「フェリックスとローラ」のネタバレあらすじと結末の感想

フェリックスとローラの紹介:謎多き孤独な女性と、彼女に一途に想いを寄せる男性との濃密な愛の物語をサスペンス調に綴る。
2000年のフランス映画。監督・脚本は『髪結いの亭主』や『仕立て屋の恋』などの巨匠パトリス・ルコント。

予告動画

フェリックスとローラの主な出演者

ローラ(シャルロット・ゲンズブール)、フェリックス(フィリップ・トレトン)、カリム(アーメッド・ゲダイヤ)、謎の男(アラン・バシュング)

フェリックスとローラのネタバレあらすじ

【起】- フェリックスとローラのあらすじ1

父から受け継いだ移動遊園地を経営するフェリックス。仕事と移動の日々で女性との出会いはないものの、家族のようにあたたかな従業員の仲間とともに充実した日々を過ごしています。
フェリックスはいつものようにバンパーカー(ゴーカートのような遊戯)のチケットを売っていると、ぼんやりと寂し気な表情で1人乗車している女性に目が釘付けになりました。その後フェリックスは、園内の食堂で彼女を見かけ声をかけます。突然「私を雇う気はない?」と女性に申し出られたフェリックスは、即座に了承しました。フェリックスが珍しく女性と2人でいることに気づいた仲間たちは、その様子を優しく見つめていました。

彼女は“ローラ”と名乗りますが、名前を気に入ったか?と何度もフェリックスに尋ねたり、後ろから来た車に驚き逃げ出したりと、非常に謎めいていました。フェリックスはローラを送りますが、彼女は宿泊中のホテルに到着しても中には入りません。フェリックスは思わずローラの後をつけますが、ローラは見かねていたように彼を待ち伏せしていました。フェリックスはミステリアスなローラにどんどん惹かれていきます。

翌日からローラは勤務を始め、すぐに業務をこなしていきます。フェリックスはローラの紹介も兼ねて、仲間との食事会を開きました。フェリックスの気持ちを見抜いた仲間たちは、誰かが恋すれば自分のことのように、みんながときめく間柄なのだと嬉しそうにローラに聞かせます。フェリックスが惚れた相手と思うと、皆とは違って影のあるローラでも仲間たちは受け入れました。ところが仲間の女性の娘が描いた絵を見た途端に、ローラは走って逃げ出します。追いかけたフェリックスは「詮索はしない」と言って、彼女を優しく慰めました。すると仲間の1人であるカリムが、男の客からローラ宛に預かったとハーモニカを届けに来ます。その男に追われているローラが逃げると言い出すため、フェリックスは力になりたいと申し出ますが、やはり彼女は何も話してくれません。ローラはフェリックスに突然キスすると、そのまま姿を消しました。

【承】- フェリックスとローラのあらすじ2

ホテルを出たローラは、あるバーへ行くとステージで歌う謎の男を眺めていました。その後謎の男と会ったローラは、拒んだものの彼に渡された金を受け取ると、その金で銃を買いました。その男こそがローラを追っていたのです。

一方のフェリックスは、謎だらけの女だったからこれでよかったと強がってみせますが、ローラが去ったことを仲間に相談してまわりました。フェリックスが悩む度に話を聞き、アドバイスをくれるのが彼らなのです。突然のキスを思い出して悶々としていたフェリックスは、パンチマシーンで憂さを晴らして一日を過ごしました。
閉園作業をしていたフェリックスは、照明の消えたバンパーカーにローラが乗っていることに気づきます。フェリックスは自分の気持ちを代弁したようなBGMを流し、2人は自然と抱きしめ合いました。突然の大音量に驚いた仲間たちは、寝床にしているそれぞれのトレーラーから出てくると、曲に合わせて踊る2人をそっと見つめました。その夜フェリックスとローラは結ばれ、ローラは彼のトレーラーで暮らすことになります。

翌朝の開園前にフェリックスとローラがパンパーカーに乗っていると、2人を眺める初老の男を見かけます。ローラは異様に嫌がりますが、振り返るとすでに男の姿がありませんでした。その後ローラが勤務中に客の前で激しくキスしてきたためフェリックスが彼女の視線の先を見ると、朝に見かけた男がいましたが、ローラは気づかないフリをします。彼女の行動に不安に駆られたフェリックスは、やはり仲間たちに打ち明けるのでした。

