映画:ある日どこかで

「ある日どこかで」のネタバレあらすじと結末

ある日どこかでの紹介:「スーパーマン」でヒーローを演じたクリストファー・リーヴが戯曲家に扮し、過去へ旅をして恋した女性に会いに行く、ロマンチックなSFファンタジー。劇場でヒットしたわけではなく、作品の規模としては「小品」だが、静かな感動を呼ぶ質の高い名作として、今も語り継がれている。

あらすじ動画

ある日どこかでの主な出演者

リチャード(クリストファー・リーヴ)、エリーズ(ジェーン・シーモア)、ロビンソン(クリストファー・プラマー)、ローラ(テレサ・ライト)、アーサー(ビル・エルウィン)

ある日どこかでのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- ある日どこかでのあらすじ1

ある日どこかでのシーン1 時は、1972年。大学生のリチャードは、自作の処女作である戯曲の、舞台化の成功を祝うパーティーに出席していました。そこへ一人の見知らぬ老婆が近寄り、リチャードに古びた金の懐中時計を手渡すと、「帰ってきてね」とだけ呟き、去っていきました。
それから8年後。ブロードウェイの脚本家として成功していたリチャードでしたが、新作が思うように書けず、気分転換に旅に出ることにします。途中、大学時代から評判を聞いていたグランド・ホテルの前を通りかかり、そこで一泊することを決めます。リチャードは、何気なく入ったホテルの史料室で、一枚の写真を見つけます。それは、美しい女性が静かに微笑む写真でした。リチャードはひと目見てこの写真の、写真に映っている女性の虜になってしまいます。リチャードは、1910年からこのホテルにいるという荷物係りのアーサーに、写真の女性のことを尋ねます。女性の名は、エリーズ・マッケナ。一世を風靡した女優で、ホテルの湖畔にある劇場に出演したこともあるとのこと。しかしその舞台は1912年、70年近くも前のことでした。それでもリチャードは、彼女のことが片時も頭から離れなくなります。一泊の予定だった滞在を伸ばし、町の図書館でエリーズのことを調べ始めます。そして、女優を辞め隠遁生活を送っていたというエリーズの晩年の写真を見つけるのですが、それは大学時代リチャードに懐中時計を手渡した、あの老女でした。
リチャードは、エリーズが住んでいた家を訪れ、世話役をしていた女性から、エリーズがすでに亡くなっていることを聞き。そしてリチャードが持っている、老女から手渡された懐中時計は、エリーズが大切にしていたものだったと知ります。リチャードはエリーズの遺品の中に、大学で哲学を教えていたフィニー教授の著書を見つけます。タイトルは、「時の流れを越えて」。この本は、エリーズの愛読書だったとのこと。更に、エリーズが特注で作ったという、グランドホテルをかたどったオルゴールを開けると、流れてきたのはリチャードが好きでいつも聞いている曲、「パガニーニの主題による狂詩曲」でした。

【承】- ある日どこかでのあらすじ2

ある日どこかでのシーン2 リチャードはフィニー教授に会いに行き、「時間を越えることは可能なのか」について聞きます。教授は自身の経験を語り、短い時間ではあったが、「今ではない時間にいた」のは間違いないと語ります。そのためには周りの環境が大事で、自分は今違う時間にいるのだと、行きたい年代と月日を何度も呪文のように繰り返し、自己催眠をかけるのだと。そして、現代に戻ったあとは、もう2度と行きたくないと思うほどの疲労を感じたと言います。
リチャードはフィニー教授の話に従い、服装も髪型も1910年風に変え、コインも1910年のものを購入し。「現在」を感じさせるものを断ち切って、エリーズに会うため、時空を越える旅に挑みます。自分は今1912年のグランドホテルにいる、エリーズもここに滞在している・・・自分でテープに吹き込んだ声を何度も繰り返し聞きますが、上手くいきません。ここでリチャードはあるアイデアを思いつきます。もし自分がこの「時間旅行」に成功するなら、ホテルの1912年の宿帳に、自分の名前が記されているはずだ!リチャードは真夜中にアーサーを叩き起こし、古い宿帳を見つけ出します。そして、リチャードは発見します。1912年の明日、6月28日。宿帳に自分のサインがあるのを。自分が時空を越えるのを「確信」したリチャードは再び身なりを整え、テープの声を聞き始めます。やがて意識が遠くなり、リチャードは眠りに落ちます。
そして、目覚めた時。部屋の中の調度品は一変していました。リチャードは、成功したのです。ホテルのロビーには、1900年代初頭のファッションに身を包んだ、高貴な紳士・淑女が行きかっていました。ロビーには、まだ幼い子供のアーサーもいました。リチャードは早速、湖畔で行われる予定の、エリーズの舞台を見に行きます。リチャードは遂に、湖畔で一人佇む、エリーズに出会います。するとエリーズはいきなり、「あなたなの?」と聞いてくるのでした。リチャードは理由がわからぬまま、「はい」と答えます。そこに、エリーズのマネージャーであるロビンソンが彼女を呼びに来ます。そしてリチャードを「つきまとうと、ホテルから追い出すぞ」と突き放すのでした。

