映画:スティーヴンキング8つの悪夢2

「スティーヴンキング8つの悪夢2」のネタバレあらすじと結末

スティーヴン・キング 8つの悪夢2の紹介:ホラーの巨匠スティーヴン・キングの短編を原作とした、2007年放映のアメリカのTVドラマの第2巻。映画監督の兄が非凡な弟との数奇な運命を語るミカエル・サロモン監督の「争いが終わるとき」、病に侵された人気作家の恐怖を描いたセルジオ・ミミカ=ゲッザン監督の「ロード・ウイルスは北に向かう」、宝の地図を巡る前科者たちの攻防を描いたロブ・ボウマン監督の「第五の男」の3本を収録。

あらすじ動画

スティーヴンキング8つの悪夢2の主な出演者

「争いが終わるとき」/DVD表題「ハワードに何が起こったか」/ハワード(ロン・リヴィングストン)、ボビー(ヘンリー・トーマス)、「ロード・ウイルスは北に向かう」/リチャード・キンネル(トム・ベレンジャー)、「第五の男」/DVD表題「フィフス・クォーター」/ウィリー(ジェレミー・シスト)、カレン(サマンサ・マシス)など。

スティーヴンキング8つの悪夢2のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- スティーヴンキング8つの悪夢2のあらすじ1

スティーヴンキング8つの悪夢2のシーン1 ◆「争いが終わるとき」(DVD表題「ハワードに何が起こったか」英題「The End of the Whole Mess」)
出演/ハワード(ロン・リヴィングストン)、ボビー(ヘンリー・トーマス)、その父リチャード(タイラー・コッパン)、その母リディア(レベッカ・ギブニー)など。
2011年11月25日。ハワード・フォーノイは、古い木造の家の中で、自伝的ドキュメンタリー作品「ハワードに何が起こったか」の撮影を始めます。けれどカメラは古いソファに座った彼自身を捉える1時間分の充電残量がある1台きり、タイトルは使い古しの紙切れにマジックで書かれています。
彼はまず社会派ドキュメンタリーの映画監督だと自己紹介し「これから死んだ弟ボビーの事を話す」と言い、家族の話を始めます。

撮影場所となったその家は、フォーノイ家がこよなく愛したニューハンプシャーの自然豊かな湖畔の別荘です。
歴史が専門の父リチャードは30歳まで大学教授、その後国立公文書館の副館長を勤めながらも、BBキングのファンで夜はロッカーに変身する優しく楽しい男だったと。
また母リディアは、大学を次席で卒業、学生友愛会(φβκ)の会員であり、その後ワシントンD.C.で公認会計士となり、ライブでリチャードと出会って結婚、1977年にハワードを出産、1982年に次男ボビーを出産する頃には、有力者の税務管理や投資を引き受け「ただの趣味」と言ってのけた優秀な女性でした。

両親は共にメンサ会員で、その才能を引き継いだ彼は、少年時代に学生映画部門で優勝、弟のボビーは、1歳で「バウ=ワウ(ハワード)」と発語し、5歳で完成図無しの1000ピースのパズルを完成させたそうです。
けれど3歳の頃、ボビーは酷い頭痛に襲われ、医者に「手が脳の動きに追いつかず、極度の欲求不満状態にある」と言われたため、コモドール64(8ビットホームコンピューター)を買い与えた所、頭痛が完治したという天才でした。
また彼は少年時代に飛行機を発明し、初飛行の際、心配するハワードに「押して」と頼み成功したものの、間もなく墜落。
ハワードは倒れて動かなくなったボビーを死ぬほど心配したのですが、大喜びで飛び起きてキスされ「今度やったら殺すぞ!」と怒り、押した事をひどく後悔したのだとか。ボビーはその時も楽しげに笑っていました。
そこでハワードは「実は4時間前、彼の発明したモノで彼を殺した」と告白し涙ぐみます。それはある種の鎮静剤だそうですが”重大な過ち”の方が良かったと泣きだします。

