映画:永遠のこどもたち

「永遠のこどもたち」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(2件)

ホラー映画

永遠のこどもたちの紹介:ホラー映画でありながらも、母親の深くそして強い愛情を描いた映画。孤児院で育った女性が30年の時を経て、心に刺さった棘をゆっくりと溶かしていきます。

あらすじ動画

永遠のこどもたちの主な出演者

ラウラ(ベレン・ルエダ)、カルロス(フェルナンド・カヨ)、シモン(ロジェール・プリンセプ)、霊媒師(ジェラルディン・チャップリン)

永遠のこどもたちのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①孤児院出身の女性・ラウラは30年後、閉鎖された孤児院を再開しようと屋敷に越してくる。養子のシモンが屋敷に架空の友人を作るが、ある日忽然と姿を消す。半狂乱で探すラウラは、シモンが言っていた架空の友人がいるのではないかと思うように。 ②30年前にラウラが里親に引き取られた直後、孤児院ではラウラの友人たちが職員の女性・ベニグナの息子・トマスを意地悪で殺し、ベニグナが5人の少年少女を殺していた。 ③その謎を解いたラウラは、シモンが死ぬきっかけを作ったのが自分であると知り自殺。残された夫・カルロスは無常を感じつつもラウラは幸福なのかもと思う。

【起】– 永遠のこどもたちのあらすじ1

永遠のこどもたちのシーン1

画像引用元:YouTube / 永遠のこどもたちトレーラー映像

スペイン北部の、アストゥリアス州。

約30年前…。

アストゥリアス地方の灯台近くに〝よき羊飼い〟という孤児院がありました。そこには身寄りのない6人の少年少女たちが暮らしており、孤児院の経営者の女性・アントニアが見守っていました。

孤児院からは、夜になると灯台が周囲を明るく照らすのが見えます。

当時「1,2,3、壁を叩け」という遊び(注:日本の遊び「だるまさんがころんだ」に似ている。鬼がこの言葉を発したあと振り返り、近づく子が動いていないかチェックし、他の子は鬼の背中をタッチする遊び)が流行していました。みんなそれで遊んでいます。

少年少女の中のラウラが真っ先に、里親が決まりました。孤児院長・アントニアは「みんなが寂しがるわね」と呟きます。

…30年後。

37歳になったラウラは、夫・カルロスと共に現在は閉鎖された孤児院の屋敷を買い取り、そこでホーム(孤児院)を開こうと思っています。

ラウラはその孤児院出身であることを覚えており、お世話になった恩返しも兼ねています。自分が育った当時と同じくらいの規模で、預かるのも5~6人と決めていました。

夫・カルロスは医師で、ラウラとカルロスはシモンという7歳の少年を養子に迎えていましたが、表向きは実子のように振る舞っています。

孤児院も閉鎖されていましたが、それは近くの灯台も同じでした。現在の灯台は夜になっても灯りがともされず、暗いままです。

屋敷に引っ越した初日から、シモンは屋敷にワトソンとペペ以外に新たな友人を作って遊んでいました。ワトソンとペペというのは、以前からシモンが作っていた架空の友人です。

シモンの友人というワトソンもペペも、ラウラには見えません。ラウラとカルロスはそれを、子ども特有の「架空の友人を作り、その子たちと会話をしている」と思っています。

翌日から早速、ホーム開設のために修理工たちが屋敷に入りました。ラウラはシモンを連れて海辺に行き、満潮になると沈んでしまう(それ以外は入れる)灯台近くの洞窟に行きながら、海賊の話を作って聞かせます。

シモンは洞窟の奥に入ったまま、なかなか出てきませんでした。外でしばらく待ったラウラは、シモンの返答がないので迎えに行きます。

シモンは洞窟の奥で、誰かと話をしていました。聞くと、洞窟の奥に男の子がいたのだそうです。ワトソンとは別の子だとシモンは言い、ラウラは架空の友人だと思いました。

シモンはその男の子を家に呼びたいと言い、道に迷わないようにと帰り道、貝殻を一定の間隔で道に置いて帰ります。ラウラはそんなシモンを夢見がちな少年だと思いつつも、惜しみなく愛情を注いでいました。

雨の日に屋敷に訪問者がありました。70歳くらいの白髪の眼鏡をかけた初老の女性は、名刺をラウラに差し出すと、ソーシャルワーカーのベニグナ・エスコベードと名乗ります。

面接の約束はしていないと指摘するラウラに、ベニグナは「シモンのことで来た」と言います。

ベニグナはシモンの資料を出しました。そこにはラウラが知られたくない情報…『養子縁組による転居(知られたくないから養子にした後、ラウラたちは一度転居している)』『HIV(ヒト免疫不全ウイルス)ポジティブ(最終的にエイズを発症させるウイルスに、シモンが感染していることを示す)』が載っています。

ベニグナは「新しい治療法があるから試してみれば」とアドバイスしますが、知られたくない情報を持ってきたベニグナを疎んじたラウラは、夫・カルロスが医者であるからそのあたりは熟知していると告げ、資料を取り上げて早々に追い返しました。

資料は、ベニグナを帰した後、キッチンの戸棚に入れて鍵をかけます。

その夜、外で金属の物音がして起きたラウラは、月夜の差し込むなか庭を見回りました。納屋の扉が開いているので入ってみます。

すると納屋の隅にスコップを持ったベニグナが潜んでおり、ラウラに見つかると一目散に逃げました。ラウラは大声でカルロスを呼んで見回りますが、ベニグナはもういません。

カルロスは「また出たら警察を呼ぼう」と言いました。ラウラはその夜、シモンと一緒のベッドで眠ります。

翌朝、シモンに「もう目を覚ましてもいい?」と聞かれたラウラは、自分も一緒に起きました。玄関のドアを開けると、シモンが前日に置いた貝殻が玄関口に積み上げられていてラウラは驚きます。

絵本『ピーターパン』を読んだシモンは、ネバーランドの話をラウラにします。ラウラはいつまで生きるのかと質問したシモンは、「僕は大人にならない。友だちも」と言います。友だちは全部で6人いるそうで、シモンはそれを絵に描きました。絵に描かれた少年少女たちは、みんな手に宝箱を持っています。

「宝箱を盗まれたら探さなくてはならない。持ち主がヒントをくれて、見つけると願い事を叶えてくれる」とシモンが言い、自分の宝物はおじいさんが公園に忘れて行ったコインなのだと言いました。

そのコインを見せようとシモンが取り出すと、箱の中には抜けた乳歯が入っていました。シモンが「これは最初のヒントだ!」と言うので、ラウラはシモンが母子で遊びたいために仕掛けたものだと思い、一緒に探そうとします。

抜けた乳歯をしまっていた戸棚を開けるとインクつぼに砂が入っていました。シモンが「この家のどこか」と言うので、庭の砂場に行って探ると、ボタンが出てきます。

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