【転】- ある日どこかでのあらすじ3

ある日どこかでのシーン3 しかしリチャードは諦めず、夕食会場に、翌朝は朝食を誘いに、エリーズに会いに行きます。エリーズも遂に根負けし、舞台の前にリチャードと会う約束をします。
見張り役のロビンソンを振り切り、2人は湖畔へ。最初は警戒していたエリーズも、徐々にリチャードに心を開き始めます。エリーズは、最初にあった時「あなたなの?」と聞いた理由を話し始めます。マネージャーのロビンソンは、未来を読める、いわば予知能力のような力を持っていて、いつかエリーズの元に、人生を変えるような男性が現れるだろうとエリーズに告げていたのです。心を通わせた2人は、舞台の前にキスをし、別れます。そして舞台を見に来たリチャードの前で、エリーズは舞台上からアドリブで、リチャードへの愛を語るのでした。
第一幕が終了後、舞台裏でスナップ写真を撮るエリーズ。カメラマンの「いい笑顔で!」という注文があったところへ、リチャードが登場。リチャードの姿を見たエリーズは、まさに「最高の笑顔」を見せます。この時撮影されたのが、リチャードがひと目で心を奪われた、あのホテルの史料室に飾ってあった写真でした。
しかしロビンソンは、エリーズのアドリブに激怒。エリーズが地方の舞台に出ていた16歳の時から育て、大スターへの道を歩ませるという野望に、リチャードの存在は邪魔になると考えたのです。ロビンソンは第二幕の前にリチャードを呼び出し、雇った粗暴な奴らにリチャードを殴らせ、監禁するのでした。

【結】- ある日どこかでのあらすじ4

ある日どこかでのシーン2 リチャードは監禁された馬小屋から何とか脱出しますが、すでにエリーズの一座は旅立った後。絶望に打ちひしがれるリチャード。しかしその時、リチャードを呼ぶ声が。エリーズは一人ホテルに残り、リチャードと過ごした湖畔を歩いていたのでした。二人は固く抱きしめあい、愛を確かめ合います。
翌朝、ホテルの部屋で無邪気にはしゃぐ2人。エリーズは、リチャードがこの時代に合うと思って買った服は、もう流行遅れなので、新しいものを買ってあげるといいます。リチャードは自分の服を、そう悪くないんだぜと、ふざけながらエリーズに見せますが、何気なくポケットに入っていたコインを見た時、動きが止まります。1912年のコインに混じって、1970年代の、「現代」のコインが入っていたのです。それを見た瞬間、リチャードは元の時代に引き戻されてしまいました。懸命に、またエリーズの元へ戻ろうとするリチャード。しかし、何度試しても、もうあの時代へ戻る気力も体力も、リチャードには残されていませんでした。
それからリチャードは、エリーズと歩いた湖畔を一人で歩き、史料室のエリーズの写真をただじっと見つめ。そしてやがて、ホテルの部屋に閉じこもってしまいます。心配したアーサーが様子を見に来ますが、ずっと水も食事も取らずにいたリチャードはすでに、瀕死の状態でした。すぐに医者が呼ばれますが、リチャードはそのまま、天に召されます。天上の眩い光に包まれる中、リチャードは、エリーズと再会します。長い時を経てようやく再会した2人は、微笑みながら、お互いの手を握り合うのでした。

みんなの感想

ライターの感想

この映画を見たのはもう十数年前ですが、今でも、劇中効果的に使われている、ラフマニノフ作曲による「パガニーニの主題による狂詩曲」を聞くと、パブロフの犬のように条件反射的に涙がこぼれてしまいます。それくらい、深く胸に焼き付いている作品です。
「スーパーマン」で筋肉ムキムキのヒーローを演じたクリストファー・リーヴが主演し、「燃える昆虫軍団」で人文字ならぬ「虫文字」で、壁に「WE LIVE」と書いたジュノー・シュウォークが(昔は「ヤノット・シュワルツとかシュワークという表記が多かったんですが、今はこの表記で定着しているようです)監督したこの映画が、こんなにもセンシティブな作品になるとは!これはもう、映画の神様が起こした「奇跡」と言えるのではないかと。
その「奇跡」は、映画の中盤過ぎ、エリーズの写真が撮られるシーンではっきりとします。舞台の幕間に、恐らく劇団の販促用ですかね、舞台で着た衣装のまま撮影するシーン。人気女優ゆえの「お仕事」だと思うのですが、カメラマンに「いい笑顔で!」と言われ、エリーズは宣伝用の笑顔を「作る」。しかしそこにいとしいリチャードが現れ、エリーズの笑顔は、ぱあっと輝き始める・・・!なぜ、リチャードがあんなにも、この写真に惹かれたのか。運命かのように、魅入られたのか。その理由が明かされるシーンです。エリーズは、他の誰でもなく、ただリチャードのために微笑んだ。だからこそ、リチャードはその写真に惹かれた。言い換えればあの写真は、史料室の中でずっと、リチャードが来るのを待っていたのです。壁の前で、微笑をたたえながら。時を越えて、リチャードへの想いが届いたのですね。
そして、マネージャーに監禁されたあとに、劇団が去ってしまったと落ち込むリチャードの後方に、小さくエリーズの姿が映し出されるシーン。そのエリーズの足取りも何か寂しげで、でもリチャードのような人影を見つけ、一気に駆け出し・・・この「一枚の(動く)絵」かのようなアングルのシーンは、何度見ても「凄いなあ」と思います。これはやっぱり、「奇跡」だろうと。
もちろん、タイムスリップSFとしてツッコミどころは色々とありますが、あの金時計はどこから来たんだよとか、自己催眠で過去へ行くって、バーチャルな世界を体験するならともかく、現実に影響を与えてしまうのはなぜ?とか・・・でも、その答えは、映画を見た人がそれぞれの解釈を、それぞれの胸のうちにしまっておけばいいんじゃないかな、と思います。この至高のラブストーリーに、小難しい理屈はいらない、似合わない。
本当に、こんな素敵な物語を「映画」という形で提供してくれた、スタッフとキャスト全員に感謝したいです。そして自分が、「映画好き」で良かったなあと、心から思えます。これは、そんな思いをおこさせてくれる、数少ない映画のひとつです。

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