そんな彼らも成人し、ハワードは大学を優秀な成績で卒業し、NYでドキュメンタリー監督として成功、週2回は実家に電話する一方で、結婚離婚を繰り返しながらもオスカー賞をも手にします。
一方ボビーは、9歳で町のラジオ電波をジャックし、大学の量子物理学と高等代数学を最年少で受講、10歳で高校を卒業したものの、学士号や修士号も無いまま物理学や化学に没頭。
実験と失敗を繰り返すその姿は、ダヴィンチやニュートンを彷彿とさせましたが、ハワードは「無計画に揺れ、突然”真北”に焦点を合わせる方位磁針のようなモノだ」と感じていました。
その後、14歳まで考古学に没頭した彼は人類学に進み、ビルマの現地調査に参加したところ、戻った時には少年の輝きが消え、人類の絶望的な未来を憂える暗い話ばかりをするようになったのです。
「なぜ人類は残酷なんだ」…彼のそういった一言は皆をひどく動揺させましたが、ハワードは困惑する両親を気遣い「原罪なら納得する。それで踊れるだろ?」と明るく切り返していました。

そして2001年9月11日。その別荘で休暇中だった一家は、TVで”9・11同時多発テロ”のニュースを知ったのです。皆愕然として言葉を失い、ハワードはボビーと湖畔の桟橋で人類の原罪について語り合いました。
その時、湖面を眺めていたボビーは水から何らかの発想を得たようでしたが、結果を知らせに来たのはその4年後でした。
「それがボビーの”真北”だった」…介護施設の庭で、年老いた両親も遠い目をして口を揃えます。
4年後のある晩、ボビーはNYの高級アパートで暮らすハワードの元にやって来て、透明なプラケースに入ったミツバチとスズメバチの大きな巣と、小さなガラス瓶に入った透明な液体を見せたのです。
その液体はテキサスの田舎町ラ・プラタで、人々が日頃飲用している水の濃縮液で、ボビーは「ただの水だが、人類にとっては未体験の密造酒、人類がこれまで犠牲になった最悪の病気を治す新発明だ」と言うが早いか、いきなり数400匹のミツバチの群れのケースを開け、両手を突っ込んで見せたのです。

ハワードは止めますが、うち2匹が彼の手を刺し、ボビーはその針を取ってもらいながら解説を続けます。ハチは人間と花を識別し人間だけを刺すが、中でもミツバチは1度刺せば死ぬため、不必要には刺さないと。
ところがスズメバチは何度刺しても死なず、相手を穴だらけにするまで攻撃する「そここそが人類の原罪、神が人間にスズメバチの特性を与え、延々と闘い続けるように仕向けた」というのです。
そこで彼はその液体を数滴スズメバチの巣に垂らし、数秒後にケースのフタを開け、枝ごとその巣を取り出し、挙句に怯えるハワードに投げて寄こしたのです。しかしスズメバチは攻撃する様子すらありませんでした。
ボビーはその効果を”鎮静振動(カーム・クエイク)”と名付け、治安が悪いテキサス州の中でも、その水を常用しているラ・プラタだけが犯罪率がゼロだというデータを見せ、「あの水に含まれる正体不明のタンパク質が人間の脳に作用し、攻撃性を鎮めて戦えなくするのだ」と話します。
それでもハワードは副作用の危険性を訴え、十分な実験はしたのか?と問い質しますが、ボビーは「この世界の症状は、すでに絶望的で急を要する」と言い、飛行実験の時と同じく「お願いだから手を貸して」とすがるのです。

