映画:スティーヴンキング8つの悪夢2

「スティーヴンキング8つの悪夢2」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

スティーヴン・キング 8つの悪夢2の紹介:ホラーの巨匠スティーヴン・キングの短編を原作とした、2007年放映のアメリカのTVドラマの第2巻。映画監督の兄が非凡な弟との数奇な運命を語るミカエル・サロモン監督の「争いが終わるとき」、病に侵された人気作家の恐怖を描いたセルジオ・ミミカ=ゲッザン監督の「ロード・ウイルスは北に向かう」、宝の地図を巡る前科者たちの攻防を描いたロブ・ボウマン監督の「第五の男」の3本を収録。

あらすじ動画

スティーヴンキング8つの悪夢2の主な出演者

「争いが終わるとき」/DVD表題「ハワードに何が起こったか」/ハワード(ロン・リヴィングストン)、ボビー(ヘンリー・トーマス)、「ロード・ウイルスは北に向かう」/リチャード・キンネル(トム・ベレンジャー)、「第五の男」/DVD表題「フィフス・クォーター」/ウィリー(ジェレミー・シスト)、カレン(サマンサ・マシス)など。

スティーヴンキング8つの悪夢2のネタバレあらすじ

【起】– スティーヴンキング8つの悪夢2のあらすじ1

スティーヴンキング8つの悪夢2のシーン1

画像引用元:YouTube / スティーヴンキング8つの悪夢2トレーラー映像

◆「争いが終わるとき」(DVD表題「ハワードに何が起こったか」英題「The End of the Whole Mess」)

出演/ハワード(ロン・リヴィングストン)、ボビー(ヘンリー・トーマス)、その父リチャード(タイラー・コッパン)、その母リディア(レベッカ・ギブニー)など。

2011年11月25日。ハワード・フォーノイは、古い木造の家の中で、自伝的ドキュメンタリー作品「ハワードに何が起こったか」の撮影を始めます。けれどカメラは古いソファに座った彼自身を捉える1時間分の充電残量がある1台きり、タイトルは使い古しの紙切れにマジックで書かれています。

彼はまず社会派ドキュメンタリーの映画監督だと自己紹介し「これから死んだ弟ボビーの事を話す」と言い、家族の話を始めます。

撮影場所となったその家は、フォーノイ家がこよなく愛したニューハンプシャーの自然豊かな湖畔の別荘です。

歴史が専門の父リチャードは30歳まで大学教授、その後国立公文書館の副館長を勤めながらも、BBキングのファンで夜はロッカーに変身する優しく楽しい男だったと。

また母リディアは、大学を次席で卒業、学生友愛会(φβκ)の会員であり、その後ワシントンD.C.で公認会計士となり、ライブでリチャードと出会って結婚、1977年にハワードを出産、1982年に次男ボビーを出産する頃には、有力者の税務管理や投資を引き受け「ただの趣味」と言ってのけた優秀な女性でした。

両親は共にメンサ会員で、その才能を引き継いだ彼は、少年時代に学生映画部門で優勝、弟のボビーは、1歳で「バウ=ワウ(ハワード)」と発語し、5歳で完成図無しの1000ピースのパズルを完成させたそうです。

けれど3歳の頃、ボビーは酷い頭痛に襲われ、医者に「手が脳の動きに追いつかず、極度の欲求不満状態にある」と言われたため、コモドール64(8ビットホームコンピューター)を買い与えた所、頭痛が完治したという天才でした。

また彼は少年時代に飛行機を発明し、初飛行の際、心配するハワードに「押して」と頼み成功したものの、間もなく墜落。

ハワードは倒れて動かなくなったボビーを死ぬほど心配したのですが、大喜びで飛び起きてキスされ「今度やったら殺すぞ!」と怒り、押した事をひどく後悔したのだとか。ボビーはその時も楽しげに笑っていました。

