映画:ビデオドローム

「ビデオドローム」のネタバレあらすじと結末

ビデオドロームの紹介:「ザ・フライ」「ヒストリー・オブ・バイオレンス」などのデヴィッド・クローネンバーグ監督が手がけた、不条理かつ「内臓感覚」あふれるホラー映画。「ケーブル局ならでは」の過激な映像を探していたケーブルTV局の社長が、偶然発見した謎のビデオ「ビデオドローム」に、呪われたように魅入られていく様を描く。

あらすじ動画

ビデオドロームの主な出演者

マックス(ジェームズ・ウッズ)、ニッキー(デボラ・ハリー)、ビアンカ(ソーニャ・スミッツ)、ハーラン(ピーター・ドゥヴォルスキー)、バリー・コンベックス(レスリー・カールソン)、オブリビアン教授(ジャック・クレリー)

ビデオドロームのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- ビデオドロームのあらすじ1

ビデオドロームのシーン1 ケーブルテレビ局の社長を務める野心家のマックスは、通常のテレビでは放映出来ないような過激な映像を含んだ、ポルノやバイオレンスを売り物にした番組を編成していました。ある日マックスは、電波ジャックをしている部下のハーランから、凄い映像が見つかったと聞きます。ストーリーはなく、どこか地下室らしき場所で、覆面をした男が捕まえた人物を、ただひたすら拷問する。それだけの内容でしたが、マックスはこれぞ自分の求めていたビデオだと確信。これ以降、マックスはビデオドロームにのめりこんで行きます。
そんな中、テレビのトークショーに出演したマックスは、一緒に出演していたニッキーという美人を気に入り、自宅へ誘います。ニッキーはマックスの自宅で、ビデオドロームのビデオを発見し、その世界に魅入られてしまいます。自分もこのビデオに出たいと言い始めたニッキーに、それは危険だとマックスは忠告しますが、ニッキーは聞き入れません。ニッキーは、自分はビデオドロームに相応しい人間と言わんばかりに、自分の乳房にタバコの火を押し付けるのでした。

【承】- ビデオドロームのあらすじ2

ビデオドロームのシーン2 マックスはポルノビデオを販売しているマーシャという中年女性に、ビデオドロームのことを調べて欲しいと依頼します。しかし後日、調査結果を聞くマックスに、マーシャは「ビデオドロームは危険。近づかない方がいい」と忠告します。それでも食い下がるマックスに、「メディアの教祖」と呼ばれているオブリビアン教授が手がかりになる、とだけ伝えます。
マックスはオブビリアン教授の「ブラウン管伝道所」へ向かいます。「テレビの画面は心の目」と唱えるオブリビアンは、テレビ画面を通じて人々を救う教えを説き、伝道所を開いていました。マックスはそこで、オブリビアンの娘であるビアンカに出会います。ビアンカは、オブリビアンは直接人と会わない、マックスが求める回答をビデオで送ると告げます。
その後、マックスがオブリビアンから送られてきたビデオテープを再生しようとすると、テープが生きているように、ぐにゃりと動き出します。「ブラウン管は網膜、すなわち頭脳の一部だ。画面に現れたものは、見た者の体験となる。テレビは現実だ。現実以上に。」ビデオの中でオブリビアンは、そう語ります。オブリビアンには脳腫瘍があり、それはビデオドロームによって出来た、幻覚が溶けて、肉体の一部になったのだとオブリビアンは言うのでした。「私がビデオロオドーム最初の犠牲者だ」そう言うオブリビアンの背後に、マスク姿の拷問人が現れます。そしてオビリビアンの首を絞め、殺してしまいます。拷問人がマスクを取ると、その素顔はニッキーでした。「あなたを待っていた」とニッキーが言うと、テレビ自体が脈打つように動き出し、血管さえ浮き出てきます。更にテレビ画面が肉体のように膨らみ出し、マックスはそれを愛撫するかのように、顔をめり込ませるのでした。
翌日、マックスはオブリビアンと直接話すため、再び伝道所に向かいます。しかしビアンカは、父はすでに亡くなっていると言うのでした。伝道所では、父親が残した膨大なビデオライブラリーの中から、信者の求める答えを選んで、ビアンカが見せていたのでした。「父は生身の人間よりテレビの現実を信じた。これからは、テクノロジーを操る新人間の時代が来る。」と、ビアンカは語ります。父は、仕事の相棒に騙されビデオドロームを悪用され、それを取り戻そうとして殺されたのだと。マックスは、ビアンカから新たなビデオを受け取ります。