ハワードは彼と共にラ・プラタに行き、共同研究者である地質学のデューク教授に会いますが、空港で車の接触事故に遭遇、マッチョで強面の運転手らが揉めもせず穏便に解決するシーンを目撃します。
また既に巨大な醸造施設が稼働しており、2人はそれをボルネオの噴火間際の活火山の火口に散布し、その火山灰が世界中を覆い、問題の水が雨となって世界中に降り注ぐ壮大な計画を立てていたのです。
ハワードはその資金100万ドルを有力者の知り合いから掻き集め、ヘリでの散布にも同行し、結果を見届けます。

その計画は大成功を納め、世界から争い事が消え、人類は一気に平和へと邁進、ボビーをはじめとするフォーノイ一家の功績は世界中から賞賛され、パレードも行われますが、その3年後、重大な問題が発生します。
始まりは、彼らの母リディアがアルツハイマーを発症したことでした。
それを聞いたボビーは「やっぱり」と漏らし、実はその後、犯罪率が0のラ・プラタではアルツハイマーの発症率が100%だと判明したと打ち明けます。つまりあの水で闘争心が消えるのは、アルツハイマーを発症しているためだったと言うのです。
世界中にその水を含んだ雨が降り注ぎ、レポーターはその雨の中を虚ろな眼で徘徊する群衆の中で緊急事態を告げていました。
ハワードとボビーはその後2年間、雨に当たらず、天然水を口にせずに研究に打ち込みましたが、打開策は無く、両親はハワードの顔すらわからないほど衰弱し、亡くなります。
またその撮影中、ハワードは次第に弱り、しきりに喉の渇きを訴え、ペットボトルの水をがぶ飲みしては、自らを奮い立たせます。

そしてある日、研究施設でデュークが自殺を遂げ、ボビーがハワードをその別荘に呼び出し、「頼みがある。最後に押してくれ」と言ったのです。それは、ボビーにあの水の高濃縮液を注射する事でした。
ハワードはこれまで通り泣いて止めながらも実行し、ボビーは廻らぬ舌で「ごめんよ。世界中の知能を奪ってしまった…」と呟き、「バウ=ワウ(ハワード)…起きた事全てを必ず伝えてくれ」と頼んで息を引き取ったのです。
「そして…やり遂げた…」そう呟いたハワードも呂律が回らず、泡だらけの口で辛そうに話し続けます。彼もまた、この撮影直前に高濃縮液を自らに注射していたのです。
「誰か見てる?…弟ができたんだ…『もっと早く!バウ=ワウ(ハワード)!』…いい子だ…お前は悪くない…僕は弟を許す…愛してる…そろそろ時間だ…さよなら…ボビー…」
傍らの長椅子にはボビーの遺体があり、ハワードが最期に見たのは、少年の姿の2人が手を繋いで空を飛ぶ光景でした。

【承】- スティーヴンキング8つの悪夢2のあらすじ2

スティーヴンキング8つの悪夢2のシーン2 ◆「ロード・ウイルスは北に向かう」(英題「The Road Virus Heads North」)
出演/リチャード・キンネル(トム・ベレンジャー)、伯母(マーシャ・メイソン) サリー(スージー・ポーター) ジュディ・ディメント(マーグ・ダウニー)など。
売れっ子ホラー作家リチャード・キンネルは、軽快に車を飛ばし、ボストン中心部のホテルで行われる23周年記念サイン会に向かいます。
会場にはコアなファンたちが大勢詰めかけ、彼をホラーグッズで驚かせたり、彼の似顔絵入りのタトゥにサインをくれとねだったりで大騒動になりますが、彼はその連中を軽くやり過ごした後、馴染みの病院で検査を受けます。
検査結果は思わしくなく、医者には「結腸部分に腫瘍があるが検査してみないと」と言われて再検査を勧められます。しかし彼は、両親が若くして亡くなっているため自分もガンだと決めつけ、ひどく落ち込みます。

