映画:ザボーイ~人形少年の館~

「ザボーイ~人形少年の館~」のネタバレあらすじと結末

ザ・ボーイ ~人形少年の館~の紹介:イギリスの片田舎にある、森に囲まれた古いお屋敷に子守として雇われた若いアメリカ人女性が体験する、世にも恐ろしい出来事を描いた作品です。ゴシック・ホラー調の物語が素敵な味わいですが、終盤にはあっと驚く「仕掛け」が施されています。

あらすじ動画

ザボーイ~人形少年の館~の主な出演者

グレタ(ローレン・コーハン)、マイケル(ルパート・エヴァンス)、ヒールシャー(ジム・ノートン)、ヒールシャー夫人(ダイアナ・ハードキャッスル)、コール(ベン・ロブソン)

ザボーイ~人形少年の館~のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- ザボーイ~人形少年の館~のあらすじ1

ザボーイ~人形少年の館~のシーン1 イギリスの、人里離れた森の奥に建つ、一軒の古いお屋敷。1人の若いアメリカ人女性・グレタが、屋敷に住む子供の子守として雇われ、到着したところでした。屋敷に入ると人の気配はなく、お屋敷の予想以上の豪勢さから、思わずはいていたクツを脱いでしまうグレタ。すると、屋敷に配達に来ていた青年とバッタリ出会います。マイケルというその青年は、町から離れた屋敷に定期的に物品を配達に来ていたのです。
歳の近いグレタとマイケルは楽しく会話を交わしますが、マイケルが冗談のつもりで「君はきっと、DVな恋人から逃げ出して、イギリスへやって来たんだな?」と言うと、グレタはそれきり口をつぐんでしまいます。
そこへ、屋敷の主であるヒールシャー夫妻が戻って来ます。「クツは脱がなくていいのよ」という婦人の言葉にグレタがクツを取りに行くと、クツは置いてあった場所から消えていました。婦人は「またあの子のイタズラね」と苦笑いします。
物腰の柔らかい旦那様と、新米シッターであるグレタに対し家庭教師的な厳しさも見せる婦人は、初老と言ってもいい年齢でしたが、それだけに1人息子のブラームスを可愛がっているようでした。
いよいよ夫妻の紹介で、息子のブラームス君と対面・・・と思ったグレタでしたが、夫妻が「新しい子守のグレタさんよ」と呼びかけたイスに座っているのは、背丈こそ小学生の子供くらいあるものの、それは紛れもない「人形」でした。グレタは冗談かと思い笑いそうになりましたが、夫妻の目は真剣そのもの。逆に、ブラームス「人形」に挨拶をしないグレタを、おかしく思っているような雰囲気です。グレタは「これはただごとではない」と察し、イスに腰掛けた人形に「初めまして」と挨拶をするのでした。
グレタは次の日、配達に来たマイケルにから、この「事情」を聞きます。周りからは「ちょっと変わった子」と見られていたブラームスでしたが、夫婦は息子を愛し、大事に育てていました。しかしブラームスが8歳の誕生日を迎えた日、屋敷で火事が起こり、ブラームスは焼け死んでしまいます。
「そしてある日、あの人形が現れたんだ。」
グレタは夫妻に起きた悲劇を知り、夫妻がいる間はブラームスを「子供」として扱おうと決意します。

