「劇場霊」のネタバレあらすじと結末の感想

ホラー映画

劇場霊の紹介:2015年11月公開の日本映画。伝説のJホラー『女優霊』から20年ぶりに、主演・島崎遥香(AKB48)のホラー映画として製作された。監督は中田秀夫。舞台で使用する球体関節人形が劇場に持ち込まれたのを機に、次々と惨劇が起きるさまを描く。

予告動画

劇場霊の主な出演者

水樹沙羅(島崎遥香)、野村香織(足立梨花)、篠原葵(高田里穂)、和泉浩司(町田啓太)、児島敬一(中村育二)、錦野豪太(小市慢太郎)

劇場霊のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①女優として活躍したい沙羅は「鮮血の呼び声」という舞台オーディションを受け、端役を手にする。稽古が始まるが、美術スタッフが謎の死亡、さらに主役の葵が屋上から転落して意識不明になり、沙羅が主役に抜擢される。 ②喜んだのもつかの間、沙羅は舞台で使う巨大人形の目が動くのを目撃し、人形が危険だと演出家に警告した。演出家は沙羅をおろし、香織を主役に据える。 ③人形は人形作家の長女の念が入ったものだった。沙羅の警告むなしく公開前日の夜、スタッフは人形に襲われる。助かった美術スタッフ・和泉と沙羅は人形を退治した。

【起】- 劇場霊のあらすじ1

長野県、諏訪。ある雨の夜。
非常にクオリティの高い、人間の実寸大の人形を見た後、若い女性・真希が倒れます。真希の妹・早織が駆け付けますが、早織も倒れました。
姉妹の父・児島敬一が人形を見て「お前か、お前がやったのか。なぜだ、なぜなんだ」と言うと、人形を作業場に抱えて行き、ナタで壊し始めます。
何度もナタを振りおろして手足を壊し、灯油をかけて火をつけようとしたところに、警官が現れて児島を拘束しました。
「放せ、その人形が殺したんだ」と訴える男を、警官が連行します…。
…20年後。
水樹沙羅は芸能事務所に入って5年目の、若手女優です。沙羅はもっと活躍したいと思っているのですが、回って来るのは死体役ばかりでした。
所属事務所に「もっといい役はないか」と聞いた沙羅は、グラビアアイドルへ転身を図るかと打診されて断ります。沙羅は女優として活躍したいのです。
「与えられた役に文句をつけるのではなく、自分に何が足りないのか考えてみたら」と事務所の女社長は言いますが、ふと新作舞台のオーディションを受けるかと沙羅に聞きました。
それは、超有名な演出家・錦野豪太が開く新作舞台『鮮血の呼び声』という舞台劇です。所属事務所からは、ドラマで有名になっている篠原葵がオーディションを受ける予定でした。
沙羅は端役でもいいから役が欲しくて、オーディションを受けます。
オーディション当日、沙羅は香織という同い年くらいの女性に会いました。香織は沙羅のことを知っており「『ガチで怖い動画2』に出てましたよね。私、3に出てるんです」と言いました。香織も沙羅のように、死体役ばかり回されているようです。
オーディションの最初に、演出家・錦野豪太が舞台の説明をします。
『鮮血の呼び声』は中世のハンガリーに実在した女貴族・エリザベート夫人を描いた作品でした。エリザベートは、自分の若さを保つために少女を集めては、その生き血を浴びていたとされます。
「気持ちを大切に演じてほしい」と錦野は言いました。
オーディションで沙羅の事務所の看板女優・葵はトチります。セリフを覚えていないようです。一方、沙羅は熱演しました。
その夜、帰宅した沙羅に女社長から電話があります。オーディションは合格でした。但し主役のエリザベート役は葵で、沙羅は「農民の娘・アンナ役」です。それでも役がもらえたことを、沙羅は喜びます。
舞台稽古に行った沙羅は、香織も農民の娘役をもらえたと知り、仲良くなります。