その帰り、リチャードは渋滞に巻き込まれてイラつき、気まぐれでローズウッドのガソリンスタンド裏の家で行われていたガレージセールに立ち寄る事に。
品物はガラクタばかりでしたが、彼が通って来たザキム・バンカーヒル・ブリッジを疾走する悪魔顔のドライバーのイラスト額が癇に障り、思わず「気取りやがって、お前に分かるか」と呟きます。
けれど売り子をしていた中年女ジュディは、彼のファンでもあり、彼がそれを気に入ったと勘違いして事情を話し始めます。
彼女によれば、そもそもそのセールは、先日自殺したイラストレーター=ボビー・ヘイスティングスの所持品の処分市で、よく吠える犬も含まれているのだとか。
彼はレッド・ツェッペリンのTシャツを愛用、天才肌で家に引きこもり、自殺する直前には麻薬漬けで痩せこけていたそうです。そしてある晴れた火曜に突然、7、80枚の絵を庭で燃やし、ガレージで首吊り自殺を遂げたのだと。
彼の母親は、たった1枚残されていたその絵も含め全て駄作だと言い捨て、遺体のシャツには「自分の身にはもう耐えられない」というメモが貼りつけてあったのだとか。
リチャードは思わず「同感だ」とこぼし、その絵を45ドルで買い取ります。
彼はその絵を後部座席に入れて走り出しますが、「自由が無ければ死を」という看板を見て「できれば生きたい」とこぼした瞬間、絵のドライバーの顔が不気味な嗤い顔に変化します。

次に彼は伯母の家に立ち寄りますが、彼女はその絵を気味悪がり、彼は「ロード・ウイルスは北に向かう」というその絵のタイトルとドライバーの腕のタトゥに気づき、絵が変わってるように感じます。
伯母にコーヒーを勧められ一息ついた彼は、素直に検査の件と死への恐怖を打ち明け、力強く励まされますが、特にあの絵に関しては「そんな不気味な絵、途中にあるソーコ川に投げ捨てなさい!」と忠告されます。
その頃、店仕舞いをしていたジュディは、死んだボビーの家でカラスが騒ぎ、吠えだした彼の犬を叱りつけます。しかしそこに何者かが侵入し、彼女をナイフで殺害、切り取った生首を棚に並べて去って行きます。

一方、軽快に田舎道を飛ばしていたリチャードは、後部座席の絵が気になるうち、うっかり工事現場に侵入し、車体を破損し埃まみれになります。
彼はやむなくソーコ川沿いのパーキングに寄り、タイヤに食い込んだ車止めのコーンを取り除きますが、あの絵の背景がローズウッドの教会に変わっている事に気づいて愕然とします。つまりその絵に描かれている悪魔顔の男は、明らかにリチャードを追ってきているのです。
彼は「だから自殺したのか」と呟き、絵を川へと投げ捨てます。

彼はようやくホッとして、トレーラーパークのサリーの家に行き、彼女が預かっている数頭の犬に吠えつかれます。
サリーは若く美しいスピリチュアル・ヒーラーですが、彼の愛犬ホボを始め数頭の犬を預かって面倒を見ています。また伯母ほどではないものの、頼りにしている女性でもあるようです。
彼女は早速、その無惨な車の後部座席を覗いて「この絵を盗まれそうになったの?ガレージセールでお宝探し?」と呆れます。後部座席には捨てたはずの絵が戻っていたのです。
リチャードは、絵の背景がガレージに変わり、ナイフを持った悪魔顔の男が、首無し死体を見せてニヤついている絵に変わっている事に怯え、腰を抜かします。
彼女は鋭く彼の悩み事を見抜きますが、その時点では検査結果よりも絵に対する恐怖が勝っていた彼は、懸命に「絵が変化しながら追ってくるんだ!」と訴えます。
彼女は半信半疑のまま、半ば強引にヒーリングを行い、彼がうっとりと寝入り、悪夢にうなされている間にその絵を捨ててしまいます。
その間、TVではローズウッドでジュディが惨殺されたニュースが流れていますが、どちらも気づかずに終わります。
夜になり、絵が無くなっている事に気づいた彼は、彼女に今夜は外泊するよう言い、ホテル代を置いて帰ります。
別れ際、彼女は憂いを含んだ瞳で「出口を見つけて」と囁き、彼は「内なる者に打ち勝ち、皆を驚かしてやる」と微笑んでいました。