【承】- ザボーイ~人形少年の館~のあらすじ2

ザボーイ~人形少年の館~のシーン2 やがて、夫妻が2人きりの旅行に出かける日がやってきます。もともとこの旅行の留守中に「ブラームスの世話」を頼むために、グレタは雇われたのでした。夫人から、ブラームスに対する幾つかの「ルール」を言い渡されるグレタ。毎日詩か本を朗読し、ハキハキとした大きな声で読むこと。ブラームスの好きな音楽を、これも大きな音量でかけること、など。そして、「決してブラームスを、1人きりにしないこと」。
夫人は、人形=ブラームスと思い込んでいる節がありましたが、旦那様の方はもう少し現実的でした。
「傍から見たらおかしいだろうが、私たちの息子はここにいる。いつの間にか、こうなっていたんだ・・・。」
そう語る旦那様は、旅行に出かける前に、グレタに言い残します。
「丁寧に扱えば、息子もそれに応える。さもないと・・・。」
こうしてグレタとブラームスの「2人きりの生活」が始まりましたが、グレタは目を開けてじっとこちらを見ているような人形が不気味で、思わず人形を頭から毛布で覆ってしまいます。そしてマイケルは夫妻が旅行に出たのがチャンスと、グレタをデートに誘います。まんざらでもなく誘いを受けたグレタが出かける前にシャワーを浴びていると、脱衣所に置いてあった服や下着が無くなっていました。
仕方なく体にタオルを巻いて、屋敷の中を探すグレタ。すると、今まで開かなかった天井裏への扉が開き、ハシゴが降りているのに気付きます。恐る恐る上がってみると、扉が自動的に閉まり、グレタは天井裏に閉じ込められてしまいます。小さな窓から外を覗くと、ちょうどマイケルが迎えに来たところ。必死に助けを乞いますが、声はマイケルに届きません。
返事がないので諦めてマイケルが帰ってしまったところで、ようやく天井裏の扉が開きます。グレタが降りていくと、ブラームスの人形に被せていたはずの毛布は外され、そしてグレタの方を見つめるように、首の角度が「こちら側」を向いていたのでした。
グレタは次の日、マイケルに更に詳しい事情を聞きます。マイケルも詳しいことはわからないが、旦那様がある日「もう限界だ」と酔いつぶれている姿を見たことがあると言います。その夜、グレタは妹との電話で、彼女に暴力を振るっていた元カレのコールがグレタの現住所を知ってしまったと知ります。コールはグレタに手紙を書くつもりだということですが、グレタは読まずに捨てるわと妹に言い切るのでした。
すると、屋敷の中から子供の泣くような声が聞こえて来ます。泣き声はグレタの部屋の前まで来て、そして遠ざかって行きました。グレタが恐る恐るドアを開けてみると、そこには屋敷に来た初日になくなったグレタのクツが。次に子供の声は、「これ、好きでしょう?」と、部屋の前にグレタが作っていたサンドイッチと同じものを置いて行きます。グレタは、屋敷の中にブラームスの霊がさまよっているのだと確信します。
その日から、グレタはブラームスの「人形」に、親身に接するようになります。ルールどおりにハキハキとした声で本を読み、大音量で音楽をかけ。夜、寝かしつける時にはお休みのキスを。実はグレタは、妊娠中に元カレに暴力を振るわれ、流産してしまった過去があったのです。それもあり、幼い頃に死んでしまったブラームスへの「愛情」が湧いて来たのでした。

【転】- ザボーイ~人形少年の館~のあらすじ3

ザボーイ~人形少年の館~のシーン3 屋敷へ来たマイケルは、グレタのブレームスに対する態度が変わっていることに気付き、「仲良くなったんだな」と冷やかします。グレタはそんなマイケルに、見て欲しいものがあると言い出します。ブラームスの人形を部屋の中に置き、しばらくそのままにしておく。そして部屋に入ると、人形の位置が「動いて」いるのです!これは、屋敷にいるブラームスの霊がやっているのだと主張するグレタに、マイケルは「君を動揺させないように、黙っていたけど」と、ブラームスの「知られざる過去」について話し出します。
ブラームスがまだ生きていた頃、仲が良く、屋敷にも遊びに来ていた少女がいました。しかしブラームスの8歳の誕生日の日、少女は行方不明になり、頭部が陥没した死体で発見されたのです。警察は屋敷に事情徴収に向いますが、その時屋敷は火に包まれており、事件の真相は謎のまま、ブラームスは焼け死んでしまったのです。果たして少女を殺したのはブラームスだったのか?「真相はわからないが、この屋敷は危険だ。」マイケルの残した言葉に不安を覚えつつ、グレタはブラームスを寝かしつける際に、「信じていわよね?」と囁きかけます。
その頃、ヒールシャー夫妻は旅行先で、息子あての手紙をしたためていました。
「お前を残して、先に旅立つ。神よ、許したまえ・・・」
夫妻は手を繋いで、海へと入って行くのでした。
ヒールシャー夫妻の手紙が屋敷へ届く頃、急展開が。グレタの元カレ・コールが、屋敷に上がりこんで来たのです。「手紙なんて柄じゃない」と直接グレタに会いに来たコールは、翌朝の飛行機の便を取ってある、「お前をアメリカに連れて帰る」と、グレタに強要します。逆らった時のコールの怖さを知っているグレタは、言い返すことが出来ません。夜中、グレタはブラームスに「お願い、助けて・・・!」と訴えます。