【転】- フェリックスとローラのあらすじ3

翌日。行き先は教えられないと言い張るローラに従い、フェリックスは目的地まで車で送ります。別れ際にローラは「君を信じているよ、ローラ」と口に出して言ってほしいと何度も求めてきます。フェリックスにはそんな彼女の気持ちも理解できず、行き先を聞きたい気持ちを抑えたまま別れました。
フェリックスの勤務中に再び初老の男が現れて、大量のバンパーカーのチケットを購入します。ローラを追いかける人物だと思い込んだフェリックスは、客にも関わらず男を荒々しく問い詰めますが、完全なる人違いでした。男はバンパーカーで出会った死んだ恋人を忘れられず、遊園地へ来ていたのです。得体の知れないローラに翻弄されるフェリックスには、些細なことが不安材料となっていました。

閉園しトレーラーに戻ろうとしたフェリックスは、見知らぬ男3人組に襲われます。不安が爆発したフェリックスは深夜に帰宅したローラに、「君のことを教えてくれ」と切り出しました。朝を迎えてからローラは自身について語り始めます。6歳になる娘がいて昨日も彼女に会いに行ったものの、歌手である元夫が会わせてくれないと。更にローラはフェリックスを暴行したのも元夫の仕業だろうと話すと「私を助けてほしい」と縋ってきました。それを聞いたフェリックスは離婚経験のある仲間に相談しますが、母親が子供に会えないのはおかしいと仲間は首を傾げ、謎は深まるばかりです。

チケットを売っていたローラの前に、謎の男が現れます。ローラは持ち場を離れて男を責めますが、彼は「お前は誰も愛せない」とローラを罵り、足跡を残すかのようにハーモニカを置いて去りました。フェリックスは隠れて泣いていたローラを見つけます。ローラは男にの言葉を払拭するようにフェリックスに求めると、2人は勤務中にも関わらず激しく愛し合いました。ローラはフェリックスの気持ちを確かめるように「愛のために死ねる?」と問うので、彼は「できる」と答え、もう絶対に離さないと誓うのでした。

【結】- フェリックスとローラのあらすじ4

役所での手続きのため、その日フェリックスは園を離れました。その間にローラはフェリックスの過去や人柄を周囲に聞いて回ります。彼女もまた不安で一杯だったのです。仲間たちは口を揃えて、フェリックスはローラと出会い明るくなったと話しました。
フェリックスが戻ると、トレーラーにはローラからの置手紙があり、荷物も無くなっていました。焦るフェリックスはカリムに呼ばれてオートバイサーカス場へ向かうと、そこには曲芸を披露するローラがいました。暗くなった遊園地に突然照明がつき、「誕生日おめでとう」の声が響きます。その日はフェリックスの誕生日で、仲間たちが隠れて企画したのでした。危険な芸に挑戦したローラは、あなたのためなら死ねると断言し、更に「彼(謎の男)が追ってくる。彼が死ねば私たちは幸せになれる」とフェリックスの耳元で呟きました。

悩んだ末にフェリックスは、ローラから渡された銃を持って謎の男が歌うバーへ向かうと、彼を撃つ妄想をしました。(妄想シーンは、冒頭や作品途中に差し込まれます)そこへローラが店へ来て、フェリックスを止めました。ローラの常軌を逸した行動にフェリックスは「愛しているとの言葉だけじゃ足りないのか」と激怒します。
フェリックスの本気さを知ったローラは、今度こそ真実を話し始めます。本当は娘もいないし、あの男も交際はしたけど夫ではないと…。嘘をつかないと誰も自分を見てくれず、不幸なフリをして気を引くのだとローラは苦しい胸のうちを打ち明けました。本当はローラという名前じゃないと彼女が告白しても、フェリックスは「君にぴったりだ」と受け止めます。それでも未だ不安げなローラにフェリックスは揺るがぬ態度を見せると、なかなか笑わなかった彼女が微笑むのでした。

みんなの感想

ライターの感想

終始不気味にミステリアスに進行するため、暗い気分になりがちなのですが、フェリックスの仲間があたたかいので心が救われるようでした。人を楽しませるための遊園地で働く仲間が心優しいという設定がまた素敵ですね。
パトリス・ルコントの作品にしては、ストーリーのインパクトが弱めだなぁと感じました。継ぎはぎしたような展開やモヤモヤとさせる感じは、ルコントというよりは、“フランス映画”という印象です。それでも、フェリックスとローラが閉園後の遊園地で踊るシーンで流れる『I've Been Loving You Too Long』。ロマンチックすぎました。ニクイ演出です。

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