映画:狂覗KYO-SHI

「狂覗KYO-SHI」のネタバレあらすじと結末

狂覗 KYO-SHIの紹介:2017年7月22日公開の日本映画。「生地獄」の藤井秀剛監督が、宮沢章夫の戯曲『14歳の国』を下地に、学校が抱える問題に切り込んだホラーサスペンス。体育の授業を狙って秘密裏に荷物検査が行われることに。やがて中学生たちの実態や教師の闇、そしてある女生徒の化け物のような面が露わになるが…。

あらすじ動画

狂覗KYO-SHIの主な出演者

谷野十(杉山樹志)、森由紀夫(田中大貴)、橋本瑞穂(宮下純)、片山絵里子(坂井貴子)、管直樹(桂弘)、野々村龍二(望月智弥)、舛添五月校長(種村江津子)、小沢四郎教頭(納本歩)、辻本清美(河野仁美)、上西譲(宇羅げん)、丸山真由美(小野原舞子)

狂覗KYO-SHIのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①満身創痍の上西教諭が校長室で発見された。犯人は生徒である可能性が濃厚。校長が命じて森、片山、管、谷野、橋本の5人が、体育の時間で教室を空けている生徒たちの荷物検査をすることに。 ②上西に暴力を振るったのは2-Bの生徒全員。万田はいじめ主犯格ではなく、いじめられる立場にあった。服を破かれた万田は教室の掃除用具入れに隠れており、本音を聞かれた森が動転し殺害、その後森も転落死。

【起】- 狂覗KYO-SHIのあらすじ1

〝事実に基づく〟

東京都。

ある朝、豊玉第三中学校の女性校長・舛添五月が出勤すると、校長室に満身創痍で瀕死状態の男性教諭・上西譲が、椅子の下に倒れていました。
舛添校長が警察に通報しようと受話器を取りますが、その時、机の上のパソコン画面に目が留まります。
そこには、上西教諭が作成したと思しき〝制服の下に隠された花びら〟というホームページが表示されており、女子中学生のスカートの中を盗撮した画像ばかりが掲載されていました。
事を荒立てると、中学全体の評判に関わると思った舛添校長は通報を止め、上西教諭を保健室に運ばせて手当てさせると、内々で処理しようとします。

舛添校長と小沢四郎教頭は生活指導の主任・森由紀夫教諭を呼ぶと、上西教諭を痛めつけた犯人を探せと指示しました。森教諭は関西弁の科学教師です。
森教諭は、体育の授業で教室があくタイミングを狙って、生徒たちの荷物検査を行なうことにしました。

谷野(たにや)十はある事情があって、1年前に教師を辞めていました。現在は無為に過ごしているところです。
谷野のところに森が現れると、教諭に欠員が出たので復職しろと言いました。谷野にとって森は教師時代の先輩であり、恩師にも当たるので、谷野は断りきれません。
面接をし、来週から臨時教師として働くことになった谷野は、森に呼び止められました。
生徒の荷物検査に付き合わされます。

2015年10月8日
・森由紀夫…科学教諭。関西弁をしゃべる中年男性。
・谷野十…臨時教師として勤務する予定の男性。目の前で女子生徒が飛び降りしたことがきっかけで心を病んで、教師を辞めていたが…(現実は少々異なる)。
・片山絵里子…中年の女性教諭。英語担当の、団子頭の女性。片山先生が担任の2-Bの荷物検査を、これから行なう予定。
・管直樹…数学教諭の男性。ある秘密を持っている。
・橋本瑞穂…美術教諭。文化祭のことで森に話があり、教室にやってきた。

2年生の荷物検査を行なっている最中です。
先に行なわれた、管先生が担任のクラスの荷物検査では、女子生徒が5枚下着を持っていたことが発覚しました。ブルセラです(使用済の下着を売ること)。
2-Bの教室へ森、谷野が行くと、すでに片山と管はいました。生徒は体育の授業中で、荷物が無造作に置かれています。
そこへ橋本が文化祭の打ち合わせで森のところへやってきて、用件が終わるまで待つと言いました。橋本は荷物検査に協力するつもりはないらしく、部屋の隅の椅子に座って待つつもりです。
生徒の立ち合いがなくてもいいのかと谷野が聞きますが、先生らはみんな無視しました。
谷野がカーテンから外を見ようとすると、森に注意されます。校庭にいる生徒に、教室にいることがばれるとよくないからです。