【転】- ビデオドロームのあらすじ3

ビデオドロームのシーン3 新たなビデオの中でオブリビアンは、自分の頭の中で成長しているものは腫瘍ではない、新たな機能を持つ新たな脳だと語ります。「ビデオドロームの大量投与は、新たな頭脳の成長をもたらす。幻覚は見た者を自在に操る。現実を変えてしまうほどに。現実など、認識の問題でしかない」。危ない話に首を突っ込んだのかもと、隠し持っていた拳銃を取り出していたマックスでしたたが、ビデオを見ている内に、腹部にパックリと、縦の割れ目が出来てしまいます。その割れ目自体が別の生き物のようにうごめく腹部に、マックスは拳銃を持った手を突っ込みます。そして再び手を抜くと、拳銃が消えていました。慌てて拳銃を探すマックスを、バリーという男が迎えに来ます。
バリーはスペクタキュラー・オプチカルという会社を興しており、表向きはメガネ産業ですが、メガネを通じてビデオドロームを世界に拡散しようとしていました。マックスを助けたいというバリーは、マックスの見る幻覚を記録する装置を用意していました。装置を被ったバリーは、ニッキーの幻覚を見ます。幻覚の中のニッキーが、「神経の門を開くのよ」と言うと、マックスのいる場所が拷問室へと変わります。気が付くと拷問室の中にテレビがあり、ニッキーはその画面の中にいました。手にしたムチで、テレビを打つマックス。しかし、いつの間にか画面の中で痛みに苦しむ顔は、ニッキーではなくマーシャのものになっていました。
幻覚から覚めると、マックスは自宅のベッドの上でした。するとマックスのすぐ脇で、マーシャが縛られて死んでいました。マックスはこれが現実であると確かめようとハーランを呼びますが、ハーランが来ると、マーシャの死体は消えていました。マックスは、今夜放送されたビデオドロームに自分が映っているに違いないと思い、今夜の録画を見るためにハーランと会社で待ち合わせをします。

【結】- ビデオドロームのあらすじ4

ビデオドロームのシーン2 マックスがハーランのいる録画室へ行くと、ハーランの背後からバリーが現れます。実はバリーとハーランは裏で繋がっていて、バリーはハーランを使って、マックスにビデオドロームを故意に見せていたのでした。バリーとハーランは、腐敗しきった世界を打ち壊すために、ビデオドロームによる革命を起こそうとしていたのです。そのために、マックスの持っているケーブルテレビのチャンネルを必要としていたのでした。バリーは、マックスの幻覚を分析して出来たというビデオをマックスの腹に割れ目に埋め込みます。これでマックスを意のままに操れると考えたバリーは、チャンネルを乗っ取るために、マックスに放送局の仲間を殺すよう命令します。マックスが割れ目に手を入れると、無くした銃が出てきました。すると銃から金具のようなものが伸び、マックスの手と一体化します。マックスはその足で会社へ向かい、バリーの命令通りに仲間を殺します。
次にマックスは、仲間に続いてバリーに殺すよう命令された、ビアンカの下へ向かいます。ビアンカは、マックスがバリーたちに操られていると諭します。テレビのブラウン管から伸びた銃でマックスが撃たれると、マックスは覚醒しました。「ビデオドロームに死を。新人間よ、永遠なれ」マックスはビアンカの意思を受け取り、バリーの会社に向かいます。そこにいたハーランは、まだマックスが操られていると考えていましたが、マックスはそれを利用し、ハーランが手を自分の腹の割れ目に入れたところで「食い千切り」ます。ハーランの手の先は手榴弾と化しており、ハーランは自爆しました。
そしてマックスは、バリーがメガネの見本市を開いている会場へ乗り込みます。マックスは、観客に向け演説をするバリーの前に立ちふさがり、右手と一体化した銃で射撃します。マックスの右手の銃は、銃弾で相手に腫瘍を埋め込む「キャンサー(癌)ガン」となっており、多量の癌細胞を撃ちこまれたバリーは、体中がブクブクと膨れ上がって絶命します。
使命を終えたマックスは、ひと気のない港湾の、撃ち捨てられた船の中に逃げ込みます。いつの間にかそこにテレビが置いてあり、テレビの中からニッキーが語りかけます。「死ぬのは怖くないわ。次の段階へ進む時よ。私が、導いてあげる」テレビ画面ではマックスが、右手の銃で自分のこめかみを撃ち抜きました。同時に、ブラウン管から内臓が飛び散ります。マックスは、「ビデオドロームに死を。新人間よ、永遠なれ」と唱えると、たった今テレビの画面で見た通りに、自分の頭を撃ち抜くのでした。

みんなの感想

ライターの感想

正直言って、自分であらすじを書いておきながら「一体なんのことやら」と考えてしまうほど、シュールで難解な映画なので、あらすじだけ読んでもこの映画の凄さは伝わらないかもしれません。しかし、この映画を知った時の衝撃は、今も鮮明に覚えています。
まだ日本での公開はおろかビデオになるかどうかもわからない頃に、海外の「その筋」の映画を集めた本で、この映画のスチールを初めて見た時の衝撃と言ったら。お腹にパックリと口を開いた穴、その穴の中に自分の手を突っ込む男、手と一体化してしまう銃、そしてブラウン管を突き破って飛び出す内臓・・・どれもこれも、自分の想像をはるかに超えたイメージばかりでした。ジョン・カーペンター監督の「遊星からの物体X」と並んで、アナログSFX時代の頂点に立つ作品でしょうね。
ストーリーと映像が幻覚なのか現実なのか境目がわからず難解に思えてしまいますが、映画評論家の町山智浩さんによると、クローネンバーグ自身も「シナリオを書いているうちに自分の頭がおかしくなったと思った」と言ってるそうですから、見る側が戸惑うのも致し方なしかなと。それでも、見ているうちに幻覚が頭の中に溶け出し腫瘍を生み出してしまうという、ビデオドロームとはこの映画そのもののことなんじゃないか・・・?と思ってしまうような、圧倒的なイメージの破壊力は唯一無二のものと言えるでしょう。21世紀の今見返しても、改めて、凄い映画です!

映画の感想を投稿する

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

映画「ビデオドローム」の商品はこちら