夜遅く、彼とホボはようやくデリーの自宅へと戻ります。彼の家はミニチュアのお城のような3階建ての邸宅です。
彼はホボ相手に少々こぼし、シャワーを浴びますが、途中でうたた寝してしまい、再び絵の悪夢にうなされます。
それは描かれていた車が実体化し、彼の家にやって来る夢で、彼は「ロードウイルス」と描かれた車に乗り込み、悪魔顔のドライバー=自殺したボビーに「分ってる、お前は私の病だろ?私が死ねばお前も死ぬ。2人で死ぬより共に生きよう」と話しかけますが、「違う。このうぬぼれ屋め!俺こそがお前の恐怖だ!」と返され、首を絞められる夢でした。

その後彼は、リビングにようやく座ってTVを点け、ジョディのニュースを見るなり「現実だ…」と呟き、壁にあの絵が掛かっている事に気づきます。その背景は、伯母の家の近くの貯水塔に変わっていました。
彼は慌てて伯母の家に電話をかけ、彼女の家に近くには車も迫っていましたが、彼女は気づかないまま出掛けてしまい、留守電になっていました。
リチャードは「帰ったら必ず電話して!」とだけ入れ、壁に掛かっていた絵を外して踏み割り、キャンバスを暖炉で燃やします。
彼は敷地内のライトを全て点け、相手の出方を待ちますが、間もなく伯母から電話があり、無事を確認します。

ほどなくして彼はライトを消し、ホボと怯えているところに、絵の車がやって来ます。また廊下の壁には車を降りたボビーが、ナイフを持って家の前に立っている絵が現れます。
ボビーは難なく玄関から侵入し、勢いよく階段を駆け下り吠えかかったホボも、殺られてしまいます。
怯えて階段から下を覗き込んでいたリチャードは、ブチ切れて絵の額を投げ落としますが、ボビーはその絵を踏みつけ、階段を上がり始めます。
彼は怯えて部屋に鍵を掛け閉じこもりますが、ボビーはその扉も難なく開けて追いかけられ、逃げ回るうち、廊下に散らばっていたS・キングの本につまづき、階段を転げ落ちてしまいます。
リチャードはついに動けなくなり「クソっ!ウイルスめ!」と呻きますが、ボビーは庭から彼を見つめ、ナイフを持つ手で「車に乗れ」と合図をします。
リチャードは諦めたように「一緒に行くよ」と呟いて、よろよろと立ち上がり庭に出て行きます。

【転】- スティーヴンキング8つの悪夢2のあらすじ3

スティーヴンキング8つの悪夢2のシーン3 ◆「第五の男」(DVD表題「フィフス・クォーター」英題「The Fifth Quarter」)
出演/ウィリー(ジェレミー・シスト)、カレン(サマンサ・マシス)、バーニー(クリストファー・モリス)、サージ(クリス・キビー)、ジャガー(ロバート・マモーネ)、キーナン(ペーター・オブライエン)など。
カレンはメイン州の工場近くのトレーラーハウスで小学生の息子ジャクソンと暮らす若い女性です。夫のウィリーは7年間の服役中でしたが残すところ6週間となり、彼女はいつもより濃いメイクで面会に行き、近況を報告します。
1つは彼女と同居していたバーニーが出て行った事で、その後「やるべき事があるが、済んだら連絡する」と電話があったのだとか。
ウィリーは複雑な面持ちで聞いていましたが、そもそもバーニーは彼の監獄仲間で、彼女に同居を勧めたのもウィリー自身でした。しかし同居している男女が離れる理由はただ2つ、より深い仲になったか揉めたかです。
彼女は言葉を慎重に選びつつ「バーニーとは揉めたわけじゃないし、もう1人の共通の監獄仲間キャピーと度々会っていたようだ。けれどそのキャピーは1ヶ月ほど前、ガンで死んだそうだ」と話します。
もう1つは、彼女も息子も彼の帰りを待ちわびている事。カレンは「バーニーとの同居はそもそもあなたが決めた事だし、彼は結局悪の道に戻った。結婚して10年、妻と呼ばれたのは1年半だけ、今度こそ出所して家族3人でまともな暮らしがしたい」と話します。
彼女はその足で遊園地の清掃の仕事に行き、同僚に「旦那がじきに出所するから同居人のバーニーを追い出した」とからかわれ眉を顰めます。ウィリーもまた彼女とバーニーの関係を疑っていたからでした。