彼らは生徒たちの荷物検査を、手分けして始めました。谷野は荷物をあさる気になれず、出てきたものをノートに記す係をします。
大量のお菓子を持ってきている子もいれば、化粧品を持っている子もいました。
管が、大量の薬を見つけます。薬物かと思われましたが、単なる頭痛薬でした。担任の片山がその生徒は頭痛持ちで、親からも申告を受けていると言います。
別の生徒の荷物からは、大量のボンド(接着剤)が出てきました。
あるボストンバッグから、女子中学生のスカートの下を撮った盗撮画像が入ったデジカメや、地図、紐、手錠など、怪しいグッズがいっぱい出てきます。
その席の生徒はサイトウテツオでした。要注意人物として、谷野は名前をメモします。

【承】- 狂覗KYO-SHIのあらすじ2

ヒマを持て余した橋本が、万田美弥里(まんだ みやり)の席をチェックし始めました。その席はすでに検査したと、管に注意されます(この発言は嘘)。
万田の席からは、画鋲やカッターナイフが出てきました。カッターには髪の毛がついていて、手に取った谷野は思わず落とします。
その拍子に手帳も落ちました。手帳をぺらぺらとめくってみると「14歳に満たぬ者の行為は、それを罰せず」という赤い文字が書かれています。
何を考えているのだと、教諭たちは万田の話題をしました。

万田には、ある噂があります。
「小学生の頃、猫を爆竹で吹き飛ばした」「一日中人を頃場でなじり、丸山という女子生徒を精神病院行きにさせた」
いっぽう成績はトップで、芸能界からスカウトがくるほど容姿端麗の女子生徒でもありました。担任の片山は、万田をかばいます。
美術教師の橋本が、万田が描いたという絵を見せました。それは白と黒だけの人の顔のような不気味な絵で、絵のタイトルは「平和」でした。
万田の席の携帯をいじろうとした森を制し、管が「それ以上はプライバシーの侵害だ」と言います。

…それを見ているうちに、谷野は過去のことを思い出します。
ある女子生徒・長谷川真理の携帯を拾った谷野は、そこに書かれたブログに、真理が「死にたい」と書いているのを見て、咎めました…。
(以後、谷野がなぜ教職を辞めたのか、回想シーンがフラッシュバックする形で展開されていく)

携帯にはロックがかかっており、見られませんでした。それでも教諭らはSDカードなら見られるのではないかと、チップを出します。
それを管が頑なに止めました。いきすぎだと主張します。
管は「上西先生がラブホテルに入るところを見た」と告白しました。一緒にいたのは万田だったと言います。
この一連の発言で、谷野はやっと、この荷物検査が「上西先生に暴力を振るった犯人探し」という目的を持つものだと知りました。
管は「万田が指示して、2~3人の男子生徒にやらせたのだろう」と言います。
口にはしていないながらも、森や橋本らも同じ意見のようでした。万田の担任である片山だけが否定します。

ふと橋本が、「管先生はどうしてラブホテルにいたんですか」と聞きました。ホテルに入るところを目撃したのならば、管自身もホテルにいたのだろうということが推察できます。
管は誤魔化しますが、SDカードの件とは関係ないだろうと森に指摘され、答えに詰まりました。
上西と万田を目撃した時、管は「女子高校生」と一緒にホテルに入ろうとしていたのです。それを万田に撮影されていたのでした。
森がSDを管に渡し、管は噛んでデータを破壊します。