そこでハワードは「実は4時間前、彼の発明したモノで彼を殺した」と告白し涙ぐみます。それはある種の鎮静剤だそうですが”重大な過ち”の方が良かったと泣きだします。

そんな彼らも成人し、ハワードは大学を優秀な成績で卒業し、NYでドキュメンタリー監督として成功、週2回は実家に電話する一方で、結婚離婚を繰り返しながらもオスカー賞をも手にします。

一方ボビーは、9歳で町のラジオ電波をジャックし、大学の量子物理学と高等代数学を最年少で受講、10歳で高校を卒業したものの、学士号や修士号も無いまま物理学や化学に没頭。

実験と失敗を繰り返すその姿は、ダヴィンチやニュートンを彷彿とさせましたが、ハワードは「無計画に揺れ、突然”真北”に焦点を合わせる方位磁針のようなモノだ」と感じていました。

その後、14歳まで考古学に没頭した彼は人類学に進み、ビルマの現地調査に参加したところ、戻った時には少年の輝きが消え、人類の絶望的な未来を憂える暗い話ばかりをするようになったのです。

「なぜ人類は残酷なんだ」…彼のそういった一言は皆をひどく動揺させましたが、ハワードは困惑する両親を気遣い「原罪なら納得する。それで踊れるだろ?」と明るく切り返していました。

そして2001年9月11日。その別荘で休暇中だった一家は、TVで”9・11同時多発テロ”のニュースを知ったのです。皆愕然として言葉を失い、ハワードはボビーと湖畔の桟橋で人類の原罪について語り合いました。

その時、湖面を眺めていたボビーは水から何らかの発想を得たようでしたが、結果を知らせに来たのはその4年後でした。

「それがボビーの”真北”だった」…介護施設の庭で、年老いた両親も遠い目をして口を揃えます。

4年後のある晩、ボビーはNYの高級アパートで暮らすハワードの元にやって来て、透明なプラケースに入ったミツバチとスズメバチの大きな巣と、小さなガラス瓶に入った透明な液体を見せたのです。

その液体はテキサスの田舎町ラ・プラタで、人々が日頃飲用している水の濃縮液で、ボビーは「ただの水だが、人類にとっては未体験の密造酒、人類がこれまで犠牲になった最悪の病気を治す新発明だ」と言うが早いか、いきなり数400匹のミツバチの群れのケースを開け、両手を突っ込んで見せたのです。

ハワードは止めますが、うち2匹が彼の手を刺し、ボビーはその針を取ってもらいながら解説を続けます。ハチは人間と花を識別し人間だけを刺すが、中でもミツバチは1度刺せば死ぬため、不必要には刺さないと。

ところがスズメバチは何度刺しても死なず、相手を穴だらけにするまで攻撃する「そここそが人類の原罪、神が人間にスズメバチの特性を与え、延々と闘い続けるように仕向けた」というのです。

そこで彼はその液体を数滴スズメバチの巣に垂らし、数秒後にケースのフタを開け、枝ごとその巣を取り出し、挙句に怯えるハワードに投げて寄こしたのです。しかしスズメバチは攻撃する様子すらありませんでした。

ボビーはその効果を”鎮静振動(カーム・クエイク)”と名付け、治安が悪いテキサス州の中でも、その水を常用しているラ・プラタだけが犯罪率がゼロだというデータを見せ、「あの水に含まれる正体不明のタンパク質が人間の脳に作用し、攻撃性を鎮めて戦えなくするのだ」と話します。

それでもハワードは副作用の危険性を訴え、十分な実験はしたのか?と問い質しますが、ボビーは「この世界の症状は、すでに絶望的で急を要する」と言い、飛行実験の時と同じく「お願いだから手を貸して」とすがるのです。

ハワードは彼と共にラ・プラタに行き、共同研究者である地質学のデューク教授に会いますが、空港で車の接触事故に遭遇、マッチョで強面の運転手らが揉めもせず穏便に解決するシーンを目撃します。

また既に巨大な醸造施設が稼働しており、2人はそれをボルネオの噴火間際の活火山の火口に散布し、その火山灰が世界中を覆い、問題の水が雨となって世界中に降り注ぐ壮大な計画を立てていたのです。

