんらかの形でブラウンと関係していることに、遅まきながらサラールは気付きます。
サラールは男の手首を鎖で固定し、地下室の冷凍庫の取っ手に繋ぎました。
目覚めた男は「ここから出せ!」と叫びます(注:ここがオープニング)。

〔10.すぐに殺す〕
サーフィン用の人工リーフで人間の骨が発見されたというニュースが、テレビで報道されます。
それは、今までサラールが殺してきた人物のものでした。
テレビでは、さらに周辺や海中など捜査を拡大すると報じており、サラールは気が気でなくなります。
さらに悪いことが続きます。
斜め向かいのセント・ジェームス教会がクラブになったので、サラールの店のすぐ外のところに防犯カメラをつけることになりました。カメラができると、犯行もできなくなります。

ブラウンのクラブを見に行ったサラールは、駐車場でブラウンが女性にフェラチオさせているのを目撃しました。携帯で動画を撮影します。
サラールはビリーのアヒルの着ぐるみを着ていました(なので顔は分からず)。
帰宅したサラールは地下室の男に話しかけます。

テレビニュースで、今までの行方不明者とDNAが一致したことと、連続殺人として本格的に捜査すると報じられます。

〔11. 忙しい夜〕
発見された骨はスコット・ベイカー、デイヴ・レイノルズ、シャンテル・ハンセンのものと判明しました。

夜、ブラウンが店にぶらりと入って来ると「有名店のケバブを食べたい」と言います。
ブラウンは注文した後「数週間前にビリーが来なかったか」とサラールに聞きました。
さらにサラールに店を8万ポンド(約1127万円)で売らないかと打診します。「僕の店に口出しするな」とサラールが言うと、ブラウンは憮然として出ていきました。店の外で、買ったケバブを捨てるパフォーマンスをします。
サラールは客を追い出しました。

【結】- ザシェフ悪魔のレシピのあらすじ4

店員のマリクは騒動を喜んで見て「この店にいるとイカレちまうぜ」と言って去ります。
サラがやってきて、サラールに大丈夫かと声をかけました。サラールは、考案中の新メニューをサラに振る舞います。
新メニューは父がレシピとして、残していたものでした。サラは、これは売れると太鼓判を押します。

地下室の男を、サラールはなんとなく殺す気になれずにいました。
夜になると地下室へ行き、男の携帯に届いたメールを読み上げ、話をします。
その日のメールは妹からで、父親が危篤だという内容でした。それを聞いた男は、父との思い出は、10歳の時にスタジアムに連れていってもらったことしかないと言います。
それを聞いたサラールも、自分の10歳の頃の話をしました。故郷が毒ガスで5000人の犠牲者を出し、穴倉で隠れていたサラールと父はイギリスへ逃げたと語ります。

互いの身の上を話し合ううち、サラールもですが、相手の男の気持ちも変化していました。
男は「俺は殺されるんだろ」と覚悟したうえで「本当にすまなかった」と謝ります。
それを聞いたサラールは、男を繋いでいた鎖を外しました…。

〔12. 勝つか負けるか〕
マリクは仲間を連れて店に押し入るつもりでした。
マリクはサラールの所業をうすうす感づいており、その決定的証拠が地下室にあるのではないかということも、察しています。好奇心で怖いものみたさです。
仲間の青年は途中でおじけづき、帰っていきました。

男からクラブ『ハッシュ』従業員入り口の暗証番号を聞いたサラールは、店内に入りこみます。店はまだ開業していません。
ブラウンのクラブは『スラッシュ』も『ハッシュ』も、裏ではクスリを捌いていました。
サラールと父に悪事を働いていた若者らは、単なる酔っ払いではなく、クスリもやっていたのです。
サラールは今まで殺した者たちの証拠品を入れた荷物を、置いて帰りました。

店の地下室へ戻ると、マリクが待っていました。壁の新聞記事を見たマリクは、自分も協力したいと言い出します。
しかしもうサラールは、人を殺すつもりはありませんでした。マリクに「もう終わりだ」と告げて帰します。

〔13. 新年の幕開け〕
マリクの手引きでブラウンがやってきて、サラールは襲われました。
地下室でクスリを大量に飲まされ、サラールは意識がもうろうとします。
ブラウンはサラールに「お前はよそ者、俺たちと違う(移民という意味で)。どんなに努力してもお前は不完全、だから嫉妬するんだ」と言いました。それを聞いてサラールは笑います。あまりにも短絡的思考だと思ったのです。
いっぽうでサラールは、こっそり手首の拘束を解きました。そしてブラウンにナイフを向けますが、サラールも返り討ちに遭います。
ブラウンはサラールを地下室に置いて、立ち去りました。

表に出たサラールは、薬物大量摂取と脇腹からの出血で、よろよろと歩いていました。
街頭のテレビで、ナイトクラブのウラで薬物を扱っていた動画が話題になり、ブラウンに容疑がかかっていると報じます。
サラールはクラブに忍び込んだ時に見た映像や、地下駐車場で売春婦にフェラチオさせていた動画をすべてアップロードしていました。
クラブ『ハッシュ』の開業日であるその日、ブラウンは逮捕されます。さらに関連会社すべてに捜査が入ることになりました。
サラールは道端で座り、壁によりかかったまま死にます(出血多量か、あるいは薬物大量摂取か)。

ブラウンは逮捕され、クスリの摘発がなされ、サラールは死にましたが、それでも夜になると、サウス・コーストは乱痴気騒ぎをする若者がたむろしています…。

みんなの感想

ライターの感想

なんと意外や意外、ただのグロテスクな映画じゃない!! 風刺をこめた社会派ものだった!
いちおう人肉を調理するシーンはあるんだけど、殺す相手がとにかくひどい奴なので、まるで必殺仕事人か必殺仕置人といったところ。
殺人をおかし、それをケバブにしているサミールくんは罪人なんだろう。けど、置かれた環境や殺された人の「最低ぶり」を見せられると「(殺しちゃったって)さもありなん」と思わざるをえない説得力がある。
ただの残酷映画じゃなく、きちんとしたメッセージ性があった。移民問題、薬物問題など。

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