次第に教室内がぎすぎすした空気に包まれました。
森は頭痛を訴えて先ほどの生徒の頭痛薬を服用し、橋本に当たります。
カチンときた橋本が教室を出ようとして転び、黒板くらい綺麗にしておけと言いました。
黒板は消されていますが、ところどころ文字の跡が残っています。
谷野がなぞってみると、「シネ」という文字が浮かびました。
万田はいじめられていたのではないかと、管が言い始めます。
管は、万田の名前がいじめに使われていた噂を、他の教諭に言いました「まんだ みやり」を外国語のように苗字と名前を逆にすると「みやりまんだ」「ヤリマンだ」というふうに読め、からかいで聞いたことがあると言います。
しかし、依然として「万田が主犯格」という見方は、根強く教師たちの中にありました。

【転】- 狂覗KYO-SHIのあらすじ3

…それを聞いた谷野は、気分が悪くなって部屋の外に出ました。
部屋の外の窓ガラスから、落ちていく女子生徒の幻を見ます。
いないのに、男子生徒が肩にぶつかり、生徒たちが自分をこそこそと噂しているような気がしました。「嘘つき」という言葉が聞こえます…。

橋本が「大丈夫?」と谷野に声をかけ、谷野は我に返りました。部屋に戻ります。
黒板消しで消したものの、黒板の一部に赤いスプレーが残りました。油性スプレーです。
ちょうど、誰かの頭にスプレーをかけたときに残りそうな痕で、橋本が生徒の持ち物にスプレーを発見しました。
この教室で、誰かがいじめられている可能性が、濃厚になります。
しかしスプレーをかけると、頭だけではなく制服もよごれたはずだと話題になりました。
よごれた制服など、教室にありません。
まだ先生たちの間では、万田が誰かをいじめていたという先入観があります。

橋本がごみ箱の中身をぶちまけました。そこに、落書きされた教科書や、カッターナイフで切られた髪の毛が出てきます。
いままでいじめなどないと否定していた片山も、認めざるをえなくなりました。
文化祭用に展示してある壁のオブジェの一部が、制服をカッターで切ってできたものだと、橋本が見抜きます。
制服がないとしたら、今は何を着ているのかという話題になりますが、体操着だろうと納得しました。

いじめがあった証拠を掴むために、ロックがかかっていない携帯がないか、教師たちは探し始めます。
1つだけ、ロック設定がない携帯を管が見つけました。もしいじめがあった場合、グループチャットなどで話題になっているのではないか、被害者と加害者を特定するためにと、表示させます。
その携帯に、「集団リンチ」という言葉が出てきました。
上西教諭は、2-Bの生徒全員により、制裁を受けていたのでした。犯人が分かります。
さらに「変態カバン」という文字も携帯にあり、先ほどサイトウテツオの机にあった、怪しいグッズは、サイトウのものではなく上西先生の持ち物だと判明しました。

携帯からは新情報も出てきます。
担任の片山は、ずっと授業をボイコットされていました。それが露見すると、片山は開き直ります。それでも英語のクラス平均は73点をキープしているのだから、何が悪いと言い返しました。
ところが今まで万田の席とされていた場所に、「畑由紀子」という名の私物が見つかります。
教師たちは「?」となりました。
改めて観察すると、その列だけ机と椅子が1つ足りません。
ないのは、万田の席です。
つまり、先ほど万田のものだと思った画鋲やカッターナイフ、「14歳に満たぬ者の行為は、それを罰せず」と書いた手帳、携帯のデータはすべて別人のものでした。
教員たちは机を探し始め、谷野はベランダの柵に、フックがあるのを見つけます。
そのフックが机の横にある、カバンなどを吊るすものだと気付きました。
万田の机は、教室のベランダから下に落とされていました。

いじめの主犯格だと思っていた万田が、一転して「いじめられていた」と判明し、先生たちは驚きます。
ラブホテルで万田に写真を撮られた管は、いじめ発覚で火の粉をかぶりたくないので、万田の携帯を必死で探し始めました。
何の薬を飲んだのか不明ですが、森はめまいがし始め、谷野につい「生徒を殺すような教師が」と口走ります。
森に言われてパニックになった谷野は、部屋を出て廊下に移動しました。

