映画:ラビッド

「ラビッド」のネタバレあらすじと結末

ラビッドの紹介:「ザ・フライ」「ヒストリー・オブ・バイオレンス」などを手がけたデヴィッド・クローネンバーグ監督が、1977年に監督した作品。ヒロインに、アメリカのお茶の間のアイドルからポルノ女優へ転身したマリリン・チェンバースを迎え、皮膚移植手術により人の血を求める体になってしまった女性の運命と、それが原因となって巻き起こる感染災害を描く。

あらすじ動画

ラビッドの主な出演者

ローズ(マリリン・チェンバース)、ハート・リード(フランク・ムーア)、マレイ・サーファー(ジョー・シルヴァー)、Dr.ロクサーヌ・ケロイド(パトリシア・ケイジ)、ミンディ・ケイト(スーザン・ロマン)、Dr.ダン・ケロイド(ハワード・リシュバン)

ラビッドのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- ラビッドのあらすじ1

ラビッドのシーン1 若く美しい女性ローズは、恋人のハートとバイクに乗っている途中で交通事故に逢い、炎上したバイクの下敷きになり、重症を負います。その後二人は、事故現場の近くにあった病院に運び込まれます。ちょうどその頃病院では、新しい皮膚移植の施術である、中性化皮膚移植の研究が行われていました。それは通常の移植と異なり、移植する前に皮膚を中性化させるというものでした。中性化させることにより、皮膚は切除される前の特徴を失い、体のどんな部位にも移植出来るという斬新な処置でした。ただ中性化移殖には、腫瘍が出来る可能性があるというリスクがありました。施術を担当した病院のケロイド医師は、ローズの容態が危険な状態にあるというのを建前に、この新技術を独断でローズに実践します。
それから一ヶ月。皮膚移植は成功しましたが、ローズは依然昏睡状態にありました。ある夜、ローズは絶叫と共に覚醒します。一人の入院患者が、叫び声を聞きつけローズの病室へ。寝具の前がはだけ胸元も露なローズは、心配するその患者を「寒いわ、抱いて」と誘惑し、抱きつきます。すると、ローズの皮膚を移植した腋の下の部分から、突起物が現れ。入院患者に突き刺さり、患者の血を吸い取り始めます。患者ははたちまち、血まみれになるのでした。

【承】- ラビッドのあらすじ2

ラビッドのシーン2 ローズはこの後すぐにまた眠りに落ち、そして夜中に再び目覚めます。ローズは病院を抜けだすと、道沿いにあった家畜の小屋に立ち寄ります。そして、家畜に抱きつき、再び腋の下の突起物から家畜の血を吸い取ります。しかしローズは、すぐに吐いてしまいます。そこへ、農家の主人が入ってきます。酔っていた主人は若い女性が小屋にいるのを見て襲おうとしますが、ローズは主人に突起物を突き刺し、逃げ出します。そして病院に戻ると、今度は若い女性患者を襲うのでした。ローズは皮膚移植の後遺症によって出来た謎の突起物により、人の血を求める体になってしまっていたのでした。
その頃、ローズに襲われた男性患者が、血は止まったからと、病院を出ていきます。患者はタクシーに乗ってしばらくすると、運転手に襲い掛かりました。ローズに襲われた者は、狂犬病のような症状を発症し、凶暴になり人を襲うようになるのでした。そして襲われた人間もまた同じ症状になり、感染は徐々に広がっていきます。ローズ自身は感染源として免疫を持っているため症状が出ず、人間の血を求めるローズによって、感染はますます拡大していくのでした。

【転】- ラビッドのあらすじ3

ラビッドのシーン3 この後、ローズを診察していたケロイド医師もローズに襲われ、病院内で手術中に発症。看護婦の指をハサミで切断、血を吸い始めます。家畜小屋でローズに襲われた男も、立ち寄ったダイナーで発症。店にいた客やウエイトレスを襲い始め、感染は見る見るうちに広がっていきます。ローズは自分のしていることが怖くなり、先に退院していた恋人のハートに、電話で助けを求めます。しかし、やはり血を欲しがる体の欲求に耐えられず、病院を抜け出します。ローズはヒッチハイクをしながら、乗り込んだ車の運転手を襲い、被害者を次々に増やしていくのでした。
ローズがまだ病院にいると思ったハートが病院に到着する頃には、病院では感染者が広がり、パニック状態に陥っていました。その後もあっという間に、感染者は町中に増加していきます。この症状には、予防のためのワクチンは有効だが、一度感染するとワクチンは効かないことがわかります。そして感染者は極めて凶暴になり、治療の手立てのないまま、やがて数時間後には死んでしまうのでした。

【結】- ラビッドのあらすじ4

ラビッドのシーン2 政府は遂に戒厳令を出し、予防のワクチンを摂取している証明がないと外出もままならない、危機的な状況になります。果ては、凶暴化した感染者を、軍隊が町中で射殺する事態にまで発展していきます。そして政府は、感染ルートを手繰った結果、感染源はケロイド医師がいた病院で、その患者ではないかと突き止めます。一方ハートは、友人宅にローズが向かったという連絡を受け、病院から友人宅に向かいます。しかしその時ちょうど、友人はローズに襲われているところでした。この現場を見たハートは、ローズがこの感染パニックの感染源だと気付きます。しかしローズはそれを否定し、ハートの元から逃げ去ります。
そしてローズは、ハートの言ったことを確かめるべく、自分が血を吸った男性と、部屋の中でわざと二人きりになります。このまま男性が発症しなければ、感染源は私ではないとわかる・・・そう信じていたローズでしたが、やがて血を吸われた男性は発症して凶暴化。ローズは襲われ、そして感染源だったローズも死に至るのでした。
翌朝、道端で息を引き取っていたローズの亡骸を、政府のゴミ収集車が見つけます。防護服を着た乗務員は、ローズの死体を生ゴミのように収集車に乗せ、押し潰し、走り去っていくのでした。

みんなの感想

ライターの感想

クローネンバーグがカナダ時代に監督した、「シーバーズ」に続く2本目の長編映画です。この頃のクローネンバーグ映画は、どこか乾いたような、ヒンヤリとしたような空気感が映像から漂ってくるのが特徴で、音楽も何かエコーがかかったような聞こえ方をするのが印象に残っています。本作が日本で公開された頃は、前年に「キャリー」や「サスペリア」が、翌年に「ゾンビ」「ハロウィン」「ファンタズム」が公開されるなど、ホラー映画に「新しい波」が押し寄せてきていた時期でした。クローネンバーグもその「新しい波」を担う新人と紹介されていたのですが、やはりその本領を発揮し始めたのはこの「ラビッド」以降の作品群、「ザ・ブルート」や「スキャーズ」、「ビデオドローム」でしょう。しかし、最新の医療措置が肉体に変化を及ぼし、それが悲劇の幕開けとなる・・・という、その後のクローネンバーグ作品で何度も取り上げられているテーマは、前作「シーバーズ」と本作の、初期2作品の頃から健在であり、顕著だったと言えます。ポルノ女優から一般映画のヒロインに抜擢されたマリリン・チェンバースの美しさと、脱ぎっぷりの良さも見ものです。救いのないラストが切ない、隠れた名作と言えるのではないでしょうか。

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