【承】- 劇場霊のあらすじ2

その頃、舞台『鮮血の呼び声』の小道具係の中年男性・真崎と美術スタッフの若い女性・井上エリコは、主役のエリザベートの分身である人形を探しに、あちこち巡っていました。
エリコはたくさんある人形の中から、クオリティが高いものの、首から上しかない人形を見つけます。真崎とエリコは相談し、首から下の部分を作りました。
人形は、関節部分が球でできていて自由に動かせる球体関節人形に仕上がります。人間と同じ大きさの人形です。仕上がりは上々で、一見すると人間に見えました。
しかしその人形が出来上がった頃から、エリコの様子がおかしくなります。人形を見ながら「ちょうだい…ちょうだい…」とぶつぶつ独り言をいうようになりました。
舞台稽古が始まりますが、葵が台詞を忘れてしまい、沙羅がこっそり教えます。それを見た演出家・錦野は「台詞は入れておいてもらわないと困る」と文句を言いました。
稽古の後、葵は沙羅に「間を作っていたのに邪魔しないでよ」と文句を言い、ほつれた衣装を小道具係に繕ってもらうよう沙羅に押し付けて帰ります。葵が主役のエリザベート役を手に入れたのは、表向きは「華があるから」ですが、実際は演出家・錦野に枕営業(肉体関係を結ぶことで契約を結ぶこと)をしたからでした。
美術スタッフのエリコに衣装を持って行く途中、沙羅は人形を凝視します。すると舞台脇から現れた美術担当の和泉が「大事に扱ってくれよ。女優の代わりはいても、人形はこれ一体だけなんだから」と注意しました。沙羅は意地悪なことを言う人だと思います。
その夜、繕い物をしてうたたねをしたエリコは、背後に気配を感じて「ちょうだい…ちょうだい…」という声を聞きました…。
…翌朝、死蝋状態になったエリコの死体が発見されます。ミイラとは違い、ろう人形のようなもので、一夜でできるものではありません。警察の鑑識課の捜査員も首をかしげました。
美術スタッフが死亡しましたが、錦野は舞台稽古を進めたがります。
舞台稽古の最中、葵は人形の目が動くのを見て思わず絶句しました。それまでも何度か台詞を忘れる失態をしていたので、葵は錦野から「今度台詞を忘れたら、沙羅と役を交代させる」と言われ、裏で「沙羅を舞台からおろさないと自分がおりる」とマネージャーにごねます。
腹立ちまぎれに鏡を割った葵の背後に、何かが立ちました。振り返った葵は人形かと安堵しますが、人形は「ちょうだい…ちょうだい…」と言い、葵は悲鳴を上げて逃げます。

【転】- 劇場霊のあらすじ3

葵は人形に追われ、屋上から転落して意識不明の重体になります。たまたま葵が転落した場に居合わせた沙羅は、葵が落ちて来た屋上に人形の姿を見て、人形を不審に思いました。
警察の事情聴取を受けた沙羅は、人形がおかしいことを訴えますが、取り合ってもらえません。帰り際に人形に見入った沙羅は、和泉に「人形が意思を持つことがあるか」と聞きます。和泉の答えは「ないとは限らない、人形は入れ物のようなものだから」でした。
舞台全員の台詞を覚えている沙羅が、エリザベート役に抜擢されます。香織は喜んでくれました。しかし稽古は厳しく、「演技が真面目すぎて面白みがない」と沙羅は注意を受けます。
稽古の後、演出家・錦野が「演技について話し合おう」と腕を沙羅に回してきました。自分に身体を提供しろと暗に要求しています。嫌だと思った沙羅は、錦野の腕を振り払って帰宅しました。
翌日から錦野の態度は冷たくなります。人形の首を刎ねるシーンで目が動くのを見た沙羅は、怖くてタイミングを誤って刀で首を払いました。人形の頬は割れて傷がつき、沙羅は役をおろされて、香織が主役に抜擢されます。
人形の右の頬には大きな割れ傷ができました。和泉が直すと言いますが、人形の首を持った沙羅は、今までの被害者の幻影が脳内に浮かびました。棺に納められた人形や、犠牲者らしき姉妹の映像です。
沙羅は錦野や和泉に「この人形は危ない。生きている」と警告しますが、みな信じませんでした。沙羅は舞台から完全におろされます。
公演日が近づきます。することもなく家で舞台の宣伝番組を見ていた沙羅に、和泉から電話がかかってきました。
沙羅が和泉に会うと、和泉は新聞記事のコピーを差し出します。沙羅が言ったことが気になって調べた和泉は、20年前に長野県の諏訪で「自宅で姉妹変死 人形作家の父親を逮捕」という事件を見つけました。
そしてこの「人形作家」こそが、舞台で使う人形の作り手である児島敬一で、20年前の事件の時に「人形が殺した。人形が動いた」と供述したそうです。
ゲネプロ(通し稽古)の最中で舞台初日が控える身の和泉は、沙羅を連れて車で長野へ行きました。
道中、降板を残念がる和泉に対し、沙羅は「口惜しいけど、私に何が足りないのか教えられた気がする」と答えます。
児島は当時逮捕されましたが、証拠不十分で釈放されました。人形のことで訪問した2人を児島は取り合いませんが、沙羅が「棺桶に人形が入っていたのを見ました」と訴えます。それは児島と死んだ姉妹だけが知ることなので、児島は2人を家に入れると話を始めました。