その6週間後。ついにウィリーは出所して帰宅し、ジャクソンを抱きしめ、夜にはカレンと愛し合います。
しかし年月はカレンを母親にし、バーニーとの事もお互い気に掛かっているようです。ウィリーは彼女を抱きしめ「仮出所を終えたら西に行こう。バーニーと何か始めようと思ってる。なんとかなるさ」と打ち明けます。
その時、銃で腹を撃たれたバーニーが帰って来ます。彼は瀕死の重傷でしたが、どちらも前科があるため救急車も呼べません。
ウィリーはカレンに血止めのタオルを持って来るよう命じ、事情を聞き出します。

バーニーによれば、ウィリーの収監中、彼はキャピーと組んで現金350万ドルを強奪、キャピーには他に3人仲間がいたため5人で山分けとなったが、金は新札で連番だったためすぐには使えない金だったと。
そこでキャピーが一旦預かってどこかに埋め、隠し場所の地図を4つに分けて、各々に”バターカップ””カメリア””アネモネ””ローズバット”と名前を付け、4人に渡したところで病死したと。
キャピーの仲間は、大金持ちのキーナン、元兵士の”最低野郎”サージ、中でも”一番ヤバい”のがジャガーという3人でした。
ところがキャピーが死んで間もなく、キーナンから「あんたの地図を10万ドルのすぐ使える現金で買う」と連絡があり、バーニーは「取り分よりかなり安いが、カレンの今後の暮らしを思って話に乗った」と言うのです。
彼は指示通りキーナンの豪邸に行ったそうですが、「『地図を持ってるか』と聞かれ『持ってる』と答えた途端に撃たれ、なんとか逃げてきた」と話します。
「俺はあんたに仮りがある、カレンにもだ…分け前をあんたにやる、2人のために 行くんだ…行って取り返せ…俺とカレンの事、悪く思わないでくれ……」
バーニーは最期にそう言って、ウィリーの腕の中で息絶えます。

ウィリーはバーニーのポケットから地図を探し出し、カレンに「宝くじの切れ端だ」と言って見せ「仇を討つ」と立ち上がります。
彼女はその”宝くじ”が盗んだ金だと見抜き「バーニーを平然と撃ち殺すような危ない連中に関わるのは止めて!」と止めますが、ウィリーは「誰かが分けなきゃ」と聞き流し、バーニーの遺体を工場脇の原っぱに埋め、キーナンの豪邸に向かいます。
そこは大豪邸でしたが、侵入は容易く、キーナンは電話で誰かに言い訳をしている最中でした。
しかもその内容は「突然バーニーが自宅に押し入り、銃を向けられ地図を出せと脅されたため、金庫に隠してあった銃で撃ったが正当防衛だった。人を撃ったのは初めてだし怖かった」という、バーニーとはまったく異なるものでした。
キーナンはカマっぽい白人で、バーカウンター付きの豪華な広間にいましたが、彼が電話を切ると同時に、ウィリーが現れて銃を向け「5番目の受取人(フィフス・クォーター)だ」と名乗ります。
事情を察したキーナンは「バーニーがウソを吐いてる!あいつが地図を売りつけに来て、断ったらお前の分も寄こせと銃で脅されたんだ!」と言い訳します。
しかしウィリーは、問答無用で彼の銃を取り上げ「バーニーは内臓まで出てた。死ぬ間際にウソを言うはずがない。お前の分を出せばチャラにしてやる」と脅し、駆け引きに持ち込もうとするキーナンの腕を撃ちます。
あまりの激痛に動揺したキーナンは、手早く壁の金庫から地図を出してテーブルに置き、バーカウンターに戻って酒を飲みます。
ウィリーはその動作に面喰って発砲もしますが、キーナンはムカつきながらも逆らう様子はありませんでした。