【結】- 狂覗KYO-SHIのあらすじ4

…長谷川真理は、学校の屋上から落ちて亡くなりました。しかし、隠されていた事実があります。
長谷川真理は、谷野の同僚の男性教諭・野々村龍太と肉体関係にありました。
野々村が別の女性と結婚が決まり、それを知った長谷川は屋上で野々村に詰め寄ります。谷野はその現場を目撃しました。
野々村と揉み合いになった長谷川は、その拍子に転落して亡くなりました。つまり事故死(転落死)です。
しかしなぜ転落死したかの説明をするとなると、野々村との肉体関係に言及せねばなりません。
ちょうど長谷川がいじめられていたこともあり、野々村は「いじめを苦にしての自殺」という名目を作り、谷野にも口裏を合わせるように言いました。谷野も承諾します。
警察も特に疑問を持たず、長谷川の事件は自殺で片付けられました。
それでも谷野は真相を知ったことで、次第に生徒たちから「嘘つき」と呼ばれているような被害妄想を抱きます。その末に辞職したのでした…。

靴箱に移動した谷野は、追ってきた橋本に「靴からムカデが出てきた。それがきっかけで、生徒を見るのが怖くなった」と告白します。
校庭を見た橋本が「万田がいない」と言いました。万田の靴箱を見ると、靴があります。
橋本と谷野は保健室に行ってみますが、そこにも万田はいませんでした。
教室に戻った橋本と谷野は、「万田が校内のどこかにいるはずだから探そう」と言いますが、その時、谷野の脳裏にある映像が浮かびます。

椅子にボンド(接着剤)をくっつけられ、破れてしまった服…服が破れてしまっているから、恥ずかしくて外には出られない…。
「(服が)破れてるから、教室から出られないんです」
それを聞いた教師たちは、みんな、万田がこの部屋のどこかにいる可能性を考えました。
隠れられる場所は1つ、教室の後ろの隅にある、掃除用具入れです。

その時、授業が終わるチャイムが鳴りました。森がロッカーに近づきます。
視線を受けたからか、ロッカーからかすかに音がしました。
森は、今まで誰も生徒がいなかったからこそ言えた、教師としての本音をすべて聞かれていたと、気付きます。
「生活指導主任として3年目、そろそろ結果を出せ」と舛添校長からプレッシャーをかけられていたことを森は思い出し、出した結果がこの体たらくであることに気づきます。
ロッカー内から小さく「ぶちまけてやるから」という声が聞こえました。
それを聞いた森は逆上し、ちょうど目の位置に開いたロッカーの穴に、棒を何度も突き刺します。

我に返った森は、体育の授業を終えて戻ってきた生徒たちが、教室の入口から凝視していると気付きました。
犯行を見られた森は動転し、言い訳めいた言葉をつぶやきながら、教室の中をあとずさります。
そのままカーテンにひっかかり、足を取られて、森はベランダから下に落ちました。
谷野が見下ろすと、頭から血を流して倒れている森の遺体があります。谷野は頭を抱えました。
(恐らく万田は掃除用具入れの中で死亡しただろう。かなりひどくぐさぐさされていた)

(中学生の生徒が狂っているというよりも、荷物検査をすることになった先生たちの闇を暴く作品。
谷野は犯罪を隠蔽した過去があり、管は援助交際、片山は授業をボイコットされているのに黙っている。森は本音と建前が乖離しすぎ。橋本だけはこの中では最もまともな部類ではあるものの、画家という夢破れて美術教師になっていることもあり、勤務態度は決してよくない。
それが暴かれるのが、今作品のテーマ)

みんなの感想

ライターの感想

まず。予告では煽情的に描かれていますが、そっち方面に話は進みません!!!
女子中学生のパンチラは、冒頭のホームページでちらっと出る程度、あとカバンで見つかる程度です。
予告と方向性はまるで異なるのだが…これ、すっごく怖い!
幽霊が出て怖いとかじゃなく「精神的に怖い」映画。見終わったあとの気持ち悪さが、つらい~。
荷物検査というと、なんかひとの秘密を暴くみたいな感じなんだけど、そっちが主眼ではない。
荷物検査を「する側の、教師」の秘密が暴かれていくという、あっぱれな作品。びっくりしたし、怖かったし、意外性があった。
主役を演じている杉山樹志が今年8月に享年28歳で急死しているのも、なんか怖い。ご冥福をお祈りいたします。

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