ハワードはその資金100万ドルを有力者の知り合いから掻き集め、ヘリでの散布にも同行し、結果を見届けます。

その計画は大成功を納め、世界から争い事が消え、人類は一気に平和へと邁進、ボビーをはじめとするフォーノイ一家の功績は世界中から賞賛され、パレードも行われますが、その3年後、重大な問題が発生します。

始まりは、彼らの母リディアがアルツハイマーを発症したことでした。

それを聞いたボビーは「やっぱり」と漏らし、実はその後、犯罪率が0のラ・プラタではアルツハイマーの発症率が100%だと判明したと打ち明けます。つまりあの水で闘争心が消えるのは、アルツハイマーを発症しているためだったと言うのです。

世界中にその水を含んだ雨が降り注ぎ、レポーターはその雨の中を虚ろな眼で徘徊する群衆の中で緊急事態を告げていました。

ハワードとボビーはその後2年間、雨に当たらず、天然水を口にせずに研究に打ち込みましたが、打開策は無く、両親はハワードの顔すらわからないほど衰弱し、亡くなります。

またその撮影中、ハワードは次第に弱り、しきりに喉の渇きを訴え、ペットボトルの水をがぶ飲みしては、自らを奮い立たせます。

そしてある日、研究施設でデュークが自殺を遂げ、ボビーがハワードをその別荘に呼び出し、「頼みがある。最後に押してくれ」と言ったのです。それは、ボビーにあの水の高濃縮液を注射する事でした。

ハワードはこれまで通り泣いて止めながらも実行し、ボビーは廻らぬ舌で「ごめんよ。世界中の知能を奪ってしまった…」と呟き、「バウ=ワウ(ハワード)…起きた事全てを必ず伝えてくれ」と頼んで息を引き取ったのです。

「そして…やり遂げた…」そう呟いたハワードも呂律が回らず、泡だらけの口で辛そうに話し続けます。彼もまた、この撮影直前に高濃縮液を自らに注射していたのです。

「誰か見てる?…弟ができたんだ…『もっと早く!バウ=ワウ(ハワード)!』…いい子だ…お前は悪くない…僕は弟を許す…愛してる…そろそろ時間だ…さよなら…ボビー…」

傍らの長椅子にはボビーの遺体があり、ハワードが最期に見たのは、少年の姿の2人が手を繋いで空を飛ぶ光景でした。

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みんなの感想(1件)

ライターの感想

「争いが終わるとき」(DVD表題「ハワードに何が起こったか」)は文句なくキングワールドで、前半のクドいほどの家族の描写、変わり者の天才兄弟がうっかり人類滅亡を招いてしまうアイロニー、そして最後はしっかり胸に迫る良作に仕上がっています。
ただ「ロード・ウイルスは北に向かう」と「第五の男」はかなり曖昧な結末でなんとも。前者は自殺したボビー=リチャードの病魔のカリカチュアだとは思いますが、そもそも彼の病気は思い込みのようだし、「共に生きる」が拒否され「北に向かう」となるのが「他者を巻き添えにした死(刑)への旅路」と考えていいものなのか判然としないし、後者はキーナンの趣味など微妙にゲイっぽいアイコンがチラつくんですが、バーニーを失ったウィリーが特に嘆くわけでもないし、3人の関係も決定打に欠けるので。うーむ。とりあえず原作再読してみるかってとこですかね。

※S・キング短編集「いかしたバンドのいる街で-ナイトメアズ&ドリームスケープスⅠ」
「争いが終わるとき」「いかしたバンドがいる街で」収録


※S・キング短編集「幸運の25セント硬貨」
「ロード・ウイルスは北に向かう」の原作「道路ウイルスは北にむかう」収録


※S・キング短編集「ヘッド・ダウン-ナイトメアズ&ドリームスケープスⅡ」
「クラウチ・エンド」「第五の男」「アムニー最後の事件」収録

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