そこで玄関のベルが鳴りキーナンに応答させますが、彼は「サージだ」と言ったきりゲラゲラ笑い出します。ウィリーは覚悟を決めて中に入れさせ、部屋に入ってきたところを背後から掴んで銃を向け「お前も手を挙げろ!」と脅します。
サージは大柄な黒人で、キーナンはカウンターの奥で泣き出します。
ウィリーはサージからも銃を取り上げ、地図を出せと迫りますが、キーナンがカウンターの奥に倒れ込み動けなくなります。
サージは「十分では?」と言い、「お前とジャガーからも頂く」と言い張るウィリーに「強欲だな。もし断ったら?」と返します。
「お前の膝を撃ち抜いてひざまずかせる」…ウィリーがそう答えるとサージはようやく彼がバーニーの監獄仲間であると気づき、「バーニーはお前の女房に手を出してた。一度見たがいい体してたぜ」とうそぶきます。
ウィリーはサージの足元の床を撃ちますが、彼は動揺する事無く「(地図は)持ってない」と言い、一緒に彼の家に取りに行くことに。
同じ頃、カレンのトレーラーハウスにはジャガーが現れ、彼女の首に剃刀を当てて脅してバーニーの事を聞き出し、その後、キーナンの屋敷で虫の息だった彼にとどめを刺します。

【結】- スティーヴンキング8つの悪夢2のあらすじ4

スティーヴンキング8つの悪夢2のシーン2 一方、ウィリーはサージに拳銃を向けて運転させ、彼の家に向かっていました。
バーニーとキーナンから得た2枚の地図には「B7」「R3」の文字があり、Bは”バターカップ”、Rは”ローズバット”で、どうやら島のように見えます。
しかしサージは「その場所はキャピーだけが知っていて、『4つが合わさった時に分かる』と言ってた」と言い、メイン州のしかも近い場所だと言い張ります。

サージの家は、町外れの廃屋のような一軒家で、ウィリーは中に入るなり駆け引きを持ちかけようとしたサージの膝を撃ち抜いて、地図の在処を吐かせ手に入れます。
しかし「”カメリア”か」と呟いた瞬間サージに撃たれ、サージは現れたジャガーにショットガンで撃たれます。
ウィリーは咄嗟にソファの後ろに隠れますが、表側にはサージの身体があって部屋の様子が見えません。残るはジャガーが所持する”アネモネ”のみ。
ウィリーは盲撃ちで部屋に向かって発砲しますが、ジャガーは部屋をうろつきながら「奥さんと話した。喉は切り裂かなかったが死を祈ってやった」と脅し、ソファをショットガンで撃ってきます。
それでも弾は当たらず、業を煮やしたジャガーは「出て来い!」と迫り、早足に向かってきますが、わずかに息があったサージに邪魔されてソファに倒れ込み、その脳天をウィリーが撃ち抜きます。
彼はジャガーの懐から残る1枚を入手し、大急ぎでトレーラーハウスに戻ります。
幸いカレンは無傷で彼を案じていて、ジャクソンは馴染みの近所の住人に預けられていました。

