映画:スワンの恋

「スワンの恋」のネタバレあらすじと結末

スワンの恋の紹介:1984年にフランス・西ドイツ合作で製作されたラブロマンス。マルセル・プルーストの長編小説「失われた時を求めて」の第1篇第2部「スワンの恋」を映画化した作品で、1890年代のパリを舞台に、社交界の名士として知られる青年が魅惑的な女性に溺れていく姿を描いていく。第10回セザール賞ではプロダクション・デザイナー賞、衣装デザイナー賞を受賞した。

あらすじ動画

スワンの恋の主な出演者

スワン(ジェレミー・アイアンズ)、オデット(オルネラ・ムーティ)、シャルリュス男爵(アラン・ドロン)

スワンの恋のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- スワンの恋のあらすじ1

物語の舞台は19世紀末のフランス、パリ。ユダヤ人の青年スワンが絶世の美女オデットに恋をしたことをきっかけに、物語は始まりました。

出会って間もないあるとき、オデットは胸元にカトレアの花を挿したことがありました。スワンは花の位置が少しずれていることに気づくと、オデットの了承を得て花を直しましたが、オデットはその間息を荒げ、妖艶な雰囲気を放っていました。スワンは欲望に耐えられず、花の香りが嗅ぎたいと言ってそのままオデットの胸に顔を埋めました。

このほんのわずかな時間でスワンはオデットの虜となり、彼女のことが頭から離れなくなってしまいました。美術品の収集家としてスワンは社交界の名士となっていましたが、華やかなサロンの場に出てもスワンはオデットのことばかり考えていました。スワンはその聡明さから社交界で脚光を浴びる存在でしたが、オデットとの交際はその地位を危うくしかねない危険な行為でした。オデットは高級娼婦だったのです。

それでもかまわず、スワンはオデットへの執着を捨てられずにいましたが、最近のオデットはスワンよりも、ヴェルデュラン夫人と過ごす時間を楽しむようになっていました。ヴェルデュラン夫人は貴族ではなく、スワンと同じブルジョワでしたが、社交界では低俗な人物として名が通っていました。スワンはこれまでオデットに配慮して夫人が芸術の理解者と考えるようにしていましたが、最近ではその親密ぶりが目に余るものとなっていました。そんなある日、スワンはオデットにヴェルデュラン夫人と体の関係がないかしつこく尋ねますが、オデットははっきりとは答えず、夫人とともにオペラ鑑賞に行ってしまいました。

【承】- スワンの恋のあらすじ2

その後、スワンは真相を確かめるため、娼館に向かいました。スワンはそこで、オデットと同じニース出身のクロエという少女に話を聞きました。クロエによれば、この娼館にはオデットという名の娼婦がいたことがあり、よく上品な夫人を相手にしていたといいます。スワンはそこまで聞くと、クロエに報酬を払い娼館を出て行きました。

その後、家に戻ったスワンはしばし眠りにつき、オデットと出会って間もない頃のことを夢に見ていました。夢の中での回想で、新たな友情を築くのが怖いと語るスワンに、オデットは「愛のためなら、私は命も差し出すわ」と口にしていました。

スワンはここで目が覚め、突然オデットを探すためにオペラ座へ向かいました。しかし、すでにオペラ座の舞台は終わっており、スワンは周辺を探し回りました。すると、あるサロンでオデットがヴェルデュラン夫人とその取り巻きと一緒にいるのを見つけました。スワンはそのサロンに参加させてもらうこととなりましたが、会話をするうちにヴェルデュラン夫人がその取り巻きも含め、噂通り低俗な人物であることに気づきました。そのうえ、ヴェルデュラン夫人はオデットにフォルシュヴィル伯爵という男性を紹介し、縁組させようと目論んでいました。ヴェルデュラン夫人は二人のためにナイル川クルーズを提案し、オデットも乗り気な様子を見せますが、スワンは平静を装いながらも心の中で激しく怒りを覚えていました。

【転】- スワンの恋のあらすじ3

サロンが解散した後も、ヴェルデュラン夫人はスワンの馬車に乗ろうとするオデットを引き止め、自分の馬車に無理やり乗せ、フォルシュヴィル伯爵の隣に座らせました。その後、スワンは夜道を歩き、ヴェルデュラン夫人から受けた屈辱を思い返していました。しかし、それと同時に、スワンはオデットへの気持ちを捨てることができないことも気づいていました。いっそオデットが死んでくれれば…スワンはそんなことすら考えるようになっていました。

その後、スワンがオデットの家に向かうと、オデットはキスで出迎えました。スワンは持参していた真珠のネックレスを贈りますが、オデットはどこか悲しげな表情を見せました。オデットはスワンの訪問を喜んでいましたが、スワンはいまだに気持ちの整理がつかず、落ち着きを失っていました。やがてオデットはそんなスワンに怒り、服を脱ぎ始めました。「分別のある頭にしてあげたい」…そう言ってオデットはスワンをベッドに誘いました。ベッドの中で愛し合いながら、オデットはスワンを驚かす言葉を口にしました。「あなたは私を捨てる。きっとそうなるわ」…スワンがその言葉に返答することはありませんでした。

【結】- スワンの恋のあらすじ4

その後、オデットはスワンのお金でナイル川クルーズに出かけることとなりました。スワンは親友のシャルリュス男爵にもうオデットには興味がないと語りますが、男爵はすぐその言葉の裏を見破りました。男爵はスワンがオデットに翻弄される姿を長い間見ており、スワンのオデット批判の裏には抑えがたい欲望があることを見通していたのです。オデットの悪口を語り続けるスワンに、伯爵はただ一言「いつ結婚する?」と尋ねました。スワンは何も語らず、ただ笑みを浮かべていました。

それから数年の時が経った頃、スワンは社交界で古いつきあいのゲルマント公爵の屋敷を訪れました。スワンは余命がわずかだと語ると、公爵夫人のオリアーヌは冗談とも本当ともつかぬスワンの言葉に微笑みました。オリアーヌは今もスワンを大切な友人として接していましたが、スワンの馬車に乗る少女の存在は最後まで無視しました。少女の名前はジルベルド、スワンとオデットの娘でした。ジルベルドは父がオリアーヌに紹介してくれることを心待ちにしていましたが、それは叶わぬ願いでした。オデットと結婚したスワンは、かつての社交界での立場を失っていたのです。

その後、シャルリュス男爵と公園で会ったスワンは、死を前にしても愛の思い出のおかげで恐怖が和らいでいることを明かしました。そして、収集した美術品のように昔の感情を眺め直しているとも語りました。すると、シャルリュス男爵の視界に一人の貴婦人が映りました。それは、いまやスワン夫人となったオデットでした。オデットは美しいドレスを着て日傘を差し、颯爽と通りを歩いていました。その姿を見て、ある二人組の男がオデットの陰口を叩きました。「もう若くはないな。昔彼女と寝たよ、500フランだった」…男たちの声を気にする様子も見せず、オデットは散歩を続けました。

みんなの感想

ライターの感想

主人公スワンの感情がセリフや心の声、夢などで丁寧に描かれる一方、オデットはわずかな表現で心の動きを伝えており、その対照的な描写が物語をより深いものにしていたと思います。また、スワンの親友を演じたアラン・ドロンは出番が少ないながら、気まぐれな中年貴族を好演しています。女に溺れる親友を見つめる眼差しはとても印象的でした。

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