【結】- ザボーイ~人形少年の館~のあらすじ4

ザボーイ~人形少年の館~のシーン2 すると、居間のソファーで寝ていたコールが突然叫び出します。居間の壁に、血文字で「出て行け」と書かれていたのです。グレタの仕業だと思い、激高するコール。グレタは懸命に、ブラームスがやったのだと主張しますが、コールは信用しません。そこへやってきたマイケルも事情を説明しようとしますが、コールの怒りは増すばかり。「こいつがやったっていうんだな?いいだろう!」コールはブラームスの人形を抱え上げ、そしてその頭部を思い切り、イスに叩き付けました。
コナゴナになって砕け散る、ブラームス人形の頭部。すると、屋敷全体がうなりをあげるような音が響き始めます。「逃げたほうがいい!」マイケルはグレタに言いますが、コールは壁にかけられた大きな鏡に近づきます。「この向こうに、誰かいる・・・?」そこで、鏡がいきなり爆発したように砕け散ります。鏡の破片を浴びて倒れるコール。
そして、割れた鏡に開いた真っ暗な穴から、1人の青年が姿を現わしました。それは、人形と同じ仮面をつけた、ブラームスでした。ブラームスは8歳の誕生日に、火事で死んだのではなく。その時からずっと、屋敷の中に幽閉されたまま、生き続けていたのです!
ブラームスは倒れているコールに襲い掛かると、鏡の破片を首に突き刺し、とどめを指します。あまりの出来事に逃げ出すグレタをマイケルを、追いかけるブラームス。グレタは旦那様から「使ってはいけない」と言われていた暖炉から、煙突をつたって逃げようと考えます。暖炉の上によじ登ると、そこには隠し部屋がありました。ブラームスはここで「生活」していたのです。ベッドの上には、なくなったグレタの服を着せた人形が横たわっていました。思わず目を背けるグレタ。
自分を盾にしてグレタを逃がそうとするマイケルを見て、グレタは一度は逃げ出そうとしますが、マイケルを救うべく屋敷へと引き返します。そして、ブラームスに「もう寝る時間よ!それが『ルール』でしょ?!」と言い放ちます。ブラームスはやむなく、ベッドに入ります。いつもの「お休みのキス」をねだるブラームスに、グレタはそっと近づき、隠し持っていたドライバーを突き刺します。
激怒したブラームスは豪腕でグレタを抱え挙げますが、グレタは必死にドライバーを、ブラームスの体の奥深くへ差し込みます。やがて力尽き、ばったりと倒れるブラームス。ケガを負ったマイケルを助け、グレタは車で屋敷を後にするのでした。

その頃、屋敷の中では。まだ生きていたブラームスが、砕けた自分の人形の、頭の破片を集め。「元通り」に修復していました・・・。

みんなの感想

ライターの感想

DVな元カレから逃げてきたアメリカ娘が、イギリスの片田舎に建つお屋敷で、世にも恐ろしい体験をすることになる・・・!というホラーでありますが。時制こそ「現代」ではあるものの、人里離れた森の中に建つ古めかしいお屋敷という舞台設定が、ゴシック・ホラー的な雰囲気を漂わせています。
屋敷で次々に起きる怪奇現象、最初は怖がっていたヒロインも、事情を知ってからは徐々にブラームスに心惹かれていく・・・という様を、「ウォーキング・デッド」の勇ましいマギー役で有名なローレン・コーハンが巧みに演じています。
ブラームス君人形の「薄気味悪さ」も絶妙で、いやあこれは「21世紀のゴシック・ホラー」として、傑作の部類では?と、思いましたらば!!クライマックスで突然明かされる「真相」にビックリ仰天、ゴシックホラーがいきなり「ジェイソン系スラッシャーホラー」に切り替わっちゃうというとてつもなさ!これはあっぱれと言うほかないでしょう!!
これは見事にヤラれました。ブラームスの「子供のままの霊」に同情的だったヒロインも、相手が生きていてもう20歳半ばで、しかも自分の服と下着を着せた人形をベッドに寝かせ、きっと毎晩・・・とか想像しちゃうと、一気に気色悪くなって怒り心頭になるのも致し方なしでしょう。
あとは、長いこと隠遁生活を送っていたにして怪力なブラームス君、彼の「隠し部屋」に、ダンベルとか「体力増強セット」がチラリとでも映ってると良かったんですけどね、リアルさを増すためにもね。
しかし、ブラームスご本人の登場により、「暖炉は使うな(上に隠し部屋があるので)」「ハキハキとした声で本を読め(壁の向こうのブラームスに聞こえるように)」「音楽も大音量で(朗読に同じ)」「(ブラームス用に作った食事の)食べ残しは、ネズミが漁るから捨てずに冷蔵庫でしばらく保存する(マイケルいわく、『旦那様が時々食べているみたいだ』・・・実はブラームスのお食事でした)「ブラームスは虫が嫌いだから、屋敷に入り込まないよう窓は密閉してある(実はブラームスを逃がさないため)」など、多くの謎が一気に解かれるのは見事としか言いようがありません。
後のことをすっかり放り投げて(それだけ長年の隠蔽生活に疲れてたんでしょうけど)入水自殺しちゃう夫妻はどうなのよとも思いつつ、いやあ、これは「拾い物」のレベルを大きく超えた、ゴシック+現代ホラー合体の傑作でした!面白かったー!!

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