夜が明け、彼女はウィリーの手当てをしますが、弾は左胸部に残ったままです。しかしウィリーは再び病院を拒否し、完成した地図の場所を何とかつき止めようと焦ります。
彼は「キャピーが生前目指していた東海岸のどこかだ」と言いますが、カレンは改めて「バーニーとは7年間のうちたった一度慰め合っただけ。あなたが彼を寄こさなければそんな事にはならなかった」と言い、「あなたとの関係も聞いた。2人の事は分かってた。悪くは思わないし、彼にもそう言った。彼を悪く思わないで…私の事も」と打ち明けたのです。
ウィリーはそんな彼女を愛おしげに見つめますが、外には顔馴染みの刑事と警察官らが乗ったパトカーがやって来ます。
ウィリーは彼女に地図を預け、「(350万ドルの現金強奪)事件とは無関係なら大丈夫だ。俺は刑務所にいたし」と言い、「安全だよな?」と念を押します。彼女は「出所するまではね」と答え、ウィリーは連行されます。

その後、カレンは懸命に地図に示された場所を解こうとしますが、なかなかそれらしき島が見つかりません。
そんなある日、帰宅したジャクソンが大好物のシリアルをねだります。
彼女は寂しそうにしている彼に「実は出所に手違いがあって、ちょっと長引いたの」と明るく話し、シリアルをボウルに入れてやり、ふとシリアルの箱の裏面にあったコミカルなイラストに目を止めます。
それは彼女の勤め先でもある遊園地の海賊のアトラクションの宝の地図で、まさしくあの4切れの地図と同じ形であり、その名も『バッカニアーズ・カリブ・アドベンチャー・ライド(Buccaneers Caribbean Adventure Ride)』。
つまり、その頭文字がバターカップ(B)、カメリア(C)、アネモネ(A)、ローズバット(R)だったのです。

彼女はジャクソンにいつものご近所に行くように言い、遊園地の海賊のアトラクションへと向かいます。
彼女は不気味な海賊のアジトを駆け抜け、宝箱の前にひざまずき、宝物の底に隠してあったボストンバックの札束を見つけ、微笑みます。
一方監房の医務室では、ウィリーは「バーニーがやって来て妻に迫ったため射殺して埋めた。正当防衛か過失致死だ」と話し、「出所したのは24時間か?」と茶化す刑事に「もっと長かった」と呟きます。

みんなの感想

ライターの感想

「争いが終わるとき」(DVD表題「ハワードに何が起こったか」)は文句なくキングワールドで、前半のクドいほどの家族の描写、変わり者の天才兄弟がうっかり人類滅亡を招いてしまうアイロニー、そして最後はしっかり胸に迫る良作に仕上がっています。
ただ「ロード・ウイルスは北に向かう」と「第五の男」はかなり曖昧な結末でなんとも。前者は自殺したボビー=リチャードの病魔のカリカチュアだとは思いますが、そもそも彼の病気は思い込みのようだし、「共に生きる」が拒否され「北に向かう」となるのが「他者を巻き添えにした死(刑)への旅路」と考えていいものなのか判然としないし、後者はキーナンの趣味など微妙にゲイっぽいアイコンがチラつくんですが、バーニーを失ったウィリーが特に嘆くわけでもないし、3人の関係も決定打に欠けるので。うーむ。とりあえず原作再読してみるかってとこですかね。

※S・キング短編集「いかしたバンドのいる街で-ナイトメアズ&ドリームスケープスⅠ」
「争いが終わるとき」「いかしたバンドがいる街で」収録


※S・キング短編集「幸運の25セント硬貨」
「ロード・ウイルスは北に向かう」の原作「道路ウイルスは北にむかう」収録


※S・キング短編集「ヘッド・ダウン-ナイトメアズ&ドリームスケープスⅡ」
「クラウチ・エンド」「第五の男」「アムニー最後の事件」収録

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