【結】- 劇場霊のあらすじ4

児島には、3人の娘がいました。児島の妻が病死してからは、長女が自分の人生を犠牲にして、児島と2人の妹のために立ち働いていました。
20年前に記録的な豪雨があった日、児島を迎えに車を出した長女は土砂崩れに巻き込まれ、車ごと土砂に埋まります。雨はさらに2週間続き、長女の死体が見つかったのは3週間後でした。
遺体は見るにしのびなく、考えた児島は長女に似せた人形を作ります。事件が起きたのは、長女の葬式前夜でした。人形が、2人の妹・真希と早織の命を奪ったのです。
「若くて綺麗な身体、これからの未来、人生が羨ましかったのかも」という児島の言葉に「エリザベートと似ている」と沙羅は考えました。最後に児島は「あれはもう私の娘なんかじゃない」とつぶやきます。
沙羅は演出家・錦野に「人形は危険なので、舞台を中止して客を避難させてください」と電話しますが、切られました。考えた沙羅は、事情聴取を受けた時の、警視庁刑事部捜査一課の警部補・神崎慎平に連絡を取ります。
舞台がらみで事故が続くことを鑑みた神崎は、念のため館内に3人の刑事を配置しました。和泉と沙羅は東京へ急ぎ戻ります。
舞台に乱入した沙羅は「駄目ー」と言って人形と香織を引き離しました。沙羅の登場でゲネプロ(通し稽古)は混乱になって一時中断します。
その間に和泉は人形を別の部屋へ移動させ、灯油をかけてバーナーで燃やそうとしますが、気絶しました。倒れた和泉を見つけた警備員が、人形に襲われます。
舞台では沙羅が責められていましたが、突然舞台の照明が点滅し始め、照明係が倒れました。
見ると、人形が動いて裏方スタッフの女性にキスすると、口から生気を奪います。生気を奪われた女性は、死蝋の死体になりました。舞台はパニックになり、演出家・錦野は真っ先に逃げます。
人形は劇場の扉を全て施錠すると、次々に人間を襲いました。女性の生気を吸い取り、男性は無残に殺します。沙羅がマイクで危険を知らせますが、香織も人形に見つかって、階段に押し倒されて生気を吸われました。
錦野が襲われた後、和泉が斧で人形を攻撃しますが、左手で絞めあげられます。沙羅はおとりになって人形を舞台にひきつけました。舞台中央の檻に入ります。
「ちょうだい…ちょうだい…」と言いながら人形が近づきますが、檻の中の沙羅には、手のわずかに届かない距離です。和泉が舞台脇で檻を引き上げました。
人形は和泉を襲い、沙羅は檻の下部が開いて、人形に飛び付く形で飛び降りると「ちょうだいちょうだいって、あげないんだから!」と言います。
人形は檻の下敷きになり、沙羅は檻の中の小道具の剣山で人形の顔を刺しました。人形は力つき、沙羅と和泉は助かります。
…1年後。
沙羅は『明日、晴れたら』という映画でブレイクしていました。和泉も無事です。
河原で撮影をする沙羅を、人形の生首が凝視していました。視線を感じた沙羅は川辺を見ますが、背を向けて歩いていきました。

みんなの感想

ライターの感想

『劇場霊』というタイトルだが、…まんま『人形霊』って言われたほうが、しっくりくる。韓国映画に『人形霊』っていうタイトルがあるから避けたのかな。
怨念の宿った人形が、人間を襲って生気を吸う話…なんだが、どうやら生気を吸うのは「女性限定」のようである。
実は疑問なのだが、人形作家・児島が「死後3週間経過した娘の姿を見るにしのびなく感じて」葬儀のために作った人形…。とすると、もしかしたらこの人形の顔の下には、娘の骨が使われている?
だとしたら、すごく納得するのだ。でもそれってたぶん法律違反。やっぱり「姉の形見としてそっくりの人形を作った」というのが正しいのだろうな。このへん、きちんと説明してくれてないので悩んだ。
いちばんのクライマックスの人形登場シーンは、それなりに凝った工夫をしている。身体をこきこき動かしてみたり、おどろおどろしく歩いてみたり。
しかし! そのあとスタッフさんたちを襲い始めてから、また普通の動きに戻ってる~。詰めが甘い!
あらすじからも判るとおり、人形が活躍を始めるのは終盤だけです。それまでは地味に、目を動かすだけ。
実に映画の半分以上が「女優たちが主役をめぐって争う」という…なんというか、昭和な感じのレトロな香り。
人形は…綺麗です。作りもほんとによくできていて、そのせいか、あまり怖くない。
  • けいずさんの感想

    クライマックスの人形登場時から時間経過につれ動きが普通になっていくのは、演出です、女性の精気を奪って女性そのもの、つまり人間になっていってるんです。それから他の映画ですが最後に来るのは、良いイナゴではなくパズスの代名詞であるイナゴでありパズスを表してます。

  • Ksドンガさんの感想

    クライマックスの人形登場時から時間経過につれ動きが普通になっていくのは、演出です、女性の精気を奪って女性そのもの、つまり人間になっていってるんです。それから他の映画ですが最後に来るのは、良いパパスではなくパパスの代名詞であるgogogoでありパパスを表してます。

  • syuzokuさんの感想

    これはホラー映画ですが、序盤から中盤までは人形の目が動く程度なのであんまり怖くはありません。
    怨念の宿る人形が人間を襲うというストーリーなので、それなりに楽しめると思います。とはいえ、人形が次々に人間を襲い始めるのは終盤になってからなので、それまでは少し退屈かもしれません。
    日本のホラー映画としてはなかなかの出来だと思います。

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